どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年5月6日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 激辛ヌードル」(193円+税)の実食レビューです。
史上最強の激辛ソースを搭載した「激辛やきそば」を “辛さレベルMAX„ のヌードルにアレンジ!? まさかの「ペヤングヌードル」として商品化!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 激辛ヌードル
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品が展開している即席カップめんブランドで、1975年(昭和50年)3月13日に発売された永遠のスタンダード「ペヤング ソースやきそば」が代表的な存在。その確固たる屋台骨があるからこそ、他社が真似できないほど奇抜な変わり種を数多く開発していることでも知られますが、元を辿ると1973年(昭和48年)7月発売の「ペヤングヌードル」が最初の商品。
このページでレビューする「ペヤング 激辛ヌードル」は、どこか懐かしい、心温まる味わいが支持されている「ペヤングヌードル」を激辛にアレンジした商品‥‥ではなく、獄激辛(ごくげきから)シリーズのルーツとなった「ペヤング 激辛やきそば」を「ペヤングヌードル」に落とし込んだ一杯。やきそばの暖簾をヌードルに変更していますが、それも含めて見事にデフォルメされたパッケージが目を引きます。
あらためまして「ペヤング 激辛やきそば」とは、2012年(平成24年)2月20日の発売以来、突き抜けるような辛さを特徴としている激辛カップ焼きそばの金字塔で、その発売当初からTwitter(現・X)や某有名掲示板に物議を醸しまくった問題作。ネット上に投稿された感想は、ほとんどが被害報告のような内容だったので、それに煽られた挑戦者も後を絶たず、かなり大きな話題になりました。
そのため現在も “当社史上最強の激辛ソース„ などと、まるか食品の公式ウェブサイトに記載されているのですが、2017年(平成29年)11月7日に辛さ2倍の「もっともっと激辛MAXやきそば」を、2018年(平成30年)8月27日には辛さ4倍の「激辛やきそばEND(激辛MAX END、激辛マックスエンド)」を展開し、非常識な辛さをエスカレート式で追い求めた結果——
2020年(令和2年)2月17日に「激辛やきそばEND」と比較して3倍の辛さ(※激辛やきそば×10倍の辛さ)を誇る「獄激辛やきそば」が現れ、さすがに非常識が過ぎるとSNSを中心に話題沸騰。それでも飽き足らなかったのか、獄激辛シリーズと題した派生品を次々と世に送り出し、あまつさえは獄激辛の辛さ2倍「獄激辛やきそばFinal(ファイナル)」を開発するなど、完全に無法地帯でした。
——案の定、獄激辛シリーズは全国的に売れ残り商品の常連となり、在庫を持て余す店舗が続出。バイヤーからも “ペヤングは売れない„ の烙印が押され、以降は辛い・辛くないのレベルは関係なく “ペヤングの新作が出ても売ってない問題„ が加速する要因になったのですが、おかげでユーザーの辛さ耐性も鍛えられ「激辛やきそば」を手に取るハードルが低くなったのも事実。
デビュー当時は被害報告の嵐で話題になった「激辛やきそば」ですが、現在の水準で辛さレベルを判断すると、差し詰め “大辛„ くらいに位置している商品。それを土台にした「ペヤング 激辛ヌードル」も大辛くらいの比較的に食べやすい辛さなのか、それとも「激辛やきそば」を超える辛さを打ち出しているのか——。
パッケージでは「激辛!」や「辛さレベルMAX!!」のロゴを筆頭に、爆弾のイラストを添えた “辛みが強いので、小さなお子様や辛みが苦手な方の喫食には十分ご注意ください„ という注意事項まで見事にトレースしているため、辛味の強さについてはもちろん、味や香りの共通点にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「特製スープ」の組み合わせで、内容量は1食あたり99g(めん76g)のレギュラーサイズ商品。これは容器を縦型カップに置き換えた場合、大盛りサイズの基準に該当するボリュームなのですが、他社の製品を引き合いに出すと「日清のどん兵衛 きつねうどん」や「赤いきつねうどん」と同等のサイズ感。
麺は油で揚げたフライ麺で、ラードを配合した揚げ油を通過している、というのは「ペヤングやきそば」のテンプレートと共通する項目になりますが、それよりも細く、原材料名の構成も同じではありません。ちなみに既存の「ペヤングヌードル」に使われているフライ麺とも異なる配合だったので、詳しくは後述します。
なおメーカー希望小売価格は193円(税別)に設定されているのですが、これは2023年6月1日出荷分から施行されている価格改定(214円 → 236円)よりも遡り、2022年6月1日出荷分に実施された価格改定(193円 → 214円)以前に基準となっていた値段。とはいえ私が購入したスーパーでの販売価格は「日清のどん兵衛」や「赤いきつね」よりも高かったので、ちょっと割高に思えました。
さらに同じスーパーでの余談なんですけど、1食あたり235g(めん180g)の「ペヤング 超大盛やきそばハーフ&ハーフ激辛」は184円(税込198円)で販売されていたので、コスパどうなってんの!? みたいな。実際どうなってんでしょうねw
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 激辛ヌードル 製造者:まるか食品株式会社 製造所:赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1) 内容量:99g(めん76g) 商品コード:4902885010722(JAN) |
