どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年5月22日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 カップスター 日高屋監修 チゲ味噌ラーメン タテビッグ」の実食レビューです。
熱烈中華食堂日高屋×カップスター!? 日高屋の期間限定メニューで “売上No.1” の実力を誇る冬の定番商品をカップラーメンにアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップスター 日高屋監修 チゲ味噌ラーメン
カップスター(CupStar)とは、サッポロ一番で知られるサンヨー食品の即席カップめんブランドで、1975年(昭和50年)1月18日発売のロングセラー。現在は “どこか懐かしさを感じる日本らしい風味” を活かした「JAPANスタンダード」をコンセプトに、安心と信頼の定番フレーバーについてはもちろんのこと、すこし攻めた変わり種やコラボ商品も積極的に取り組んでいます。
今回の新商品「サッポロ一番 カップスター 日高屋監修 チゲ味噌ラーメン」は、2011年(平成23年)の販売開始から愛され続ける「日高屋」冬の風物詩「チゲ味噌ラーメン」の味わいを再現した——っていうか、なんで5月下旬に発売? などと疑問に思いつつ、それはさておき天面にはラーメン好きで知られる「日向坂46」の齊藤京子さんを起用するなど、話題喚起力の高いコラボ商品を投下してきました。
あらためまして熱烈中華食堂日高屋(ねつれつちゅうかしょくどう ひだかや)とは、株式会社ハイデイ日高が関東を中心に展開している中華料理チェーンで、アクセスに便利な店舗立地と圧倒的なコストパフォーマンスで不動の地位を確立。いわゆる関東ローカルなので、全国的には慣れ親しみのない方も多いかと思いますが、店舗のあるエリアでは “おいしくて安い” と圧倒的な支持を得ています。
熱烈中華食堂日高屋の始まりは、現在を遡ること50年以上、1973年(昭和48年)2月の話。後にハイデイ日高の代表取締役会長兼取締役会長となる神田正(かんだ ただし)その人が単独で開業した「来々軒」という5坪の中華料理店にルーツを持ち、1986年(昭和61年)3月に麺と餃子の生産を中心とする食材供給子会社「株式会社日高食品」を設立。
当初は埼玉県を中心に「来来軒」を経営していましたが、1993年(平成5年)3月に都内進出1号店として「らーめん日高赤羽店」を立ち上げ、2002年(平成14年)6月から現在の主力業態である「日高屋」の展開を開始。マクドナルドや吉野家など、あえて集客力のあるチェーン店の付近を狙いながら破竹の勢いで出店を続け、わずか6ヶ月でグループ総店舗数100店舗を達成する快挙を成し遂げました。
ちなみに「日高屋」という名前は、神田会長の出身地である埼玉県入間郡高萩村(現・日高市)に由来し、ハイデイ日高も英語の「high(高)」と「day(日)」に日高を組み合わせた造語。現在は「日高屋」のほかに「来来軒」「焼鳥日高」「中華食堂 真心(しんしん)」「らーめん日高」「中華一番」「大衆酒場HIDAKA」「神寄(しんき)」などを展開し、外食行動や嗜好の変化に対応しています。
それだけ事業を拡大するなら全国展開すればいいのに‥‥などと素人の私は考えてしまうのですが、安易な地方進出や全国展開などは視野に入れず、関東の繁華街にしか出店しない方針(1都5県の駅前一等地に集中して出店するドミナント戦略)を貫いたからこそ、現在の店舗数は「日高屋」だけで400店舗を超える大きな事業に成長した、というわけらしいです。うんうん。← 漠然と理解中
ちなみにサンヨー食品×日高屋といえば、2022年4月18日に縦型カップの「熱烈中華食堂日高屋監修 中華そば」及び「同 野菜たっぷりタンメン」を発売しているため、今回が初めてのタイアップではありません。しかし、カップスター×日高屋のコラボは初めての試みで、なおかつ「チゲ味噌ラーメン」の即席カップめん化も業界初の試みです。
開封
私は「日向坂46」に詳しくないので、それについては語りませんが、今回の「カップスター」とコラボしている齊藤京子さんと日高屋の関係について調べてみたところ、テレビ朝日の番組『けやき坂46 ラーメン大好き!齊藤京子です』のラーメンランキングBEST10で「チゲ味噌ラーメン」を第1位に挙げており、日高屋の会長からも “チゲ味噌の天使” に任命されるなど、なるほど納得のコラボでした。
で、いざフタを開けますと、容器の中に「仕上げの小袋」を別添している、エースコックの縦型カップで定番の方式を採用しているのですが、エースコックはサンヨー食品の子会社なので‥‥っていうのは関係ないか。何はともあれ天面のデザインに齊藤京子さんを起用しているため、その関係で小袋を容器の中に入れざるを得なかったのでしょう。はい、例によって例の如く粉まみれです。
ちなみにメーカー希望小売価格は245円(税別)なので、有名チェーン&アイドルとのコラボ商品でも2023年5月現在の縦型ビッグ製品において基準となる値段設定なのは嬉しいポイント。しかし、この価格帯に位置する製品は、2023年6月1日出荷分以降もれなく271円(税別)に値上がりするため、それに伴い各店での販売価格も変動するかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:サッポロ一番 カップスター 日高屋監修 チゲ味噌ラーメン タテビッグ 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 本社工場 内容量:89g(めん65g) 商品コード:4901734049692(JAN) |
