純すみ系の筆頭「麺屋 彩未」監修のカップ麺 〜2023年は歴代最強!? 推しの一杯に移籍して進化!!

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年8月14日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「推しの一杯 麺屋彩未 札幌味噌」の実食レビューです。

純すみ系・村中系を代表する、行列の絶えない札幌の名店「彩未」監修によるカップラーメンが新ブランドに移行!! リニューアルで変わったポイントは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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推しの一杯 麺屋彩未 札幌味噌

麺屋 彩未(めんや さいみ)とは、2000年(平成12年)11月3日の創業以来、全国でも屈指のラーメン激戦区・札幌は豊平区美園十条5丁目で圧倒的な人気を博している行列店で、店主の奥雅彦(おく まさひこ)氏は札幌らーめん界の重鎮「すみれ」出身という経歴の持ち主。そこで7年の修行を重ね、自身の店「麺屋 彩未」を開業しました。

行列の絶えない札幌の名店「麺屋 彩未」監修

今回の新商品「推しの一杯 麺屋彩未 札幌味噌」は、2022年1月31日にリニューアルした「麺屋彩未 札幌味噌らーめん」の後身に該当するカップラーメンで、札幌を代表する人気行列店「麺屋 彩未」監修のもと、いわゆる “純すみ系” と呼ばれるラーメンの中でも「すりおろし生姜」のトッピングを特徴とする「味噌らーめん」を再現しているのですが、レビューの前に “純すみ系” の概要について触れおきます。

純すみ系(じゅんすみけい)とは、1964年(昭和39年)8月2日に村中明子(あけこ)その人が創業した「純連(すみれ)」を源流とし、1987年(昭和62年)10月から長男・教愛(のりよし)氏に暖簾が託された現「さっぽろ純連(じゅんれん)」あるいは三男・伸宜(のぶよし)氏が立ち上げた「すみれ」にルーツを持つラーメン店の総称で、創業者の名前から「村中系(むらなかけい)」との別称も。

そんな “純すみ系” の大本である「すみれ」の暖簾分け店は、2023年8月現在「麺屋 彩未(北海道 / 美園)」「大島(東京 / 船堀)」「ラーメン 郷(神奈川 / 高座渋谷 ※現 鶴間)」「八乃木(北海道 / 発寒)」「三ん寅(東京 / 江戸川橋)」の計5店舗が存在し、なかでも「麺屋 彩未」は “初めて「すみれ」が暖簾分けを許した店” として独立した、純すみ系の筆頭格に位置しています。

写真は「麺屋 彩未」店舗の「味噌らーめん」

かくして不動のポジションを築き上げた「麺屋 彩未」と東洋水産のコラボ商品が初めて登場したのは、現在を遡ること約15年、2008年(平成20年)8月25日の話。当初は袋入りチルドめん「石ちゃん公認まいうー巡り 麺屋彩未の札幌醤油ラーメン」及び「同 札幌味噌ラーメン」からのスタートで、翌年10月21日には即席カップめん「札幌の名店 麺屋 彩未 味噌ら〜めん」を展開していました。

話を現在に戻して「推しの一杯(おしのいっぱい)」とは、2023年3月13日に発売された「ラーメン環2家 横浜家系醤油豚骨」を第1弾とする新ブランドで、今回の「麺屋彩未 札幌味噌」は第2弾。前述のように「麺屋 彩未 札幌味噌らーめん」(2022年1月31日発売品)のリニューアル版に該当するのですが、東洋水産のニュースリリースに目立ったリニューアルポイントの記載はありません。

たとえば「生麺ゆでてうまいまま製法」の訴求だったり、生姜の風味に関するアピールだったり、オイルにローストガーリックを使用したラードによる調理感だったり、いずれもリニューアル前の商品に該当する項目。しかし、カロリーをはじめとする栄養成分表示の数値は変わっているため、まったく内容に変更がないわけでもありません。

旧パッケージ / 新パッケージ(推しの一杯)

私の行動圏内にある販売店では、すでに旧パッケージ版の在庫が捌けている状況だったので、新旧を同時に食べ比べることはできないけれど、なにが変わったのか、そんなに変わっていないのか、きちんと「麺屋 彩未」監修ならではの個性が備わっているのかなど、リニューアル前後の違いや生姜の効き目、調理感などにも注目しながらレビューします。

開封

リニューアルで小袋の数が1つ減った

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計3種で、さっそく大きな変化。というのも、リニューアル前は2袋だった「かやく」が1袋に減っています。この時点で “丸いチャーシューが廃止になった” ことが見て取れるため、ここが一つの大きなリニューアルポイント。

麺は変わってないかも

麺は東洋水産を代表するブランド「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」と同じ特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法(特許第5719064号)」による乾燥麺で、光の加減もあるかとは思いますが、リニューアル前と比較して色が薄くなっているような‥‥でもないか? 見た感じ、そこまで劇的な変化は生じていません。

メーカー希望小売価格は333円(税別)ということで、リニューアル前の260円(税別)から大幅に値上げされているのですが、2022年6月1日出荷分及び2023年6月1日出荷分から適用されている価格改定の煽り。それを思うと順当な値上げなのかもしれないけれど、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は359.64円なので、それも踏まえた上で評価します。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:推しの一杯 麺屋彩未 札幌味噌
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:127g(めん75g)
商品コード:4901990375412(JAN)
発売日:2023年08月14日(月)
実食日:2023年08月20日(日)
発売地域:全国(CVS・量販店一般小売店 他)
取得店舗:スーパー
小売価格:333円(税別)
購入価格:300円(税込)
麺の種類:生麺ゆでてうまいまま製法
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(みそ、ポークエキス、香味油脂、ラード、砂糖、香辛料、しょうゆ、野菜エキス、食塩、酵母エキス、こんぶエキス、植物油)、かやく(味付挽肉、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、香料、レシチン、カラメル色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE、ローズマリー抽出物)、pH調整剤、クチナシ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ひき肉の量が想像以上に多かった件

