最強の優等生!?濃厚煮干し系の決定版「マルちゃん正麺カップ 濃ニボ」シリーズ過去最大量の “がっつり背脂” 搭載!!

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年4月27日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ」の実食レビューです。

マルちゃん正麺カップ史上 “過去最大量の背脂” を使用した濃厚煮干系カップラーメン登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺カップ 濃ニボ

マルちゃん正麺(せいめん)とは “いま抜群においしく、そして10年後20年後も古びることなく愛され続けるラーメン” をコンセプトに生まれたブランドで、2011年11月7日に初代袋麺(醤油・味噌・豚骨)を発売。ブランドネームの由来は、永年にわたって味を磨き続けてきた東洋水産=マルちゃんの「これこそ正しい麺、理想のラーメンの完成形なのだ」という強い自負に因んでいます。

生麺ゆでてうまいまま製法とは——

「マルちゃん正麺」専任のチームが5年の歳月をかけて生み出した新製法の特許技術 “生麺うまいまま製法” のノンフライ麺(特許 第5153964号)は、即席カップめん類の登場以降、ダウントレンドが続いていた即席袋めん市場に大きな話題を提供し、市場全体の活性化を実現。生めん本来の自然な食感と味わいを再現したノンフライ麺は、初版から多くのファンを獲得しました。

その「マルちゃん正麺」ブランドから初めてカップ麺タイプが発売されたのは、袋麺の登場から約4年後の2015年10月5日。袋麺の “生麺うまいまま製法” とは違うカップめん専用の特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法」のノンフライ麺(特許 第5719064号)を確立し、2019年には初の湯切りタイプを発売するなど、カップめん業界を震撼させるような品質の商品を数多く展開しています。

そして今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ 濃(こい)ニボ」は、がっつり系の濃厚煮干ラーメンをテーマに開発された新作で、スープとオイルに大量の煮干を使用するだけでなく、マルちゃん正麺カップシリーズ過去最大量の背脂を使用とのこと。濃厚な煮干しスープに大量の背脂といえば、新潟県発祥のご当地ラーメン「燕三条背脂ラーメン(燕三条系)」を意識して企画されたのかもしれません。

ニボ×がっつり背脂入り

燕三条背脂ラーメン(つばめさんじょうせあぶらラーメン)とは、新潟県の燕市と三条市を中心に広まった背脂チャッチャ系の一杯で、屋台発祥の中華そば「新潟あっさり醤油」、濃厚さゆえに割りスープ付きの「新潟濃厚味噌」、青島食堂を発祥とする「長岡生姜醤油」、そこに「三条カレー」を加えた新潟県を代表する5系統のラーメン “新潟五大ラーメン” の一つとして数えられています。

通称 “燕三条系” とよばれるジャンルのラーメンは、煮干しなどの魚介出汁(だし)を効かせた濃口醤油ベースのスープを軸に、その上から湯気が立たないほど大量に豚の背脂をトッピング。さらに出前でも麺が伸びにくいようにと改良された独特の極太麺と刻み玉ねぎのフレッシュなアクセントも特徴的なポイントで、過去に東洋水産から再現カップ麺が発売されたこともありました。

今回のカップラーメン「濃ニボ」が “燕三条系” をオマージュして開発されたものなのか断定することはできないものの、ちょっと思い出したいのが昨年の同時期に発売された新商品。現在から遡ること約1年前の2019年4月29日、マルちゃん正麺カップからシリーズ初の煮干し系ラーメン「濃い煮干醤油」を発売しているため、今回その続編(第2弾)と思われる立ち位置。

2019年4月の煮干し正麺カップ

前回の「濃い煮干醤油」は、定評のある “生麺ゆでてうまいまま製法” の多加水ノンフライ麺はそのままに、スープでは “3種の煮干し” を強調していましたが、煮干のシャープな縦の主張だけでなく、芳ばしくて膨よかな節系特有の旨味も優勢で、煮干のエッジを節が抑えているようなフレームワークでした(※詳細は、関連ページ「マルちゃん正麺 カップ 濃い煮干醤油」をご覧ください)。

