エースコック「THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺」本格中華シリーズ第3弾はスープ特化型の本格高級路線を開拓!!

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年9月7日(月)新発売のカップ麺、エースコック「THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺」の実食レビューです。

味にこだわる大人も納得の本格中華シリーズ「THE中華」第3弾は練り胡麻に特化した濃厚担担麺を展開!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺

THE中華(ザ・ちゅうか)とは、本格的な中華めん料理を肩肘張らずにカップ麺で味わえる、大人の男性をメインターゲットに開発されたエースコックのブランドで、通な大人たちに向けたこだわりの和風カップめんシリーズ「THE和(ザ・わ)」の姉妹ブランド的な立ち位置。2019年4月1日にシリーズ第1弾「タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン」を発売し、ブランドの裾野を広げます。

今回は初の大判どんぶり型

今回の新商品「THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺」は、2020年3月2日にリリースされたシリーズ第2弾「タテロング THE中華 揚げねぎの風味を利かせたワンタン麺」に続く新作で、シリーズ初の担担麺がテーマ。第1弾・第2弾ともに縦型ビッグの容器を使用していましたが、シリーズ第3弾にして初の大判どんぶり型カップとノンフライ麺を採用し、これまで以上に本格感を追求してきました。

あらためまして担担麺(たんたんめん)とは、四川省自貢市に住んでいた陳包包(チェンバオバオ)という渾名の男性が考案し、成都で売り歩いたのが発祥とされる麺料理で、もっとも古い記録は1841年頃。茹でた中華麺に花椒(ホワジャオ)や辣油を効かせた醤油ダレを絡め、味付けした豚挽肉やザーサイ、ネギなどをトッピングして食べる “汁なし担担麺” が伝統的なスタイルです。

担担麺の “担担” は、成都の方言で “天秤棒” を意味し、天秤棒の片側に豆炭を使う七輪と鍋を、もう片側に麺や調味料・食器・洗い桶などを提げ、それを担いで売り歩いていたことから「担担麺」と名付けられました。スマホの変換機能を使うと土偏の「坦坦麺」もしくは踊り字を使った「坦々麺」が先に出てくることもありますが、料理名の由来からも分かるように、本来「坦」の漢字が使われることはありません。

日本では「汁あり」が一般的

その担担麺を日本における四川料理の父・陳建民(ちん けんみん)氏が日本に持ち込み、1958年(昭和33年)秋に東京・田村町(現在の西新橋)でオープンした「四川飯店(しせんはんてん)にて、当初は成都流の伝統的な汁なし担担麺を提供していたそうですが、当時の日本人は本場の唐辛子や花椒(かしょう)の刺激を受け入れられず、その対策として陳建民氏が練り胡麻などを使ったラーメンスタイルの担担麺を考案。

陳建民氏の妻・洋子さんの “日本人には味噌汁を筆頭に汁物文化が根付いているため、担担麺にもスープを入れてみたらどうか” というアドバイスがヒントになったらしく、試行錯誤の末に完成した “汁あり担担麺” は、現在ほど辛味に強くなかった当時の日本人にも受け入れられ、それを発端に日本では練り胡麻のコクを効かせた “汁あり担担麺” が主流になりました。

しかしながら近年、本場の伝統的なスタイルを踏襲しつつ、温泉卵や白菜・青ネギ・セロリなどをトッピングした広島の「汁なし担担麺」をはじめ、第10回・B-1グランプリで金賞に輝いた “熱血!!勝浦タンタンメン船団” の「勝浦タンタンメン」や神奈川県「元祖ニュータンタンメン本舗」の川崎溶き卵系に “中華 四川” を発祥とする「小田原系タンタン麺」など——

多種多様な “タンタンメン”

ご当地に根付く日本独自の担担麺も人気を博し、それを再現したカップ麺も発売されているのですが、今回の「THE中華」第3弾は練り胡麻を効かせた汁あり担担麺を追求したもの。エースコックはコストパフォーマンスに優れた「飲み干す一杯」シリーズや本格派カップ麺「練り胡麻の恵み 担担麺」などでクオリティの高い担担麺を手掛けてきた企業なので、かなりの高評価を叩き出してくれるかもしれません。

