めんべい味のカップ麺!? ローソン限定「辛子めんたい風味焼そば」の再現度が想像以上に高い!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年9月13日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「[めんべい味]辛子めんたい風味焼そば」の実食レビューです。

福岡の人気土産「めんべい」をイメージしたカップ焼きそば!? 全国の「ローソン」と「福太郎直営店」にて数量限定発売!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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めんべい味 辛子めんたい風味焼そば

めんべいとは、現在を遡ること100年以上、1909年(明治42年)3月に油屋として創業以来、福岡の外食産業を支え続けている山口油屋福太郎(やまぐちあぶらやふくたろう)の代名詞といっても過言ではない辛子めんたい風味の煎餅(せんべい)で、同社の明太子「味のめんたい 福太郎」に続く博多土産の新定番。パリッとした食感に、程よい辛味と魚介の旨味が特徴となっているのですが‥‥

突如として現れた「めんべい」のカップ麺

今回の新商品「[めんべい味]辛子めんたい風味焼そば」は、明太子とイカの旨みに、芳ばしい醤油の風味で「めんべい」の味わいを再現したカップ焼きそばで、販売者は “サッポロ一番” のブランドで知られるサンヨー食品。全国のローソン店舗と福太郎直営店を対象に、ほぼノーアナウンスで登場した、数量限定の特別な一杯です。

めんべいを製造・販売している福太郎の社名に “山口油屋” とあるように、創設者である山口源一その人が瓦町(現在の福岡市博多区祇園町)に食用油の製造業を立ち上げ、1955年(昭和30年)1月から業務用食材の取り扱いを開始。現在は食用油のほかに調味料や鮮魚・生鮮野菜、非常食、冷凍食品など、15,000を超える業務用食材を取り扱っているのですが、それ以上に強いのが明太子のイメージ。

1973年(昭和48年)に “福太郎” の屋号で「味のめんたい 福太郎」の販売を始め、1975年(昭和50年)から外食業務関連資材を取り扱う総合食品問屋に発展。1984年(昭和59年)8月に社名を山口油屋から「山口油屋福太郎」に改称し、博多土産として全国的な知名度を誇る辛子明太子に力を入れるようになったのですが、辛子明太子は要冷蔵のため、買い手も鮮度保持に配慮しなければいけない食べ物。

実は明太子人気の存続に危惧を覚えて生まれた「めんべい」

さらに1990年(平成2年)頃から食品業界全体で減塩がトレンドになり、しかしながら明太子の塩分濃度を下げると日持ちしなくなるため、なにか常温で持ち帰ってもらえる博多土産の新定番を開発できないか‥‥と、そう考えたのが同社の現専務取締役を務める山口勝子さん。何度も失敗を繰り返し、試行錯誤の末に誕生したのが辛子めんたい風味の煎餅「めんべい」で、2001年(平成13年)に販売開始。

当時の営業は明太子の販促に全力で、市場性があるかどうかも分からない新商品を売り込む余裕などなく、めんべいの考案者である山口勝子さん自ら奔走し、最初の半年は売れない日々が続いたそうですが、地道な努力と口コミで徐々に「めんべい」の存在が巷に広まって、今や年間売上30億円を超える大ヒット商品としての地位を確立しました。

「めんべい」の主原料は “でんぷん” で、こだわりの北海道産。使用する明太子も「めんべい」専用に製造し、イカやタコなどを独自の配合で加え、オーソドックスな「プレーン」を筆頭に「ねぎ」や「マヨネーズ味」「玉ねぎ」「勝つめんべい(かつお)」「辛口」「明太バター風味」「焼きカレー風味」「九州しょうゆ風味」「とり皮風味」など、バリエーション豊富なナインナップも人気の秘訣。

「めんべい プレーン」は使用しておりません。

その味わいを再現した「[めんべい味]辛子めんたい風味焼そば」に「めんべい」は使用していないようですが、イメージしているのは「めんべい プレーン」ということで、もっともオーソドックスな定番の味。はたして福太郎の代名詞ともなった「めんべい」の魅力は伝わってくるのか、サンヨー食品の手腕が問われます。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れ「特製粉末ソース」に「調味油」「あとのせかやく」の計3種で、前述のように本物の「めんべい」は入っていませんが、あとのせかやくの内容に期待が高まるところ。

こ、このビジュアルは‥‥!!

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。サンヨー食品やローソンの公式ウェブサイトに製品情報は掲載されていないませんが、山口油屋福太郎の公式ウェブサイトには “サンヨー食品独自製法の麺” との記載があるため、高評価を叩き出してくれそうな展開。

ちなみにローソン標準価格は220円(税込238円)に設定されているため、からあげクンと同じ値段。これが高いのか安いのかについては個人の価値観と商品の仕上がりに左右されるものの、メーカー希望小売価格が214円(税別)に設定されているレギュラーサイズのカップ麺をローソンで購入した場合、2022年9月現在の税込価格は231円になるため、非常識に高いわけではありません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:[めんべい味]辛子めんたい風味焼そば
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場
内容量:121g(めん100g)
商品コード:4901734047605(JAN)
発売日:2022年09月13日(火)
実食日:2022年09月17日(土)
発売地域:全国(ローソン店舗・福太郎直営店限定)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:238円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:620ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(特製粉末ソース・調味油・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、チキン調味料)、ソース(植物油脂、糖類、食塩、魚介調味料、しょうゆ、香辛料、チキン調味料、明太子加工品)、かやく(味付揚げ玉、いか)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、焼成カルシウム、パプリカ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、クチナシ色素、甘味料(カンゾウ)、酸味料、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・さけ・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本製品で使用している魚介調味料の原料(えび)は、かにが混ざる漁法で採取しています。

