「日清麺職人 貝だし醤油」テーマは “春の訪れ” を感じる新作

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年1月28日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清麺職人 貝だし醤油」の実食レビューです。

春先取り! 「麺職人」2019年最初の新作は、ひと足早い “春の訪れ” がテーマ。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清麺職人 貝だし醤油

「日清麺職人」は、2000年の発売以来 “まるで、生めん。” のような食感のノンフライ麺を手頃な価格で味わえることから主婦層を中心に人気を集めているブランドです。2017年8月のリニューアルより全商品、小麦の風味がクセになる “全粒粉入りノンフライ麺” にリニューアルされました。

“初春を彩る旬の食材” を「日清麺職人」らしくカップ麺にアレンジした2品として、今回の「日清麺職人 貝だし醤油」と同時に「日清麺職人 梅しお」も発売されているのですが、梅の開花は早い地域で1〜3月、蛤(はまぐり)も2~3月が旬なので、なかなか適切なタイミングですね。

約1年前にあたる2018年2月12日(月)にも “梅” と “貝” がテーマの変わり種、「日清麺職人 梅仕立ての牛だしそば」と「日清麺職人 山椒仕立てのはまぐりだしそば」が発売されていたので、その続編といえるかもしれません。ただ、今年は山椒仕立てではなく、シンプルに「貝だし醤油」。

「蛤 / はまぐり」(Meretrix lusoria)とは、マルスダレガイ科に分類される二枚貝の1種で、浜にある栗のような貝=「浜栗」が語源といわれています。桃の節句(ひな祭り)に欠かせない「お吸い物」の具材としても有名ですが、煮てよし焼いてよし、春に旬を迎えることから春の季語にもなっている‥‥あー、焼きハマグリめっちゃ食べたくなってきたw

メーカーは違いますがカップ麺にもなっている「金色不如帰」など、蛤をふんだんに使ったメニューを提供している有名ラーメン店も実際にあるのですが、昨年の「山椒仕立てのはまぐりだしそば」は山椒オイルのファーストインプレッションが鮮烈で、ちょっと貝出汁は大人しいかな? という感想を抱いていました。

さて、あいかわらずモダンなパッケージが可愛らしい麺職人なんですけど、今年は山椒がカットされた分だけ貝の主張がフロントにあるのか、また蛤だけでなく浅蜊(あさり)も意識しているようなので、貝の旨味と繊細なテイストを想像しながら食べてみたいと思います。

開封

別添の小袋は「液体スープ」と「かやく」の2種類なんですけど、かやく‥‥しょ、しょぼい(苦笑)。というのは麺職人シリーズの個性でもあるので、逆に具沢山だったら「なにが起きたのですか‥?」と、日清食品に問い合わせるかもしれません。迷惑ですねw やめときましょう。とりあえず基本の姿勢としては、麺とスープに注力しているシリーズです。

ノンフライ麺は全粒粉入りで熱湯4分、黄色みの強い中細麺です。たとえば定番ラインナップの「しょうゆ」「みそ」「とんこつ」など、同シリーズ内でもノンフライ麺のパターンが何種類かあるのですが、見た感じ「日清麺職人 しょうゆ」のノンフライ麺に近い印象ですね。

「全粒粉」(ぜんりゅうふん)というのは小麦粉の一種で、通常の白い小麦粉は「胚乳」という部分だけを用いるのですが、全粒粉は小麦の表皮、胚芽、胚乳すべて丸ごと粉にしたものを指します。お米に例えると小麦粉は白米、全粒粉は玄米、というイメージです。

製品情報・購入価格

製品名:日清麺職人 貝だし醤油
製造者:日清食品
製造所:関東工場(製造所固有記号[A])
内容量:92g(めん65g)
発売日:2019年01月28日(月)
実食日:2019年01月29日(火)
JANコード:4902105246474
希望小売価格:180円(税別)

発売地域:全国(全チャネル販売)
購入価格:194円(税込)
取得店舗:日清食品グループ オンラインストア

麺の種類:ノンフライ麺(全粒粉入り)
スタイル:レギュラーサイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉、小麦全粒粉、食塩、植物油脂、卵粉、しょうゆ、チキンエキス、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、はまぐりエキス、食塩、植物油脂、動物油脂(豚、鶏)、チキンエキス、たん白加水分解物、香辛料、香味油)、かやく(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、香料、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、セルロース、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・牛肉・大豆・ごま
食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載

実食開始

液体スープは後入れ、「かやく」のみ先入れになるのですが、やはり具沢山ではないですね。ただ、麺職人とはブランド名が表しているように “麺が主役” のシリーズなので、逆に具材は繊細なスープの邪魔をしない程度に‥‥くらいが好バランスだと思っています。

この時点からハッキリとノンフライ麺の中に茶色い粒が視認できるのですが、この茶色い粒が全粒粉。お湯を注ぐ前から小麦の香りが強く、逆に具材のニオイは控えめ。待ち時間は熱湯4分なので、待っている間にフタの上で液体スープの小袋を温めておきましょう。

4分経ったら液体スープを入れて馴染ませるだけなんですけど、液体スープを入れる前に必ずノンフライ麺をほぐしてから入れてください。あらかじめ麺をほぐしておかないと、余計に手間がかかって面倒です(笑)。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、最後の「総評」で総合力を判定します。

