味のマルタイ「博多一幸舎」監修のカップ麺を定番化!? 元祖泡系ならではの “エンタメ性” に注目!! ただし‥‥

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味のマルタイ

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年1月31日(月)新発売、マルタイのカップ麺「元祖泡系一幸舎監修豚骨ラーメン」の実食レビューです。

仕上げの小袋で “あの脂泡” を再現!? 元祖泡系「博多 一幸舎」監修のカップラーメンが人気のあまり通年商品として定番化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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元祖泡系 一幸舎監修 豚骨ラーメン 2022

博多一幸舎(はかたいっこうしゃ)とは、スープの表面に脂泡(しほう)を浮かべた “泡系ラーメン” のパイオニアで、いまや全国的な知名度を誇る「博多一双(いっそう)」を育て上げた名門。2004年(平成16年)3月12日の創業以来、職人が作る “どこにもない、どこにも属さない” 本物の博多とんこつラーメンを追求し続け、現在は5つのブランド* を展開しています。

* 元祖泡系の総本山にして博多一幸舎の集大成「博多一幸舎 総本店」を筆頭に、海外にも店舗を展開している「博多一幸舎」、その原点を蘇らせた屋台系の「博多屋台ラーメン 一幸舎」、昔ながらの屋台味を目指した「ドライブイン 一幸舎」、新しく懐かしい「博多ラーメン二代目一幸舎」の計5ブランド。

味のマルタイ×博多一幸舎のカップ麺が定番化

今回の新商品「元祖泡系一幸舎監修豚骨ラーメン」は、福岡を代表する有名店「博多一幸舎」監修のもと、やや平打ちの細めんに、一幸舎の代名詞となっている “泡” と “炊き出し感” を再現した大盛りバケツ型のカップラーメンで、即席めん業界初の粉末とんこつスープを開発した「味のマルタイ」がプライドをかけて商品化。

味のマルタイと博多一幸舎の関係は、2016年(平成28年)8月22日発売の棒ラーメン「博多一幸舎監修 博多豚骨ラーメン」を皮切りに、使用する豚骨の種類を何度も変更しながら改良を重ね、豚骨本来の旨みと甘みを凝縮した名店の味を再現。その棒ラーメンは、2022年4月現在も販売されているため、マルタイの公式ネット通販サイトや量販店、一般小売店など、各販売店で購入できます。

現在を遡ること2014年(平成26年)4月21日、実は日清食品が「有名店シリーズ 博多一幸舎 博多とんこつ」という縦型ビッグのカップラーメンを発売しているため、マルタイよりも先駆けてコラボしていたのですが、マルタイの史上では棒ラーメンの販売から約1年半後、2018年(平成30年)1月9日に「元祖泡系 博多一幸舎監修 博多豚骨ラーメン」を発売しており、それが最初の大盛りバケツ型。

大盛りバケツ型は過去に2度「ローソン」で販売

2019年(平成31年)1月29日にも同じ商品名かつ同じ製品スタイルの元祖泡系 博多一幸舎監修 博多豚骨ラーメン」を発売しているのですが、どちらもローソンにしか売ってないPB(プライベートブランド)商品で、同年10月22日に発売された縦型ビッグの変わり種「元祖泡系 博多一幸舎監修 赤ラーメン」もローソン限定のPB商品として市場に投下。

しかし、その流れを汲む今回の「元祖泡系一幸舎監修豚骨ラーメン」は、販売ルートを限定しない全チャネルのNB(ナショナルブランド)商品で、マルタイは自社の公式ウェブサイトで “ご好評につき定番化” と公表済み。実は発売前に関係者から “セブン&アイ限定” と聞いていたのですが、どうやら方針が変わったようですね。

かくして通年販売に格上げされた「元祖泡系一幸舎監修豚骨ラーメン」を開発の際は、30種類以上のスープを試作し、味の責任者と何度も試食を重ねた結果、食べる直前に加える “仕上げの小袋” を別添することで “泡” を再現する手法を取り入れています。しかし、残念ながらマルタイの工場に大盛りバケツ型のカップ麺を製造するラインは整っていないため‥‥

