さば料理専門店が挑む一杯【SABAR】監修カップ麺「さばを味わうコク塩ヌードル」がマジでサバだった件

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エースコック

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月1日(月)新発売、エースコックのカップ麺「さば料理専門店が挑む一杯 SABAR監修 さばを味わうコク塩ヌードル」の実食レビューです。

すり潰した国産さばの旨みとアヒージョ風味がクセになる!? さばを知り尽くした「とろさば料理専門店 SABAR」が挑む新感覚のカップラーメンとは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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SABAR監修 さばを味わうコク塩ヌードル

SABAR(サバー)とは、大阪府豊中市の株式会社SABARが運営する “とろさば料理専門店” で、2014年(平成26年)1月10日、大阪市福島区に1号店「大阪福島店」をオープン。以降は大阪を中心に、東京・京都・兵庫・福井・岐阜・宮城・愛知・広島・岡山・宮城のほか、シンガポールに進出して海外出店も果たすなど、グローバルに店舗を拡大し、飲食業界でも注目を集めています。

「さば料理店が挑む一杯」とは‥‥

今回の新商品「さば料理専門店が挑む一杯 SABAR監修 さばを味わうコク塩ヌードル」は、大阪府吹田市に本社を置くエースコック株式会社と株式会社SABARの初コラボ商品で、異彩を放つ異業種外食店とのタイアップシリーズ第1弾。ラーメン業界におけるサバといえば鯖節が主流なのに対し、さばの旨みが詰まった “特製さばペースト” を新規に開発した、国産さばの旨みとアヒージョ風味がクセになる新感覚の一杯とのこと。

“サバ博士” の異名をとる株式会社SABARの創業者・右田孝宣(みぎた たかのぶ)氏は、1974年(昭和49年)9月3日に大阪府大阪市で生まれ、大阪市立淀商業高等学校を卒業後、スーパーの鮮魚店で働いていましたが、実は子どもの頃から大の魚嫌い。そんな氏が渋々と魚を捌いていた頃、配達先の割烹料理店で食べた賄い(カレイの煮付け)が衝撃的な美味しさで、それを切っ掛けに魚嫌いを克服。

魚の美味しさに目覚めた氏は、1997年(当時23歳の頃)にワーキングホリデーを利用してオーストラリアに渡り、回転寿司チェーンに就職。工場の雑用から2年でスーパーバイザーになり、2店舗だった店を13店舗に拡大した手腕を買われ、26歳で年収1000万円の給与とメルボルン支社の社長という大きなポストを約束されたそうですが、まだ日本でやり残したことがある‥‥と、その話を断って日本に帰国。

代表・右田孝宣氏

帰国後は海外で得たスキルを活かし、2000年にFAXを売る会社を起業したそうですが、うまく軌道に乗らず、その次に就いた外資系の営業マンという職業も肌に合わない。やはり自分で店を立ち上げるしかない‥‥と、2004年に大阪で「笑とり」という居酒屋をオープン。すでに結婚していた右田氏は、妻・史江さんと夫婦で「笑とり」を切り盛りします。

当初は納得のいく売り上げが出なかったそうですが、オーストラリアの回転寿司チェーンに勤めていた当時 “海外でも評判の鯖寿司” を研究していたことを思い出した右田氏。奥様の後押しもあって、いっそのこと “サバいっぽんで勝負しよう” という結論に至り、居酒屋の敷地内で鯖寿司の製造・販売を始め、2007年(平成19年)6月1日「株式会社鯖や」を設立。そう、これが「とろさば料理専門店 SABAR」誕生の経緯。

「鯖や」の鯖寿司は人気を博し、飛ぶように売れたそうですが、原価計算の関係で利益は出ておらず、まさかの経営危機に陥ったのが2013年12月の話。それでも前向きな右田氏は、クラウドファンディングを利用して資金を集め、2014年1月10日に「SABAR」の1号店をオープン。こちらは順調な滑り出しを見せ、2021年3月現在の店舗数は国内に16店舗、海外に3店舗を展開する人気店に成長しました。

