マルちゃん正麺(せいめん)カップの新作「五香粉香る豆乳担々麺」が個性的!! ただ、今後の課題も——

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年1月8日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ 五香粉(ウーシャンフェン)香る豆乳担々麺」の実食レビューです。

正麺カップの “担担” に進展、最新作は「豆乳」の風味と「五香粉」の複雑で華やかな香りがクセになる一杯!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺 五香粉香る豆乳担々麺

マルちゃん正麺(せいめん)とは “いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席めん” をコンセプトに、東洋水産が力を入れているブランドで、2011年(平成23年)11月7日に初代御三家「醤油味」「味噌味」「豚骨味」を市場に投下。それは数年に亘るベアトレンドが続き、ほぼ無風状態だった当時の袋めん市場に衝撃を与え、わずか1年で2億食もの出荷数を記録。

その衝撃は業界内で “マルちゃんショック” と呼ばれ、消費者はもちろん、競合他社にも多大なる刺激を与えたのですが、袋めんの発売から約4年後、2015年(平成27年)10月5日に即席カップめんタイプの「マルちゃん正麺 カップ」をリリースした東洋水産。今度は1ヶ月で1,200万食という驚異の出荷数を叩き出し、即席カップめん市場に “第2のマルちゃんショック” を引き起こしました。

今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ 五香粉香る豆乳担々麺」は、生麺のように滑らかな口当たりと、透明感や弾力のある食感を両立させた「生麺ゆでてうまいまま製法(特許5719064号)」による乾燥麺に、まろやかな豆乳の風味と五香粉の香りを効かせたスープを特徴とする一杯で、このブランドからの “豆乳担々麺” は初めての試み。

豆乳(とうにゅう)とは‥‥という解説は不要かと思いますが、日本農林規格(JAS)曰く、豆乳(無調整)とは “大豆から熱水等によりたんぱく質その他の成分を溶出させ、繊維質を除去して得られた乳状の飲料(「大豆豆乳液」という)であって、大豆固形分が8%以上のもの” と定義されており、その大豆豆乳液に “植物油脂及び砂糖類、食塩等の調味料を加えた乳状の飲料” を「調製豆乳」といいます。

気になるのはコッチか

東洋水産のニュースリリースに無調整豆乳、あるいは調整豆乳などの表記はないため、どちらを使用しているのかは定かでないのですが、どっちでもいいですかねw ちなみにマルちゃんの豆乳担担麺(豆乳担々麺)といえば、過去に「麺づくり」や「マジ盛」からもリリースされているため、それについてのノウハウは備わっているのですが、もうひとつの個性となっている「五香粉」の効き目も気になるところ。

五香粉(ウーシャンフェン)とは、中国を発祥とする混合スパイスの総称で、この香辛料を使わないとダメ! みたいな縛りはないようですが、クローブ[丁子(チョウジ)]、シナモン[桂皮(ケイヒ)]、ホワジャオ[花椒(カショウ)]の3種を中心に、スターアニス[大茴香(ダイウイキョウ)]、フェンネル[茴香(ウイキョウ)]、ミカンの皮[陳皮(チンピ)]から2種を加える配合が代表的。

けっこうクセが強いスパイスなので、苦手意識が働いてしまう方も多いようですが、それだけに本格さを演出する上では効果的なアイテム。そんな五香粉と豆乳の個性を組み合わせた「マルちゃん正麺 カップ 五香粉香る豆乳担々麺」に関するニュースリリースには “豚の旨みと豆板醤を合わせた担々味をベースに、豆乳の風味と五香粉の香りを利かせたマイルドな豆乳担々味” と記載されているのですが‥‥

まさかの警告文を発見

パッケージの向かって右側、麺リフトの横に小さく “辛いものが苦手な方はご注意ください。” との注意書きを配しているため、もしかすると意外に辛いのかも‥‥? というわけで、豆乳の甘さと五香粉の複雑なアクセントについてはもちろん、豚の旨みや豆板醤の辛さにも注目しながらレビューします。

開封

別添の小袋は計3種

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の組み合わせで、液体スープに豚の旨みと豆板醤の辛味を、粉末スープに豆乳の風味と五香粉の香りを効かせているような雰囲気。

安定の佇まいでございます

麺は油で揚げずに乾燥させているため、大別するとノンフライ麺に該当するのですが、いわゆるノンフライ麺は “生の麺を蒸してから熱風で水分を飛ばす” のに対し、東洋水産が確立した「生麺ゆでてうまいまま製法」は “生の麺を茹でてから乾燥させている” ところがポイント。ただ、食感や加水率のパターンが少ないので、そこが一つの難点です。

ちなみにメーカー希望小売価格は278円(税別)なので、既存の「マルちゃん正麺 カップ 芳醇こく醤油」や「同 香味まろ味噌」「同 うま辛担々麺」「同 濃厚こくソース焼そば」などと同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は300.24円になりますが、新作の「五香粉香る豆乳担々麺」だけが特別に高いわけではありません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 カップ 五香粉香る豆乳担々麺
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:118g(めん75g)
商品コード:4901990376853(JAN)
発売日:2024年01月08日(月)
実食日:2024年01月12日(金)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:278円(税別)
購入価格:300.24円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(ポークエキス、しょうゆ、みそ、砂糖、粉末豆乳、ねりごま、豚脂、豆板醤、食塩、植物油、香味油脂、すりごま、でん粉、香辛料(唐辛子、にんにく、しょうが、五香粉)、脱脂大豆粉、たん白加水分解物)、かやく(味付鶏挽肉、ごま、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、増粘多糖類、炭酸カルシウム、乳化剤、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、クチナシ色素、pH調整剤、香辛料抽出物、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

