カップ麺ランキング【総集篇】マニアが選ぶ2020年の総まとめ “最強のカップ麺” は——

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まとめ

たとえば日清食品の「どん兵衛」や東洋水産の「赤いきつねうどん」に、エースコックの「わかめラーメン」など、いつもスーパーやコンビニで見かけるレギュラー商品とは違う、数量・期間限定のスポット商品が数多く展開されている現在。

しかしながらカップ麺のスポット商品は1ヶ月程度で販売を終了してしまうので、巡り会えなければ一生手に入らないことも珍しい話ではなく、そのため瞬発力のあるインパクトや話題性の高さを追求し、工夫を凝らした商品が年間およそ1,000食以上のペースで市場に投下されています。

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Cupmen award 2020

このブログでは、そんな移り変わりの激しいカップ麺のスポット商品を中心にレビューしているため、2020年に発売された新作の中でも印象に残っているカップ麺を厳選し、1位〜10位までのランキング形式でまとめてみました。

最初は単純に総評の順で並べようかと思っていたのですが、それ以上に強く印象に残っているカップ麺やスープが特筆してハイレベルな一杯も多かったので、それも踏まえながら選定しています。なお2020年版カップ麺ランキング【二郎インスパイア篇】【汁なし篇】【激辛篇】については先に特集を組んでいるため、一部重複する箇所もありますが、よろしければ最後までご覧ください。

【第10位】ゴマらぁ・コショらぁ

ローソン限定「ゴマらぁ」「コショらぁ」

カップ麺ランキング総集篇【第10位】の商品は、ローソン限定のPBカップ麺としてリリースされたエ「ゴマらぁ クリーミー豚骨ごまラーメン」と「コショらぁ コショウ塩ラーメン」で、発売日は2020年2月4日。製造者のエースコックが誇る特化型・MEGAシリーズをコンビニ限定のレギュラーサイズに落とし込んだような立ち位置で、ローソン標準価格は183円(税込198円)と安売り用の設定ですが、なんのこれしき侮るなかれ。

素材に特化した攻めのカップ麺

どちらも麺は平打ち(おそらく共通)の油揚げ麺を使っている、それについての特筆すべき要素はなかったのですが、とにもかくにもスープの完成度がヤバかった逸品。大量の煎り胡麻を浮かべた「ゴマらぁ」のスープは、芝麻醤(チーマージャン)を彷彿とさせる練り胡麻のコクとクリーミーな豚骨の旨みでグッと重心を下げている、税込198円のカップラーメンとは思えない丁寧な作り込み。

「コショらぁ」のスープは、香味野菜の旨みと塩のキレを強めに効かせていたのがエースコックらしく、大量の黒胡椒(ブラックペッパー)を別添することで強烈なインパクトを実現。その後も「ネギらぁ」や「チーらぁ」を発売しているため、おそらく2021年も全国のローソンを対象に続編の新作が現れるでしょう(ちょっと「チーらぁ」は肩透かしだったので、次の新作に期待しています)

関連ページ:ローソン新商品「ゴマらぁ」と「コショらぁ」がヤバい!!

【第9位】日清ラ王 黒タンタン・白タンタン

今年は対比を描く「白」も展開

カップ麺ランキング総集篇【第9位】の商品は、ファミリーマート限定のPBカップ麺としてリリースされた「日清ラ王 黒タンタン」と「(同)白タンタン」で、黒タンタンの発売日は2020年3月31日、白タンタンの発売日は同年4月7日。黒タンタンは2018年11月と2019年7月にも発売しているため、今年は3代目になるのですが、姉妹品の白タンタンは初の試み。

対比を描く高濃度ごま系タッグ

どちらの商品も三層ストレート製法の「花椒練りこみノンフライ麺」を特徴とし、スープには練り胡麻のコクを強烈に効かせ、唐辛子や花椒の痺れは抑えていましたが、黒タンタンには真っ黒な “黒ラー油” を、白タンタンには鮮やかな “赤ラー油” を別添。さらに多めのチンゲン菜と2種類のミンチ肉を加えるなど、具材のボリューム感にも余念がない完成度の高さ。

さらに姉妹品として現れた白タンタンのスープには、まったりとしたナッツのコクと芳ばしさを効かせている、とにかく徹底的にマイルドかつ濃厚な味わいに魅力を感じました。ちなみに2020年11月24日、第3のフレーバーとして辛味を強めた「赤タンタン」を発売しているため、もしかすると2021年は黒・白・赤に続く第4のフレーバーが開発されるかもしません。

関連ページ:ファミマ限定ラ王「黒タンタン」「白タンタン」高濃度ごま系タッグ爆誕!!

