どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年1月28日(火)新発売のカップ麺、寿がきや食品「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」の実食レビューです。
激辛カップ麺の傑作「辛辛魚(からからうお)らーめん」2020年は一足早くコンビニで販売!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん 2020
「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」とは、東京・石神井公園に本店を構えるラーメン店「麺処 井の庄(めんどころ いのしょう)」と寿がきや食品の共同開発商品で、初代カップラーメンの発売日は2009年1月26日。以来、熱狂的なファンに支えられている大人気商品で、発売する度にファンの数を増やし、今回の2020年バージョンで発売12年目を迎えました。
「麺処 井の庄」とは、東池袋大勝軒の系譜にある津田沼の名店「必勝軒(ひっしょうけん)」や辛うまラーメン日本一「蒙古タンメン中本 池袋店」出身の経歴を持つ店主・中村泰介(なかむら たいすけ)氏が立ち上げた店で、創業は2006年1月20日。開業後わずか3年でカップラーメンを発売しただけでなく、一発屋に終わらなかったのが実力の高さを物語っているところ。
2009年の初代から2020年現在まで、毎年すこしずつマイナーチェンジを繰り返し、今でこそ具材はネギしか入っていませんが、2009年から2012年(4代目)までは焼き海苔も別添していた辛辛魚。2013年の5代目「限界突破 辛さリミット解放!!」から焼き海苔が廃止され、現在の “具材はネギだけ” が基本スタイルになります。
通常、他のカップラーメンであれば言語道断の構成ではあるものの、それを補って余るほどスープの中毒性が高く、具材の貧弱さも許容できちゃう特殊な商品。このブログでは2014年1月27日発売の6代目を “最強の辛辛魚” と評価しているのですが、前回発売品にあたる2019年(11代目)の辛辛魚も凄まじく、それこそ2014年版に匹敵するほどの傑作でした。
さて、毎年 “豚骨×魚介×激辛” という基本的なコンセプトは共通しているのですが、その年その年に合わせてマイナーチェンジを繰り返している辛辛魚。前回は「さらなる “辛旨” を追求!」というテーマを掲げていたのですが、2020年版では「辛さと濃さの追求」とパッケージにも表示されているように、今年は「本物感」をテーマに開発。
より本店の味に近づけるため、辛さと豚骨・魚介のバランスを見直し、スープの濃厚感を追求したとのこと。ちなみに昨年、ローソン限定商品として「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば」というシリーズ初の汁なしカップ麺が発売されていたのですが、「辛辛魚まぜそば」は考案者・木村成 “店長” の監修商品で、こちらの「辛辛魚らーめん」は中村泰介 “店主” が監修しています。
まだ2020年版の販売期間(製造期間)は厳密に定まっていないようですが、昨年は歴代でも類を見ない特別な製造スケジュールが組まれていて、通常は発売日から2ヶ月後には製造を終了するところ、2019年8月まで生産継続。ちなみにカップ麺の賞味期限は製造日から6ヶ月後となっているので、もし運良く最終ロットを掴んでいれば、賞味期限は2020年2月——
というわけで上記画像の向かって左に写っているのが2019年版「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん(11代目)」で、まだギリギリ賞味期限内。つまり、実質 “1年間ずっと「辛辛魚らーめん」が食べらる” スケジュールが組まれていました。さすがに賞味期限内とはいえ風味は劣化しているので、過去記事の感想と照らし合わせながら前回との違いも解説していきます。
開封
別添の小袋は、「液体スープ」「かやく入スープの素」「後入れ粉末スープ」で前回と同じく合計3袋。通常、小袋の中身がリニューアルしていた場合、外装のデザインや色も変更されるのですが、液体スープ(赤)、かやく入スープの素(緑)、後入れ粉末スープ(紫)それぞれ色もデザインも同じまま、いっさい見た目は変わっていません。
麺も引き続き熱湯4分のノンフライ麺で、やや色が黒ずんでいるように、全粒粉入太麺(※小麦粉に占める割合5%)が採用されています。ちなみに販売者は寿がきや食品株式会社となっているのに対し、製造所は “加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場”(カトキチ)となっているのですが、これについても例年通り。
