あのハチカマも再現!? 昭和42年創業【8番らーめん】史上初「野菜らーめん(塩)」ローソン限定のカップ麺に!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年8月3日(火)新発売、ローソン×サンヨー食品のカップ麺「8番らーめん監修 野菜らーめん 塩」の実食レビューです。

北陸のソウルフード「8番らーめん」史上初 “あの人気No.1メニュー” が「ローソン」限定のカップラーメンに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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8番らーめん「野菜らーめん 塩」カップ麺で再現

8番らーめん(はちばんらーめん)とは、株式会社ハチバン(HACHI-BAN CO.,LTD.)が運営する「野菜らーめん」のフランチャイズチェーンで、創業は1967年(昭和42年)2月11日。通称・ハチカマと呼ばれる “8番かまぼこ” をトッピングした「野菜らーめん」が主力商品で、特に北陸三県で知らない人はいないといっても過言ではない、圧倒的な知名度を誇る人気チェーンです。

合言葉は「なんでやろ8番」

今回の新商品「8番らーめん監修 野菜らーめん 塩」は、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と「8番らーめん」の共同開発商品で、お店の人気No.1メニューである「野菜らーめん(塩)」を縦型ビッグのカップラーメンで再現。コンビニの中でも「ローソン」にしか売ってない、販売店を限定したPB(プライベートブランド)としてファン待望の商品化が叶いました。

「8番らーめん」の歴史をたどると、後に株式会社ハチバンの名誉会長となる故・後藤長司(ごとう ちょうじ)氏が立ち上げた「8番ラーメン」1号店まで遡り、お店の場所が石川県加賀市桑原町の “国道8号線沿い” だったから、というのが名前の由来。当初は掘っ建て小屋も同然の粗末な店構えから始まったそうですが、炒めた野菜をトッピングしたラーメンの評判は上々で、行列が絶えなかったそうです。

先見の明があった創業者は、開業から約7ヶ月後となる1967年(昭和42年)9月にフランチャイズシステムを導入し、加盟第1号店を開店。当初の看板はカタカナ表記で「8番ラーメン」としていましたが、1977年(昭和52年)10月から屋号を「8番らーめん」に改め、現在の店舗数は北陸三県(石川50店舗、富山31店舗、福井28店舗)を中心に、隣接する長野に1店舗、愛知に1店舗、岡山にも7店舗。

実は日本国内よりも海外店舗のほうが多い

あわせて日本国内だけでも110店舗以上を運営しているのですが、それよりも海外店舗のほうが多く、1992年(平成4年)4月にタイの首都・バンコクに開業した海外1号店「8番らーめん シーロムコンプレックス店」を皮切りに、現在はタイに138店舗、香港に6店舗、ベトナムに1店舗を展開する大所帯(カップ麺の容器側面には2021年3月21日時点の店舗数を表示)。

メニューの種類が豊富なのも特徴で、カップ麺のモデルにもなった「野菜らーめん」を筆頭に、お得なセットメニューや期間限定商品(たとえば現在だと「野菜トマトらーめん」や春夏限定「能登中島菜ざるらーめん」「冷めん」「海老餃子」など)にも注力。さらに様々なニーズに対応すべく、テイクアウト可能なメニューやドライブスルーを導入した店舗にも力を入れ、着々と店舗数を増やしてきました。

そんな「8番らーめん」の主力商品「野菜らーめん」は、たっぷりの炒め野菜に、チャーシューやメンマ、そして中央に「8番らーめん」の代名詞といっても過言ではない “ハチカマ” をトッピングしたダントツ人気商品で、定番のスープだけでも「味噌」「塩」「醤油」「とんこつ」「バター風味」と5種類の味が存在するのですが、今回のカップ麺は1番人気の「野菜らーめん(塩)」をモデルに開発。