開封

別添の小袋は4種類

さて、今回のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ」に別添されている小袋は「液体スープ」及び「粉末スープ」並びに2種類の「かやく」で合計4袋。東洋水産が背脂推しのカップラーメンを開発した場合、生タイプではなく乾燥させた “背脂加工品” を主軸にする傾向にあり、今回も「かやく」の片側に大量の背脂加工品(背脂顆粒)をパックしています。

定番の “こんにゃく練り込み麺”

そのため背脂の臨場感は欠ける傾向にあるものの、正麺カップのアイデンティティである “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺を採用しているため、実食前から麺の臨場感については懸念を感じさせません。上記の写真では一部分だけ黒くなっていますが、一般的にノンフライ麺は80℃前後の熱風で30分以上乾燥させる “熱風乾燥” が主流なので、その際すこし焦げてしまったのでしょう。

なお、正麺カップのレギュラー商品におけるメーカー希望小売価格は、カップラーメン・湯切りタイプ(汁なし)ともに税別225円が標準となっているのに対し、今回は税別270円と正麺カップの標準を上回る値付け。思えば背脂加工品を大量に搭載した二郎インスパイア系「マルちゃん正麺 カップ がっつり系豚骨醤油」(2019年12月23日発売品)も税別270円だったので、もしかすると背脂加工品の原価が高いのかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ
製造者:東洋水産株式会社 関東工場
製造所:群馬県館林市赤生田本町3831-1
内容量:125g(めん75g)
商品コード:4901990365789(JAN)
発売日:2020年04月27日(月)
実食日:2020年04月27日(月)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:イオンリテール
商品購入価格:278円(税込)
希望小売価格:270円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく2袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、こんにゃく、大豆食物繊維、植物性たん白、植物油脂)、添付調味料(魚介エキス(煮干しエキス、さばエキス、かつおエキス)、しょうゆ、豚脂、粉末煮干し、ポークエキス、香味油脂、デキストリン、食塩、こんぶエキス、植物油、砂糖、香辛料、発酵調味料)、かやく(背脂加工品、焼豚、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酒精、増粘多糖類、カラメル色素、レシチン、炭酸カルシウム、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ベニコウジ色素、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・さば・大豆・豚肉を含む)

実食開始

背脂加工品のインパクト大

お湯を入れる前に開封する小袋は2種類の「かやく」のみ、片方には前述の背脂加工品が大量に入っていて、もう片方にはチャーシュー、メンマ、斜め切りのネギが入っています。燕三条系で特徴的な刻み玉ねぎは入っていませんでしたが、マルちゃん正麺カップ史上シリーズ過去最大量とされる背脂加工品は印象的な実食前。

前作よりもニボい‥‥!!

あとは熱湯を内側の線まで注いだらフタをして5分待機、時間になったらフタをあけ、麺をほぐしてから “粉末スープを完全に溶かし、それから液体スープの順に馴染ませる” とスムーズです。ちなみに粉末スープよりも液体スープに仕込まれていた煮干しオイルの香りが凄まじく、想像していた以上で驚きました。

なお、後入れの液体スープと粉末スープを熱湯よりも先に入れてしまった場合、ノンフライ麺が適切に戻らなくなってしまうため、くれぐれも食べる直前に入れてください。それでは、濃いニボと背脂のインパクトに加え、コストパフォーマンスにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(125g)あたり
カロリー:415kcal
たん白質:13.9g
脂  質:11.3g
炭水化物:64.3g
食塩相当量:7.0g
(めん・かやく:2.3g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:0.30mg
ビタミンB2:0.32mg
カルシウム:250mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:415kcal(めん・かやく:307kcal)(スープ:108kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

あいかわらず高品質

6.0

麺は “燕三条系” で特徴的な極太麺ではなく、いつもの見慣れた中太サイズのノンフライ麺で、しっとりと加水率高めの質感。たとえば同社の「ラーメン横綱 豚骨しょう油」など、実は同じ “生麺ゆでてうまいまま製法” でもブランドやフレーバーごとに配分を変えているのですが、実際に鍋を使って生の麺を茹で上げたようなリアリティは共通して備わっている強み。