【第8位】名代富士そば 紅生姜天そば

再販希望率90%以上の名作が待望の復活

カップ麺ランキング総集篇【第8位】の商品は、ニュータッチことヤマダイの「名代富士そば 紅生姜天そば」で、発売日は2020年11月9日。昨年は “売り切れ続出” で話題になり、今年も “食べたいのに売ってない” との声が多く、首都圏などの一部地域を除いて入手困難なカップ麺になりますが、油で揚げていないノンフライそばを使用している年越しカップそば最有力候補。

本格さにおいては右に出る者がいない一杯

監修者である「名代富士そば」は、関東を中心に店舗を展開している立ち食いそばのチェーン店なので、つゆは醤油が濃いめの関東風。麺には蕎麦粉よりも小麦粉を多く練り込んでいるため、小麦粉特有の弾力は否めませんが、ノンフライ麺ならではの洗練された蕎麦粉の香りと油揚げ麺では打ち出せないコシの強さが他に類を見ないステータス。

さらにノンフライそばと同じくらい重要なのが「紅生姜かき揚げ天ぷら」の存在で、最初はサクサクとした食感が楽しめるのですが、時間の経過に伴って紅生姜の酸味が滲み出る、そばつゆの味わい深い変化も見どころ。ちなみにヤマダイの「お客様相談室」で最寄りの販売店を調べてくれるので、探しても見つからないときは問い合わせてみてください。

関連ページ:再販希望率90%以上【名代富士そば】監修「紅生姜天そば」最強の和風カップ麺ついに待望の復活!!

【第7位】冬季限定コク塩ラーメン

今年で13代目を迎えた冬のコク塩

カップ麺ランキング総集篇【第7位】の商品は、寿がきや食品の「冬季限定コク塩ラーメン」で、2008年12月15日に初代「冬のコク塩ラーメン」を市場に投下。2020年12月14日に発売された「冬季限定コク塩ラーメン」は “13代目” になるのですが、その初代から具材にはフリーズドライの白菜を使い、たっぷりの背脂や焦がしネギをスープに浮かべるなど、シリーズ発売当初からコンセプトの基盤は固まっていました。

数ある塩ラーメンの中でも最高峰に位置する一杯

しかし、今年の冬は東京都町田市に本店を構える塩らーめん専門店「町田汁場 しおらーめん 進化」監修商品ということで、発売13年目にして初の有名店監修商品にブラッシュアップ。全粒粉を練り込んだコシの強いノンフライ麺に、こってりとした動物系しおスープを合わせ、具材にはフリーズドライの具材を使用と基本の骨組みは変わっていませんが、全粒粉入り麺と2種類の天然塩(沖縄の塩 青い海×瀬戸内藻塩)が名店監修の恩恵。

かやく入りスープの中に含まれる3種のネギ(白ネギ、青ネギ、焦がしネギ)に、パンチの効いたフライドガーリックのアクセントなど、それらについては例年通り。繊細なテイストを想像していると強烈なフックが飛んでくるようなテイストですが、寿がきや食品の塩スープにおける最高傑作の一つといっても過言ではない商品なので、ぜひ未体験の方は試してみてください(2020年12月31日現在、まだ取り扱っている店は多いです)

関連ページ:寿がきやの真骨頂【冬季限定】冬のコク塩ラーメン (13代目)

【第6位】マルちゃん正麺カップ 濃ニボ

正麺カップが打ち出す濃厚煮干しラーメンの決定版

カップ麺ランキング総集篇【第6位】の商品は、東洋水産の「マルちゃん正麺(せいめん)カップ 濃ニボ」で、発売日は2020年4月27日。いま抜群においしく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続けるラーメンをコンセプトに発足した「マルちゃん正麺」なので、基本的には万人ウケするテイストを狙っている印象ですが、今年の煮干し系は想像していたよりもアグレッシブ。

シリーズ過去最大量の “がっつり背脂” 搭載

麺はカップめん専用の特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」を駆使した定評のある多加水ノンフライ麺で、具材のチャーシューやメンマに特筆すべき要素は見当たらなかったのですが、濃口しょうゆベースのタレと濃厚な豚骨エキスが閉じ込められているスープは味わい深く、なんといってもプリン体の摂取量が気になるレベルの煮干し感が最大の見どころ。

