あの味を最高峰の品質で再現!? マルちゃん正麺×ファミリーマート「旨辛味噌タンメン」が傑作だった件

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東洋水産

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月2日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン」の実食レビューです。

東洋水産の「マルちゃん正麺」が “蒙古タンメン中本” をリスペクト!? ファミリーマート限定の高級版が装い新たに今年も登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン

マルちゃん正麺とは「いま抜群においしく、そして10年後20年後も古びることなく愛され続ける即席麺」をコンセプトに、東洋水産が製造・販売している本格志向のノンフライめんブランドで、2011年(平成23年)11月7日に袋めん「マルちゃん正麺 醤油味」「同 味噌味」「同 豚骨味」を市場に投下。革新的な技術 “生麺うまいまま製法” を最大の特徴とし、ダウントレンドが続いていた即席袋めん市場に衝撃を与えます。

マルちゃん製麺ではなく「正麺」が正しい表記

マルちゃん正麺(せいめん)という名前の由来は、永年にわたってインスタントラーメンを作り、味を磨き続けてきた「東洋水産=マルちゃん」が考える「これこそ正しい麺、理想のラーメンの完成形なのだ」という強い自負にちなんだもの。即席袋めん市場の閉塞感を打破した新技術 “生麺うまいまま製法” は、後に特許(第5153964号)を取得。さらに年間売上200億円の大ヒットを記録して、食品業界を震撼させました。

「生麺うまいまま製法」とは、マルちゃん正麺の専任チームが5年の歳月を費やして完成させた技術で、生の麺が持つ本来の味わいやコシを損なうことなく乾燥させた、まさにインスタントラーメンのイノベーションといっても過言ではないテクノロジーの集大成。そんなマルちゃん正麺から初の “カップ入り即席麺” が発売されたのは、2015年(平成27年)10月5日の話——。

袋麺の「生麺うまいまま製法」を軸に、約4年の歳月を費やして研究開発に取り組んだ結果、新技術「生麺ゆでてうまいまま製法」のノンフライ麺(特許 第5719064号)を実現。その麺は “こんにゃく” を練り込んでいるのが最大の特徴で、熱湯を注いで待っただけとは思えない、まるで生麺を茹で上げたかのような臨場感と箸で持ち上げたときの重量感もポイント。

撮影協力:ファミリーマート

今回のカップ麺「マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン」は、東洋水産とファミリーマートの共同開発商品で、コンビニの中でもファミリーマート限定発売のPB(プライベートブランド)商品として企画。2020年3月3日(火)に発売された「マルちゃん正麺 濃厚担々麺」の続編で、旨辛味噌タンメンはマルちゃん正麺シリーズ史上初となるテーマ。

ときに “辛くて旨い味噌タンメン” といえば、東京都板橋区常盤台に本店を置き、業界屈指の人気を誇る行列店「蒙古タンメン中本」の代名詞といっても過言ではないジャンル。蒙古タンメン中本のカップ麺は、セブン&アイグループ及び日清食品の管轄なので、今回の「マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン」と直接の繋がりはないのですが、まったくの無関係とも言い切れません。

辛旨ラーメンの代名詞「蒙古タンメン中本」の基本となる「味噌タンメン」は、たくさんの野菜を長時間煮込んだスープを軸に、秘伝の味噌と唐辛子をブレンドしたラーメンで、そこに汎用性の高い辛し麻婆をトッピングしたのが「蒙古タンメン」という屋号の由来にもなった看板商品。その蒙古タンメンをカップ麺で再現したのがセブンプレミアムの「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」なのですが‥‥

2019年11月19日(火)それを模したレンジ麺「麻婆味噌ラーメン」を販売していたファミリーマート。もちろん本家「蒙古タンメン中本」公認のレンジ麺ではなかったものの、明らかに「蒙古タンメン」をリスペクトした商品だったので、もしかすると今回の「マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン」も “中本インスパイア” かもしれない——。というのは筆者の推測ですが、商品名を見て同じように感じた方も少なくないでしょう。

開封

別添の小袋は豪華4種類

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は後入れの「液体スープ」と「粉末スープ」に、先入れの「かやく」が2種類で合計4袋。かやくの小袋は、中身が見えるほうに熱風乾燥(AD)の具材をパッキング。もう一方の小袋は中身が見えない状態ですが、これには東洋水産が得意とする凍結乾燥(FD)の野菜ブロックを搭載しているのが定番。

麺は「生麺ゆでてうまいまま製法」のノンフライ麺

麺は「マルちゃん正麺 カップ」が誇る “生麺ゆでてうまいまま製法” のノンフライ麺で、その特徴については前述の通り。基本的に加水率(小麦粉に対する水の比率)は高めの設定で、しっとりとしたコシの強い多加水麺に仕上げてくることが多いのですが、今回の麺は白っぽく、やや加水率が低そうな見た目。

なおファミリーマート通常価格は昨年の「マルちゃん正麺 濃厚担々麺」と同じ298円(税込321円)ということで、コンビニ専用のカップラーメンにしては高めの値段。それだけに小袋の数は多く、ノンフライ麺のクオリティにも不安は感じていない反面、コストパフォーマンスが評価を二分するポイントになります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 旨辛味噌タンメン
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場
内容量:117g(めん65g)
商品コード:4901990368575(JAN)
発売日:2021年03月02日(火)
実食日:2021年03月02日(火)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:321円(税込)
ファミリーマート通常価格:298円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく2袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂)、添付調味料(みそ、ポークエキス、香味油脂、植物油、砂糖、香辛料、ラード、チキンエキス、しょうゆ、でん粉、食塩、豆板醤、酵母エキス、魚介エキス)、かやく(キャベツ、味付豚肉、チンゲン菜、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にんじん、でん粉)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、酒精、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、香辛料抽出物、パプリカ色素、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

