どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月16日(火)新発売、ローソンのカップ麺「麺大盛り 辛麺」(183円+税)の実食レビューです。
大ヒット中の大盛りカップラーメンに宮崎辛麺が仲間入り!? それとも‥‥。1年で累計販売数640万個を突破した人気シリーズ第6の味 “Spicy Ramen„ の真相に迫ってみた結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺大盛り 辛麺
昨年4月25日発売の「豚コクしょうゆラーメン」及び「辛みそラーメン」に始まり、わずか1年で累計販売数640万個を突破した、ローソンの大ヒット商品群「麺大盛り」シリーズ。文字通り多めの麺重量を基本コンセプトに据えながら、おにぎりとの買い合わせを想定し、スープの味わいは力強く、かやくはシンプルに仕上げ、コンビニでの通年販売は難しいと敬遠されていたバケツ型のシリーズ化に成功しました。
今回の新商品「麺大盛り 辛麺」は、前述の2品を皮切りに「天かすうどん 七味付き」「辛コク濃厚 カレーうどん」「コク辛とんこつラーメン」と続いた「麺大盛り」シリーズ第6の味で、宮崎県延岡市を発祥とする辛麺(からめん)がモデルかと思っていたのですが、ローソンの公式ウェブサイトには “豚の厚みがありニンニクを感じられる焙煎唐辛子がやみつきな味わいの辛麺です„ との記載しかありません。
そもそも読み方は辛麺(からめん)でいいのか、それとも辛麺(しんめん)なのか、シンプルすぎるパッケージとは裏腹に、なんとも複雑な事情を抱えている本商品なんですけれども、さておき共同開発者は即席めん業界最大手の日清食品で、このシリーズでは過去に「豚コクしょうゆラーメン」「辛みそラーメン」「コク辛とんこつラーメン」を担当しているメーカー。
パッケージに宮崎の文字はなく、味の特徴も「焙煎唐辛子とにんにくの旨辛醤油」とシンプルに表現しているため、おそらく宮崎の辛麺とは別物なのでしょう。それはそれで “どういう辛麺なのか„ 興味深いところもあるので、知ってる辛麺と違うから低評価! みたいなバイアスが発生しない程度に意識しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れ「粉末スープ」と後入れ「調味オイル」の組み合わせで、ひとつ前にリリースされた「コク辛とんこつラーメン」と同じ構成。かやくは最初から容器の中に入っている状態で、宮崎の辛麺をモデルにしていた場合、たまごとニラをマストで使用するパターンが定石なのですが‥‥
先に出た「コク辛とんこつラーメン」「豚コクしょうゆラーメン」「辛みそラーメン」と同様に、ネギが申し訳程度に入っているだけ。冒頭でも触れたように “あえて„ かやくはシンプルに仕上げているシリーズなので、これも戦略の一つ。とはいえ「天かすうどん 七味付き」(エースコック)や「辛コク濃厚カレーうどん」(東洋水産)は具材にも工夫が見られたので、さすがに芸がないよなー、とも思いますけど。
ちなみにローソン標準価格は183円(税込198円)ということで、これに関しては大盛りシリーズ共通の値段。2024年7月現在、即席カップめん業界における大盛りサイズの希望小売価格は、日清食品を筆頭に271円(税別)としているメーカーが大半なので、それを思うと手に取りやすい値段ではあるけれど、もうちょっとこう、具材なんとかなりませんかねw
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺大盛り 辛麺 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:106g(めん90g) 商品コード:4902105285459(JAN) |
発売日:2024年07月16日(火) 実食日:2024年07月20日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 小売価格:183円(税別) 購入価格:198円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:470ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・調味オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、デキストリン、香辛料、チキンエキス)、スープ(植物油脂、食塩、香辛料、糖類、粉末しょうゆ、でん粉、ポーク調味料、ポークパウダー、酵母エキス)、かやく(ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、酸味料、炭酸Ca、増粘多糖類、かんすい、香辛料抽出物、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、なるほど焙煎唐辛子が芳ばしいファーストインプレッション。そこまで醤油感は目立っていませんが、ガーリックパウダーの主張も分かりやすく、掴みは悪くありません。——で、ちょっと注意しておきたいのが麺の湯戻し時間。
