「令和カップヌードル 新元号記念パッケージ」令和最初の3分間! 開発秘話も解説

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年5月1日(水)新発売のカップ麺、日清食品「令和カップヌードル 新元号記念パッケージ」の実食レビューです。

改元による新時代の幕開け「令和」最初の3分間はカップヌードルから!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて製品の特徴や通常商品との違いを解説し、カップヌードルの歴史や開発秘話についても触れてみました。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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令和カップヌードル 新元号記念

「3分」——それは某天空の城で大佐が待ってくれる許容範囲の限界であり、怪獣と戦いながら平均視聴率36.8%を叩き出したM78星雲出身の巨大タレント(※特撮ヒーロー)が地球で活動可能なタイムリミットでもありますが、日清食品の創業者・安藤百福氏が発明した世界初のカップ入り即席麺「カップヌードル」を “最高の状態で食べることができる” 時間です。

公衆電話のメーターやボクシングの1ラウンドも「3分」ですが、それはさておき天皇退位に伴う(崩御ではない)改元は明治以降の憲政史上初めてとされる2019年5月1日0時——ついに「平成」の幕が下り、新時代「令和」元年の幕開けとなった今、 “令和最初の3分間” のために開発された「新元号記念パッケージ」が今回の新商品。



カップヌードルの象徴的な具材(えび)とロゴを縁起のいい達磨(だるま)の顔に見立て、商品名も「令和カップヌードル」となっている今回、このユニークかつ洗練されたデザインのクリエイティブディレクションは “世界が尊敬する日本人100人” にも選出されたデザイナーであり、日本の建築家である佐藤オオキ氏が代表を務める2002年設立のデザインオフィス「nendo(ネンド)」。

ちなみに通常商品のパッケージは1970年3月15日に開催された日本万国博覧会(大阪万博)のシンボルマークをデザインした故・大高猛氏によるものですが、半世紀近く経った現在もデザインは不変。2018年4月6日付で位置商標として登録された感嘆符(ビックリマーク)を連ねた図形(通称「キャタピラ」)も、さすが達磨のラインに違和感なくフィットしています。

クリエイティブディレクションは「nendo」ですが、直接デザインを手掛けたのは「株式会社電通」のアートディレクターで、「nendo」と「電通」の合弁会社「株式会社cacdo(カクド)」に出向中の瀧亜沙子さん。2018年9月13日に発売された「カップヌードル 47周年バースデー記念パッケージ」のクラッカーデザインを手掛けた人物でもあるのですが、もともと今回の「令和カップヌードル」には “3つのデザイン” が用意されていました。

「新元号記念パッケージ(令和カップヌードル)」の発売予定が正式に発表されたのは、実際の発売日から約1ヶ月ほど早い2019年4月3日(水)。当初はカップヌードルの中でも売上のトップ3を飾る「レギュラー」「シーフード」「カレー」の3色が予定され、赤いレギュラーはオーソドックス、青のシーフードはちょっと強面、黄のカレーは優しげな表情を浮かべていたのですが——

2019年4月1日(月)に発売した「カップヌードル 味噌」の販売を一時的に休止するとともに、「カップヌードル 新元号記念パッケージ」をレギュラー(赤いパッケージ)1品のみ発売に変更すると唐突に発表。もともと3品同時発売の予定だったのに、「シーフード」と「カレー」は世に出ることのない “幻のデザイン” となりました。



2019年4月11日(木)に発行されたニュースリリースによると、「まんぷく」の朝ドラ効果か昨年よりカップヌードルの売上推移は右肩上がりだそうで、特に2019年3月以降は急激に需要が高まっていたらしく、最大限の増産体制を整えていたそうですが、「カップヌードル 味噌」の販売が当初の計画を大幅に上回り、ブランド全体として充分な商品の供給量を確保できない状況になったとのこと。

それが「カップヌードル 味噌」の一時販売休止と「新元号パッケージ(青・黄)」の発売を中止した理由とされているのですが、ちょっと他にも理由がありそうですよね。とはいえスーパーマーケットのエンド(ゴンドラの端)やコンビニレジの前など、店頭でも目立つところに陳列されていた紅白カラーの新時代「令和」を飾る新商品、きちんと中身もチェックしておきましょう。

開封

通常商品の「カップヌードル」には、フタの上に原材料名や内容量、保存方法、調理方法などが記載されているのですが、「新年号記念パッケージ」のフタ上には大きく「令和元年」と描かれ、背景の落ち着いた渋めの金色が嫌味なくていいですね(※製品情報の詳細につきましては容器側面にも印刷されています。)



