北白川の味に日清食品が挑戦【魁力屋】監修のカップ麺「京都背脂風醤油ラーメン」ローソン限定発売!! ただし、再現度は‥‥

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年1月11日(火)新発売、日清食品のカップ麺「魁力屋 京都背脂風醤油ラーメン」の実食レビューです。

ラーメン店の味わいが手軽に楽しめる「ローソン名店シリーズ」に京都北白川発祥「魁力屋」監修のカップラーメンが初参戦!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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魁力屋 京都背脂風醤油ラーメン

京都北白川ラーメン魁力屋(かいりきや)とは、関西屈指のラーメン激戦区・京都市左京区一乗寺に本店を置く人気ラーメンチェーンで、毎日食べても飽きがこない、どこか懐かしさを感じさせる “背脂チャッチャ系” の醤油ラーメンを提供。2005年(平成17年)6月1日の創業以来、破竹の勢いで新規出店を続け、2022年1月現在の店舗数は113店舗という大所帯に成長しました。

特製醤油ラーメンがカップ麺で新登場!!

今回の新商品「魁力屋 京都背脂風醤油ラーメン」は、京都を代表する人気ラーメンチェーン「魁力屋」監修のもと、同店の原点「特製醤油ラーメン」を再現したカップラーメンで、製造は日清食品。コンビニの中でもローソンにしか売ってない、販路限定のPB(プライベートブランド)商品で、3社が手を取り合うのは初めての試み。

魁力屋のカップラーメンといえば、サッポロ一番として知られるサンヨー食品のイメージが強く、たしか2013年1月22日発売の「魁力屋 背脂醤油ラーメン」が最初の商品。その数ヶ月前、2012年10月20日〜21日に梅小路公園(京都市下京区)で開催されたラーメンイベント「2012 京都九条ねぎラーメンバトル」で「魁力屋」が “売上第1位” を獲得し、それを記念してカップ麺が出たと記憶しています。

サンヨー食品とのカップ麺は “ファミリーマート限定商品” で、第1弾は大判どんぶり型の容器とノンフライ麺を採用し、同年6月4日には手軽な縦型カップも市場に投下。その年に開催された「京都九条ねぎラーメンバトル 2013」でも「魁力屋」が2年連続 “売上第1位” を獲得し、なおかつグランプリにも輝いたことを記念して、2014年3月11日に再び大判どんぶり型のカップ麺を発売していました。

2018年5月28日発売品を最後に姿を消した魁力屋のカップ麺

2014年3月発売品は “ファミリーマート×スリーエフ共同展開” で、これもサンヨー食品が商品化。その後もファミリーマート限定商品として、何度か大判どんぶり型のカップラーメンを発売し、おやつカンパニーと共同開発した「ベビースターラーメン 魁力屋背脂醤油ラーメン」なども展開していましたが、2018年5月28日発売のNB商品(コラボ第6弾)を最後にサンヨー食品との関係は終了。

京都における王道の背脂チャッチャ系を真っ直ぐに見据えている、その硬派な仕上がりに好感を抱いていたので、数年ぶりに現れた魁力屋のカップ麺に興奮したのですが、まさかの製造者を日清食品にシフト。しかもノーアナウンスでのリリースで、なおかつ販売店もファミリーマートではなくローソンに切り替わるなど、いろいろ突然で驚きました。

ローソンと魁力屋のコラボ商品が発売されたのは、2020年9月22日と比較的に最近の話。最初は近畿エリアのローソン限定商品として、電子レンジ加熱専用のホット麺「魁力屋監修 背脂醤油ラーメン」と “おにぎり屋” の「魁力屋監修 焼きめしおにぎり」を発売し、2021年6月にも近畿エリアで関連商品を販売していたのですが、ローソン専用に開発された「魁力屋」監修のカップ麺は前例がありません。

魁力屋が監修したポテトチップス(湖池屋)も同時発売

ちなみにカップ麺の発売に合わせ、現在は日清食品の傘下にある湖池屋が開発した「魁力屋 特製醤油ラーメン味」というローソン限定のポテトチップスも同時に展開。日配食品は近畿エリアのローソンに限定されていましたが、カップ麺とポテトチップスは全国のローソン店舗が対象とのこと。ポテトチップスの感想については最後に軽く触れるとして、まずは本題のカップ麺から掘り下げていきましょう。

