【評価】マルちゃん正麺(せいめん)カップ「焼そば」5代目のリニューアルに迫る

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年3月4日(月)リニューアル発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 焼そば(5代目)」(258円+税)の実食レビューです。

マルちゃん正麺カップの名作「濃厚こくソース焼きそば」5代目は “マヨネーズ風味あげ玉の追加で3色あげ玉入り„ にリニューアル!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺カップ 焼そば 2024

マルちゃん正麺(せいめん)とは、いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席めんをコンセプトに、東洋水産が力を入れているブランドで、2011年(平成23年)11月7日に初代御三家となる袋めん「醤油味」「味噌味」「豚骨味」の販売をスタート。たった1年で2億食もの売上を記録し、ベアトレンドが続いていた当時の即席袋めん市場に多大な衝撃を与えます。

名前の由来は「これこそしい、理想のラーメン」

その衝撃は業界関係者の間で “マルちゃんショック” と呼ばれ、マニアの間でも語り種になっているのですが、袋めんタイプの登場から約4年後、2015年(平成27年)10月5日に発売された「マルちゃん正麺 カップ」が市場を席巻。わずか1ヶ月で累計出荷数100万ケース(1,200万食)突破という驚異の滑り出しを見せ、今度は即席カップめん市場に “第2のマルちゃんショック” を引き起こしました。

このページでレビューする「マルちゃん正麺 カップ 焼そば」は、2019年(平成31年)4月1日に “汁なし正麺カップの記念すべき第1号„ として発売された「マルちゃん正麺 カップ 焼そば 〜濃厚コクソース味 豊潤仕立て〜」の系譜に連なる一杯で、通算すると5代目に該当する人気商品。

当ブログ「本日の一杯 -Cupmen review blog-」で最後にレビューしたのは、2021年(令和3年)3月8日発売の「3代目」なので、ひとつ前のバージョン(4代目)は取り上げていませんが、主なリニューアルポイントは “マヨネーズ風味あげ玉の追加により、3色のあげ玉入りとなり、食感も彩りもよい一品に仕上げました„ とのこと。

紅生姜+あおさ+マヨネーズ風味(NEW)

生麺ゆでてうまいまま製法(特許第5719064号)による乾燥麺と、濃厚こくソースの訴求は初代「マルちゃん正麺 カップ 焼そば」から一貫していますが、当初はボリュームたっぷりのFD野菜ブロック(フリーズドライのキャベツ、たまねぎ、小松菜、ねぎ、にんじん)を搭載し、ふりかけ(アオサ、紅生姜)も別添していました。

しかし、2代目(2020年3月16日発売品)からFD野菜ブロック+ふりかけを封印。代わりに乾燥具材のキャベツ・味付豚肉が導入され、あとのせかやくの紅しょうが揚げ玉&あおさ揚げ玉を追加。それらを据え置いたまま、3代目(2021年3月8日発売品)のリニューアルでソースにラードを配合し、商品名も「濃厚こくソース焼そば」に改め、より重厚感のある味わいに。

4代目(2022年3月21日発売品)では麺の配合を見直し、ほぐれを改良するだけでなく、さらに生麺らしい食感に近付けるため、従来品よりも弾力をアップさせていたのですが、2023年3月は一切調整なしで販売を継続。それまでは1年ごとにリニューアルを繰り返していたので、ついに手直しするポイントが無くなったのかと思いきや——

パッケージには “あのロゴ„ を印刷

前述のように揚げ玉の構成を見直し、5代目(2024年3月4日発売品)に突入した正麺カップの焼そば。このタイミングで正式名称が「マルちゃん正麺 カップ 焼そば」に戻っているのと、生麺・ゆで麺カテゴリーの売れ筋ランキング第1位に君臨する「マルちゃん焼そば 3人前」と同じ “焼そばはマルちゃん„ のロゴをパッケージに掲載しているため、ロゴに関しては特に威信を感じるポイントになります。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体ソース」と「あとのせかやく」の合計3パックで、構成だけ見ると4代目から変わっていません。そういえば、初代には「液体ソース」と「粉末ソース&ふりかけ」の “W(ダブル)ソース„ を搭載していましたけど、FDブロックの廃止と同様に、添付調味料が「液体ソース」1本に変わったのも2代目からでした。

生麺ゆでてうまいまま製法‥‥の、はず

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、2024年5月現在「マルちゃん正麺 カップ」のブランドサイトにも “生麺ゆでてうまいまま製法„ の訴求が残っていることから、おそらく製法自体は変えていないのだろうと思いますけど、パッケージや本商品のニュースリリースにも “生麺ゆでてうまいまま製法„ の記載は見当たりません。折に触れてアピールする方針を改めたのか、それとも——。

ちなみにメーカー希望小売価格は258円(税別)なので、現在の業界標準と照らし合わせた場合、レギュラーサイズ(236円+税)と大盛りサイズ(271円+税)の中間に位置しているのですが、同じ正麺カップの汁ありフレーバー(「芳醇こく醤油」「香味まろ味噌」「うま辛担々麺」各278円+税)を引き合いに出すと、それよりも目に見えて安価な値段に設定されているのも汁なし正麺カップの特徴です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 カップ 焼そば
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:126g(めん90g)
商品コード:4901990377362(JAN)
発売日:2024年03月04日(月)
実食日:2024年05月08日(水)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
小売価格:258円(税別)
購入価格:278円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:600ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体ソース・かやく・あとのせかやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、添付調味料(ソース、植物油、砂糖、ポークエキス、豚脂、トマトケチャップ、りんご酢、酵母エキス、食塩、香辛料、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、紅しょうが揚玉、あおさ揚玉、マヨネーズ風味揚玉)/ 加工でん粉、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酒精、炭酸カルシウム、レシチン、香料、クチナシ色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、アカダイコン色素、ベニコウジ色素、カロチン色素、香辛料抽出物、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・もも・りんご・ゼラチンを含む)

