もやし1袋で【おうち千里眼】業界の常識を覆す “アレンジを推奨した” 新しいカップ麺のポテンシャルに刮目!!

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年1月23日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン」の実食レビューです。

駒場東大前の人気インスパイア店「千里眼」監修シリーズ最新作はアレンジ推奨!? 即席カップめんコラボ第7弾にして “もやしタワー” ついに再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン

千里眼(せんりがん)とは、2009年(平成21年)11月1日の創業以来、東京都目黒区駒場4丁目で絶大な支持を得ているラーメン店で、神保町の名門「用心棒(ようじんぼう)」出身の経歴を持ち、後に「ラーメン祐三」を立ち上げることになる新田祐三氏が開業。現在は同じく「用心棒」出身の安川隆司氏が店長を務め、マニアの間では “東京の二郎インスパイア系における最高峰” と評価されています。

あえてのアレンジ推奨で「もやしタワー」を再現!!

今回の新商品「明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン」は、カップめんユーザーの4人に1人が好みの調味料、あるいは具材をトッピング(ちょい足しアレンジ)して食べている-・というデータを背景に、あえて食材を足す前提で味を調整した “アレンジ推奨” のカップラーメンで、もやし(別売)は自分で用意しなければいけないのですが、明星食品ならではの提案といっても過言ではありません。

コロナ禍の影響もあり、二郎系・二郎インスパイア系と呼ばれるラーメンをイメージしたアイテムが食品業界で注目されている近年。ただ、コンビニのレンジ麺や冷凍食品なら未だしも、即席カップめん業界では “ヤサイ” や “ブタ” と呼ばれるトッピングの再現に限界があり、スープは雰囲気あるのに具材が物足りないんだよな‥‥と、そこに不満が集まる傾向がありました。

しかし、その不満とブームを上手く反映させたのが「明星 チャルメラ もやしが超絶うまい まぜそば ニンニクしょうゆ味」という商品で、巣ごもり需要の拡大から注目が集まっていた “もやし” を主役に据えた、業界初となる新しい切り口の袋麺を新規に開発。その発想があったからこそ、具材もステータスのカップ麺なのに別途 “もやし” が必要な「おうち千里眼」の企画に繋がったと推測できます。

日清食品とのコラボ中は自粛していた?

ちなみに明星食品と「千里眼」のコラボは、2018年2月19日発売の第1弾「ガーリックまぜそば」を皮切りに、第2弾「辛辛辛まぜそば」(2018年10月22日発売品)、第3弾「辛辛辛辛辛にんにく豚骨醤油ラーメン」(2018年12月17日発売品)、第4弾「ガーリックまぜそば」(2019年2月25日発売品)、第5弾「辛辛辛にんにく豚骨醤油ラーメン」(2019年11月18日発売品)と続き‥‥

直近だと2020年1月20日に第6弾「超絶ニンニクザンマイ」を発売しているのですが、明星食品の親会社である日清食品のチルド部門が2021年3月1日に「千里眼監修 冷しまぜ麺 2人前」を、続けて日清食品が2021年8月23日に「ラーメン有名店コラボ鍋つゆ 千里眼監修 濃厚 にんにく豚骨醤油」を発売しており、契約の問題か明星食品とのコラボはストップ。

今回の「明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン」は、明星食品×千里眼コラボ第7弾の新作で、なおかつ約3年ぶりとなる「千里眼」監修のカップ麺。前述のように “もやしは別売り” なので、自分で用意する必要があり、加熱調理も購入者に委ねられているのですが、お湯を注ぐだけで手軽に食べられる即席カップめんのイメージを覆すには充分すぎるインパクト。

「おうち千里眼」っていうネーミングいいですよね

それだけに即席カップめんの定義や各位のセオリー的な観点から、賛否両論あるかとは思いますけど、いいんじゃないですかね。パッケージにも「もやしがおいしい背脂醤油タレ入り」の訴求があるように、ただ “もやし” のトッピングを推奨しているだけの商品ではないようなので、明星食品ならではの工夫と「千里眼」監修ならではの臨場感に注目しながらレビューします。

開封

別添の小袋は全部後入れ

今回の別添に先入れ指定の小袋はなく、すべて後入れ仕様となっており、内容は「液体スープ」「粉末スープ」「背脂醤油タレ」「あとのせかやく」の計4種。あとのせかやくは千里眼を象徴するトッピングの辛揚げ(辛い揚げ玉)で、これについては過去のコラボ商品にも別添されていたのですが、このシリーズでは初となる背脂醤油タレは日清食品の「豚ラ王」よろしく “温めないでください” とのこと。

形状が独特のノンフライ麺は新開発?