開封

一瞬「これ絶対うまいやつ!」かと思ったw

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製コク旨オイル」が1袋。そこには “醤油の風味引き立つ” との補足があるため、オイル以外にタレも含まれているのでしょうか。お店のタレ(かえし)は、店主の先祖が京都の二条間之町で営んでいた醤油屋「藤田商店(丸庄)」にルーツを持ち、こだわりも強いため、その臨場感が再現できているのかどうかも注目すべきポイント。

フタの裏には店舗の紹介と「特製醤油ラーメン」の概要を印刷

肉に見える具材は大豆たん白加工品なので、豚肉を主原料とするチャーシューチップではなく、ネギも九条種ではないようですが、久々にラード加工品を使っているのは見どころ。これはセブンプレミアムの「蒙古タンメン中本 極豚(ゴットン)ラーメン 激辛豚骨味噌」でデビューを飾った代物で、こってり感を演出することに長けています。ただ、背脂の粒感とは違うので、それが吉と出るか凶と出るか。

ローソン標準価格は220円(税込238円)だったので、2022年1月現在の縦型ビッグ製品における標準的な値段(税込232円)よりも若干ながら高めの設定ですが、直近だと2021年12月7日発売の「中華そば 銀座 八五 黄金鶏油塩そば」と同じ値段。近年の即席カップめん市場では、値段が高くても美味しければ売れるので、きちんと味の質が伴っていれば問題ありません。

ちなみに近畿エリアのローソン店舗では、同日発売の日配食品「魁力屋監修 背脂醤油ラーメン」「魁力屋監修 焼きめし&焼きらーめん」「魁力屋監修 焼きめしおにぎり」いずれか1品とカップ麺を一緒に購入すると、1セットにつき50円引きのキャンペーンを実施していました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:魁力屋 京都背脂風醤油ラーメン
製造者:日清食品株式会社
製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2)
内容量:102g(めん80g)
商品コード:4902105269053(JAN)
発売日:2022年01月11日(火)
実食日:2022年01月12日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:238円(税込)
ローソン標準価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(特製コク旨オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(糖類、チキン調味料、粉末しょうゆ、豚脂、ポーク調味料、香辛料、しょうゆ、食塩、鶏脂、香味調味料、発酵調味料、メンマパウダー)、かやく(ラード加工品、大豆たん白加工品、味付メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

細めに切り出されているけど熱湯4分

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。最近は縦型カップにも意欲的にノンフライ麺を使ってくれる日清食品ですが、日清食品の縦型ビッグにおけるノンフライ麺は基本的に加水率が高い(お店の麺は加水率が低い)ので、再現度を高めるために、あえて油揚げ麺を採用したのかもしれません。

ちょっと見た目の再現度は遠いか‥‥

別添の「特製コク旨オイル」は後入れなので、お湯を内側の線まで注いだ後、フタの上で小袋を温めながら待つこと4分。時間になったら小袋の中身を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。調理後の見た目は本物の「特製醤油ラーメン」から遠く、写真の白い粒もラード加工品なので、背脂特有の魅力が伝わってくるのかどうか、そこが評価のターニングポイントになりそうな予感。

ちなみに余談ですが、途中で触れた袋麺の「日清これ絶対うまいやつ! 背脂醤油」について、関係者曰く “魁力屋をイメージした商品ではない” とのこと。パッケージの雰囲気めっちゃ魁力屋インスパイアですけどw 今回のカップ麺は間違いなく「京都北白川 ラーメン 魁力屋」監修なので、引き続き再現度の高さに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(102g)あたり
カロリー:471kcal
たん白質:10.2g
脂  質:21.0g
炭水化物:60.2g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.9g)
   (スープ:3.9g)
ビタミンB1:0.23mg
ビタミンB2:0.31mg
カルシウム:188mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:471kcal(めん・かやく:393kcal)(スープ:78kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

油揚げ麺だけど高品質

5.0

店舗で提供される「特製醤油ラーメン」の麺は、数百種類の中から厳選した小麦粉を使い、角刃24番(麺幅1.25mm)で切り出した細麺で、加水率は低めの設定。それをイメージしていたサンヨー食品のノンフライ麺は、お店の雰囲気が伝わってくるほどクオリティが高く、特に2018年5月発売品の麺は素晴らしかったので、いまでも印象に残っています。