実は寿がきや食品の工場に油揚げ麺やノンフライ麺を製造する設備は整っていないので、麺が油揚げ麺の時は “ポンポコラーメン” の山本製粉株式会社(愛知県豊川市小坂井町八幡田37-1)に依頼、ノンフライ麺の時はテーブルマークの加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場(群馬県高崎市新町2330-26)に製造を委託しています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん 販売者:寿がきや食品株式会社 製造者:加ト吉水産株式会社 フーズ部 群馬工場 製造所:群馬県高崎市新町2330-26 内容量:136g(めん75g) 商品コード:4901677082664(JAN) 商品サイズ:φ167mm×70mm |
発売日:2020年01月28日(火) 実食日:2020年01月28日(火) 発売地域:全国(沖縄除く) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:281円(税込) 希望小売価格:260円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:450ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく入スープの素・後入れ粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、小麦全粒粉、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、ポークエキス、動物油脂、唐辛子、糖類、香味油、粉末かつお節、たん白加水分解物、チキンエキス、デキストリン、ポーク調味油、食塩、ポークパウダー、ローストしょうゆ調味液、ガーリックペースト、香辛料)、かやく(ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、着色料(カラメル、クチナシ、パプリカ色素)、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(V.E)、香料、(一部に卵・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく入スープの素」1袋のみ、液体スープと後入れ粉末スープを先に入れると麺が戻らなくなる場合があるので、かならず食べる直前に入れてください。ちなみに2020年の「辛辛魚らーめん」は “コンビニ先行商品” なので、最初の1週間はコンビニでしか売ってない期間になりますが、2020年2月3日(月)には一般販売(通販を含む全チャネル)解禁です。
メーカー希望小売価格は前回と同じく税別260円、コンビニで購入した場合の税込価格は軽減税率8%適用で281円と地味に値段も大物。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」「ミニストップ」「ファミリーマート」での販売を確認したのですが、セブンイレブンでは見かけませんでした(※なお、流通の関係で沖縄エリアの店舗は取扱店に含まれません)。
内容量は前回と同じ136g(めん75g)、カロリーは495kcalから492kcalに微減、脂質も19.0gから18.8gに減っていましたが、ほとんど再計測による誤差の範囲内。引き続き前回発売品との違いに注目しつつ、「めん」「スープ(特製辛魚粉)」「具材」の特徴を解説し、激辛カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(136g)あたり |
カロリー:492kcal たん白質:14.7g 脂 質:18.8g 炭水化物:66.1g 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:2.6g) (スープ:4.3g) カルシウム:272mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:492kcal(めん・かやく:319kcal)(スープ:173kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっと幅が狭くなって厚みが増したかも?
縮れの強い平打ち麺で、本物の「辛辛魚らーめん」とは形状が異なるものの、クオリティの低い麺ではありません。ちなみに原材料(小麦粉、小麦全粒粉、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆食物繊維、たん白加水分解物)は前回・前々回と共通なのですが、すこし形状が変わったような気がします。
適度に小麦の粘りを備えつつ、後半その粘りは強くなってくるのですが、前半は粘り気よりもギュッと詰まった弾力が優勢で、しっかりとしたコシの強さが魅力的。全粒粉の含有量は小麦粉に占める割合の5%程度、かつ今年も容赦なくスープが辛かったので、全粒粉ならではの繊細な風味こそ感じ取れないものの、麺単体としての存在感が埋没することはありません。
熱湯4分後に先入れの粉末スープを溶かし、それから液体スープを馴染ませ、後入れの粉末スープ(特製辛魚粉)をトッピング‥‥と、何だ彼んだ実際に食べ始めるのは、熱湯を注いでから合計5分30秒前後になると思いますが、なんのこれしきコシはバッチリ。麺の表面は加水率が高く滑らかで、なおかつスープとの一体感も問題ありませんでした。
スープ・特製辛魚粉
※中毒性注意!!
