舌を切り裂く痛みに、冷汗と血の気が引く感覚——。獄激辛ペヤング “第7の味” 速汗「獄激辛一味プラス」を食べてみた結果‥‥

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年3月6日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス」の実食レビューです。

ファイナル(final)からの終わる終わる詐欺!? 地獄の辛さで話題の獄激辛(ごくげきから)シリーズ最新作は “速汗” 一味プラスを市場に投下!!

どのくらい辛い? 辛さレベルを表すSHU(スコヴィル値)は? 獄激辛やきそば以上の辛味なのか、あるいは「Final」をも超えてしまったのか——。実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス

ペヤング(peyoung)とは、まるか食品を代表するブランドで、現在を遡ること50年弱、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」が最初の商品。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」が現れ、業界初となる四角い容器に、まろやかな味の液体ソースや具材の個包装など、業界のディファクトスタンダードを築き上げたパイオニアなのですが——

閻魔様と思しき強面な御仁の顔色がヤバい

今回の新商品「ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス」は、泣けるほどの辛さで一世を風靡した獄激辛(ごくげきから)シリーズの第7弾に該当するフレーバーで、まるか食品曰く “泣けるほどの究極の辛さに、輪切り唐辛子・一味唐辛子をプラスすることで、一口食べた瞬間から汗が止まらない刺激的な辛さを存分に感じていただける商品に仕上げました” とのこと。えっと‥‥具合悪い?

そもそも1年前にファイナル(最後の)つってたろ。あれか? 35年経っても新作が止まらない『FINAL FANTASY(ファイナルファンタジー)』と同じノリか? “最後の幻想” も今年でシリーズ16作目だからペヤングもセーフ的な? などと心の中でツッコミながら、念のため「final」の持つ意味を調べてみたところ「決定的な」や「究極的な」という解釈も含んでいるそうで。知 ら ん け ど w

——あらためまして「獄激辛シリーズ」とは、まるか食品が2020年(令和2年)2月17日に発売した「ペヤング 獄激辛やきそば」に端を発する問題作で、その特徴は非常識かつ絶対的な辛さ。2012年(平成24年)2月20日に同社が発売した「ペヤング 激辛やきそば」とは比べ物にならないほどの “痛み” を実現し、即席カップめん業界の辛味水準を大幅に狂わせます。

歴代の獄激辛シリーズ

それから矢継ぎ早に「獄激辛カレーやきそば」「超大盛やきそばハーフ&ハーフW獄激辛」「獄激辛担々やきそば」「獄激辛にんにくやきそば」「獄激辛麻婆やきそば」を展開してきたので、あまりの辛さと早過ぎる新作のリリースに世間が追い付けなくなっていたのですが、2022年3月7日に「獄激辛やきそばFinal」が現れ、ついに “終わった” と胸を撫で下ろしたのが1年前の話。

どれほど辛味が強いのか、その指標として唐辛子の辛味成分であるカプサイシンの含有量を数値化したスコヴィル値(Scoville heat units – SHU)という単位があり、一般的なレストランで提供されているタバスコは600〜1,200SHU前後、鷹の爪は40,000〜50,000(4万〜5万)SHU前後、沖縄の島唐辛子は50,000〜100,000(5万〜10万)SHU前後が目安とされています。

獄激辛ではない「激辛やきそば」のスコヴィル値は45,000SHUなので、そんなに大したことないんですけど、リタイア続出で話題になった “激辛MAX END(マックスエンド)” こと「激辛やきそばEND」では脅威の153,400SHUを記録。しかし、その上を行くのが「獄激辛シリーズ」で、基本的なスコヴィル値は455,000SHU(「激辛やきそば」の10倍以上)に統一されていました。

毒でも盛られたのか‥‥?