熱湯4分きちんと守ったほうがいい

対して日清食品は油揚げ麺を使っているため、雑味の少ないノンフライ麺と違い、特有の芳ばしい風味を伴うのですが、角刃で細めに切り出したストレート麺を彷彿とさせる形状は見事。きちんと加水率も低めの設定で、内部に適度な歯応えを残しながら、スパッと切れる日清食品らしい歯切れの良さが心地よい、基礎クオリティの高い仕上がりでした。

欲を言えばノンフライ麺を使ってほしかった思いもありますけど、前述のように日清食品の縦型ビッグにおけるノンフライ麺は「銀座 八五」よろしくコシの強い多加水麺が基本。それを合わせてしまった場合、お店の麺とは真逆に近い印象を受けてしまうと思うので、油揚げ麺でも細めの低加水麺を使ったのは正解だったと思います。

スープ

麺と裏腹にチープな味

2.0

原材料にポーク調味料も使用していますが、粉末スープにおける動物系は鶏ガラで、それについては「魁力屋」のスープに通じるポイント。ただ、生姜を中心に香味野菜のキレが強く、けっこう化学調味料も多めに使っているのか、ピリピリとした特有の刺激が口の中に残ります。それもカップ麺の醍醐味といえなくもないけれど、お店の個性が掴みにくいというか、あまり本格的な味ではありません。

オイルも少なめ

そこに別添の「特製コク旨オイル」を加えると、昨今の二郎インスパイア商品に通じる豚臭い風味がプラスされ、粉末スープだけでは打ち出せない魅力を表現してくれているのですが、ちょっと量は少なめ。さらに少量の液体しょうゆも入っていましたが、それよりも粉末スープに由来するチープな味が優勢で、こだわりのカエシに通じる臨場感とキレは伝わってこない仕上がり。

京都北白川のラーメンを再現したというよりも、日清食品が誇る「カップヌードル」の延長線上にあるような、そっち系のフレームワークが強かったので、そんなに再現度は高くありませんでした。

具材

ラード加工品じゃなくて背脂加工品が入っていれば‥‥

2.0

チャーシューに見える具材は大豆たん白加工品なので、肉の旨みが楽しめるわけではないのですが、従来のグニッとした大豆加工品特有の歯触りは控えめ。おそらく2021年7月3日発売の「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」にも使われていた、あの四角いフェイクミートと共通で、これについては意外とネガティブではありません。

ネギは熱風乾燥のチープなタイプだったので、もうすこし力を入れてほしかったのですが、ちょいちょい感じる風味と歯触りはアクセントに効果的。なぜかメンマは3個くらいしか入っていませんでしたけど、おそらく重量判定による個体差で、もっとメンマが多い商品もあると思います。

ラード加工品自体は悪い代物ではない

でもってラード加工品は‥‥うーん、これ単体で見れば悪くないですし、熱湯4分後も原型が残っているので、見た目にもインパクトはあるのですが、魁力屋こだわりの背脂とは完全に別物。たとえばカップ麺における背脂の最高峰・エースコックの背脂ほど秀逸すぎるクオリティは求めませんが、せめてラード加工品ではなく背脂加工品(背脂顆粒)を使うべきだったと思います。

総評

2.5

油揚げ麺は日清食品らしく高品質で、形状の再現度も高かったのですが、スープの味は悪い意味でチープ。大豆たん白加工品、メンマ、ネギも特別に印象的な具材ではなく、ラード加工品だけは使い回されている頻度が低いアイテムではあるものの、京都北白川が誇る「魁力屋」といえば、京都の背脂チャッチャ系を地で行くスタイルなので、ラード加工品の採用もイマイチな采配。

カップラーメン的には美味しい部類に入りますが、あまり「魁力屋」の魅力は伝わってこなかったので、ちょっと厳しめに評価しています。京都の背脂チャッチャ系を模した味を求めているのであれば、ファミリーマートで販売されている「来来亭」のカップ麺(エースコック製造)を試したほうが安全かもしれません。

魁力屋のポテチも食べてみた

ちなみに湖池屋の「魁力屋 特製醤油ラーメン味」も結論からいって “魁力屋らしい味ではなかった” のですが、粉末しょうゆやミートエキス調味パウダー、メンマパウダーなどで漠然と醤油ラーメンっぽい味を表現。かつお節は湖池屋のオリジナルでしたけど、カルビーのポテトチップスよりも厚切りで、余韻に焼き海苔とラーメンっぽい風味が残る、素朴ながらに面白い味でした【author・taka :a(大石敬之)】

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