どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年8月1日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 旨辛味にんにくやきそば」の実食レビューです。
何匹目のドジョウ!? 暑い夏にピッタリなペヤング第2弾は “スタミナ感あふれる” 新作を市場に投下!! 常套手段の焼き直しか、それとも——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 旨辛味にんにくやきそば
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」が現れ、屋台の焼きそばを模した四角い容器に、まろやかな液体ソース、具材の個包装など、現在のカップ焼きそばにおけるディファクトスタンダードを築き上げました。
今回の新商品「ペヤング 旨辛味にんにくやきそば」は、暑い夏にピッタリなスタミナ感あふれる新作で、まるか食品の公式ウェブサイトには味の特徴について “食欲をそそる風味の良いにんにくと、しっかりと旨味を感じる事の出来るピリ辛ソースの組み合わせがやみつきになる味わいに仕上げました” と記載されているのですが、そう‥‥このコメントを素直に信用することはできません。
永遠のスタンダード「ペヤング ソースやきそば」は、1975年3月の発売以来、いっさい味付けを変えておらず、昭和の時代から続く素朴な味わいを大切にしているのですが、近年のペヤングはSNSでの拡散性やYouTuber向けの “ネタ” に走る傾向があり、その産物が泣けるほど辛くて売れ残り続出の「獄激辛(ごくげきから)シリーズ」やシェア前提の「ペタマックス」という暴挙。
即席カップめん業界も国際レベルのSDGs(持続可能な開発目標)に取り組む中、なんのこれしき我が道を突き進んでいるペヤング。おかげで話題性に事欠かない、それについての大きなメリットはあるものの、獄激辛シリーズやペタマックスの “入荷しても売れない印象” が強く根付いてしまった結果、あらゆる地域で “ペヤングの新作が出ても売ってない問題” が深刻化しているのも事実。
おかげで私もペヤングの新作が出るたびに車で3時間以上走り回らなければいけないのですが‥‥w それは扨措き二匹目のドジョウを狙い過ぎていることも問題で、以前に出したフレーバーを超大盛やきそばで再販するHALF&HALF(ハーフ&ハーフ)だったり、商品名は違うけどソースは過去にリリースした変わり種と同じだったり、これ前にも出てなかったっけ? などと感じることも多々あるペヤング。
たとえばニンニク推しのペヤングを例に挙げると、2015年11月16日発売の「にんにくMAXやきそば」を筆頭に、生おろしニンニクのキレを容赦無く効かせたフレーバーが多く、2020年以降は「超超超大盛GIGAMAXガーリックパワー」「こってりラー油ガーリック」「獄激辛にんにく」「にんにく納豆」「にんにく明太子味」「にんにく味噌」「ガーリックマヨネーズ」などの変わり種を積極的に展開。
また辛味を強調したフレーバーといえば、前述の獄激辛シリーズは極端すぎるとしても、パッケージでは “辛口” を謳いながら、実際の辛さレベルは既存の「激辛やきそば」を超えていた「辛口チゲ風」の件があるため、これが前述した “このコメントを素直に信用することはできません” の理由になります。
ただ、こうやって振り返ってみると、まるか食品が得意とする唐辛子とニンニクをシンプルに組み合わせた変わり種は、意外にも前例がない新商品。なんとなく味の想像が付いてしまうフレーバーではあるものの、それだけに裏切りがあるかもしれないので、引き続き油断できません。
※夏のペヤング第1弾「ペヤング オリーブオイル塩やきそば」の詳細につきましては、関連ページ「迷油の次は “まともな油” オシャレ変化球なペヤング『オリーブオイル塩やきそば』を実食 → ド直球かw」をご覧ください。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「ソース」の計2種で、お得意のフライドガーリックも漏れなく搭載。ソースの色も赤っぽいですし、かやくの小袋には輪切り唐辛子も入っているため、早くも二方向から攻撃性を感じます。
麺はラード入りの油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。なかには特殊な麺を搭載している商品もありますが、ペヤングやきそばシリーズの油揚げ麺は基本的に共通なので、今回も定番の「ソースやきそば」と同じだと思います。この使い回しについては何年も前から続いているため、今に始まったことではありません。
メーカー希望小売価格は214円(税別)なので、いつもの「ソースやきそば」193円(税別)よりも若干ながら高めの設定になっているのですが、2022年8月現在のカップ焼きそば(レギュラーサイズ)における基準的な値段。2022年6月1日出荷分より各社が適用している価格改定に対し、まるか食品だけはペヤング製品の価格を据え置くと発表しましたが、新作を出すときは現在の相場に合わせています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 旨辛味にんにくやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1) 内容量:121g(めん90g) 商品コード:4902885008446(JAN) |
