「タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン」新シリーズ第1弾

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年4月1日(月)新発売のカップ麺、エースコック「タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン」の実食レビューです。

大人の男性に向けた新シリーズ「THE 中華(ザ・ちゅうか)」第1弾!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン

エースコックの「THE ○○」といえば、和風ブランドの「THE 和」が真っ先に脳裏を掠めたりもしたのですが、今回は「THE中華」ということで別の企画。メーカーのニュースリリースでは “大人の男性をメインターゲットとした「野菜タンメン」を——” と紹介されているのですが、そこまで詳しい情報は記載されていません。

容器側面のパッケージでは、 “飾らないから、うまい。肩肘張らずに楽しみたい中華めん料理を味わうブランドです。” とコンセプトが紹介され、さらに “特製ラー油が風味を添える、コクのあるタンメンスープにのどごしの良いめんが絡みます。具材に国産野菜を使用した、こだわりの野菜タンメンです。” と続きます。



「THE和」は “通な大人たちに向けたこだわりの和風カップめんシリーズ” というコンセプトを掲げているのですが、その第1段「タテロング THE和 わさびを利かせたおろしそば」では “そばを愛好する男性をメインに——” という設定が背景にあったので、その系譜にある姉妹ブランド的な中華バージョンの今回、どうやら「THE」シリーズは基本的に男性を意識しているようですね。

男性は男性でも若者は「スーパーカップ」に任せ、こちらは30代後半〜40代、50代の落ち着いた男性を意識しているような印象です。こだわりのポイントは「特製ラー油付き」と「国産野菜使用」ということで、エースコックの国産野菜を使用したカップ麺といえば長崎ちゃんぽんの有名チェーン店「リンガーハット」とのコラボ商品が定番なんですけど、その野菜具材が応用されているのかもしれません。

日本の「タンメン」は中華料理をベースに日本で独自に発展・普及した麺料理の総称なので、厳密には中華料理(中国料理)ではないんですけど、主に関東地方の大衆中華料理店ではグランドメニューにもなっているメジャーな食べ物。中国にも「湯麺(たんめん)」という言葉はあるのですが、湯麺=スープに浸かった麺料理の総称なので、牛肉湯麺や蝦仁湯麺、鶏絲湯麺、搾菜肉絲湯麺——といったように具材の解説がメニューの名前に入ります。

日本でいう「タンメン」を中国式に変換した場合、「素菜湯麺」という表現が近いのですが、私の住んでいる関西地方では「タンメン」を提供している店が “そもそもない” ので、タンメンを知ったキッカケは次長課長(お笑いコンビ)河本準一さんの「おまえに食わせるタンメンはねぇ!」でした。当時、ギャグを聴きながら「(で、なんやねんタンメンって‥‥)」だったんですけどw



それはさておき今回の記事を執筆している2019年4月1日(月)現在、まだエースコックの公式ウェブサイトに商品情報の詳細は掲載されていません。ただ、事前のニュースリリース(PDF)は出ていたので、特別に限定発売されたシークレット商品とかではなく、単純にホームページ内にある “2019年4月発売の商品一覧” が更新されていないだけだと思います(※15時過ぎに更新されたようで、記事公開時には掲載されていました)。

ラーメン鉢のような背景に臨場感を醸し出している湯気、しなやかな麺リフト(箸で麺を持ち上げる様)、さりげない雲のデザインが漠然と中国っぽい雰囲気を醸す洗練された趣のあるロゴマークに思わず惹かれてしまったのですが、中華めんシリーズ第1弾は日本発祥の麺料理‥‥まぁでも中華料理屋さんのイメージは強いですし、いいでしょう(笑)

開封

もちろん特製ラー油は粉末ではなく別添の小袋(調味油)に入っているのですが、カップ麺のフタ上には何もありません。というわけで今回もエースコックが手掛けるタテ型カップ麺の例に漏れず、事前に小袋が容器の中に入っているスタイルですね。そして容器の材質はカップ麺で一般的なPS(ポリスチレン)ではなく、「THE和」と同じPP(ポリプロピレン)が採用されています。



とんこつラーメンほど粉末スープの量は多くなかったので、まだ被害は小さなほうですが、お湯を注ぐ前に表面がザラついたテクスチャーの「調味油」を取り出しましょう。調味油はフタの上で温めるようにと書かれているのですが、けっこう量が多いです。疑う余地もなく調味油が特製ラー油だと思うので、効き目に期待ですね。