麺のサイズ的に熱湯3分でも大丈夫そうですが、ゆっくりと粉末スープを狙いながら熱湯を注ぎ、フタの上で「調味オイル」を温めながら待つこと5分。時間になったら「調味オイル」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。なんでしょう、この割り切った感w 先に “芸がない„ などと触れましたが、そうではなく “こういう芸風„ なのかも‥‥深い。
ちなみに辛さレベルの表示などは見当たらなかったのですが、容器側面に “※辛みが強いので注意してお召し上がりください„ との注意事項が記載されていたので、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(106g)あたり |
カロリー:490kcal たん白質:12.1g 脂 質:21.6g 炭水化物:63.3g (糖 質:60.3g) (食物繊維:3.0g) 食塩相当量:7.2g (めん・かやく:3.1g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.24mg ビタミンB2:0.41mg カルシウム:141mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:490kcal(めん・かやく:423kcal)(スープ:67kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たぶん「コク辛とんこつラーメン」と同じ麺
原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、デキストリン、香辛料、チキンエキス」という構成は、ひとつ前の「コク辛とんこつラーメン」と完全に一致する内容で、さらに遡ると「豚コクしょうゆラーメン」や「辛みそラーメン」も例に漏れず。もしかすると微妙に配合を変えている可能性もありますけど、体感的には4品すべて共通のイメージ。
たとえるなら「カップヌードル」の油揚げ麺を頑丈にした感じというか、それと比較して弾力は強くなっていますけど、間違いなく親類筋。風味や食感もスナック的で、最初は適度な噛み応えが楽しめるものの、あくまでも「カップヌードル」の延長線上に位置するタイプ。どうにも耐久性に乏しいため、大盛り向きとは思えません。
後半にかけてジャンクさが増してくる、という捉え方もできるので、これはこれと割り切れば、頭ごなしに否定するのはナンセンスかなと。しかし、これは「おにぎり」との買い合わせを想定した商品。米に現を抜かしていると「あれ、なんか麺ちょっと増えてない?」みたいな現象に陥るため、食べるスピードの配分など、そういった部分に我々のセンスが問われます。
スープ
そこそこ辛かった件
まずは「粉末スープ」だけの状態で味を確認してみたところ、そこそこ唐辛子の辛味は強く、激辛や大辛ほどではないけれど、一般的に見ても中辛〜それ以上。辛い食べ物が苦手な方にとっては、ちょっと苦戦するレベルには達しているため、不安な方は要注意。
パッケージには「旨辛醤油」と記載されていましたが、たしかに塩ラーメンではないけれど‥‥くらいの効かせ方で、それよりも気になったのが酸味。けっこうキムチっぽいというか、そっち系の味に思えたんですけど、酸味料の加減? なんか怖いw
別添の「調味オイル」は辛そうな色合いですが、すべて使っても極端に辛味が強くなるわけではなく、日清食品の辛さレベルを借りると0.5ほど上がるかな? くらいの変化。しかし、ちょっと豚臭いオイルを使用しているため、動物系の存在感が跳ね上がります。結果的に宮崎の辛麺とは似ても似つかぬ味だったんですけど、豚キムチっぽいベクトルで、ジャンクさはバッチリでした。
かやく
コンセプトは理解しているつもりですが‥‥
もはや御家芸といっても過言ではない「ねぎ」だけの構図なんですけど、スープの方向性を思うと「カップヌードル」に使われているスクランブルエッグとか、それこそ白菜キムチとか、もっと他にあったんじゃないかと。もちろんコストの兼ね合いが重要なシリーズであることは理解していますが、すでに油揚げ麺は4回も使い回しているわけで、さすがに変化が欲しいです。
総評
厳密にいうとスープの方向性は異なりますが、日清食品のNB(ナショナルブランド)商品に「日清デカうま 豚キムチ」が存在するため、そっちのほうがコスパ高いんじゃない? みたいな。商品名は「辛麺」なのに、いざフタを開けてみると「豚キムチ風」だった、というオチにはサプライズを感じましたけど、ギリギリ及第点が妥当だと判断した次第。
今のところ日清食品との共同開発が多い「麺大盛り」シリーズですが、4商品にわたり油揚げ麺とネギを使い回しているので、そろそろテコ入れが必要なんじゃないか、というのが消費者としての要望。またエースコックや東洋水産と共同開発の実績もあるので、次は明星食品やサンヨー食品に依頼するなど、そういった新しい動きにも期待しています。【author・taka :a(大石敬之)】