もちろん一般的にネガティブとされる煮干し特有の苦味やエグみなどは抑えられていましたが、ずっしりとした魚介の存在感は特筆すべきレベルにあり、粉末スープの煮干し粉もさることながら、液体スープに仕込まれた煮干しオイルの臨場感も効果的。さらにマルちゃん正麺カップ過去最大量の背脂を搭載するなど、2020年における本格煮干しラーメンの決定版といっても過言ではない一杯でした。

関連ページ:最強の優等生!?濃厚煮干し系の決定版「マルちゃん正麺カップ 濃ニボ」

【第5位】中華そば銀座八五 黄金鶏油塩そば

TV・雑誌で話題沸騰の行列店が監修

カップ麺ランキング総集篇【第5位】の商品は、ローソン限定のPBカップ麺としてリリースされた日清食品の「中華そば銀座八五(はちごう)黄金鶏油塩そば」で、発売日は2020年12月8日。開業するや否や『ミシュランガイド東京』に選出された、メディアでも大絶賛の超人気店「銀座 八五」初監修のカップラーメンで、コンビニ向けの簡便性に優れた縦型ビッグでありながら、ノンフライ麺を使用している本格的な一杯。

とにかくスープが別格だった

ラーメンの命ともいうべき “タレを使わない” 革新的な中華そばを特徴としている「銀座 八五」監修のカップ麺ということで、筆者も期待していたのですが、なんのなんの‥‥洋のブイヨン、和の出汁、中華の上湯(シャンタン)を同時に感じさせる、縦型のカップ麺とは思えないほど濃密で複雑なテイストを実現していたスープの出来栄えは、実食前の期待値を大幅に上回るテイスト。

具材はハムみたいな食感のチャーシューチップに、斜め切りのネギと特別な内容ではなかったのですが、小麦の芳醇な香りとコシの強さを特徴とするノンフライ麺はクオリティが高く、値段以上の一杯に仕上がっていました。とにもかくにもスープが洗練された味わいだったので、もしノンフライ麺ではなく油揚げ麺を使っていた場合、この品質は打ち出せなかったと思います。

関連ページ:TV・雑誌で話題沸騰の行列店【銀座 八五】監修 “ローソン限定” カップ麺「黄金鶏油塩そば」がヤバかった件

【第4位】えびそば一幻 濃厚えびみそまぜそば

2020年の汁なしカップ麺における最高峰

カップ麺ランキング総集篇【第4位】の商品は、ローソン限定のPBカップ麺としてリリースされた日清食品の「えびそば一幻(汁なし一幻)濃厚えびみそまぜそば」で、発売日は2020年7月21日。これは先に投稿した「汁なし篇」の第1位にも選出した一杯なので、ランキングが重複してしまうのですが、今回の「総集篇」でもトップ3に選出しようか迷ったほどの逸品。

大成功を収めたシリーズ初の「えびまぜそば」

えびそば一幻(いちげん)とは、札幌市中央区・東本願寺前に総本店を構える海老のスープに特化したラーメン店で、2008年10月22日「おおくら山」のセカンドブランドとしてオープン。2015年1月27日に「えびそば一幻」初のカップラーメン第「えびそば一幻 えびみそ」を発売して以降、カップ麺の製造は日清食品の担当で、第1弾の当初からローソン限定発売のPB商品として企画されていました。

コラボ第1弾では大判どんぶり型の容器を使っていましたが、2017年5月9日に初めて縦型ビッグの「えびそば一幻 えびみそ」をリリースし、2017年12月から「ローソン名店シリーズ」のレギュラー商品に格上げ。そのカップラーメンは、2020年6月2日のリニューアルより現行の “あじわい版” にリニューアルしているため、そちらもオススメしたい一杯です。

関連ページ:汁なし一幻!? えびそば一幻に初の湯切りタイプ「えびみそまぜそば」降臨!!

【第3位】博多もつ鍋 蟻月 白のもつ鍋風〆のラーメン

もはや専門店レベルの一杯

カップ麺ランキング総集篇【第3位】の商品は、セブン&アイグループとサンヨー食品(サッポロ一番)共同開発の「博多もつ鍋 蟻月(ありづき)白のもつ鍋風 〆のラーメン(濃厚ニンニクみそ仕立て)」で、発売日は2020年11月30日。昨年1月21日と11月25日に「蟻月」監修の縦型カップ麺を発売しているのですが、今年はシリーズ初の大判どんぶり型で、なおかつノンフライ麺を採用した本気モード。