ちなみにPP・ポリプロピレン(polypropylene)は、女性でも片手で簡単に握り潰せるPS・ポリスチレン(polystyrene)よりも硬い材質で、耐熱温度は100~140度。つまり基本的には電子レンジ加熱対応可能な容器に分類されるのですが、今回のカップ麺は “電子レンジ調理不可” なので、セオリー通り熱湯を注いでください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン
製造者:エースコック株式会社
製造所:自社工場(製造所固有記号 W)
所在地:兵庫県加東市河高字黒石1816-175
内容量:87g(めん70g)
商品コード:4901071246273(JANコード)
  〃  :14901071246270(ITFコード)
規格サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm

発売日:2019年04月01日(月)
実食日:2019年04月01日(月)
発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
取得店舗:イオンリテール
商品購入価格:195円(税込)
希望小売価格:205円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(中華麺)
スタイル:タテロング(縦型ビッグ)
容器材質:プラ(PP・ポリプロピレン)
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖、卵白粉)、スープ(植物油脂、食塩、動物油脂、ポーク調味料、でん粉、チキン調味料、ポークエキス、香味調味料、香辛料、香味油、オニオンエキス、魚介エキス、酵母エキス、粉末酢、全卵粉)、かやく(キャベツ、鶏・豚味付肉そぼろ、もやし、人参、ニラ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、かんすい、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、カラメル色素、酸味料、香辛料抽出物、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む)
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの)

実食開始

具材は特筆して大量とは言えないものの、キャベツの見た目が一見して明白に一般的な熱風乾燥のキャベツとは異なります。なんかこう、オーラが漂っているw フリーズドライかな? 特にAD(エアドライ・熱風乾燥)、FD(フリーズドライ・凍結乾燥)などのアピールはありませんでしたが、FDっぽいキャベツ、もやし、人参、ニラが国産具材です。



鶏・豚味付肉そぼろも入っていますが、「国産野菜使用」なので、肉は国産ではなない模様。タンメンらしく野菜とスープの一体感や特製ラー油も注目すべきポイントなんですけど、和風ブランドの「THE和」は油揚げ麺(蕎麦)のクオリティが群を抜いて高いので、しなやかでコシが強そうな、縮れのない今回の中華麺も注目したいポイントですね。

さて、完成です。あまり具材は多くないと思ったのですが、集めてみたら意外と貧弱ではありませんでした。かなり多めの特製ラー油から放たれる胡麻油の香り、そして炒め野菜の香りが個性的なファーストインプレッション。特製ラー油は辛いのか、それとも辛くないのか——それでは、あ「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(87g)当たり

熱  量:402kcal(カロリー)
たん白質:9.0g
脂  質:17.5g
炭水化物:52.2g
食塩相当量:5.3g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.48mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:278mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:402kcal(めん・かやく:317kcal)(スープ:85kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

滑らかで歯切れの良い丸刃のめんです。適度な味付けを施し、スープと相性の良いめんに仕上げました。(湯戻し時間:3分)

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > ニュースリリース > タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン 2019/4/1 新発売PDF」)

しなやかな次世代型のTHE中華麺

特製ラー油を入れる前に味見してみたら、けっこう遠慮なく油揚げ麺特有の風味を強めに感じたので、これちょっと大丈夫なのかな‥‥と、すこし不安に思ったのですが、たっぷり入っていた特製ラー油が麺の表面をコーティングしてくるため、ごまラー油系の芳ばしさと油揚げ麺の芳ばしさは同化します。ただ、それでも後半にかけて油揚げ麺臭がスープをボンヤリさせる嫌いが否めなかったんですけど、食感のクオリティは素晴らしいですね。

麺の形状は丸刃でカットされた断面の丸いストレート麺で、サイズは太くも細くもないオーソドックスな中華麺らしい加減となっているのですが、とにかく「しなやか」で「コシが強い」油揚げ麺です。ほぼまったく縮れがないので口当たりはスムーズですが、スープとの一体感は程よく好バランス。きちんと3分で適切に戻り、後半はプリッとした歯切れの良さが目立ちます。



今回のカップ麺にはPP(ポリプロピレン)が採用されていると書きましたが、姉妹ブランド的な立ち位置にある「THE和」と同じように、持ち易さだけでなく熱伝導率や保温率の観点からも見て麺を適切に戻すために材質をPPにしているのかもしれません。スープの表面で油膜を張っている多めの特製ラー油と保温性の高いPP容器によってスープの温度低下は緩やかですが、しなやかな質感を最後まで楽しませてくれる耐久性の高い麺でした。

