どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
このブログ「本日の一杯 -Cupmen review blog-」では、昨年末にカップ麺ランキング【汁なし篇】と【汁あり篇】を公開し、2023年に発売された商品の中から1位〜5位を紹介したのですが、なかには “イマイチ” といわざるを得なかった商品もチラホラと——。
群雄割拠の即席カップめん業界において、いつの時代も戦い続けているプロたちが創意工夫を凝らし、自信を持って市場に導入した商品であることは間違いないため、それをイマイチなどというのも失礼な話ではあるものの、どうしてこうなった‥‥? という商品があったのも事実。というわけで、このページでは独断と偏見に基づき、イマイチだと感じた【ワースト篇】を公開します。関係各位、すみませんw
カップ麺ランキング ワースト篇 2023ver.
ワーストランキングを発表する前に、まずは「イマイチ」の定義について。おいしい・まずいの二択については、どうしても個人の嗜好に大きく左右されるため、口に合わなかった商品=イマイチというシンプルな定義が一般的かと思いますが、メーカー希望小売価格が相場よりも高いのに内容が伴っていない、めんの戻り具合が致命的に悪い、タイトルには○○と書いてあるのに肝心の○○が目立っていないなど、様々な要因が絡んできます。
たとえば2022年の【ワースト篇】を例に挙げると、殺意を感じるレベルで塩気が強すぎた「ペヤング 豚骨ヌードル」だったり、スープとワンタンのクオリティに納得できなかった「ワンタンメンの満月 魚介だし醤油味」だったり、驚くほど低品質な油揚げ麺が総評を下げていた「つけ麺道監修 濃厚豚骨魚介らーめん」だったり‥‥
殺意を感じた商品といえば、アホみたいに辛い「ペヤング 獄激辛やきそばFinal」と、アホみたいに量が多い「ペヤング ペタマックスきつねうどん」も好印象とはいえない内容で、ワースト篇の3品が “まるか食品” だったんですけど、さすがに反省したのか2023年は驚くほど真面目だったペヤング氏。
このブログでは、レビューの際に10段階の評価基準を設けており、及第点は「3」としているため、それ以下の商品を中心にイマイチと感じた理由を添えながら、2023年のワーストランキングを発表します。繰り返しになりますが、関係各位、すみませんw
第5位「ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス」
さっそくワーストランキング第5位に食い込んできたのは、まるか食品の「ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス」(2023年3月6日発売品)で、ファイナル(final)からの終わる終わる詐欺。要約すると、既存の「ペヤング 獄激辛やきそば」に輪切り唐辛子と一味唐辛子を追加しただけ、みたいな偏差値の低い商品で、まぁとにかく辛い辛い痛いw
私の住んでいる地域はド田舎なので、それも原因の一つかと思いますが、賞味期限ギリギリになっても売り場に残ってるし、小売店の印象が悪いままで1年間ずっとペヤングの新作が入手しづらい状況が続いたし、そもそも2022年にファイナル宣言したんだから、もういいだろうと。そんなことを思いつつ、真面目すぎるとペヤングらしくないというか、面白みに欠けるというか、考えてみると匙加減かなり難しいですよね。
ちなみに「ペヤング 速汗獄激辛やきそば一味プラス」の発売は2023年3月、もうすこし遡ると「獄激辛やきそばFinal」の発売は2022年3月だったので、あまり当たってほしくない予想になりますが、2024年3月に獄激辛シリーズの新作がリリースされる‥‥かも‥‥?
