「日清のどん兵衛 豚汁うどん 2018」ファン待望の一杯が3年ぶりに復活! マルちゃんと何が違う?

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2018年11月12日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 豚汁うどん」の実食レビューです。

“あの豚汁うどん” が3年ぶりに復活!「また食べたい」というファンの声に応え、冬季限定どん兵衛の「豚汁うどん」が寒い季節に嬉しいタイミングでリリースされました。

しっかり豚汁の味わいが再現されているのかどうか、また東洋水産「マルちゃん あつあつ豚汁うどん」との違いに注目しながら実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清のどん兵衛 豚汁うどん 2018

「日清のどん兵衛 豚汁うどん」は、毎年の秋冬向けラインナップとして販売されていた季節限定のカップ麺。そういえば最近、どん兵衛の豚汁うどんを見かけないなぁ‥と思っていたら、なんと3年ぶりの発売です。なぜ、しばらくの間お休みしていたのか、それについても調べてみました。

どん兵衛の「豚汁うどん」が初めて発売されたのは、2009年1月13日。当時の製品名は「日清のどん兵衛 縦型ビッグ コクみそ豚汁うどん」というタイトルで、どんぶり型ではなく「カップヌードル ビッグ」のような “タテ型ビッグサイズのカップ麺” だったんです。

(出典:日清食品)

その後、どんぶり型の初版が開発され、2010年2月1日に当時の新製法で麺の厚みを従来比約120%に改良した “ぶっとうどん”(2009年9月導入)を掲げて発売。2011年2月21日には2010年10月から導入された “ニッポンのうどん” というコンセプトのもと、新技術「三層太ストレート製法」をアピールしつつ、再び豚汁うどんがリリースされます。

さらに同年の10月11日、秋冬向けのバリエーションとして「日清のどん兵衛 きつねそば」と同時発売。以降、2012年、2013年、2014年、2015年‥と、季節限定の秋冬向け商品として毎年10月〜11月に販売されていたのですが、突然ピタッと流れが止まりました。

しかし、なにか大きなトラブルがあったとかではなく、どん兵衛は期間限定商品の種類が多いため、豚汁うどんの開発・販売が後回しになってしまった、という理由だそうです。

2018年発売品のパッケージは、立ち上る湯気などによってシズル感満載。箸めちゃくちゃ滑りそうだけどw いい意味でクラシックな東洋水産のデザインとは異なり、風格を備えつつも垢抜けた先進的でスタイリッシュな雰囲気ですね。

東洋水産の「マルちゃん あつあつ豚汁うどん」は例年通り販売が続けられており、たまに店頭で肩を並べているところを見ながら “どっちが売れてるのかなぁ‥” なんて観察していたのですが、当地方では「どん兵衛」の豚汁うどんが人気でした。

東洋水産の豚汁は今年すでに販売が開始されているので(2018年9月10日発売)、食べ比べを行おうと探していたのですが、どの店舗も売り切れという‥さすがに2ヶ月前の製品とはいえ季節的には今が旬なんですけどね。というわけで、当ブログ内にある自分で書いたレビュー記事と照らし合わせながら違いを比較します。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。

開封

別添の小袋は、「液体スープ」「かやく」「七味唐辛子(彩り七味)」の3袋構成。東洋水産の豚汁うどんには別添の七味唐辛子が入っていなかったので、これについては日清食品が一歩リードですね。

どん兵衛の「きつねうどん」と「天ぷらそば」は、つゆの味だけでなく別添の彩り七味も東西で配合が分けられているのですが(東日本は唐辛子多め・西日本は山椒多め)、今回の「豚汁うどん」は全国共通の味なので、つゆ・彩り七味ともに地域の差はありません。

どん兵衛は人気の高い製品なので、新作が出ると各社コンビニも意欲的に取り扱ってくれるのですが、スーパーなら120〜130円前後、コンビニだと税込184円が相場になります。特に緊急性がない場合は、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなどで探しましょう。

製品情報・購入価格

製品名:日清のどん兵衛 豚汁うどん
製造者:日清食品
製造所:F(静岡工場)
内容量:98g(めん66g)
発売日:2018年11月12日(月)
JANコード:4902105247969
希望小売価格:180円(税別)