ちょっと長めに待つのがオススメ

さらに箸で持ち上げた時の重量感もポイントで、今回も油揚げ麺では出せない「マルちゃん正麺 カップ」が誇るノンフライ多加水麺ならではの “ずっしり” とした重量感が魅力。食べ始めの力強いコシもさることながら、時間の経過による食感の劣化が緩やかなので、もちもちとした粘り気のある弾力が食べ終わるまで楽しめます。

たとえば歯切れの良さを重点的に強化した細身の低加水ストレート麺と比較して、スープとの一体感は劣るものの、麺量は75gで食べ応えがあり、濃厚な今煮干しスープとの相性は申し分ありません。しかし、やや今回は部分的に戻りムラ(ほぐれにくさ)が気になったので、まずは熱湯5分きちんと守ったあと、粉末スープと液体スープを馴染ませてから1、2分ほど休ませてみてください。

スープ

アグレッシブな優等生

7.0

粉末スープには人工的な旨み成分と粉末煮干しが含まれていましたが、これ単体で成立するような小袋ではなく、まだ煮干しの風味も強烈ではありません。しかし、けっこう強めのトロミ成分が含まれていたので、ノンフライ麺をほぐしたあと “液体スープを入れる前に粉末スープを完全に溶かすこと” が失敗しない作り方のポイントになります。

液体スープのオイルが核

液体スープには、濃口しょうゆベースのタレと濃厚な豚骨エキスが閉じ込められていて、動物系の旨味がイッキに跳ね上がるのですが、風味の強い煮干しオイルが実に効果的。前回の「濃い煮干醤油」と比較して、今回も一般的にネガティブとされる煮干し特有の苦味やエグみなどは抑えられていましたが、ずっしりとした魚介の存在感は申し分なく、ほんのり昆布の旨味が本格さを後押し。

煮干しが持つシャープな縦の旨味だけでなく “さばエキス” や “かつおエキス” の膨よかで芳ばしい旨味も緻密にブレンドしているため、比較的に攻撃性のあるテイストではないけれど、煮干しの頭や内臓を丁寧に下処理してから旨味を抽出しているようなイメージ。煮干しのクセを適度に抑えつつ、旨味の濃度はプリン体が心配になるレベルだったので、煮干しが苦手な方は全力で回避してください。

具材

背脂加工品も具材と思えば上出来

5.0

メンマはコリコリとした歯応えが箸休めに嬉しく、ほんのり甘い味付けが今回のニボいスープにベストマッチ。ネギも高級感のある斜め切りで、こだわりが感じられましたが、丸型のチャーシューはイマイチといわざるを得ません。比較的に大判ではあるものの、加工肉特有のチープな風味と食感が目立ち、税別270円の商品にしては頼りなかったので、値段を思うと上出来とはいえない内容です。

さすが過去最大量

けれども「正麺カップ」シリーズで過去最大量を謳う背脂加工品は伊達ではなく、立場的にはスープの一部として機能する存在ですが、具材として見做した場合のコストパフォーマンスは悪くありません。たとえばエースコックのリアルな背脂パックには敵わないものの、やわらかい口当たりは液状のラードでは出せない臨場感の演出に一役買っていました。

総評

★★★★★★★☆☆☆(★7)

もし背脂が顆粒ではなくリアルな背脂だったら、もし具材に刻み玉ねぎが入っていたら――と、そのような不満が無きにしも非ずではあるものの、あえていえばの不満に過ぎません。ノンフライ麺は安心と信頼の実績を誇るハイクオリティな多加水麺で、今回の濃厚な煮干しスープとの相性がよく、肝心のスープも “しっかり煮干しが濃厚” で申し分なし。

2020年4月現在、コンビニで購入した場合の値段は軽減税率8%適用で267円(税込288円)が相場となっているため、けっこう強気な値段設定ですが、まったく惜しくありません。煮干しが苦手な方はもちろん、煮干しがエグいラーメンを期待していると物足りないかもしれませんが、とても総合力の高い秀作だったので、煮干しと多加水麺さえダメじゃなければ試すべき価値のある一杯です。

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