このブログで私は主にカップ麺の新商品を中心に取り扱っているのですが、久々にレギュラーカップヌードルを開封するとビビりますね‥‥とんでもない具材のボリュームに。でも、こんなに多かったか‥? と思い、念のためアイキャッチ画像(最初の写真)の向かって右側に写っている通常商品と比較してみたところ——

やや個体差でエビの色が濃い目に見えますが、圧巻のボリュームですねスミマセン。開封した瞬間、謎肉やエビに加えてスクランブルエッグの柔らかくて甘い香り、ほんのりメンマパウダーのアクセントなど、両者ともに疑う余地のない「カップヌードル」ならではのオリジナリティあふれる香りにホッとしました。

ところで容器底面に記載されている製造所固有記号は「A」(関東工場)となっているのですが、現行の「カップヌードル(レギュラー)」に記載されている製造所固有記号は「S」。この「S」は2018年10月から生産を開始している日清食品の新工場「関西工場」を意味しているため、今回の「令和カップヌードル」は通常商品と製造所が違います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:令和カップヌードル 新元号記念パッケージ
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(製造所固有記号 A)
内容量:77g(めん65g)
商品コード:4902105244845(JANコード)
規格サイズ:縦96mm×横96mm×高さ107mm

発売日:2019年05月01日(水)
発売地域:全国(全チャネル販売)※数量限定
取得店舗:スーパー(イオンリテール@兵庫県)
商品購入価格:128円(税込)
希望小売価格:180円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:縦型レギュラー・標準サイズ
容器材質:紙
湯量目安:300ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:-(小袋なし)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、たん白加水分解物、香辛料)、かやく(味付卵、味付豚肉、味付えび、味付豚ミンチ、ねぎ)、スープ(糖類、粉末しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物、香味調味料、ポークエキス、メンマパウダー)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、カラメル色素、増粘多糖類、カロチノイド色素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、酸味料、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・えび・豚肉・鶏肉・大豆・ごま(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載)

実食開始

さて、今回の容器側面に「※本品は限定パッケージ品です」と記載されているのですが、これまでに発売されてきた「○○周年バースデー記念パッケージ」や「大坂なおみグランドスラムV2記念パッケージ」など、いわゆるパッケージ系カップヌードルに共通するポイントがあってですね——基本的に通常商品と “まったく同じ中身” なんです。なので、原材料名や栄養成分表(カロリー等)の数値なども変わっていません。



というわけで今から私は “ふつうのカップヌードル” をレビューすることになるのですがw 味云々については多くの方がイメージ可能かと思いますので、カップヌードルの『歴史』や『開発秘話』を交えつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、世界初のカップ麺「カップヌードル」の魅力をお伝えします。ちなみに初代カップヌードルの発売日は1971年(昭和46年)9月18日の土曜日——

数あるカップ麺の中でも圧倒的なシェアを誇っているインスタントラーメンのNo.1ブランドですが、安藤百福氏が1966年に赴いた欧米視察の際、1958年(昭和33)年8月25日に発売した「チキンラーメン」をセールス用に持ち込んだところ、麺をすする文化も箸もない現地のバイヤーがチキンラーメンを半分に割ってカップにイン。それをフォークで食べていた姿に衝撃を受け、「カップヌードル」の開発が始まりました。

栄養成分表示:1食(77g)当たり

熱  量:353kcal(カロリー)
たん白質:10.7g
脂  質:15.2g
炭水化物:43.4g
食塩相当量:4.9g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:2.5g)
ビタミンB1:0.20mg
ビタミンB2:0.22mg
カルシウム:95mg

参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:353kcal(めん・かやく:335kcal)(スープ:18kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

万能型の元祖ヌードル

カップヌードルの麺はスープに合わせて麺の味付けを変えていることでも有名ですが、麺の幅はレギュラーの約2mmが標準、「カレー」と「チリトマトヌードル」は麺の幅が約3mmと太めに切り出されています。そして「熱湯3分」というのは安藤百福氏が消費者心理を徹底的に研究し、その上で美味しさを倍増させるために弾き出した時間で、3分間 “あえて待たせる” ことで程よく空腹感(食欲)が増幅するという、みごと狙いは的中しました。