カップ麺のパッケージに写っているのは1号店の外観

「とろさば料理専門店 SABAR」の実店舗では、青森県産の特産品である「八戸前沖さば」をはじめ、脂質含量が21%以上ある “とろ鯖” を軸に、サバの効能や効果的な食べ合わせを考慮しつつ、サバの語呂合わせにちなんだ38種類のメニューを展開。世界各国の伝統料理とサバを掛け合わせるなど、各店オリジナルの創作メニューもあり、とろ鯖を世界ブランドにすべく活動を続けています。

開封

あいかわらず別添の小袋は粉まみれ‥‥w

さて、そんな「SABAR」初のカップラーメンに別添されている小袋は、後入れの「特製ペースト」と「調味油」の合計2袋。エースコックの縦型カップらしく、最初から容器の中に入っているため、もれなく粉末スープまみれになっているのですが、それはさておき特製ペースト中のサバペーストに “すり潰した国産さばを使用” とのこと。

具材としてのサバは入っていない

かやくは、キャベツ、にんにく、ねぎ、唐辛子の4種類。具材としてのサバは入っていないため、そこが寂しいポイントではあるものの、救いようがないスポンジ食感の肉そぼろを使わなかったのは英断。おそらくキャベツやネギは汎用ですが、にんにくのトッピングについては素直に嬉しく‥‥いや、もしかするとサバ特有のクセをが強い、ということを意味しているのだろうか——。

なおエースコックが設定しているメーカー希望小売価格は220円(税別)なので、2021年3月現在の縦型ビッグ製品における標準的なライン。筆者は地元のローカルスーパーで購入しましたが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」と「セブンイレブン」での取り扱いが意欲的だったので、販売店の参考にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:さば料理専門店が挑む一杯 SABAR監修 さばを味わうコク塩ヌードル
製造者:エースコック株式会社
製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1)
内容量:91g(めん70g)
商品コード:4901071271138(JAN)
発売日:2021年03月01日(月)
実食日:2021年03月05日(金)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:192円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(特製ペースト・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、卵白粉)、スープ(植物油脂、動物油脂、食塩、サバペースト、乳化油脂、砂糖、チキン調味料、魚介エキス、香辛料、サバブシパウダー、チキンパウダー、酵母エキス、大豆たん白、レモン果汁パウダー、香味油、全卵粉)、かやく(キャベツ、にんにく、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

麺は熱湯3分の油揚げ麺を使用

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分と標準的。この時点でサバ臭ッ!! みたいなことはなく、むしろ油揚げ麺特有のニオイが目立っているのですが、粉末スープにサバブシパウダーを使用しているため、ほんのりと出汁(だし)の香りが漂います。しかし‥‥

見た目以上にサバいw

安心してください。けっこうな勢いで臭いですw ただ、そのベクトルは生魚の臭みとは違う、加熱したサバの香り。筆者は魚が大好きなので、個人的に好印象だと感じたのですが、間違っても魚が苦手な方の近く(もしくは魚嫌いの身内や仕事仲間が帰ってくるであろう部屋)で調理してはいけないレベル。そして同時にニンニクの香りも強いのと、ふんわり香る和山椒も印象的。

はたしてアヒージョっぽさはニンニクの香りくらいだったので、それっぽい雰囲気は強くない調理直後。しかしながらサバの存在感は全面にあるので、引き続き味の打ち出し方とアヒージョ風に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(91g)あたり
カロリー:429kcal
たん白質:7.9g
脂  質:21.0g
炭水化物:52.2g
食塩相当量:5.3g
(めん・かやく:1.2g)
   (スープ:4.1g)
ビタミンB1:0.38mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:252mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:429kcal(めん・かやく:317kcal)(スープ:112kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いってしまえば “ふつう” だけど悪くない

5.0

やや白っぽい見た目の麺は、特別に太くも細くもないサイズに切り出された油揚げ麺で、形状は若干の平打ち。緩やかな縮れが施されている、いかにもカップラーメンらしいタイプになりますが、お店の自家製麺を再現しているわけではないので、評価すべきは基礎クオリティの高さもさることながら、スープとの相性がいいかどうかが重要。