かやく×2袋が嬉しいラインナップ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中身が見える小袋には味付豚肉とチンゲン菜を、中身が見えない小袋にはフリーズドライ加工の野菜ブロックを搭載し、蒙古タンメン中本の「蒙古タンメン」を象徴する “辛し麻婆” は入っていませんが、FD野菜ブロックの内容はキャベツ、たまねぎ、こまつな、ねぎ、にんじんと具沢山。

かなり辛そうな見た目だが‥‥

あとは熱湯を注いで5分間、待っている間に液体スープの小袋をフタの上にのせて温め、時間になったら “添付調味料を入れる前にノンフライ麺をほぐす” のも重要なポイント。別添の添付調味料を入れる順番は、粉末スープを完全に溶かし、それから液体スープを馴染ませるのがスムーズです。さて、芳醇な味噌の香りとラー油(ごま油)の香りが食欲を刺激してくる実食前——。

ちなみにファミリーマートの店内ポップや商品のパッケージに辛さレベルや警告文などの記載はないので、激辛系の商品ではないようですが、フタの上には “こだわりぬいたコクと辛味の旨辛味噌スープ!” の文字。果たして蒙古タンメン中本を意識した商品なのか、それと辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)あたり
カロリー:425kcal
たん白質:13.0g
脂  質:13.3g
炭水化物:63.4g
食塩相当量:6.0g
(めん・かやく:2.3g)
   (スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.22mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:199mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:425kcal(めん・かやく:280kcal)(スープ:145kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

既存の定番商品とは別物

6.0

実食前は既存のNB(ナショナルブランド)商品「マルちゃん正麺 カップ うま辛担々麺」や「同 辛ニボ」あたりに使用しているノンフライ麺かと思っていたのですが、NB商品のノンフライ麺と原材料名を比較してみたところ、こんにゃくや大豆食物繊維よりも植物性たん白の含有量が多かったので、まったく同じ構成ではありません。

この重量感よ‥‥

原材料そのものは変わっていませんが、配合を変えているのがポイントで、原材料名の構成は2021年1月5日に発売されたファミリーマート限定商品「中華そば処 琴平荘 中華そば」と同じ並び。形状は丸刃で切り出した平打ち麺で、そこそこ厚みがあり、正麺カップの中では低めの加水率になりますが、小麦の芳醇な風味と箸で持ち上げたときの重量感は流石(さすが)の一言。

あくまでも「正麺カップ」の延長線になりますが、辛旨味噌スープの奥からフッと鼻に抜ける小麦の風味と加水率の加減は例の「味噌タンメン」に通じるベクトルで、それを抜きにしても単純にノンフライ麺としてのレベルが高く、ファミリーマートで税込321円という値段にも納得の品質。麺重量は65gと特別に多いわけではないものの、後述する野菜のボリュームとコシの強さが相俟って、量的な物足りなさも感じませんでした。

スープ

辛さよりも豚骨感に意表を突かれた

7.0

粉末スープは唐辛子100%か!? などと思ってしまうくらいのオレンジ色で、たしかに微粒子レベルの一味唐辛子も入っているのですが、それが主成分ではありません。これ単体での辛さレベルはピリ辛の枠を出ることはなく、しかしながら例の「味噌タンメン」にも通じる芳ばしい風味を放ち、それと同時に甘みを加えることで中毒性の伏線を感じるフレームワーク。

なにはともあれ豚骨感に注目

ずっしりとした液体スープの小袋には、白みそ仕立ての穏やかでコク深い味噌ダレに、醤油と豆板醤で味を調え、ごま油の風味を効かせた香味油脂(ラー油)を多めにブレンドしているのですが、乳化感の強いミルキーな豚骨感も見どころ。とろみ成分が粉末スープに仕込んであったので、ぽってりとした口当たりでありながら、重心の低い白湯(パイタン)系の旨みをリッチに打ち出し、粘度の高さを不自然に思わせません。

最終的な辛さレベルはピリ辛ちょい上〜贔屓目にみても中辛程度だったので、辛味の強さに期待していると物足りなさを感じるおそれもありますが、豚骨の重厚感についてはサプライズ。正直、ここまで豚骨にコストを注いでいると思わなかったので、いい意味で予想を裏切られました。

具材

上出来も上出来

7.0

具材の量はフリーズドライ加工の野菜ブロックだけで麺が見えなくなるほどのボリュームがあり、メインのキャベツはクタクタですが、それが煮込まれた野菜の優しさと調理感を表現。玉ねぎは特有の甘みがスープに溶け込み、小松菜の風味が味に奥行きを生んでいるのですが、それとは違う熱風乾燥特有の力強い食感と風味で自己主張を放つチンゲン菜も効果的。

ある意味、最強クラス

野菜の量に対し、味付豚肉の量は少なめですが、東洋水産が誇るリアルな豚肉を採用しているため、全体の本格感を邪魔することはありません。むしろ、ほんの少し(いい意味での)豚臭さを残す肉具材なので、リアリティをアップさせることに寄与していました。

総評

6.6

「旨辛味噌タンメン」という商品名から「蒙古タンメン中本」を想起させる一杯で、実際に同店の「味噌タンメン」に通じるフレームワークを感じたのですが、それと比較して豚骨の要素が強く、それも想像以上に重心の低い仕上がり。総評は星6のラインとしていますが、もしも税込298円なら迷わず「星7」即決クラス。

カップラーメンとしては高い部類になりますが、マルちゃん正麺の「こく野菜タンメン」は終売しているため、既存の商品と搗ち合うこともないですし、たしかな実力で割高とは思いませんでした。数量限定商品なので、気になっている方は早めに最寄りのファミリーマートをチェックしてください(author・taka :a)

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