仕上げの小袋で泡を表現するカップ麺といえば‥‥

以前に「スーパーカップ1.5倍 衝撃の泡立ち」などを展開していた “エースコックに製造を委託している” というのは、知る人ぞ知る裏話。エースコックはマルタイと資本・業務提携しているサンヨー食品のグループ企業で、サンヨー食品の製造部(太平食品工業)も大盛りバケツ型に対応していないことから、マルタイとサッポロ一番がスーパーカップ型の商品を出す場合、エースコックの工場が対応しています。

開封

別添の小袋は計4種

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」に、後入れの「調味油」と「仕上げの小袋」で計4袋。各小袋のデザインと色は、2019年1月29日発売のローソン限定品と共通で、それがベースになっていることは間違いありません。ちなみに製造はエースコックの工場が対応していると前述しましたが、粉末スープや調味油など、添付調味料はマルタイの開発です。

大盛りバケツ型としては珍しい熱湯60秒の油揚げ麺

麺は油で揚げたフライ麺で、原材料名は小麦粉、植物油脂、食塩とシンプルな作り。博多の豚骨ラーメンといえば、断面の丸い極細ストレート麺の印象が強いところ、スープの持ち上げを高めるために若干の平打ちに仕上げているのが「博多一幸舎」流。ただ、今回の油揚げ麺は前述のローソン限定品と酷似しているため、熱湯60秒では完全に戻らないかもしれません。

マルタイの公式ウェブサイトに希望小売価格の記載はありませんが、購入先のセブンイレブン(2022年4月現在、セブン-イレブン店舗での取り扱いは九州エリア限定)での販売価格215円(税込232.20円)だったので、そこから逆算するとメーカー希望小売価格(税別)は220円。容器の底に印刷されている製造所固有記号の “WM” は、兵庫県にあるエースコックの工場で製造したことを意味しています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:元祖泡系一幸舎監修豚骨ラーメン
販売者:株式会社マルタイ
製造者:エースコック株式会社
製造所:+WM
内容量:109g(めん80g)
商品コード:4902702010263(JAN)
発売日:2022年01月31日(月)
実食日:2022年04月09日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛りバケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:470ml
調理時間:熱湯60秒(1分)
小袋構成:4袋(先入れ粉末スープ・かやく・調味油・仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩〕、スープ〔ポークエキス、ポークオイル、粉末しょうゆ、クリーミングパウダー、食塩、糖類(砂糖、ぶどう糖、麦芽糖)、粉末油脂、野菜粉末、植物油脂、たん白加水分解物、香辛料、すりごま、酵母エキス〕、かやく(キクラゲ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘剤(キサンタンガム)、カラメル色素、pH調整剤、かんすい、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、甘味料(カンゾウ)、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

粉末スープの芳ばしい香りが食欲を刺激

別添の小袋は「粉末スープ」と「かやく」のみ先入れで、肉系の具材は入っていませんが、豚骨ラーメンといえばのキクラゲが嬉しく、ネギも主張し過ぎないフリーズドライなのがポイント。豚骨臭とはベクトルが異なるものの、粉末スープを開封した瞬間の香りは芳ばしくて、同時に醤油と胡椒のアプローチを強めに感じます。で、ちょっと気を付けたいのが作り方。

見た目の泡加減については再現度が高い

2種の小袋(先入れ粉末スープ、かやく)を麺の上にあけ、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「調味油」の小袋を温めながら待つこと60秒。時間になったら「調味油」と「仕上げの小袋」の中身を加え、ダマにならないように混ぜ合わせたら出来上がり。コツとしては、完全に粉末スープを溶かしてから調味油・仕上げの小袋を開封し、表面を箸でシャカシャカシャカッ、と素早く泡立てる感じ。

なるほど表面の泡は “元祖泡系” を彷彿とさせる個性になりますが、けっこう仕上げの小袋がダマになりやすかったので、調理の際は注意してください。それでは、引き続き「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(109g)あたり
カロリー:494kcal
たん白質:11.1g
脂  質:22.4g
炭水化物:61.9g
食塩相当量:7.8g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:5.7g)
カルシウム:352mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:494kcal(めん・かやく:389kcal)(スープ:105kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

個性的だけど再現度は低い

3.0

マルタイの指示通り熱湯を注いでから60秒でフタを開け、調味油と仕上げの小袋を加えた後、ダマにならないように-・などと調理している間に30秒〜45秒ほど経過すると思いますが、まだ早い。食べられないほどの硬さではないけれど、熱湯60秒で適切に戻るサイズではないので、食べ始めは部分的にパキパキとした戻りムラが気になります。