しかし、獄激辛の辛さ2倍=単純計算で910,000SHU(正しくは916,380SHU)のスコヴィル値を叩き出したのが「獄激辛やきそばFinal」で、結論からいうと「速汗獄激辛やきそば一味プラス」のスコヴィル値は515,380SHU(51万5,380SHU)と「Final」よりも低いのですが、数字だけ見ると「獄激辛やきそば」よりも辛さレベルは上ということ。

ちなみにWikipediaなどにも掲載されている「最も強力な対人用催涙スプレー」のスコヴィル値は軍用表記で280,000SHU(28万SHU)となっているため、冷静に考えたら気軽にコンビニで買えちゃう商品として大丈夫なのかと不安になりますけどw 初代「獄激辛やきそば」との違いは何か、そういった部分にも注目しながらレビューします。

開封

ふりかけの小袋は小さいが‥‥

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「獄激辛ソース」と「ふりかけ」の計3種。ソースの小袋は「獄激辛やきそば」と同じデザインなので、中身も同じだとすれば “輪切り唐辛子と一味唐辛子のスコヴィル値は60,380SHU” ということに。唐辛子の品種までは公表されていませんが、鷹の爪を超えるカプサイシンを保有した唐辛子を使用している確率は高いでしょう。

ここだけ見ると安心

麺はラードを配合した油で揚げたフライ麺(油揚げ麺)で、湯戻し時間は熱湯3分。獄激辛シリーズはもちろん、それ意外の変わり種にも当てはまることになるのですが、ペヤングやきそば用の麺は基本的に「ソースやきそば」と同じ油揚げ麺を使い回しています。なかには例外もありますけど、今回は “いつもの麺” という認識で問題なさそうですね。それだけに別の怖さもありますけど‥‥w

メーカー希望小売価格は214円(税別)なので、いつもの「ソースやきそば」193円(税別)や「獄激辛やきそば」205円(税別)よりも若干ながら高めに設定されているのですが、レギュラーサイズのペヤングやきそばにおける変わり種としては標準的な値段。地域によっては売ってない場合もあるかと思いますけど、販売店はコンビニのセブンイレブンが有力で、多くの店舗で取り扱いがありました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング 速汗 獄激辛やきそば 一味プラス
製造者:まるか食品株式会社
製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)
内容量:117g(めん90g)
商品コード:4902885009320(JAN)
発売日:2023年03月06日(月)
実食日:2023年03月09日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:214円(税別)
購入価格:231円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:480ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(ソース・かやく・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(糖類、たん白加水分解物、食塩、しょうゆ、醸造酢、植物油脂、りんごピューレ、香辛料、トマトペースト、ポークエキス、野菜エキス)、かやく(キャベツ、唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、香辛料抽出物、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、かんすい、パプリカ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(ステビア)、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆・豚肉・りんごを含む)

実食開始

かやくの内容は変わってる

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、いつものキャベツはそのままに、あの忌々しい筒状の味付け鶏ひき肉が輪切り唐辛子に変わっています。個人的に味付け鶏ひき肉のザラッとした舌触りが苦手なので、輪切り唐辛子との入れ替えは好印象なポイント。ちなみに熱湯をかける前に齧(かじ)ってみたのですが、辛さについては拍子抜けで、それよりも芳ばしい風味が強かったです。

独特の薬品臭に対して本能が “ヤバい” と訴えてくる

かやく意外の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。調理方法にソースを温めてください・温めないでくださいのアドバイスはないのですが、辛味は高温のほうが伝わりやすいので、より辛さを楽しみたい方はフタの上でソースを温めてください。で、獄激辛シリーズ特有の薬品臭ですよ。これを嗅いだ途端に交感神経が反応するのは自分だけじゃないはずw

さらに今回はタイトル通り “一味(いちみ)プラス” ということで、例の薬品臭に唐辛子の芳ばしさと辛そうな見た目が重なってくる、画像の見た目以上にアグレッシブなオーラを漂わせている調理直後。もはや味を解説するような商品ではないのですが、引き続き初代「獄激辛やきそば」との違いに注目しつつ「めん」「ソース」「かやく・ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)あたり
カロリー:520kcal
たん白質:9.0g
脂  質:26.0g
炭水化物:62.5g
食塩相当量:3.3g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いつもの麺です

そば粉不使用の「そば風めん」だったり、かんすい不使用の「うどんめん」だったり、春雨の「ピーヤング」だったり、なかには普段と違う麺を搭載したペヤングもありますが、前述のように “やきそば用の油揚げ麺” は基本的に「ソースやきそば」と共通で、それは非常識な辛さを誇る獄激辛シリーズも例に漏れず。