開封

別添の小袋は2種類

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「かやく入り粉末スープ」と「液体スープ」の合計2袋。フタの開封口にも “ご注意【必ずお読みください】液体スープは先入れしますとめんがもどりません。必ず熱湯を注いだ4分後に後入れしてください” とあるように、液体スープは後入れなので、調理の際は注意してください。

麺はノンフライ麺を採用

麺は油で揚げていないノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。かなり黄色味の強い見た目と従来品の傾向から、多加水麺に定評のあるエースコックらしい中細多加水麺に仕上がっていそうな雰囲気。一見すると同社が製造する“熱血‼勝浦タンタンメン船団” 監修商品「勝浦タンタンメン」のノンフライ麺と似ているのですが、それと比較して幅が狭く、やや厚みのあるサイズに切り出されていました。

ちなみにメーカー希望小売価格は税別270円と高く、コンビニでしか買えない販路限定商品ではないものの、コンビニで購入した場合の税込価格は288円と地味に高額。2019年4月発売の第1弾は税別205円、2020年3月発売の第2弾は税別220円だったので、購入のハードルは大幅に上がってしまったのですが、しっかり本格的であれば頭ごなしにコストパフォーマンスが悪いとはいえません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:THE中華 練りごまを利かせた濃厚旨辛担担麺
製造者:エースコック株式会社 関西滝野工場
製造所:兵庫県加東市河高1816-175
内容量:108g(めん55g)
商品コード:g(めん 55g)
JANコード:4901071211776(JAN)
商品サイズ:165×165×75mm
発売日:2020年09月07日(月)
実食日:2020年09月09日(火)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:288円(税込)
希望小売価格:270円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:370ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(かやく入り粉末スープ・液体スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉)、スープ(ねりごま、植物油脂、ポークエキス、みそ、食塩、豆板醤、砂糖、ポーク調味料、香味油、香辛料)、かやく入りスープ(おからパウダー、砂糖、鶏・豚味付肉そぼろ、チンゲン菜、乳化油脂、粉末みそ、ポーク調味料、ごま、香辛料、きな粉、食塩、唐辛子、たん白加水分解物、植物油脂)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、炭酸Ca、乳化剤、かんすい、増粘多糖類、酸味料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、香辛料抽出物、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

この時点で美味しそうな香り

先入れの小袋は「かやく入り粉末スープ」1袋のみで、開封すると花椒(かしょう)の爽やかな香りが漂い、食欲を刺激してくる実食前。前述したように、液体スープを先に入れると調理不良の原因になるのと “かやく入り粉末スープに充分熱湯をかけて” よく溶かしてくださいと小袋にも記載してあるため、調理の際は留意してください。

シンプルな調理直後

あとは熱湯を注いで4分後、かやく入り粉末スープを溶かしながらノンフライ麺をほぐし、後入れの液体スープを加えたら、再度よく混ぜ合わせて出来上がり。具材は程良く味付けした肉そぼろ、食感の良いチンゲン菜、通常よりも深く焙煎した風味の良い胡麻、色調の良い唐辛子ということで、とりあえず “程良く味付けした肉そぼろ” がハズレじゃないことを願うばかり——

なお実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では、ローソンとファミリーマートでの取り扱いを確認しているため、購入の際は参考にしてください。それでは、引き続き練り胡麻のコクと念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(108g)あたり
カロリー:399kcal
たん白質:11.8g
脂  質:16.5g
炭水化物:50.9g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:5.2g)
カルシウム:284mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:399kcal(めん・かやく:212kcal)(スープ:187kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

量は少ないけど高品質

5.0

ノンフライ麺の原材料名は、同社の製造する「勝浦タンタンメン」と同じ “小麦粉(国内製造)、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉” となっていて、啜り上げた時の質感は似ていたのですが、やや加水率は低めの設定で——いや、同じくらいでしょうか。ひとまず切刃のサイズが異なり、量も標準(60g)より少ない55gなので、まったく同じ麺を使い回しているわけではない様子。

