信州のソウルフード「みんなのテンホウ」全国進出!? ローソン限定のカップ麺「テンホウメン」が独創的!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年4月5日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「みんなのテンホウ監修 テンホウメン」の実食レビューです。

信州のソウルフード「みんなのテンホウ」ついにまさかの全国デビュー!? 知る人ぞ知る長崎チャンポン風 “テンホウメン” ローソン限定のカップラーメンに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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みんなのテンホウ監修 テンホウメン

みんなのテンホウとは、長野県諏訪(すわ)市を発祥とする餃子とラーメンの飲食チェーンで、現在を遡ること65年以上、1956年(昭和31年)に開業した「天宝 鶴の湯 餃子菜館」が原点。さらに遡ると、1939年(昭和14年)に現テンホウ・フーズ社長の祖母・大石百代(おおいし ももよ)おばあちゃんが創業した旅館「天宝 鶴の湯」にルーツを持ち、現在は信州のソウルフードとして定着しています。

「めたうれしい」の “めた” は信州弁で “とても”

今回の新商品「みんなのテンホウ監修 テンホウメン」は、野菜と魚介のチャンポン風スープを特徴とする「テンホウメン」を再現したカップラーメンで、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と共同開発。コンビニの中でもローソンにしか売ってないPB(プライベートブランド)商品なのですが、ローソンから発売前の告知はなく、突如としてローソン店舗のカップめんコーナーに並んでいました。

まだ「みんなのテンホウ」が規模の小さい温泉旅館だった頃、高度経済成長期の真っ只中、諏訪湖の周辺に大型の旅館が建ち始め、小さい旅館では太刀打ちできない‥‥と、業態転換を決意した百代おばあちゃん。急遽、東京は歌舞伎町で惚れ込んだ行列店「餃子会館」の門を叩き、修行させてほしいと単身で乗り込んだそうです。

現在よりも男社会が顕著だった当時、無給で店主に認められるまで働き続け、ついにギョウザやチャーメン(炒めた麺)、タンメン(湯麺)のレシピを取得。門外不出・他言無用とされる秘伝の調理法を地元に持ち帰り、小さな旅館を「餃子菜館」にリノベーション。それは長野県諏訪市初となる餃子の店として栄え、瞬く間に大繁盛店としての地位を確立しました。

現在は長野県内に32店舗を展開

「餃子菜館」開業当初、まだ “ラーメン” はメニューになく、絶対に変えてはいけない秘伝のレシピで作ったギョウザとタンメン、チャーメンが看板商品。その後、1973年(昭和48年)に現社長・大石壯太郎(そうたろう)さんの父・大石孝三郎(こうざぶろう)さんが事業を引き継ぎ、餃子菜館の後身となる株式会社テンホウ・フーズを設立。

テンホウという名前の由来は旅館時代より受け継がれてきた「天宝」にちなみ、当時の最先端であるコンビニエンスやレストランチェーンの仕組みをいち早く取り入れ、多店舗化を目標に、新商品の開発も積極的に遂行。その結果、現在も提供されているラーメンやタンタンメン、バンバンチーメンなどが生み出され、多種多様なメニューを展開し、みごと目標だった多店舗化に成功しました。

そんな「みんなのテンホウ」で人気を博す「テンホウメン」は、長崎県を発祥とする “ちゃんぽん” にインスパイアされた野菜と魚介の旨みを特徴とする一杯で、当初は「ちゃんぽん」の商品名で売り出す予定だったそうですが、その味に感動したスタッフが “うっかりテンホウの名前を使って” しまい、現在の「テンホウメン」というネーミングになったそうです。

テンホウのメニューに混沌を生んだテンホウメンw

ときにサンヨー食品の「○○のソウルフード」といえば、NB(ナショナルブランド)の「元祖ニュータンタンメン本舗(イソゲン)」を筆頭に、たとえば2022年1月18日発売のローソン名店シリーズ「中みそ監修 みそラーメン」も同じ流れを汲んでいました。このソウルフードシリーズはスナック感の強い油揚げ麺が評価の足を引っ張る傾向があるので、そこが評価を二分するポイントになるかもしれません。