1食(92g)当たり

カロリー:286kcal
たん白質:7.6g
脂  質:5.4g
炭水化物:51.8g
食塩相当量:6.2g
(めん・かやく:1.8g)
(スープ:4.4g)
ビタミンB1:0.30mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:143mg

※参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:286kcal(めん・かやく:261kcal)(スープ:25kcal)

めん

“全粒粉” を練り込むことで小麦本来の風味が感じられる、しなやかなノンフライ中細ストレート麺。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

深呼吸、深呼吸

食べ始めは軽く中心部に芯が残るような歯応えのある食感で、その中にプチッ‥とした全粒粉の粒感が得られます。10回も噛まずに飲み込んでしまったら粒感を得る前に飲み込んでしまうことになるので、ちょっと深呼吸して呼吸を整えてから、じっくり味わってみてください。

その粒に達した時、通常の小麦を使っただけの麺からは得られない、全粒粉(主に表皮)特有の芳ばしい香りがフワッ‥と鼻を抜けます。もちろん味覚にも胚乳だけでは感じられない全粒粉ならではの風味が広がるのですが、あらためて味わってみると鼻腔に訴えかけてくるものが大きいですね。

味覚と嗅覚は深い関係にある感覚ですし、ふと食べている途中に深呼吸すると、ふわぁ‥って小麦の香りと全粒粉の芳ばしさが抜けて余韻を残す、それが体感できるのも後述するスープが繊細だったから。スープが麺のポテンシャルを最大限に引き出し、なおかつ互いに適切な位置に立っている、まさにベストマッチでした。

スープ

はまぐりとあさりの香りやうまみをきかせた、ほんのり甘みのあるチキンベースの醤油スープ。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

はまぐり、効いてます

麺の項目でも触れましたが、とても繊細なスープなので、普段から味付けのアベレージが濃いめだったりガテン系のカップ麺が好みの方にとっては頼りない味に思えるかもしれませんし、トリュフオイルなどによる目覚ましい個性もありません。ただ、実に蛤(はまぐり)が芳醇ですね。でも、そんなにアサリは‥香料かな?

けっこう味覚を研ぎ澄ませてスープに泳ぐアサリを探してみたのですが、なるほど原材料に “アサリ” の文字はおろか “魚介エキス” さえ含まれていませんし、たぶん香料。でも逆に魚介系のエキスは「はまぐりエキス」のみという、これスゴいですね。アサリほど顕著な存在感ではありませんが、ハマグリが優雅に佇んでおります。

原材料の並びを見て驚いたんですけど、かなり「はまぐりエキス」の含有量が多いんですよね。けっこうベースの鶏も芳醇で、なかなか鶏も丁寧な鶏出汁だったのですが、もっと全体を包み込むように柔らかく、上品に広がるハマグリの旨味。白だしを使って澄まし汁風に仕上げても面白そうだったんですけど、鶏出汁を効かせながら濃口醤油を使うことで “ラーメン” に寄せたのかもしれません。

かやく

チンゲンサイ、ミンチ肉、ネギ。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

及第点

たまたま軸の部分が少なかったのか青梗菜は柔らかく、ほどほど香りの主張はあって、量も具材の中で最も多かったのですが、思いのほか印象に残りません(軸の部分が多いとイメージは変わるかも)。ネギは少量ながらにシャキッとしていたので、こちらが歯触りのアクセントに効果的でした(でも青梗菜の軸が多いとイメージは逆転するかもw)。

ミンチ肉は鶏肉かな? 生姜の効いたスパイシーな味付けで肉の臭みはなく、ミンチ肉自体は小柄で量も多くないんですけど、スープが繊細な分ふと口に飛び込んできた時の自己主張が強くて地味に存在感がありますね。その瞬間、貝は吹っ飛ぶんですけどw そのパンチは飽きのこない工夫でもあり、全体を見渡してみても当たり障りない構成です。

個人的には後入れかやく(ふりかけ)として千切り生姜、白髪葱などを別添してほしかったりもしたのですが、やっぱり難しいんですかね。いつもブログで麺職人を取り上げる度に “ふりかけ実装” を希望しているのですが、ぜんぜん相手にされておりませんw

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

色気より食い気、質より量、薄味より濃い味がデフォの方にとっては確実に物足りないと思うので、たぶん評価はポジティブに見積もって★3(まぁふつうに美味しい)くらいになると思うのですが、逆に普段はカップ麺を食べ慣れていない方や料理の中にある繊細な味を探すのが好きな方にオススメしたいカップ麺です。

もしも出汁の中心が舌にキュッとくるアサリであれば、万人が分かりやすく好評価の票を集められたと思うんですけど、今回の題材は “初春を彩る旬の食材” ですし、その蛤が出汁の中心を担っている、そして麺の全粒粉が楽しめる繊細な構成には麺職人らしさが活かされているように感じました。

あえて澄まし汁くらい蛤特化型でも面白そうだったんですけど、同時発売品の相方「梅しお」と対になるポイントも必要ですからね。あとは後入れかやくの実装をご検討いただきたく‥w と、それはさておき蛤を軸にしていたことに価値が見出せた、上品で繊細な良品だと思います。オススメちょい足しアレンジは、「三つ葉」をトッピング。

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