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、うねりを伴う太めのサイズから、湯戻し時間も熱湯5分と長めの指定。コラボ第1弾〜第6弾の「まぜそば」と「ラーメン」には、もれなく油揚げ麺を搭載していたので、ノンフライ麺の採用についても新しい試みです。ただ、ひとつ見逃せないのがメーカー希望小売価格の設定で、まさかの348円(税別)とハイクラス系の商品。

例の価格改定もあり、ユーザーの価値観と金銭感覚も変わりつつあるため、2023年(令和5年)の即席カップめん業界におけるトレンドは、メーカー希望小売価格が300円(税別)を超えるハイクラス系が騒がしいのではないか‥‥と、個人的に睨んでいるのですが、今回の「おうち千里眼」をコンビニで購入した場合の税込価格は375円。なおかつ “もやしは別売り” なので、費用対効果も無視できません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:135g(めん80g)
商品コード:4902881454704(JAN)
発売日:2023年01月23日(月)
実食日:2023年02月04日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:348円(税別)
購入価格:375円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・背脂醤油タレ・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、でん粉、香味調味料、大豆食物繊維、酵母エキス、ソース)、スープ(しょうゆ、豚脂、ポークエキス、食塩、糖類、香味調味料、たん白加水分解物、香味油、香辛料、背脂、ねぎ、醸造酢、植物油脂)、かやく(揚げ玉、香辛料、ローストガーリック)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、酒精、増粘剤(増粘多糖類、加工デンプン)、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、香料、炭酸マグネシウム、酸味料、乳化剤、カロチノイド色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、酸化防止剤(ビタミンE)、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かにを含む製品を生産しています。

実食開始

もやしタワーの作り方 その1

先入れの小袋は別添されていないので、4つの小袋を取り出し、内側の線(2本のうち上線)まで熱湯を注ぐのですが、その間に “もやし1袋(200g)を耐熱容器に入れ、ふんわりとラップを掛けてから電子レンジで加熱する” というのが「おうち千里眼」に必須の手順。加熱時間の目安は「500W」の電子レンジで「3分」となっているため、容器に熱湯を注いでからでも間に合います。

あらためて「もやし」すげぇ

麺が戻ったら「粉末スープ」と「液体スープ」を入れて完全に溶かし、電子レンジで加熱した「もやし」を山型に盛り付け、その上から「背脂醤油タレ」をトッピング。仕上げに千里眼のアイデンティティといっても過言ではない辛揚げをイメージした「あとのせかやく」を添えて、やっとこさ “おうち千里眼” の出来上がり。

ちなみに背脂醤油タレの小袋には “温めないでください” と書いてありますが、液体スープは “フタの上にのせ温めて” とのことなので、調理の際は留意してください。それでは、引き続き二郎インスパイア特有の背徳感についてはもちろん、コストパフォーマンス的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「背脂醤油タレ・あとのせかやく(辛揚げ玉)」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(135g)あたり
カロリー:476kcal
たん白質:11.4g
脂  質:15.9g
炭水化物:71.9g
食塩相当量:10.8g
(めん・かやく:3.1g)
   (スープ:7.7g)
ビタミンB1:0.77mg
ビタミンB2:0.32mg
カルシウム:201mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:476kcal(めん・かやく:338kcal)(スープ:138kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

コシが強すぎてビビる

5.0

熱湯5分後に粉末スープを撮影してから溶かし、液体スープを馴染ませてから再び撮影して、レンチンもやしをトッピング。もやしの上から背脂醤油タレを投下して撮影し、辛揚げ玉(あとのせかく)をトッピングしてから全体像と辛揚げ玉のアップを、続けて麺リフトと麺のアップを‥‥などと撮影している間に余裕で10分以上過ぎてしまったのですが、なんのこれしき強靭なコシの持ち主でビックリ。