特にスープは反則級の美味しさ

正直なところ麺に関しては従来の油揚げ麺のほうが合うと感じたのですが、ことスープの本格さにおいては軒並み外れた実力の持ち主で、もはや “このまま鍋つゆとして売ってほしい” レベル。さらにトッピングとして、フリーズドライ(凍結乾燥)のキャベツ、ニラ、ゴボウに、エアドライ(熱風乾燥)のキャベツ、味付豚腸、輪切り唐辛子を使用した、具材のボリューム感とバリエーションにも抜かりない一杯。

セブンイレブン標準価格は縦型ビッグの218円(税込235円)から258円(税込278円)に値上がりしていましたが、それをネガティブに感じさせない満足度の高さを打ち出している、さすが「蟻月」と思える名作でした。おそらく来年も引き続きタイアップしてくれると思うので、油揚げ麺を採用した縦型ビッグの再販も検討していただきたいです。

関連ページ:衝撃のウマさ【博多もつ鍋 蟻月】監修「白のもつ鍋」風 “〆のラーメン” を再現したカップ麺がヤバい

【第2位】豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク

二郎インスパイア篇の頂点に君臨

カップ麺ランキング総集篇【第2位】の商品は、日清食品の二郎インスパイア系「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」で、発売日は2020年1月13日。このカップ麺は先に投稿した「二郎インスパイア篇」の第1位に選んだ商品なので、ご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、ひとつのカップラーメンとしてのクオリティが高く、2020年の「総集篇」における第2位の座は即決でした。

踊る極太麺とアブラ増し袋を搭載

数年前から即席カップめん業界でも注目されている二郎インスパイア系(がっつり系ラーメン)ブームは昨年から加速を続けており、今年も様々な関連商品が発売されてきましたが、その中でも日清食品の「豚ラ王」は別格。メーカー希望小売価格は368円(コンビニで購入した場合の税込価格は397円)と限界に近い値段設定で、しかしながら新規に開発された “踊る極太麺” と別添の “アブラ増し袋” で値段相応の臨場感を実現。

2020年8月24日に「豚ラ王」シリーズ第2弾の変わり種「豚ラ王 キムチ」を発売しているのですが、やはり完成度の高さは第1弾の「ヤサイ、アブラ、ニンニク」が原点にして頂点。ちなみに2021年1月4日に「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」が再販予定となっているのですが、二郎インスパイア系に必要不可欠な “もやしは入っていない” ため、来年はレトルトもやしを搭載した進化版にも期待しましょう。

関連ページ:“背徳の極み” 二郎系「豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」踊る極太麺×アブラ増し袋搭載!!

【第1位】麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん

2020年は辛さと濃さを追求

カップ麺ランキング総集篇【第1位】の商品は、激辛篇の第1位にも選定した寿がきや食品の「麺処井の庄(いのしょう)監修 辛辛魚(からからうお)らーめん」で、2020年1月28日にコンビニで先行発売。第4次激辛ブームの真っ只中にある昨今、その水準を思えば非常識な辛さではないものの、万人にオススメできるような辛さではなく、しかしながら辛さに感けただけの激辛カップ麺ではありません。

これぞ至高の逸品

「麺処 井の庄」とは、津田沼の名店「必勝軒(ひっしょうけん)」と “辛うまラーメン日本一” で有名な「蒙古タンメン中本 池袋店」出身の経歴を持つ店主・中村泰介(なかむら たいすけ)氏が立ち上げたラーメン店で、2006年1月20日に創業。その3年後となる2009年1月26日に初めて「辛辛魚らーめん」のカップ麺を発売し、マイナーチェンジを繰り返しながら、2020年の「辛辛魚らーめん」で12代目の歴史を誇る人気商品。

2012年の4代目までは焼き海苔を別添していましたが、2013年の5代目「限界突破 辛さリミット解放!!」から焼き海苔を廃止。以降の具材はネギだけとなっているのですが、麺は全粒粉を練り込んだノンフライ麺で、とにもかくにも中毒性の高い豚骨×魚介×激辛のスープが年々ファンを増やし、いまでは “冬の風物詩” として確固たる市民権を獲得しました。※2021年の「辛辛魚らーめん」は2月1日に一般販売解禁となっています。

関連ページ:「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」ついにコンビニ先行販売開始!!

まとめ

かくして2020年を振り返り、印象に残っているカップ麺を選出してみましたが、正直かなり僅差で悩んだ商品は数知れず——なかには「おい○○が入ってないぞ!」との意見もあるかと思いますので、よろしければTwitterやコメント欄で皆様のマイランキング1位も教えてください。

以上、このブログでは2021年も新商品を中心にレビューしていきますので、来年も一緒にカップ麺を楽しんでいけたらなと思います(author・taka :a)

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