写真では時間が経って伸びてますけど

食べ始めは写真で見るよりも縮れが強く、芯の残る食感で、それが博多のバリカタ食感に通じる-・ではなく “もはや簡単には噛み切れないほど頑丈” なレベルw やや平打ちに切り出された形状は、店舗で使われている「製麺屋 慶史(けいし)」謹製の特注麺に通じるポイントになりますけど、強めの縮れと食感は再現度を低下させている部分。

かための歯応えについては慣れるとクセになる感じではあるものの、安牌を切るなら90秒〜2分ほど待つのが安全で、もう少し待てばモチモチとした弾力が出てきます。ただ、それで再現度が高まるのかと聞かれたら別の話で、即席カップ麺だからと割り切れるのか、否かで評価は割れるでしょう。

スープ

だいぶマルタイの色が強い

3.0

開封直後の香りからも感じたように、粉末スープは醤油(粉末しょうゆ)の塩カドと胡椒のキレが強く、ポークエキスの存在も感じますが、豚骨の炊き出し感よりもタレのアタックが優勢な骨組み。店舗のタレには3種の地醤油と20種類以上の調味料に加え、実は5種の魚介もブレンドしているのですが、カップ麺の粉末スープから魚介の隠し味は感じません。

調味油も2019年1月発売品と同じ内容か‥‥

そこに加える「調味油」の内容は、ほとんどが動物油脂という頼もしい構成で、わざと豚脂の一部を焦がしたような芳ばしさが印象的。お店の豚骨臭とは異なるベクトルにあるけれど、まるで胡麻油をブレンドしているかの如く芳ばしい風味はインパクトが強く、先入れの粉末スープに違和感なく溶け込んでいました。しかし、結果としては “博多一幸舎の味” よりも “マルタイの味” という感想が先行します。

仕上げの小袋は溶け残りに注意

さらに「仕上げの小袋」を加えて混ぜると表面に泡が立ち、それが最後まで持続するわけではないけれど、ゆるやかに消える変化についてはナチュラル。そのため見た目もグイッと「元祖泡系」に近付きますが、店舗の “脂泡” は豚骨を炊き出す過程で生まれる “空気を含んだ脂” なのに対し、カップ麺ではクリーミングパウダーを軸に泡立てているので、どちらかといえばエスプーマ系のイメージ。

クリーミングパウダーに由来するミルクっぽい風味も強く、糖類(砂糖、ぶどう糖、麦芽糖)なども入っているため、それが調味油の個性をマスキングしてくるのは勿体ないポイント。泡立てた後の口当たりは面白かったので、それと引き換えに調味油の魅力を半減させるか、それともマルタイらしい調味油のインパクトを楽しむか、どちらにせよ “骨の味” は弱かったです。

具材

シンプルだけど高品質

3.0

写真では中央に集めていますが、フリーズドライのネギは量が多く、香りの存在感は粉末スープに負けないほど大きくて、エアドライのように繊維質が人工的に強くならないのも好印象。細切りのキクラゲも熱湯60秒+添付調味料を加えている間に馴染みますし、意識せずとも口の中に飛び込んでくるため、定期的にコリコリとした食感が楽しめました。

ボリューム感については頼りないといわざるを得ない内容ですが、再現度は兎も角 “泡” にインパクトがあったので、あまり気にならないと思います。

総評

3.0

結論からいうと “一幸舎にインスパイアされたマルタイ流の泡系カップ麺” だったので、一幸舎の味を忠実に再現しているわけではないけれど、仕上げの小袋で発生する泡は面白く、そのエンタメ性に価値が見出せる商品でした。しかし、ひとつ引っ掛かったのは、2019年1月29日に発売されたローソン限定商品の存在。

かなり共通点が多かったので、念のため栄養成分表示を比較してみたところ、カロリー、たん白質、脂質、炭水化物、カルシウムの値が完全に一致。ナトリウムだけは食塩相当量に換算されていますが、裏を返せば二匹目のドジョウを狙ったテコ入れなしの再販商品。3年経っても泡立つギミックに実際の骨っぽさが伴っていなかったので、次のステージに期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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