※公平を期すため “撮影なし” でも実食してます

もちろん撮影する必要がない方は、熱湯5分後に添付調味料を溶かし、諸々のトッピングを済ませるのに1分〜1分30秒くらいあれば大丈夫かと思いますが、その時点でノンフライ麺は適切に戻っている状態。ただ、そう簡単に噛みきれないほど密度が高く、もしかすると明星食品のノンフライめん史上もっとも強靭なのでは‥‥などと、そのくらい屈強な仕上がり。

やや高めの加水率を筆頭に、実店舗の極太麺とは異なるベクトルを歩んではいるものの、ひとつのノンフライ麺としてのクオリティは文句なしで高く、後述のスープにも問題なくフィット。またガチムチ食感の麺とシャキシャキもやしのコントラストが心地よくて、メーカー希望小売価格を加味して値段相応だと感じました。

スープ

粉末スープは骨っぽさが印象的

5.0

粉末スープはネギ入りで、とろみの加減も旨み成分も人工的なタイプになりますが、ペッパーの適度なアクセントに、やや強めのガーリックパウダーほか、なんといっても余韻に感じる豚骨の骨っぽい風味が印象的。ごりごりの豚骨スープほどではないけれど、数ある資材の中でも骨っぽさを表現することに長けたポークエキスを選別しているようなイメージです。

アブラは控えめだけどジャンクさアップ

続けて液体スープを加えてみたところ、千里眼のスープを忠実に再現しているわけではなく、明星らしいスープの延長線上に位置するテイストに仕上がったのですが、粉末では出せない醤油のコクとキレに、ガーリックオイル、それに少しクセを持たせた動物油脂も臨場感を演出することに寄与。

二郎インスパイア系ならではの雑味は控えめで、ニンニクやアブラ、カラメに特化しているわけでもなく、どちらかといえばカップラーメンらしい部分が目立ってはいるものの、そういえば “辛くない千里眼のカップラーメンはコラボ史上初の試み” ですし、こんな感じになるんだなーと勉強になりました。粉末スープの効果もあり、けっこう乳化感が強いので、そこは店舗のスープをイメージしての骨組みです。

背脂醤油タレ・あとのせかやく(辛揚げ玉)

もやしは必須で

5.0

「背脂醤油タレ」は、文字通り背脂を中心に、濃口しょうゆベースのタレも仕込まれていたのですが、それだけではありません。スープとの一体感を高める豚だしやニンニク、さらに黒胡椒も配合するなど、ただのカラメ・アブラではない骨組みから、もやしと最初に食べるもヨシ、スープに沈めて馴染ませるもヨシ。もやしは全量200g使いましたが、おかげで味が薄くなることはなく、濃いめの塩梅。

実はローストガーリックも入ってます

千里眼名物の辛揚げ(あとのせかやく)は、過去の明星×千里眼コラボにも別添されていたアイテムで、ときには激辛バージョンもありましたけど、今回はピリ辛の枠を出ないレベル。時間が経つと湿気た感じの食感が目立ち、また油が酸化した感じの風味も気になってくるので、好みが分かれる要素になりますが、少しずつトッピングすると気にならないかもしれません。

ちなみにレビューで使用した「もやし」は、もやし業界で圧倒的なシェア率を誇る「名水美人」で、購入価格は税込29円でした。もひとつちなみに「名水美人」は日経POSの集計において、もやし部門の売上ランキング(全国)10年連続No.1らしく、たまたま購入した日はセールで29円だったんですけど、平均もうちょっと高いですよね。40円くらい?

総評

5.0

もやしを自分でトッピングするのに手間を要しますが、それで得られる調理感やエンタメ性に、乾燥もやしでは絶対に演出できないボリューム感など、高く評価すべき点は多く、たとえばカップめん本体+もやしの購入金額が合計400円前後になったとしても、ぜんぜんアリなんじゃないですかね。

値段が値段なので、手放しにコストパフォーマンスを評価できる商品ではないですけど、スーパーなら本体+もやしで税込350円以内には収まると思いますし、強靭なコシを持つノンフライ麺のクオリティも上々。あえての “ひと食材足す前提で味を調整した” というアイディアも含め、総評は上出来の★5としました【author・taka :a(大石敬之)】

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