パッケージにはアイデンティティ「ハチカマ」の姿

パッケージは「8番らーめん」の店舗で使用している青丼(あおどん)をイメージしたカラーリングで、調理後のイメージ写真には “ハチカマ” をプリント。1959年(昭和34年)の創業以来、現在は北陸を中心にソウルフードとして地位を築き上げた「8番らーめん」ですが、その長い歴史の中でカップラーメンが企画・販売されるのは史上初の試みです。

開封

まずはフタの上から小袋を取り外す

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「仕上げの小袋」が1袋。ちなみに「8番らーめん」のニュースリリースには、開発背景として “コロナ禍で「北陸に帰省できない方」「外食に行けない方」に、笑顔と元気をお届けしたい! という想いで、8番らーめん史上初の「カップラーメン」を企画・販売いたします” と綴られていました。

使い回せないナルトの開発にこだわりを感じる

「仕上げの小袋」はサンヨー食品の縦型ビッグで定番のデザインなので、特別感はないけれど、開封して1番に目に付く “ハチカマ” は個性的。創業当時の「野菜らーめん」には汎用のナルトを使用していたようですが、お店の繁盛ぶりを見たナルトの製造者からオリジナルかまぼこの提案があり、1968年(昭和43年)から現在の “8” と書かれた「ハチカマ」が導入されたそうです。

それを忠実に再現した「8番らーめん」史上初のカップ麺は、前述のようにローソン限定のPB商品で、値段は211円(税込228円)と良心的。というのも2021年8月現在、縦型ビッグのカップラーメンをコンビニで購入した場合の税込価格は232円なので、それよりも手頃な値段に設定されています。価格帯としては、ローソン名店シリーズにおける縦型ビッグの標準ですね。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:8番らーめん監修 野菜らーめん 塩
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:W・太平食品工業株式会社 関西工場
内容量:99g(めん70g)
商品コード:4901734043584(JAN)
発売日:2021年08月03日(火)
実食日:2021年08月04日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:228円(税込)
ローソン標準価格:211円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、大豆食物繊維)、スープ(食塩、糖類、植物油脂、香辛料、豚脂、ポークエキス、チキンエキス、クリーミングパウダー、油脂加工品、香味油、たん白加水分解物、粉末野菜、酵母エキス)、かやく(キャベツ、味付豚肉、かまぼこ、もやし、人参)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、炭酸カルシウム、増粘剤(キサンタン)、乳化剤、かんすい、クチナシ色素、微粒二酸化ケイ素、香料、カラメル色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、ビタミンB2、酸味料、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

熱湯5分の油揚げ麺は汎用か?

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。けっこう既視感のある見た目なので、おそらく新開発の麺ではないでしょう。ときにサンヨー食品の縦型ビッグ製品は、よくも悪くも油揚げ麺特有のスナック感が評価を下げていた時期があり、しかしながらクオリティの高い麺も多くなってきた近年、今回の麺は‥‥などと考えながら熱湯を注ぎ、待つこと5分——。

ハチカマと炒め野菜の香りが印象的

別添の小袋は後入れなので、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。具材は個性的なハチカマを筆頭に、けっこう野菜の量が多く、炒め野菜の香りが印象的な調理直後。ちなみに「8番らーめん」の公式Twitterアカウントから事前の告知はあったようですが、損なこととは露知らず、ローソンとサンヨー食品からはノーアナウンスだったので、まさかの商品化に驚きました。

なお製造所は太平食品工業株式会社の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、販売者であるサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部が太平食品工業なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。果たして店舗のこだわりは表現できているのかどうか「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(99g)あたり
カロリー:448kcal
たん白質:7.0g
脂  質:19.7g
炭水化物:60.7g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.59mg
カルシウム:241mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:448kcal(めん・かやく:356kcal)(スープ:92kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

やはり再現度は低いか‥‥

3.0

店舗の「野菜らーめん」に使われている麺は、石川県能美郡川北町に本社工場を置くハチバンフーズパーク(HACHIBAN FOODS PARK)製造の熟成ちぢれ麺で、サイズは太く、雪どけ水が地中深くに染み込んだ白山連峰の伏流水を使っているのもポイント。麺にとって不可欠な小麦粉の品質にも細心の注意を払い、豊富な野菜との相性にも配慮した、コシの強い太麺を特徴としています。