発売日:2023年05月22日(月) 実食日:2023年05月28日(日) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:245円(税別) 購入価格:203円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、みそ、食塩、植物油脂、豚脂、ポーク調味料、香辛料、ごま、酵母エキス、クリーミングパウダー、キムチ調味料、香味油、たん白加水分解物)、かやく(味付卵、白菜キムチ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタン)、炭酸カルシウム、カラメル色素、パプリカ色素、トレハロース、香料、微粒二酸化ケイ素、かんすい、乳化剤、酸味料、クチナシ色素、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、カロチン色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
かやくは味付卵、白菜キムチ、ねぎの組み合わせで、本物には入っているニラと玉ねぎは使っていませんが、きちんと「チゲ味噌ラーメン」をイメージしたラインナップ。ただ、麺は油で揚げたフライ麺なので、カップラーメンらしさとの兼ね合いやデフォルメの加減が問われます。——とかなんとか書いてますけど、私は本物の「チゲ味噌ラーメン」を食べたことがないため、バイアスはないのですが。
容器の中に放り込んであった「仕上げの小袋」は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら「仕上げの小袋」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。うん、めっちゃ匂いチゲ味噌(語彙力)。パッケージに辛さレベルの表示や辛味に対する警告文もないけれど、ちょっと辛そうなビジュアルと香りが食欲を刺激してくれる実食前。
ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(89g)あたり |
カロリー:407kcal たん白質:7.9g 脂 質:17.5g 炭水化物:54.5g 食塩相当量:6.0g (めん・かやく:1.9g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.43mg ビタミンB2:0.32mg カルシウム:165mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:407kcal(めん・かやく:313kcal)(スープ:94kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
あー、これはいけません
実店舗の「チゲ味噌ラーメン」には加水率(麺を作る際、小麦粉に加えられる水分の割合)が高めの麺を合わせているそうですが、カップラーメンの油揚げ麺は比較的に加水率が低めの質感で、粘りは強くありません。また風味についても “サッポロ一番” らしいというか、ふわっと奥のほうから上がってくる甘みなんか特に “サッポロ一番” の袋麺に通じるポイント。
ただ、食感は袋麺のソレとは別物で、熱湯3分きちんと守ってからフタを開けても中心部が硬く、ところどころ乾燥状態の歯応えが残るなど、ずいぶんとスナック的な仕上がりです。それもカップラーメンならではの魅力といえるため、これはこれと割り切れば、頭ごなしに悪いとはいえないけれど、よくも悪くもフツーというか、あまり印象に残るタイプの麺ではありません。
また縦型ビッグ製品の麺重量は、ちょっと多くて平均80g、少なくても70gを平均としているのに対し、今回は65gということで、他社のブランド(でもって長年のライバル)を例に挙げるとレギュラーサイズの「カップヌードル」(めん65g)と同じボリューム。実際の「チゲ味噌ラーメン」も麺は少なめという評判・口コミがあったので、それを再現‥‥いや、おそらくロイヤリティの問題でしょうね。
スープ
ふつうに美味しい
まずは「仕上げの小袋」を入れる前に味を確認してみたところ、すでにピリ辛くらいの辛さは備わっていたのですが、それ以上に印象的だったのが味噌のベクトル。まったく同じ配合ではないと思いますけど、サッポロ一番を代表する「みそラーメン」に通じるテイストで、漠然と安心感。唐辛子の風味や強めの甘みなど、明確な違いもありますが、派生品といわれても納得できるフレームワークです。
次に「仕上げの小袋」を加えてみたところ、見た目のわりに辛さの変動はなかったのですが、キムチっぽい風味がイッキにブースト。さらにオイルのコクも加わって、なるほどチゲ(韓国の鍋料理)っぽい雰囲気。どこかで食べたことがあるような‥‥などと感じるタイプの味付けだったので、ぶっちゃけ新鮮味はなかったものの、それだけに多くの方が楽しめる味だと思います。
かやく
キムチとネギの色が悪かったw(風味はセーフ)
鮮やかなパッケージのイメージ画像に反し、白菜キムチやネギが半分くらい枯れ色だったので、ちょっとテンションさがったんですけどw あるあるですよね。たまごはフワフワで口当たりがよく、白菜キムチも厚みのある箇所は風味・食感ともに良好で、結果的な印象は悪くありませんでした。しかし、麺やスープの仕上がりを加味すると、及第点が適当だと判断した次第です。
総評
前述のように私は店舗で本物の「チゲ味噌ラーメン」を食べた経験がないので、麺もスープも具材も再現度めっちゃ高いよ! だとしたら今回の評価はアテにしないでください。ただ、ひとつのカップラーメンとしての押しや個性は弱く、それでいて「日向坂46」や「日高屋」に支払わなければいけないギャラの関係か麺の量も少ないなど、結果的に及第点は付けられませんでした。
いろいろ目を瞑れば “ふつうに美味しかった” ので、まずいわけではなかったのですが、せっかくのコラボなのに勿体無かったなと。たとえば2022年8月1日発売の「韓国式ちゃんぽん」よろしく大判どんぶり型の容器+ノンフライ麺で商品化していた場合、結果は大きく変わっていたと思うので、次の「日高屋」コラボに期待しています【author・taka :a(大石敬之)】