発売日:2022年08月01日(月) 実食日:2022年08月28日(日) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 商品購入価格:203.04円(税込) 希望小売価格:214円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(香辛料、糖類、食塩、たん白加水分解物、食用風味油、植物油脂、ポークエキス)、かやく(キャベツ、豚肉、フライドガーリック、輪切り唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、加工デンプン、香辛料抽出物、リン酸塩(Na)、ビタミンB2、カラメル色素、(一部に小麦・大豆・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はキャベツ、豚肉、フライドガーリック、輪切り唐辛子の計4種。いずれも他の商品で使ったことがある具材なので、新規に開発された形跡は見られません。ただ、あいかわらずフライドガーリックのオイニーが強烈に漂ってくることに加え、例のペットフードみたいな筒状の味付け鶏ひき肉を放り込んでこなかったのは好印象。
作り方は他社のカップ焼きそばと共通で、かやくを開封してから熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。待っている間にもフライドガーリックの香りが強く漂ってくるのですが、ソースのニンニク臭も強烈で、例によって例の如く生おろしニンニクの鋭い香りが鼻に飛び込んでくる調理直後。
というわけで、実食前からニンニクについての存在感は明白。あとは唐辛子の辛味について、公式の訴求通り本当にピリ辛なのか、それとも燃えるようなデザインのパッケージが意図している通り、実は激辛クラスなのかどうかにも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(121g)あたり |
カロリー:533kcal たん白質:10.5g 脂 質:26.5g 炭水化物:63.2g 食塩相当量:4.1g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺です
ペヤングやきそばシリーズに使われる油揚げ麺は、前述のように基本は定番の「ソースやきそば」と共通で、麺の量がレギュラーサイズ対比2倍(180g)に増えたら超大盛、約4倍に増えたら超超超大盛GIGAMAX、約7倍に増えたら超超超超超超大盛ペタマックス、それとは逆に80gまで減ると廉価版のペヨングになるのですが、それぞれ量が違うだけ。
たとえば “蕎麦風めん=そば粉不使用の黒っぽい中華麺” だったり、春雨のピーヤングだったり、寿がきや食品の関東工場(旧・加ト吉水産フーズ部群馬工場)に製造を委託したノンフライ麺だったり、なかには特殊な麺を使用した商品もありますが、それ以外のペヤングやきそばシリーズに使われている油揚げ麺は基本的に共通という認識で問題ありません。
ソースがスイーツ系だった場合、どうしてもソースの甘さとラードの芳ばしさが衝突する嫌いを見せますが、食べ物として成立する味付けには柔軟に対応してくれる万能さが魅力。もちろん後述する旨辛味にんにくソースとの相性に問題はなかったので、特に引っ掛かるところはありませんでした。
ソース
キレッキレやないか
試しに原材料名を抜き出してみたところ、唐辛子の使用を除き、途中で引き合いに出した「超超超大盛GIGAMAXガーリックパワー」(2020年7月14日発売品)や「にんにく納豆やきそば」(2021年9月27日発売品)と同じ原材料を使っていて、それと並びまで完全に一致しているわけではないのですが、生おろしニンニクをガッツリと効かせた “にんにく塩味” というのは共通するポイント。
しかし、過去の “にんにく塩味” と比較して明確に違うのは、唐辛子の辛味がプラスされている部分。さすがに獄激辛シリーズほど非常識な辛さではないけれど、まるか食品の辛味水準が絶賛ぶっ壊れている状態とはいえ、これはピリ辛の範疇に入るのだろうかw
辛い食べ物が得意な方であれば、まったく苦戦するような辛さではないと思いますけど、辛い食べ物が苦手な方は避けたほうが安全なレベル。じわじわと蓄積される唐辛子の辛味成分に、それとは異なるニンニクの辛味と強めの塩気が相俟って、なかなかにキレた味わい。唐辛子だけなから大辛未満になるかと思いますが、ニンニクの刺激が強いので、最終的には他社の辛さレベル4〜それ以上に該当します。
具材
ここも攻撃的
キャベツは通年販売の「ソースやきそば」にも入っている定番の野菜ですが、ニンニクと唐辛子の刺激が強いソースに対して箸休めに嬉しく、かと思えばフライドガーリックが全体の攻撃性をブースト。輪切り唐辛子は極端に辛い品種ではなかったので、全体の辛味が大きく跳ね上がることはなかったものの、芳ばしさの臨場感をプラスしてくれる要因として効果的。
豚肉はチップ状にカットされていますが、例の味付け鶏ひき肉ほど不自然な舌触りではないですし、どちらかといえば比較的に “ちゃんとした豚肉” なので、具材の満足感は高かったです。
総評
というわけで、生おろしニンニクをガツンと効かせた塩ダレ系のソースは使い回し感が否めないポイントになりますが、そこに唐辛子の辛味をプラスすることで過去のニンニク系と差別化を図ってきたペヤング。それでも既視感を覚える味わいだったので、もう一捻り欲しかった気持ちもありますけど、実食前の想像からギャップを感じた項目を挙げるとするならば、まるか食品の “ピリ辛” という表現くらい。
これ、ぜったいにピリ辛ではないですよw 既存の「激辛やきそば」が余裕であれば、ひとまず苦戦することはないと思いますけど、辛い食べ物とニンニクが苦手な方は要注意。逆に生おろしニンニクと大辛程度の辛味が好きな方にとっては朗報で、満足感の高い一杯になると思います。※無論ですが、喫食のタイミングには気を付けてください【author・taka :a(大石敬之)】