口に運ぶ度に痛いけど

調理前の重量が90gだとレギュラーサイズ、180gだと超大盛、300〜330gだと超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)、660gだと超超超超超超大盛やきそばペタマックス、逆に80gだと廉価版のペヨングになり、GIGAMAX以上になるとブロックの固め方は変わってきますけど、原材料の配合などは変わりません。

いつもの “まろやかな” ソースに合わせると、儚い食感やラードの芳ばしさにペヤングならではの魅力が見出せるのですが、獄激辛シリーズだと自己主張の弱さがソースの凶暴さを援助することに。ええ、ある意味「正解」なんですけどw ちょっとモサモサして水を求めさせるあたりとか、けっこう悪意ありますよね(ちなみに途中で水を飲むと辛味が際立つことになるので、実食の際は注意してください)。

ソース

ソース単体なら「獄激辛やきそば」

ひとくち食べた途端、あの忘れもしない(忘れられるはずもない)薬品的なニオイと共に、カプサイシンのバニリル基がバニロイド受容体TRPV1(侵害性の刺激を受容するイオンチャネル型受容体)に結合して、舌を切り裂くような痛みが脳天を突き抜ける。例えるならクリスチャン・ルブタンの新作を口に突っ込まれているような‥‥いや、実際に突っ込まれたことはないけど。

如何せん獄激辛ソースの味は、おいしい・まずいの領域を超越しているため、じっくりと味わうような代物ではありません。さすがに1年前の「Final」ほどではないけれど、獄激辛ソースの中身は体感的に初代「獄激辛やきそば」と同じだったので、完食に苦戦した方は注意してください。そして、忘れちゃいけないのが輪切り唐辛子と一味唐辛子です。

かやく・ふりかけ

輪切り唐辛子は芳ばしさをプラス

キャベツは通常の「ソースやきそば」や「獄激辛やきそば」にも入っているキャベツなので、まったく新鮮味はないけれど、獄激辛ソースに包まれたコイツを甘くみてはいけません。みずみずしいキャベツの甘さがオアシスに〜なんてことにはならないので、希望は捨てること。輪切り唐辛子の辛さは前述のように芳ばしさ重視だったので、非常識な激辛唐辛子とかではなかったのですが‥‥

ふりかけの辛さ底上げ感が地味にエグい

ふりかけの一味唐辛子は輪切り唐辛子以上に芳ばしさが強く、薬品的な獄激辛ソースとは裏腹に、トウガラシ食ってるぞー、みたいな。たとえばブート・ジョロキアだったり、キャロライナ・リーパーだったり、そこまで非常識な唐辛子を使用しているわけではなくて、あくまでも品種は鷹の爪と同等のラインに過ぎませんが、瞬発力の底上げが凄まじく、一口で顔から汗が吹き出そうになる感じ。

それが獄激辛ソースの非常識な辛さと結託するため、体感的な辛さは初代「獄激辛やきそば」よりも明らかに強く、如実にパワーアップしていました。生粋の激辛フリークにとっては問題ないかもしれないけれど、激辛マニアや自称・辛いもの好き〜程度の耐性値では箸を進めるのが苦痛になると思います(完食できたとしても内臓に対する負荷がデカいので、ご利用は計画的に)

総評

Unmeasurable(測定不能)

というわけで、獄激辛の辛さ2倍(Final)ほど強烈な一杯ではなかったものの、輪切り唐辛子と一味唐辛子の追加は想像していたよりも効果的。初代「獄激辛やきそば」よりも体感的な唐辛子の種類が増えたので、さらなる多様的な辛味と痛みの波状攻撃が襲ってくるだけでなく、なるほど速汗性も上がっていました。血の気が引くような “冷汗” でしたけど‥‥w(あと泣ける、マジで)

例の「激辛MAX END」で限界突破かと思いきや、1年前に堂々の「Final」を謳い、それでも終わらなかった獄激辛シリーズ。今後は毎年3月の恒例となってしまう危険性も孕んでいるため、引き続き油断できません。はたして真の終焉を意味するタイトルは「Heaven」か「Hell」か、それとも「Finish」か——【author・taka :a(大石敬之)】

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