開封

別添の小袋は1つ

今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「仕上げの小袋」が1袋。天面には大きく「みんなのテンホウ」のロゴマークがプリントされ、信州のソウルフードをアピールしています。ちなみにマスコットキャラクターの名前は “てんつるくん” といい、テンホウの公式ウェブサイトには詳しいプロフィールと分かりやすい『家系図』までありました。

けっこう賑やか

店舗の「テンホウメン」にトッピングされている “てんつるくんナルト” やイカ、もやし、キクラゲのほか、ちゃんぽんでは珍しいブロッコリーなど、すべての具材を完全に再現できているわけではないのですが、カップ麺での具材はキャベツ、えび風味卵白加工品、人参、キクラゲ、かまぼこ(和風カップ麺に使われるタイプ)の計4種を搭載し、お湯を注ぐ前から賑やかに感じるファーストインプレッション。

ローソン標準価格は220円(税別)だったので、税込価格は238円。2022年4月現在、縦型ビッグのNB商品におけるメーカー希望小売価格は220円(税別)が標準的な設定で、たとえばコンビニでの販売価格は215円(税込232円)が相場になるのですが、それよりも若干ながら高いです。ただ、現在のローソン名店シリーズにおける縦型ビッグの例に漏れない値段なので、特別に高いわけではありません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:みんなのテンホウ監修 テンホウメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:A・太平食品工業株式会社 本社工場
内容量:97g(めん70g)
商品コード:4901734045939(JAN)
発売日:2022年04月05日(火)
実食日:2022年04月06日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:238円(税込)
ローソン標準価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、植物性たん白、食塩、砂糖、粉末卵)、スープ(食塩、ポーク調味料、糖類、ポークエキス、植物油脂、油脂加工品、豚脂、香辛料、野菜粉末、たん白加水分解物、香味油、クリーミングパウダー、酵母エキス、魚介エキス、香味野菜粉末、ゼラチン、発行調味料)、かやく(キャベツ、えび風味卵白加工品、人参、キクラゲ、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、増粘剤(増粘多糖類、アルギン酸ナトリウム)、かんすい、クチナシ色素、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、酸味料、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

麺は油で揚げたフライ麺で、けっこう太く、湯戻し時間も熱湯5分と長めの設定。調理感の香りは魚介よりも動物系が手前にあるようなイメージで、それ以上に油揚げ麺に由来する芳ばしさが強く、ちょっと不安を覚える展開。ひとまず麺の切り出し方は、長崎のチャンポンと明らかに異なる雰囲気ですね。

ここまで具沢山とは‥‥!!

別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったら「仕上げの小袋」の中身を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。麺が見えないほど多めに入った具材の量も然る事乍ら、調理後の香りは “これぞチャンポン” といわんばかりの臨場感。引き続き魚介よりも動物系を強めに感じるものの、ちょっと想像以上ですねコレは。

なお製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き信州のソウルフードならではの魅力が感じられるのかどうか「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(97g)あたり
カロリー:425kcal
たん白質:9.1g
脂  質:17.2g
炭水化物:58.5g
食塩相当量:5.3g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:3.3g)
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.49mg
カルシウム:203mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:425kcal(めん・かやく:338kcal)(スープ:87kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ちゃんぽん的には異質と思える形状が個性を表現

5.0

長崎チャンポンの麺といえば、断面の丸い太ストレート麺が王道なのに対し、信州のソウルフード「テンホウメン」では断面の四角い平打ち麺を採用しているのが特徴で、なおかつ縮れを施している個性も “チャンポン風” たる所以。本場・九州人の見解としては賛否両論あるかと思いますけど、長崎市から長野市は1,170kmほど離れているわけで、そのデフォルメされた “ご当地感” が印象的。