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、リニューアル前はチャーシュー、メンマ、ネギ(A)と味付鶏挽肉(B)の組み合わせでしたが、リニューアル後は味付挽肉、メンマ、ネギに変わっています。純すみ系といえば “もやし” の印象が強いため、そろそろ例のバリシャキもやし(低温殺菌調理品)を採用してほしいところではありますが、陳腐なチャーシューを大きめの挽肉に変更しているのは嬉しいポイント。

具材のボリューム感は確実にパワーアップ

添付調味料は2パックとも後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。おろし生姜は別添されていませんが、穏やかに存在感を放っている調理直後。でもって具材の存在感もスゴいw

メーカー希望小売価格は大幅にアップしていますが、それについては時代の流れもありますし、具材のボリューム感に関しては圧倒的にパワーアップしていた「推しの一杯」版。というわけで、引き続きリニューアル前後の違いやコストパフォーマンスについても注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(127g)あたり
カロリー:471kcal
たん白質:13.2g
脂  質:16.4g
炭水化物:67.6g
食塩相当量:6.8g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:191mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:471kcal(めん・かやく:359kcal)(スープ:112kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おそらくリニューアル前と同じです

5.0

店舗の「味噌らーめん」に使われている麺は、森住製麺から運ばれる特注の中太縮れ麺で、加水率が高く、プリプリと弾けながらもコシのある食感。片や東洋水産独自の「生麺ゆでてうまいまま製法」による乾燥麺は、前述の「正麺カップ」にありがちな質感で、ラーメン用語でいうところの “またおま系” じゃないですけど、正直いって食傷気味なフィーリングが否めなくなってきた近年。

ほぐれにくさについても要改善

たとえばファミリーマート限定の「中華そば処 琴平荘(こんぴらそう)味噌そば」には、同じ製法とは思えないほど小麦感が強い麺を合わせているため、一括りにできないところもありますけど、今回はリニューアル前から大きく変わった様子はなく、既存の「正麺カップ」を超えるような特別仕様ではありませんでした。でも、スープとの相性が悪いわけではありません。

ほぐれにくさが気になったので、そこにはストレスを感じたし、再現度が高いわけでもないけれど、スープの繊細な部分を壊すことはなく、それでいて埋没しない適度な存在感は好印象。ぶっちゃけ “テコ入れするべき部分” だとは思いますが、後述する「スープ」と「かやく」の満足度を加味すると、納得できるクオリティには充分に達しています。

スープ

あいかわらず素晴らしい

7.0

添付調味料の原材料名を見ると、リニューアル前の並びと比較して「こんぶエキス」と「酵母エキス」の順番(使用している重量)が変わっていますが、基本的には変わりません。それは「粉末スープ」の構成も然り、生姜や山椒(さんしょう)を分かりやすく効かせ、砂糖の甘さで中毒性を高める手法も継承されています。しかし、具材から滲み出てくる肉の旨みが明らかに強くなっていること。

味噌の種類、見直した?

さらに、使用している味噌の種類を変更したのか、その力強さも増しているようなイメージで、以前よりも分厚く、それでいてキレのある味わいに。もやしを炒めたような風味は再現されていませんが、焼き味噌を彷彿とさせる芳ばしさとスープの表面を覆うオイルの膜、そのオイルにローストガーリックの風味を効かせたラードを使用しているため、雰囲気のある調理感も健在でした。

かやく

ひき肉のボリューム感やばい

6.0

リニューアル前と比較してメンマとネギの質感は変わっていませんが、メンマに関しては「大丈夫? なにがあったのか分かららないけど、よっかたら‥‥えっと、相談に乗ろうか?」などと、謎に心配しちゃうくらい増量していてw さらにリニューアル前のメイン具材は、薄いチャーシューと廉価版フレーバー御用達の小さな味付鶏挽肉だけだったのに、大粒の挽肉がゴロゴロと。

味付挽肉はジャンクなタイプだったので、本物とは異なるベクトルを歩んではいるものの、総じて満足度はリニューアル前よりも高くなっていました。挽肉が容器の底に沈みがちなので、穴あきのレンゲを使って食べる、または〆に白ごはんドボンで掻っ攫ってください。

総評

6.0

リニューアル前の「麺屋 彩未 札幌味噌らーめん」(2022年1月発売品)と比較して、メーカー希望小売価格が333円(税別)に値上がりしたことは致し方ないとしても、そろそろ「生麺ゆでてうまいまま製法」に食傷気味な近年。ここらでバシッと札幌みそラーメン特有の質感に近付けてほしかった、という不満は無きにしも非ずです。でも、具材の満足度は大幅にアップ。

さらにスープの厚みも増したことで、値段相応の‥‥いや、これで333円(税別)なら安いとさえ感じる仕上がりに、高く評価せざるを得ませんでした。というわけで、引き続き「彩未」のカップラーメンについては安心して楽しめる結果に落ち着きましたが、この流れで「ラーメン横綱」も新ブランド「推しの一杯」に移籍するのかなど、そちらの動向も見逃せない展開です【author・taka :a(大石敬之)】

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