おっと、この挽肉は‥‥

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、フリーズドライ加工のネギと多めのゴマは嬉しいポイントになりますが、カップ担々麺の具材に用いられることが多い青梗菜(チンゲンサイ)は入っておらず、メイン(?)の味付鶏挽肉はオープン価格の「ごつ盛り」に使われるタイプの廉価版。それだけスープに力を入れているのでしょうけれど、さすがに寂しいといわざるを得ません。

とてもマイルドな香り

添付調味料は2袋とも後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。なるほど五香粉や豆乳に由来する個性的な香りが漂ってくるのですが、極端に人を選ぶようなタイプではなく、むしろ柔らかいイメージ。

そのためパッケージの辛味に対する警告文を忘れかけていたのですが、見た目はマイルドなのに、いざ食べると火を吹くような辛さだった‥‥!! みたいなパターンも(正麺カップにおいては限りなくゼロに等しい確率ですが)まったくないとは言い切れないので、念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(118g)あたり
カロリー:446kcal
たん白質:13.5g
脂  質:13.7g
炭水化物:67.2g
食塩相当量:5.9g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.31mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:248mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:446kcal(めん・かやく:307kcal)(スープ:139kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ほぐれにくさが気になる

4.0

原材料名の “小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖” という配合は、既存の「芳醇こく醤油」や「香味まろ味噌」「うま辛担々麺」にも共通する構成で、一部の商品では乾麺よろしく強烈な小麦の風味を打ち出してくることもある「生麺ゆでてうまいまま製法」なんですけれども、今回は汎用的なクオリティです。

ごわっと必要以上に引っ張れちゃう感じ

ただ、直近にレビューした商品を例に挙げると、2023年12月18日に発売された「マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌(三代目)」と同様に、しばらくコシの強さが持続する傍ら、ほぐれにくさが玉に瑕。調理直後はもちろん、粉末スープ・液体スープを馴染ませた後も部分的に戻りムラが残るので、そこが現段階の課題でしょうか。

とはいえ油揚げ麺のように特有の芳ばしさがスープに干渉してくることはないので、そこは本格さを高めてくれているポイントになりますし、伸びにくい(ちょっと伸びなさすぎるw)コシの強さも高く評価できる部分。数年前に印象的だった重量感こそ鳴りを潜めてしまいましたけど、独特の反発性が個性的な乾燥麺です。

スープ

豆乳はハッキリと、五香粉は穏やかに

5.0

まずは「粉末スープ」単体の味を確認してみたところ、ここに粉末豆乳や脱脂大豆粉を使用しているようですが、特有の青臭さは皆無に等しく、豆乳のマイルドな部分だけを抽出しているようなイメージ。また五香粉についても “ほんのり香る” 程度だったので、スパイス感が強すぎると苦手かも‥‥という方でも比較的に抵抗なく楽しめるタイプになると思いますが、逆に期待していると拍子抜けしちゃうかも。

唐辛子の辛さも控えめ

片や「液体スープ」の内容は、まったりと重心の低い豚骨の旨みを軸に、練り胡麻のコクや豆板醤のアクセントを効かせているのですが、刺激よりもコクで食わせる系統のフレームワーク。味付けに醤油や味噌を使用しているため、日本人の味覚に合う設計なのですが、豆乳の風味と五香粉のアクセントが他の商品にはない魅力を表現しています。

ぶっちゃけ最初は物足りないというか、豆乳の存在感については兎も角、もうちょい五香粉は強くても‥‥などと感じていたんですけど、そのバランスが絶妙で、つい次の一口を求めてしまう、マイルドながらに中毒性の高い味わいでした。クセになりますねコレw

かやく

ハイライトはゴマ

2.5

前述のように味付鶏挽肉は「ごつ盛り」クオリティなので、せっかくなら「香味まろ味噌」や「うま辛担々麺」に使っている “味付挽肉” を‥‥っていうか、ふつうに「うま辛担々麺」と同様の小袋を使えばよかったんじゃないですかね? などと、おとなの事情を考えずに発言しておりますが、たっぷりの胡麻は満足度の底上げに寄与してくれているアイテム。

正直、かやくから値段相応の満足度が得られるとはいえないけれど、五香粉香る豆乳担々スープが美味しかったので、あまり気にならないかもしれません。

総評

4.0

なるほど豆乳の風味と穏やかに漂う五香粉のアクセントは個性的で、スープからは値段相応の満足感が得られたのですが、ほぐれにくさが気になる乾燥麺は今後の課題。また具材は通常の「うま辛担々麺」よりも頼りなかったので、そこが気になる方は気になると思いますが、スープにウェイトを置いているスタンスなら試す価値あり。

これまでに別のブランドから何度も「豆乳担々麺」をリリースしている東洋水産ですが、このブランドからは初めての展開ですし、そこに五香粉のアクセントも新鮮味を感じたポイント。コンビニだとセブン-イレブンでの取り扱いが多かったのですが、スーパーやドラッグストアなども販売店に含まれますので、気になっている方は早めにチェックしておいてください【author・taka :a(大石敬之)】

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