内側から弾けるような反発性に注目

それを再現している「みんなのテンホウ監修 テンホウメン」の油揚げ麺も縮れの施された平打ち麺で、いわゆる長崎チャンポンとは異質の雰囲気。すこしフカフカとした弾力を伴いますが、ハリのある表面と内側から弾けるような反発性が面白く、油揚げ麺が足を引っ張るのでは‥‥という実食前の不安を払拭してくれました。

お湯を入れる前は気になった油揚げ麺の香りもマイナスに作用することはなく、むしろ “ザ・チャンポン” 的なカップ麺のスープと油揚げ麺の風味は親和性が高いので、ある種の相乗効果を感じたくらい。熱湯5分きちんと守れば致命的な戻りムラもなく、時間の経過に伴う食感の劣化も控えめで、最初から最後まで美味しかったです。

スープ

王道を地で行く味かと思いきや豚骨の作り込みが印象的

6.0

土台の粉末スープは動物系で、主軸を担う豚骨の旨みは、ちょっとミルク感を覚えるほどの乳化具合。原材料にクリーミングパウダーを使用しているため、それによる後押しもありますが、ポークエキス自体がクリーミーな系統で、ふわっと鼻に抜ける豚脂の芳ばしさも印象的。

もうすこし振り切ったら博多の豚骨ラーメンとしても成立しそうなくらい、とても丁寧な骨っぽさを覚えるスープで、しかしながら具材から滲み出るエキスや野菜粉末など、きちんとチャンポン風の骨組みです。そして、この段階では魚介の主張が見えてこないのですが‥‥

チャンポン系のカップ麺に調味油は必要不可欠

そこに加える「仕上げの小袋」が効果的で、サンヨー食品が得意とする炒め野菜の風味が仕込んであるんだろうなー、などと安易に予想していたんですけど、なんのこれしき動物系の力強いコクを筆頭に、コハク酸を彷彿とさせる魚介の旨みがプラスされるのもポイント。

正直、丁寧な豚骨感から粉末スープだけでも素直に美味しいと思えたのですが、チャンポン系のカップラーメンに調味油は必須の項目。液状の豚脂による芳ばしさと魚介の旨みがプラスされ、臨場感が桁違いにアップしました。この粉末スープと調味油の組み合わせ、とても素晴らしいです。

具材

食べ応えバッチリ

6.0

ボリューム感のあるキャベツを筆頭に、意識せずとも飛び込んでくる細切りのキクラゲはコリコリとした食感が心地よく、えび風味卵白加工品は卵白特有の軽さが目立ちますが、全体の魚介感を高める上で効果的な存在。

ちなみに北陸のソウルフード「8番らーめん」を再現したローソン限定のカップ麺「8番らーめん監修 野菜らーめん 塩」(2021年8月3日発売品)もサンヨー食品が担当しており、それには “8” を描いた「ハチカマ」を搭載していたので、なんとかならなかったかなぁ‥‥と感じた節もありますが、とにかく多めのキャベツとキクラゲの満足度が高く、満足感が上回っていました。

総評

5.5

いわゆる「長崎ちゃんぽん」をイメージしていた場合、まず油揚げ麺の仕様で躓くことになりますが、この形状こそが “チャンポン風” の「テンホウメン」を象徴する項目の一つ。また動物系が優勢のクリーミーな粉末スープも味わい深く、そこに加える豚脂+魚介エキス入りの調味油も絶妙で、具材も隙なしと素晴らしい仕上がり。

欲をいえば特殊なナルトを開発してほしいとか、他のチャンポンでは珍しいブロッコリーを採用してほしいとか、突き詰められるポイントも残っていますけど、税込238円の縦型ビッグという制約が多い中、上等も上等の仕上がりです。きちんと “ご当地チャンポン” らしい個性が楽しめる一杯だったので、ぜひ最寄りのローソンをチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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