しかしながらカップヌードルを開発する過程において、麺を容器のサイズに合わせて成形すると全体の厚さは約6cmにもなり、その塊を内部まで均一に揚げるにはどうしたらいいのか——そんな壁に当たります。しかし、そこで役に立ったのが自宅でチキンラーメンを開発していた頃の「てんぷら」論。麺を熱が均一に通りにくい塊のまま揚げるのではなく、円錐台形状の型枠に麺をバラバラの状態で入れ、そのままフタをして揚げてみたところ大成功。



先に揚がった麺は水分が飛んで次々と浮かび上がり、そのままフタに当たって円錐台形状の型枠、つまりカップの規格サイズにフィット。それもフタの形に合わせて最上部は平らに成形されるため、具材を支える土台にもなる理想的な構造を偶然にも実現したのですが、浮かび上がった麺が集まる上部の密度は高く、逆に下部は隙間が多くなることで熱湯を注いだ時に浸透しやすいというメリットも得られました。

さらにカップヌードルの油揚げ麺は容器のちょうど中央にピタッとハマッているのですが、これによって輸送中に麺が砕けるトラブルを防ぎ、さらに麺が製品全体の強度を増す柱になるなど、一石三鳥どころの話ではありません。「日清のどん兵衛」の麺も上部は密度が高く、取り出して引っ繰り返すと裏側は隙間だらけだったりするのですが、その理想的な形状と調理方法は現代にも受け継がれているわけですね。

スープ

世界に通用する「洋風しょうゆ味」

先ほど製造所が通常商品とは違うと書きましたが、ほぼ味は変わりません。純和風でもなければ洋風でもない、どちらの魅力も兼ね備えている個性的な味。おそらく何度もカップヌードルを食べている方でも、いざ「何味」かと聞かれたら他の味に例えるのは難しいのではないかと思うのですが、実はこのスープ「コンソメ味」がベースなんです。

まだカップヌードル開発段階の頃、安藤百福氏にスープの開発を命じられた研究所が最初に出してきたのは同社の「出前一丁」と同じような味付けだったそうで、これじゃ世界に通用しないと激怒され路線を変更。じゃぁ世界的にも有名なコンソメ風にしてみたり、とはいえ日本人に好きになってもらえなければ本末転倒なので、かなり味の落とし所には苦労されたのだとか——

その後、現在の隠し味にも使われている「メンマパウダー」で中華そばらしさを組み込んでみたり、日本人に馴染み深い醤油ベースの味付けでありながらペッパーを中心とした絶妙な香辛料の利かせ方で和洋折衷を意識している、よく私がブログでカップヌードル(スープ)の味を表現するとき『洋風しょうゆ味』と表現しているのですが、日本の誇りと世界にも通用するワールドワイドな魅力を兼ね備えた素晴らしいスープだと思っています。

具材

天下無敵の充実感

原材料の高騰によって新作カップ麺では採用されることが少なくなった海老は大きく、膨張率の高いスクランブルエッグが食べ応えに寄与するとともにジャンクな甘さが絶妙で、ネギの香りが和の雰囲気を演出し、謎肉・コロチャー・ミンチポークと肉具材も3種類で食べ応えがあります。

今回のパッケージでは代表具材として達磨の目が海老になっていますが、この “謎えび” の正体は “プーバラン” という品種であることがNHKの連続テレビ小説「まんぷく」で明かされ話題になりました。そんな海老も然る事乍ら、海老と肩を並べる「謎肉」も初代(1971年)から実装されているカップヌードルを語る上で欠かせない具材。

謎肉の正体は “肉” と “大豆” であることが2017年9月に明かされましたが(タイトル「カップヌードル46年目の告白」)、もちろん当時の技術力から明らかに日進月歩しているカップ麺業界ではあるものの、まったく見劣りしない国民栄誉賞レベルの具材だと思います。

まとめ

今回の「令和カップヌードル」は限定パッケージ品につき、中身は通常商品と同じなので、特別感のある限定だるまデザインが最大の魅力になるのですが、実は「令和カップヌードル」のほうが “安くなる” 可能性が高いのも見過ごせない点。というのも新元号記念パッケージは数量限定、かつ季節感マックスの催事商品扱いなので、ほとんどの店舗は “売れ残りを警戒” しています。

実際、私の購入店舗では令和版が税込128円だったのに対し、その付近で通常商品は普段通り税込158円で販売されていました(しかも令和版をスルーして値段の高い通常商品をカゴに入れていた方も多々‥‥)。見た目は奇抜なパッケージですが、味は “いつもと変わらない” ので安心してください。せっかく令和に因んだ商品ですし、「令和最初の3分間」をカップヌードルと一緒に楽しむのも乙ですよ。

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