まず先入れの「かやく入スープの素」について、ここにも赤唐辛子が入っているのですが、液体スープを入れる前は “ほとんど辛くない” です。それよりもスープの粘度を上げる成分が含まれているので、麺と麺の隙間にある溶け残りにも注意しつつ、念入りに溶かしてから液体スープを入れてください(※推奨まぜ時間は30秒以上)。
で、液体スープ投入後(粉末スープ攪拌前)は見るからに辛そうな色をしているのですが、まだ騒ぐほどの辛さではありません。この時点での辛さレベルはピリ辛以上〜辛口ちょい下、よほど苦手じゃなければ中辛程度。2019年版と比較して若干ながら豚骨が後ろに下がり、ロースト醤油の輪郭が増しているような印象を受けたのですが、ほとんどマイナーチェンジです。
そして後入れ粉末スープを馴染ませた瞬間、全体の辛さレベルはイッキに「激辛」まで押し上げられ、辛味のタイプも瞬発力のある辛さ。前回は “より辛味の強い唐辛子粉末” と “鰹荒粉” で奥行きのある辛味を表現し、なおかつ魚粉と豚骨の配合も見直していた(どちらも強くなっていた)のですが、ほぼ2020年版のスープも印象は変わりません。
のっけからガツンと辛く、油断したら涙腺が緩むのに、気が付けば次の一口を求めている——強烈な辛さを打ち出しながら、それを豚骨のコクが優しく包み込み、しっかり辛いけど無駄な尾は引かない引き際のいい辛さ。鰹を中心とした魚粉のパンチも強烈で、2020年の辛辛魚スープも旨味と辛味の駆け引きが絶妙でした。
具材
慣れましょう(笑)
はい、今年も具材はネギだけです。一緒に写っている特製辛魚粉も具材の一部と思えば——なんですけど、カップ麺の容器側面に表示されている原材料名も「かやく(ねぎ)」となっているので、具材は「かやく入スープの素」に入っていた「ねぎ」のみ。ただ、実際このネギけっこう効果的なんですよ。
歯触りが異様に強いエアードライ(熱風乾燥)のネギではなく、フリーズドライ(凍結乾燥)のネギと思われる風味のいい小葱が入っていて、主張し過ぎない自然な歯触りとネギの風味が激辛スープにベストマッチ。欲を言えば焼き海苔やメンマも欲しいところではあるものの、それで麺とスープの質が落ちたら本末転倒ですからね。
ちなみに定番の焼き海苔やメンマ、チャーシューはもちろん、激辛カップ麺と相性がいい「納豆」や「温泉卵」「とけるチーズ」「豆腐」「茹でもやし」「炒めたキャベツ」「にんにく」「生姜」「干し海老」を組み合わせるのもオススメなので、お好みと必要に応じてトッピングちょい足しアレンジも楽しんでみてください。
総評
★★★★★★★★☆☆(★8)
いつも総評は「めん」「スープ」「具材」の各評価を平均して判定するのですが、カップめん業界でも資材の値上げが目立っている昨今、前回と同じ値段のまま味のクオリティを維持してくれていたので、評価も据え置きました。やや麺の形状が変わり、ほんのちょっとだけ豚骨が弱くなったような気がしないでもないものの、ファンの期待を裏切るような調整ではありません。
とりあえず2020年版「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん(12代目)」も文句なしで激辛ラーメンだったので、万人にオススメできる商品ではないのですが、その辛味に負けない旨味が豚骨と魚粉にあり、きちんと “豚骨×魚介×激辛” が調和を果たしていました。コンビニでは1月28日(火)より販売開始、2月3日(月)より一般販売開始なので、今年も思う存分楽しんでください。