実食開始

調味油を温めるか温めないかはアナタ次第

先入れの小袋は別添されていないため、3種の小袋を取り出した後、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。パッケージの調理方法や「調味油」の小袋に温めてください・温めないでくださいの記載はなく、原材料名を見る限り豚脂(ラード)も使用していないようですが、事前に温めておくと香り立ちがよくなるので、お湯を注いでからフタの上に(癖で‥‥とは言えないw)。

見た目の “めんべい感” は薄いが‥‥

さて、調味油の小袋には “よくしぼり出して下さい” との注意書きがあり、なおかつ湯切り後は “調味油、特製粉末ソースの順に” よく混ぜ合わせた後、仕上げに「あとのせかやく」を-・との記載があったので、調理の際は留意が必要です。でもって「あとのせかやく」の中身‥‥まさかのイカw このパターンは経験した記憶がありません。

ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「めんべい」らしさに注目しつつ「めん」「調味油・ソース」「あとのせかやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(121g)あたり
カロリー:630kcal
たん白質:10.5g
脂  質:35.5g
炭水化物:67.1g
食塩相当量:3.7g
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.59mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

サンヨー食品が本気出すと脅威

5.0

サンヨー食品の油揚げ麺といえば、このブログで総評の足を引っ張る傾向があり、なかでも縦型ビッグでは顕著に星の数を落とす原因となっているのですが、こと公式が “独自製法の-・” と訴求している場合、話は大きく変わってきます。

ちょっとヤワめだけど高品質

直近の商品を例に挙げると「元祖ニュータンタンメン本舗監修 まぜタン」(2022年8月8日発売品)に、もうすこし遡ると「サッポロ一番 カップ アラビヤン焼そば」(2022年7月25日発売品)など、それらの商品に使われていた油揚げ麺と比較して、新たに “植物性たん白” を追加していますが、同じ流れを汲む技術を応用しているのは間違いありません。

「めんべい」特有のサクサクとした食感は楽しめない、むしろ食感でいえば真逆に位置するものの、油で揚げた麺にもかかわらず、独特の風味は控えめで、生麺やチルド麺を目指しているようなイメージ。ちょっと柔らかめに仕上がりますが、おかげで後述する揚げ玉のサクサク感が際立っていたので、わざと主張させないように調整したのだと思います。

調味油・ソース

米菓っぽいけど雰囲気あり

5.0

粉末ソースを混ぜる際の潤滑油にもなる「調味油」は “植物油脂” を主原料としているため、動物油脂に由来するコクは得られないものの、それは「めんべい プレーン」の味わいを再現する上で必要のない項目。また無味無臭のオイルに見えますが、米菓を彷彿とさせる香りを添加しているため、鼻に抜ける香りや余韻に煎餅の雰囲気が色濃く残る面白い演出。

前述のように「めんべい」は “でんぷん” を主原料としているため、厳密にいうと米菓を彷彿とさせる風味は「めんべい」の再現度を下げるポイントになってしまうのですが、漠然と「おせんべい」を思わせる芳ばしさは印象的。

芳ばしい

味の決め手となる「特製粉末ソース」は、ピリッと辛い明太子の風味をはじめ、魚介調味料に由来するエビの風味も強く、要約すると “辛子めんたいこ風味のえびせん” みたいな。これ単体で味わった場合、当たらずと雖(いえど)も遠からずの再現度ではあるものの、再現度をイッキに高めてくれる「あとのせかやく」の存在を忘れてはいけません。

あとのせかやく

カップ麺で可能な範囲の限界を突き詰めた結果‥‥みたいな(すごい)

5.0

後入れのイカは麺の水分と調味油で湿気た感じの食感になるので、そこだけ見るとイマイチと評価せざるを得ないものの、風味が寄与している部分は大きく、プレーンタイプの「めんべい」を表現する上で重要なポジションに位置する存在。

また揚げ玉のサクサクとした食感も「めんべい」の再現度を高めることに寄与しており、実はオニオン入りだったのもポイント。加熱された玉ねぎ特有の芳ばしい甘さと軽い食感が心地よく、より煎餅の雰囲気をアゲてくれていました。

総評

5.0

実際に食べる前は “眉唾物なんじゃねーか” などと疑いの気持ちもあったんですけど、申し訳ありません。油揚げ麺は「めんべい」と掛け離れた要素になりますが、調味油+特製粉末ソース+あとのせかやくの組み合わせは「めんべい プレーン」の雰囲気に近く、それも “ここまで近付けられるのか” と。

食べ始めの2、3口は疑問符を感じたものの、サクサクとした揚げ玉の食感に、後味に残る余韻が「めんべい」を彷彿とさせる、想像以上の仕上がりでした。イロモノといえばイロモノですけど、けっしてゲテモノではないので、もとより「めんべい」ファンの方はもちろん、買おうかどうしようか迷っている方も前向きに検討してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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