発売日:2024年05月06日(月) 実食日:2024年05月07日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:193円(税別) 購入価格:170円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:400ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、糖類、香辛料、たん白加水分解物、ポークエキスパウダー、魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、ビーフパウダー)、添付調味料(糖類、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、醸造酒、ポークエキス、植物油脂、香辛料、トマトペースト、りんご果汁、オニオンエキス、ガーリックエキス)、かやく(キャベツ、味付け鶏ミンチ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、香辛料抽出物、パプリカ色素、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、甘味料(ステビア、カンゾウ)、重曹、ビタミンB₂、(一部に小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの「かやく」は、ペットフードみたいな形状の味付け鶏ミンチとキャベツの組み合わせなので、キャベツはともかく味付け鶏ミンチなんとかならんのかと。それについては「激辛やきそば」にもいえることですから、つまりは再現度が高いポイントと評価できなくもないんですけど、如何せん全体量は少なめに見えます。
「特製スープ」は後入れなので、かやくをあけてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「特製スープ」を温めながら待つこと3分。時間になったら「特製スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。見た目にはインパクトを感じない仕上がりですが、漂ってくる湯気の香りには “例の薬品臭„ が備わっているため、なるほど「激辛やきそば」がモデルであることは明白。
はたして味覚に訴えかけてくる成分も「激辛やきそば」に忠実なのか、味の再現度と辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(99g)あたり |
カロリー:438kcal たん白質:7.4g 脂 質:21.6g 炭水化物:53.4g 食塩相当量:4.8g (めん・かやく:1.8g) (スープ:3.0g) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
頼りなさがエモい
既存の「激辛やきそば」に使われている原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料」と比較的にシンプルなのに対し、こちらは「小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、糖類、香辛料、たん白加水分解物、ポークエキスパウダー、魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、ビーフパウダー」と複雑で、やきそば用のフライ麺よりもスナック的。
サイズは日清食品の「カップヌードル」と比較して若干ながら細く、吸水スピードは「チキンラーメン」よりも若干ながら緩やかで、後述するスープとの一体感は申し分ないけれど、かなり加水率が低めの設定から、量のわりに食べ応えは得られません。ただ、軽さについてはオヤツ感覚でも手を伸ばせる「ペヤングヌードル」らしさに繋がっているため、ポジティブに捉えるべき項目。
ちなみに「ペヤングヌードル」のフライ麺と比較すると、使用している原材料は一致するのですが、それとは配合を変えているため、原材料名の並びや色合いも異なります。またオープン価格の「ペヤング ディアーヌードル しょうゆ味」とも微妙に異なる配合になっていますが、ディアヌードルの「しお味」「みそ味」「カレー味」とは完全に一致する内容だったので、それらとは共通かもしれません。
スープ
想像以上に再現度が高かった
なんとなく粘度が低い液体スープを想像していたのですが、小袋の中から出てきたのはギョッとするほど粘度が高い液体スープだったので、謎の牽制にビビッたんですけどw それはさておき香りからも感じたように、定番の「激辛やきそば」に別添されているスープを希釈用に濃縮したようなテイストで、あのソースを単純に薄めたような設計ではなく、けっこうガツンと濃いめの味わい。
まったく同じ原材料の構成ではないけれど、糖類の甘さだったり、しょうゆの隠し味だったり、りんごやトマトペーストに由来するフルーティーさだったり、例の薬品臭だったり、らーめん用にデフォルメしながらも本家に忠実で、スープの熱が追い風になっているのか辛さレベルも体感的に上。
たとえばセブンプレミアム「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」(2023年7月3日発売品)を辛さレベル10と仮定し、寿がきや食品「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」は辛さレベル9、まるか食品「ペヤング 激辛やきそば」は辛さレベル5とするならば、今回の「激辛ヌードル」は “5.5〜6„ くらいになりますけど、それも含めて再現度の高さを評価できる味わいでした。
かやく
もうちょいキャベツが欲しかった
体感的に「激辛やきそば」と同じ具材を使用していることは明確で、ソースとの相性については言わずもがな。しかしながら圧倒的に量が少なく、それについての物足りなさは否めません。再現度を高めるために、あえて新しい具材を入れなかった、そう解釈すると潔さは高く評価できますけど、もうちょいキャベツが多いと嬉しかったです。
総評
けっこう忠実に「激辛やきそば」の世界観を再現していたので、カテゴリーとしてはカップラーメンでも、常に「激辛やきそば」の魅力が伝わってくる面白い商品。メーカー希望小売価格が業界標準よりも圧倒的に低いわりに、実売価格は他社のレギュラーサイズ製品よりも高かったので、そこが少し引っ掛かったんですけど、総評は再現度の高さを理由に星ひとつプラスしました。
いわゆる激辛カップ麺の中では入門編に位置する程度の辛さなので、そこに物足りなさを感じるのか、意外な辛さに身悶えするのか、自分の耐性値を確かめる商品としても誂え向きな一杯です。さらに得意の悪ノリが奏功し「激辛ヌードルEND」や「獄激辛ヌードル」の開発に繋がったら盛り上がりそうだなー、ってフリじゃないですよw【author・taka :a(大石敬之)】