見た目の感じは雰囲気あるけれど

それを再現している今回の油揚げ麺にも縮れが施され、箸で持ち上げたときの見た目は似ているのですが、コシらしいコシがなく、むしろモタッとした質感。中心部には独特の噛み応えを感じるものの、太めの乾燥麺ならではの歯応えというか、粘りの強い多加水麺とはベクトルが異なるのと、キメの粗い強付きが気になります。

たとえば現在のラーメン業界でトレンドになっている二郎系・二郎インスパイア系のスープに合わせるのであれば、いいバディになるのではないかと感じた反面、後述するタンメン系の塩スープにベストマッチかと聞かれた場合、可もなく不可もなしと答えざるを得ません。これはこれで慣れるとクセになりそうなタイプではあったものの、もうすこし粘りが強く、上品な麺のほうが合うように感じました。

スープ

タンメンっぽいイメージのテイスト

4.0

土台の粉末スープは商品名の通り塩味で、ポークとチキンの旨みを軸に、クリーミングパウダーで乳化感を演出している白濁系なのですが、この時点で炒め野菜の風味などは楽しめません。そこそこ塩気に輪郭はあるものの、すこし安っぽい味というか、ある意味そこに大衆的な安心感があり、同時に工夫が欲しいと感じさせます。

ここに炒め野菜の風味を添加

その物足りなさを埋めてくれるのが「仕上げの小袋」で、中には豚脂と植物油脂をブレンドしたオイルが入り、粉末スープでは出せないコクをプラスしてくれると同時に “炒め野菜の風味” が臨場感を加速。いわゆるカップタンメン系の塩スープど真ん中のイメージというか、あまり新鮮味はなかったものの、それがラーメンチェーン監修の安心感に繋がっているようにも思えました。

具材

おそらく即席カップめん史上初の「ハチカマ」

5.0

おそらくキャベツは他の商品にも使われている汎用の野菜具材で、食感と風味は炒め野菜ではなく茹で野菜なのですが、けっこう量は多めで好印象。にんじんはコリッとした歯応えで、もやしもシャキシャキと歯触りがよく、メンマは入っていませんが、ちゃんと本物の豚肉を使用している(大豆たん白加工品ではない)のは好印象。

とはいえ安いっぽいチャーシューチップがチラホラと‥‥なので、高級感のある肉具材ではないのですが、一見して明白に「8」と書かれた「ハチカマ(8番かまぼこ)」がアイデンティティを表現します。

ほかに使い回せない具材はコストが高いのに「8」再現

ちなみに初代・ハチカマは白地に赤い縁取りだったそうですが、1970年代後半に “合成着色料の使用をやめて現在の形に切り替え、赤い「8」の部分にはパプリカやトマトから抽出した天然色素を使っている” そうです。カップ麺の原材料名にも “パプリカ色素” や “カロチノイド色素” を使っているので、見た目もオレンジっぽいですし、もしかすると意識して色付けしているのかもしれません。

総評

4.0

別添「仕上げの小袋」で調理感と雰囲気がアップする、いい意味で親しみやすいタンメン系のスープは美味しくて、具材のハチカマも個性的だったのですが、それだけに油揚げ麺の仕様が残念で‥‥。もちろん本物とは値段の違うカップラーメンなので、それなりにデフォルメしないといけないことも理解できますが、麺については他にも選択肢はあったように思います。

しかし、北陸のソウルフードとして知られる “あの「8番らーめん」がカップ麺になった” という話題性は高く、ほかの商品には使い回せない具材のハチカマ(8番かまぼこ)も企業努力を感じるポイントで、いろいろ書きながらも印象に残る一杯でした。販売店は全国のローソンが対象なので、気になった方は最寄りの店舗に足を運んでみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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