スープ

ポークやチキンをベースに、香味野菜の旨みをしっかり利かせたタンメンスープです。別添の調味油を加えることでラー油の辛さや豚脂、オニオンオイルなどの甘みが加わった、味わい深い一杯に仕上げました。

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > ニュースリリース > タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン 2019/4/1 新発売PDF」)

THEオーソドックス

味のイメージを端的に例えると、これまでにエースコックと何度もコラボしている廣記商行(こうきしょうこう)の味覇(ウェイパァー)でチャチャッと——いや、今回は廣記商行監修のカップ麺でもなければ味覇のクレジットもないんですけど、いわゆる万能中華調味で味付けした塩味のスープといえばイメージしやすいでしょうか。

でも一見すると複雑そうな味ですが、どちらかというと旨味が散漫しているような印象で、漠然と中華風ではあるものの、あまり奥行きのあるテイストではありません。おいしい? まずい? と聞かれたら、もちろん不味くはないんですけど、あまり記憶に残らない味です。しかし、それも特製ラー油を際立たせるための作戦だったのかもしれません。

辣油の辣味(辛さ)はピリ辛に毛も生えないような程度ですが、ごま油の含有量が多く、とにかく芳ばしい。さらに野菜を炒めたような香りも添加されているため、中華鍋を振るったような臨場感があり、けっこう最初の数口はインパクトがあります。ただ、インパクトに持続力はなかったので、オイルが薄れてくる後半は地の没個性な印象が手前にあり、スープに滲み出た油揚げ麺の野暮ったさが先行——その結果、食べ終わった時に残る印象は後者が強く、ちょっと勿体無いと感じました。

かやく

シャキシャキとした食感の良いキャベツ、もやし、程良く味付けした肉そぼろ、色調の良い人参とニラを加えて仕上げました。

(出典:エースコック公式ウェブサイト「HOME > ニュースリリース > タテロング THE中華 ラー油を利かせた野菜タンメン 2019/4/1 新発売PDF」)

あいかわらずキャベツがウマい!

ニラは国産じゃないほうが風味にパンチがあるように感じたのですが、あいかわらずキャベツのクオリティは素晴らしいですね。特に軸の部分は風味が強く、いい意味で土臭いというか、乾燥具材ながらに “畑” を想起させる様は中国産との違いを感じさせてくれる個性となっています。

製品説明には “シャキシャキとした食感の良いキャベツ” と書いてありますが、実際の食感はクタッと柔らかめ。しかしながら塩味のスープで野菜を煮込んだタンメンらしさの演出には効果的ですし、シャキッとした食感についてはモヤシで楽しめます。土っぽい風味といえば、人参も甘いだけの優等生ではありません(※でも田舎の人参みたいに人参嫌いが卒倒するレベルの風味ではないですw)。

また、当たり外れのあるエースコックの “程良く味付けした肉そぼろ” も今回はアタリで、けっこうスパイシーな味付けが後半の間延びしたパンチに欠けるスープの背中をワイルドに蹴飛ばしてくれていました。そんなに量は多くないけれど、無意識に口の中に飛び込んできた時の力強さがよかったです。

総評

★★★☆☆☆☆☆☆☆(★3)

しなやかでハイクオリティなストレート麺と多めに入っていた特製ラー油の芳ばしさによって、けっこう初速はインパクトもあったのですが、オイルが減ってくる後半にかけての失速が否めず、食後に残った印象は「ふつうにおいしい」でした。というわけで今回の総評は及第点(★3)としているのですが、けっしてイマイチなわけではありません。

国産野菜については確かな価値を感じていただけると思いますし、中でもキャベツは一般的なカップ麺の乾燥野菜とは違うので、これについては一見の価値あり——なんですけれども国産野菜に関しては先週に発売された定番のコラボ商品、「タテロング リンガーハットの長崎ちゃんぽん」(2019年3月25日発売)でも楽しめます。

麺の質感や特製ラー油、そして国産野菜に「こだわり」は見えた反面、軸の作り込みが甘かったことで結果的に油揚げ麺特有のネガティブな印象が先行してしまう、そこが今後の改善点でしょうか。あいかわらず好き勝手に書いてますけどw(※すみません)秘めているポテンシャルは高いと思うので、「THE中華」=王道のイメージで担担麺や酸辣湯麺はもちろん、今年けっこう来そうな蘭州牛肉麺(蘭州拉麺)あたりを次回作で狙ってみると、話題性もあって面白いかもしれませんね。

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