実食開始

しれっと豚肉が姿を消した‥‥

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はキャベツと‥‥豚肉は入れ忘れたのかな? 代替わり前の「濃厚こくソース焼そば」には味付豚肉も入っていたので、いやはや “マヨネーズ風味あげ玉の追加„ に伴うトレードオフが激し過ぎるのではないかと。ただ、前述のように企業努力を感じるメーカー希望小売価格の件がありますので、頭ごなしに否定するわけにもいかないのですが、それだけに複雑な気分。

なんというか揚げ玉が奇抜に見えてw

とりあえず調理方法はリニューアル前から変わっていないため、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体ソース」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切り口を作り、麺の戻し湯を捨て「液体ソース」を全体に馴染ませた後、仕上げに「あとのせかやく」をトッピングしたら出来上がり。

なるほど揚げ玉のカラーが増え、見た目には賑やかな調理直後(あいかわらず毒々しいコントラストが気になりますが‥‥w)。はたして豚肉のリストラをマイナスに思わせない仕上がりなのか、ここから先は「めん」「ソース」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(126g)あたり
カロリー:469kcal
たん白質:8.9g
脂  質:12.9g
炭水化物:79.4g
食塩相当量:4.2g
ビタミンB1:0.49mg
ビタミンB2:0.43mg
カルシウム:202mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

現行の正麺カップらしい食感

5.0

「小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維」という原材料名の並びは、ソース焼きそばのリニューアルと同時にリリースされた「マルちゃん正麺 カップ たらこ味焼そば」と完全に一致する内容で、強めの反発性を特徴とする弾力などの体感的な印象についても然り。

ほぐれにくさが気になる時は湯切り前にほぐす!

途中で引き合いに出した「マルちゃん焼そば 3人前」に使われている “むし中華めん„ とは異なるベクトルを歩んではいるけれど、やや粘りを抑えながら、何度も何度も噛むたびに内側から力強く跳ね返してくる、現行の正麺カップらしいノンフライ麺で、表面は密度が高い滑らかな質感ですが、ソースの絡みも悪くありません。

また女性の方でも食べやすいように、通常の長さよりも短めに切り出している、というのも汁なし正麺カップにおける特徴的なポイント。途中で噛み切らなくともイッパツで口の中に収まりやすいサイズ感で、油揚げ麺よりもヘルシーで、何度も跳ね返してくる反発性の強さが満腹中枢を刺激。またソース味のカップ焼きそばにノンフライ麺の組み合わせは珍しい昨今、そういった観点からも価値が見出せます。

ソース

従来品から大きく変えていない

5.0

パッケージには「マルちゃん焼そば 3人前」と同じロゴを(厳密には二行にデザインを変更して)印刷していましたが、チルド麺に別添されているのは粉末ソース、こちらは液体ソースということで、まったくの別物。味の面においてもトマトケチャップの存在感が強く、豚脂の芳ばしさで炒めたような調理感を演出し、りんご酢のアクセントと砂糖の甘みを適度に効かせるなど、あきらかに異なる味付けです。

とはいえ他社よりもトマトケチャップを強めに主張させる構成は、正麺カップのソース焼きそばにおいて歴代商品に共通する “こだわり„ の一つ。また砂糖の甘さと対比を描くように、ピリッとスパイシーな香辛料をブレンドしているため、後半に失速することもなく、きちんと濃厚な味付けから、存在感の大きなノンフライ麺が孤立することもない、これといって弱点らしい弱点は見当たりませんでした。

かやく

3色の揚げ玉いい感じ

5.0

見た目に毒々しい紅生姜あげ玉ですが、意外と風味は穏やかで、ほんのりと。風味でいえばアオサあげ玉のほうが強く、どちらも最後までサクサクとした食感で、歯触りのアクセントにも効果的。ニューフェイスのマヨネーズ風味あげ玉は、マヨネーズ風味の某おかきよりもマヨの主張は控えめで、しかしながら “こってり感„ は3色の中でトップクラス。

とはいっても実際にマヨネーズぶっかけたパターンよりかは軽めですし、ギトギトするような油感が口いっぱいに広がるわけでもないけれど、ノンフライ麺だけでは楽しめないジャンクさの演出に価値が見出せるトッピングでした。——あ、キャベツも特有の瑞々(みずみず)しさが濃いめのソースに合っていてよかったですw そんなに多くなかったけど、入ってなかったら寂しかっただろうなー、って。

総評

5.0

リニューアルで突然の豚肉廃止は痛手になりますが、動物系のコクに関してはソースの豚脂で充分と思える力強さを備え、揚げ玉のバリエーションを増やした効果も眉唾物ではなく、メーカー希望小売価格が同ブランドの汁ありフレーバーと比較して低いことも加味すると、総評は上出来の「★5」が妥当だと判断した次第。

初代のWソース(液体+粉末)とFDブロックが恋しい気持ちもありますが、めんの項目でも触れたように、いわゆるソース味のカップ焼きそばにノンフライ麺の組み合わせは珍しい昨今、それだけでも高い価値が見出せる良品です。また販売期間や数量を限定しない、通年販売のレギュラー商品ですから、いつでも好きなときに楽しめるところも嬉しいですね【author・taka :a(大石敬之)】

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