第4位「チキンラーメン汁なしどんぶり 平成のイタ飯ブーム ペペロンチーノ味」
続きましてワーストランキング第4位のカップ麺は、日清食品の「チキンラーメン汁なしどんぶり 平成のイタ飯ブーム ペペロンチーノ味」(2023年8月14日発売品)で、同時にリリースされた「チキンラーメンどんぶり 昭和の洋食ブーム クリーミーグラタン味」は出来が良かったのに対し、ペペロンチーノ味の敗因は “ペペロンチーノらしさが極めて弱かった” こと。
麺の戻し湯をマグカップなどに移しておけば、こうばしい風味のチキンスープとして楽しめる、そこには「チキンラーメン」らしいアイディアが光っていたものの、ペペロンチーノ味‥‥どこが?w という本末転倒な仕上がりに落胆。輪切り唐辛子が地味に辛かったので、強いていえば “そこ” がペペロンチーノに通じるポイントになっていましたが、さすがに弱すぎ。
結果的にマズいわけではなかったけれど、チキンラーメンの黒歴史として後世に語り継がれるかもしれない、ある意味そう考えるとレアな商品だったかもしれません。ちなみに同時発売品の「チキンラーメンビッグカップ 令和の韓食ブーム ヤンニョム味」も “★2.5” という絶妙な低評価を叩き出していたんですけど、別添のヤンニョム風味オイルが想像以上にヤンニョムチキンだったので、ランクイン回避です。
第3位「ワンタン麺の最高峰の店 八雲の一杯 ワンタン麺 白醤油味」
折り返し地点となるワーストランキング第3位のカップ麺は、エースコックの「ワンタン麺の最高峰の店 八雲の一杯 ワンタン麺 白醤油味」(2023年2月13日発売品)で、昨年のワーストランキングに入った「ワンタンメンの満月 魚介だし醤油味」ほどではなかったけれど、せっかくの大判どんぶり型なのに、縦型カップ時代(一度は食べたい名店の味)よりもクオリティが低下した珍しいパターン。
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺を搭載していましたが、ふかふかと軽めの食感で、再現度については縦型カップ時代(油揚げ麺)のほうが高いと感じたほど。スープには白醤油や白だしを使っていましたが、具材の主役を飾るワンタンは「ワンタンメンの満月 魚介だし醤油味」のワンタンと同じ代物で、繋ぎ目が適切に戻らない不具合が食べ手のテンションを落とす要因に。
これまでに何度もコラボを続けているエースコックと「八雲」ですが、どうにも大判どんぶり型+ノンフライ麺だとクオリティが落ちる傾向があるので、次回作は縦型カップに‥‥というか、エースコックのワンタンそのものが不安定なんですよね、ここ数年。即席カップめん業界のワンタンといえば、明星食品のノンフライワンタンが抜きん出て強いので、そろそろ牙城を崩していただきたいところ。
第2位「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」
そろそろ大詰め、ワーストランキング第2位のカップ麺は、エースコックの「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」(2023年10月9日発売品)で、別添のレトルト背脂を単体で評価すると、無条件で★8を付けたいレベルで秀逸なアイテムです。では、なぜワーストランキングに食い込んだのか——。
メーカー希望小売価格が348円(税別)という高めの設定も理由の一つに数えられるのですが、大盛り仕様のノンフライ麺は量に感けたのか低品質で、食べ始めの段階から安っぽく、なまじ量が多いおかげで途中から食べ疲れてくる感じ。先ほどワンタンが不安定と前述しましたが、近年のエースコックはノンフライ麺の当たり外れに関する振れ幅も気になるところ。
またレトルト背脂は業界最高峰といっても過言ではないアイテムなのに、その魅力を台無しに落としていたのが「かやく入り粉末スープ」で、商品名の通り動物系は豚骨を主体にしていたものの、粉末しょうゆ特有の軽さだったり、乳化油脂で強引に濁らせている感じだったり、せっかくの背脂がああああ!!!! みたいな。ほんと、もったいなかったです。
第1位「おやつカンパニー監修 ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」
そして‥‥2023年のカップ麺ランキング【ワースト篇】第1位に選ばざるを得なかったカップ麺は、エースコックの「おやつカンパニー監修 ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」(2023年5月1日発売品)で、レギュラーサイズ(発売当時の平均的な希望小売価格は214円+税)の商品でありながら、メーカー希望小売価格は263円(税別)と異様に高く、かといって「ベビースターラーメン」などの別添は無し。
油揚げ麺のクオリティは可も無く不可も無し、というか希望小売価格を思うと値段に見合った品質とは評価できない仕上がりで、全体の味付けもモデルになった「ベビースターラーメンおつまみ(ピリ辛チキン味)」から程遠く、かやくとして入っていたピーナッツ風味の大豆そぼろもダメ。
レビューにも “なにがしたいのかよく分かりませんでした。” などと書いたくらい、なにがしたいのかよく分からない商品で、ぶっちゃけ★1もチラついたレベル。本物の「ベビースターラーメン」や「ベビースターラーメンおつまみ」をトッピングすると、ベビースターラーメンを口いっぱいに頬張っている気分になれたので、そのポテンシャルから★1は回避しましたけど、またコラボするのであれば、そろそろベビースターの別添を検討してください。
まとめ
図らずもエースコックがワースト3を独占する構図になってしまったのですが、2023年のカップ麺ランキング【汁あり篇】では「鬼煮干中華ソバ 中華ソバ伊吹監修」を第4位に食い込ませたように、素晴らしい商品も数多く手掛けているメーカーです。
また東洋水産の「ハリガネ やみつき旨辛ガーリック豚骨」だったり、サンヨー食品の「サッポロ一番 カップスター 日高屋監修 チゲ味噌ラーメン タテビッグ」だったり、明星食品の「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 だくだくタルタルソース」だったり、イマイチと感じた商品は他にもあったんですけど、2023年のワーストランキングは上記の5品に決定しました。
ちなみに2023年の即席カップめん市場を振り返ってみると、今を時めく韓国系のフレーバーと高級路線の商品が多く、それに対抗したコスパ重視の商品も目立っていたのですが、あえて中間層を狙った商品も年末にかけてチラホラと。そういったトレンドにも注目しつつ、今年も新商品を追いかけていきますので、このブログが皆様のカップめんライフを充実させるお手伝いになれば幸いです【author・taka :a(大石敬之)】