発売地域:全国(全チャネル販売)
購入価格:127円(税込)
取得店舗:イオン

麺の種類:油揚げ麺
容器種別:どんぶり型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
必要湯量:370ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・七味唐辛子)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】
油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(みそ、しょうゆ、ポークエキス、豚脂、香味油、糖類、発酵調味料、食塩、野菜調味料、粉末みそ、香辛料、七味唐辛子、野菜エキス、酵母エキス、かつお節粉末、植物油脂)、かやく(味付油揚げ、味付豚肉、人参、ねぎ、味付ごぼう)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、カラメル色素、香料、グリセリン、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【アレルギー表示】
小麦・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン

実食開始

お湯を注ぐ前の麺は普段と大差ない雰囲気で、刻み揚げだけ最初から容器の中に入っています。液体スープと彩り七味は、お湯を注いでから5分後に投入する仕様となっており、 “かやくのみ先入れ” なので、最初に液体スープを入れないように気をつけてください。(※麺が戻りません)

「かやく」を麺の上に開封して熱湯を注いだら、待っている間に液体スープをフタの上で温めましょう。ただ、液体スープは量が多いことに加えて冬季限定品につき、肌寒いシチュエーションで召し上がられる方も少なくないと思うので、マグカップや汁物用の器に熱湯を入れて小袋を浸けるなど、事前に温めておくとスマートです。

はい、完成。液体スープを投入した瞬間からゴボウなどの根菜を思わせる香りが漂い、リアリティのある臨場感に包まれました。現段階では油揚げ麺特有のニオイも気にならず、ふつうに豚汁を目の前にしているような状況です。どん兵衛、すごいぞ。

それでは、実際に食べてみましょう。パッケージには「豚肉と根菜の旨味が溶け込んだ」と書いてあるので、つゆの旨味や具材のボリューム、また東洋水産「マルちゃん あつあつ豚汁うどん」との違いを意識しながらレビューし、カップ麺としての総合力を評価します。

1食(98g)当たり

カロリー:398kcal
たん白質:8.4g
脂  質:18.1g
炭水化物:50.4g
食塩相当量:5.0g
(めん・かやく:1.0g)
(スープ:4.0g)
ビタミンB1:0.26mg
ビタミンB2:0.39mg
カルシウム:145mg

※参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:398kcal(めん・かやく:321kcal)(スープ:77kcal)

めん

どん兵衛ならではの、もっちりとしたつるみのあるうどん。

(日清食品「ニュースリリース」より引用)

いつものジューシーな油揚げうどん

摩擦抵抗のない滑らかな口当たりから繋がる喉越しのよさ、厚みのある “もっちり” とした弾力に加えて “ふっくらジューシー” な食感は、日清のどん兵衛ならではの特権。縮れのないストレート状のフォルムからは油揚げ麺らしからぬ上品さが伝わってくるのですが、つゆとの一体感に問題は見せず、油揚げ麺特有の野暮ったい風味も気になりません。

東洋水産の「赤いきつねうどん」に使われている油揚げ麺を古き良き “伝統的” な麺とするならば、日清のどん兵衛は常に最先端を追い求め、進化を続けている “先進的” なスタイル。大幅な改革を行う度に賛否両論を巻き起こし、それについて私も反発していた時期があったりするのですが、今ではクオリティの高さに尊敬の念すら覚えています。

「赤いきつね」か「どん兵衛」か‥どちらにも違った魅力があり、その派閥については個人的な好みが大きく関与しているため、どっちが優れているかなど断言できませんが、どん兵衛の油揚げ麺は基本的にスープ(つゆ)を選びませんし、今回の豚汁風にも違和感なく馴染んでいますね。もちろんジャスト5分で食べ始めても問題なく美味しかったんですけど、つゆの感じから8分前後が個人的にベストでした。

つゆ・別添

赤みそと白みそを合わせたつゆ。豚肉と根菜の旨味が溶け込んだコク深い味わいが特長です。彩り豊かな七味。

(日清食品「ニュースリリース」より引用)

なんかもう無条件でウマい

いやいや‥ひとくち含んだ瞬間から文句の付け所が見当たりません。地域によって赤味噌・白味噌の比率は変わってきますし、それぞれの育ってきた環境や味覚の差で好き好きはあると思うのですが、たとえば全国チェーンの定食屋さんでサイドメニューの豚汁を頼んだとして、その時に出てきても違和感ないくらい、実に「豚汁」です。