スープとのバランスは良好

で、結果的にスープとの相性は問題なく、食感は粘りを重視した多加水麺とは反対に、やや加水率を下げているのですが、その軽さも好印象と思える取り合わせ。たとえば「スーパーカップ」しかり、エースコックの油揚げ麺は独特の風味を伴うため、それが人を選ぶ要素になり得るのですが、不躾でなければカップ麺らしいインスタント感が魅力であり、食べ始めのコリッとした歯応えも印象的。

後述するスープが個性派なので、本格的なノンフライ麺で食べてみたかった気持ちもありますが、その芳ばしい風味も含めて今回のスープと相性がよく、カップラーメン食べてるなー、って。おそらく他の商品にも使われている汎用の麺なので、新規に開発したような驚きや本格さはなかったけれど、うまく落とし込んであると感じました。

スープ

特製ペーストが強烈

6.0

強烈なサバの香りは別添の小袋に含まれているため、粉末スープ単体でサバの個性が明確になるわけではないのですが、それ以上にニンニクの風味が強く、いい意味で予想外。それは具材のニンニク+ガーリックパウダーも多めに加えているようなテイストで、このままでも “あっさりとしたニンニク強めの塩ラーメン” として食べられるような土台を構築。

かなりサバい

で、けっこうショッキングな見た目の「特製ペースト」は、見た目の通り味も個性的。ニオイについて筆者は好みと前述しましたが、あれば鯖缶を常食している同居人からは「無理」と冷たい目で見られたので、なるほど人を選ぶ香りなんだなと実感。ただ、それは生魚を放置したようなニオイではなく、端的に例えると “鮭フレークの鯖バージョン” といったところ。

差し詰め焼いたサバの身(ほぐし身)を彷彿とさせる、それこそ白ご飯と一緒に食べたら絶対うまいタイプのペーストで、すり潰した国産さば使用の触れ込みは伊達じゃありません。

そして調味油もサバい

さらに「調味油」も曲者で、ごま油やオリーブ系ではないのですが、こちらもサバから抽出したオイルを彷彿とさせる、けっこう癖の強い風味で全体のサバい風味をブースト。加えて爽やかな和山椒の清涼感が並行するフレームワークから、青魚特有の風味が幾分か軽減されたので、ちょっと個人的には蛇足に思えてしまったのですが、それについては好みの問題かもしれません。なんにせよ、なかなかにサバ臭いですw(あっぱれ)

具材

にんにくが効果的

4.0

ネギの量は多くなかったので、そんなに主張してくることはなかったのですが、少量でも自己主張の強いフライド(いや、ロースト?)ガーリックは頼もしく、その芳ばしい風味に赤唐辛子のピリッとしたアクセントが重なって、ふんわりアヒージョ風の雰囲気を演出。

キャベツの食感はクタクタですが、その優しい歯触りからも伝わってくる煮込まれた感でスープとの一体感は高く、けっこう多めに入っているのもポイント。あわよくば国産さば使用のツミレなんかも入っていれば‥‥などという思いもありますが、特製ペーストにインパクトがあったので、正しいコスト配分だったと思います。

総評

5.0

アヒージョの風味についてはニンニクのパンチと唐辛子のアクセントくらいだったので、まぁいわれてみれば‥‥なんですけど、サバについての存在感は文句なし。生魚特有の生臭い風味とは違いものの、青魚に含まれる脂や身の味をストレートに伝えるようなフレームワークから、なるほど「とろさば料理専門店 SABAR」監修ならではの魅力が伝わってくる仕上がり。

魚嫌いでなくとも人を選ぶカップ麺だったので、万人にオススメできる商品ではないけれど、ひとまずサバが好きなら一見の価値あり。また「異彩を放つ異業種外食店とのタイアップシリーズ」第1弾ということで、続編の登場にも期待できる、インパクトの強い好スタートが切れたように感じました(author・taka :a)

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