熱湯4分で食べごろ

断面の四角い角刃で切り出されているため、口当たりには輪郭があり、縮れのないストレート麺という形状ですが、細身の形状からスープの絡みは悪くありません。しっとりとした多加水麺を予想していましたが、意外と加水率は低く、もちもちとした粘り気よりもコシの強さと歯切れの良さに振っているような仕上がりで、濃厚な担担スープを引き立ててくれていました。

麺の量は55gと標準サイズの「わかめラーメン ごま・しょうゆ」(めん64g)よりも少ないため、美味しいだけに量的な物足りなさを感じてしまったのですが、後述する担担スープの満足度と重厚感を思えば納得できなくもない采配。今回はスープに振り切っているようなフレームワークなので、特化型の思い切りのよさを評価すべきかもしれません。

スープ

練り胡麻が好きなら必食!!

7.5

液体スープを入れる前に唐辛子の辛味は目立っておらず、思いのほか花椒の痺れも弱かったのですが、ほんのり漂う五香粉(ウーシャンフェン)の香りが本格的。下味を整えているのは粉末みそで、おからパウダーによるザラついた舌触りで濃厚さを加速させる手法を取り、きな粉を使っているのが面白く、意識して味わうと芳ばしい風味が印象的でした。きな粉の隠し味、いいですね。

独自技術を活用した液体スープ

などと思いながら後入れの液体スープを加えた後は、粉末スープだけでは打ち出せない練り胡麻のコクが明白になり、どっしりとした重心の低いテイストに変貌。乳化感の強いポークエキスとポーク調味料で動物系のコクも抜かりなく、味付けに豆板醤(とうばんじゃん)を使用しているのですが、どちらかというと和味噌の風味が強いため、日本式の濃厚な胡麻系担担スープが好きなら確実にハマれるテイスト。

最終的な花椒の痺れも唐辛子の辛さも弱く、一般的にみてもピリ辛の枠を出ないため、刺激の強さに期待しているとズッコケますが、とにもかくにも重心の低い練り胡麻のコクで物足りなさは感じません。スープだけで187kcalという高カロリーな値にも納得の濃度を誇り、とろみの加減も不自然ではなく、濃厚さの指標を履き違えていなかったことに好感が抱けました。

具材

やや量的には寂しいけれど——

4.0

メーカー希望小売価格が税別270円の製品なので、もうちょっと具材も頑張ってほしいと感じた反面、意外にチンゲンサイの量が多く、シャキシャキとした軸の食感と特有の甘みが今回の濃厚な担担スープにベストマッチ。毎度おなじみビニールっぽい質感の唐辛子は飾りに過ぎませんでしたが、通常よりも深く焙煎した煎り胡麻は食感も風味も良質で、練り胡麻では打ち出せないパンチを演出。

今回は “あたり”

エースコックの程よく味付けした肉そぼろは、スポンジみたいな食感の粗悪な肉そぼろが採用されることも珍しくないため、それが入っていたら評価を落とそうと思っていたのですが、今回の肉そぼろは良質なもの。それでも値段に伴った内容とはいえないため、具材にウェイトを置いている方は物足りなさを感じてしまうかもしれないけれど、結果的に濃厚なスープのコストを思えば気になりませんでした。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

メーカー希望小売価格が270円(税別)の高級なカップラーメンなので、もうすこし麺と具材のボリュームにも力を入れてほしかった不満もありますが、その不満を凌駕する完成度を誇っていたスープは一見の価値あり。本格四川風の担担麺ではないけれど、ひとつの練り胡麻に特化した日本式の担担麺として良質な一杯でした。

とにもかくにも練り胡麻のコクが特筆すべきレベルにあるため、そのままでも充分に美味しいのですが、辣油や花椒を追加して刺激的にアレンジするもよし、五香粉を追加して個性的なテイストに仕上げるもよし。コンビニ以外の店舗であれば、税込250円以下で購入できる可能性もあるので、ごまに特化した担担麺が好きな方は要チェックです。

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