東洋水産の豚汁うどんは赤味噌の比率が高めに設定されているのですが、どん兵衛は赤味噌と白味噌をバランスよくブレンド。熟成期間が長くて塩分濃度の高い赤味噌(豆味噌)を思わせるコクと風味、そして適度にキレを与えながら、熟成期間が短くて塩分濃度の低い白味噌の米麹を思わせる甘味が赤味噌のカドに程よくヤスリをかけ、まったく攻撃的な印象は与えません。

また、液体スープを投入した瞬間から主張を見せていたゴボウを中心とする根菜の香りが臨場感を高め、ポークエキスと豚脂を重ねることで豚肉を一緒に煮込んだような豚汁ならではのコクと旨味が感じられる、適度な “こってり” も楽しめます。きちんと味噌の輪郭は備わっているのですが、それでも旨味重視な柔らかめのテイストなので、場合によっては少しメリハリが欲しくなるかも‥

そう、ここで別添の彩り七味が活躍します。明らかに西日本どん兵衛の「きつねうどん」や「天ぷらそば」に別添されている彩り七味よりも一味唐辛子の含有量が多く、和山椒の香りは控えめだったので、東日本どん兵衛の彩り七味に近いですね。

西日本の彩り七味と比較して香りは弱めだったんですけど、ピリッとした一味唐辛子のアクセントが柔らかい豚汁つゆを引き締めることで途端にメリハリが生まれるため、けっこうな勢いで印象が変わりました。最初は “彩り七味を入れずに” つゆの柔らかい旨味を楽しみ、途中で入れて味に変化を付けると二度おいしく食べられます。

かやく

豚肉、きざみあげ、ゴボウ、ニンジン、ネギ。

(日清食品「ニュースリリース」より引用)

豚肉は負けるが不足感はない

東洋水産の豚汁うどんは「味付豚肉」「きざみ揚げ」「じゃがいも」「にんじん」「ねぎ」「ささがきごぼう」の6種類で、どん兵衛は5種類。残念ながら、ともに里芋は入っていません。里芋の入ってない豚汁なんて‥などと私は思ってしまうのですが、それはさておき特に効果的だったのは刻み揚げ、ゴボウ、ニンジンの3種類です。

刻み揚げは「どん兵衛 きつねうどん」の油揚げを刻んだ感じとは少し違ったのですが、けっこうジューシーな食感で東洋水産よりもソフト。味付けは甘さ控えめで、柔らかいつゆと上手くバランスを取っています。ニンジンは風味こそ東洋水産に劣るものの、コリコリとした歯応えで食感のアクセントに寄与。(東洋水産のニンジンは風味こそリアルだったもののクタクタでした)

ゴボウのクオリティについてはイーブンですが(東洋水産のほうが少し大きかったのですが個体差あり)、両者ともにリアリティは高く、つゆに仕込まれた根菜の風味も相俟って雰囲気はバッチリ。残念ながら豚肉はハムみたいなチップ状のチャーシューだったので、質については東洋水産に完敗‥でも何気に枚数はあったので、印象は悪くありません。

それにチップ状でも原材料は本物の豚肉‥つまり「大豆ポーク」(大豆たん白加工品)ではありませんし、どん兵衛は期間限定の変わり種だと具材が貧弱な時も多いので、それを思えば刻み揚げのボリュームを筆頭に充実した内容です。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(5+)
(標準は★3です)

仕上がりとしては万人ウケを狙っている優等生なので、エッジの効いた個性や突き抜けた驚きこそ得られませんが、雛形的でありながらも無難な一言では終わらせない、確かな実力の持ち主です。東洋水産「マルちゃん あつあつ豚汁うどん」と比較して、もちろん麺の違いについては明白ですし、つゆもキリッとした赤味噌寄りとは違う優しい味なので、差別化もバッチリでました。

全体的に東洋水産は昔ながらのカップ豚汁うどん、どん兵衛は若者からお年寄りまで老若男女を問わず幅広い年齢層に対応した味、そのような個性の違いから両者ともに魅力があったので、どちらもオススメしたいカップ麺です。(個人的には「どん兵衛」が好きでした)

これは余談なんですけど、実は「きつねうどん」や「天ぷらそば」、「肉うどん」などの容器と違っていて、どん兵衛の廉価版ブランド「日清御膳」の容器が使用されていました(容器の底にあるマトみたいな三重丸が目印)。お湯の目安量が普段よりも少ないので、その関係だと思います。もひとつ余談を挟むと、東洋水産・日清食品ともに「豚汁うどん」の読み方は “ぶたじるうどん” ではなく「とんじるうどん」です。

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