カップ麺ランキング【二郎インスパイア篇】マニアが選ぶ2022年の「TOP5」を公開!!

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まとめ

ラーメン業界では、数年前から二郎系・二郎インスパイア系と呼ばれるカテゴリーが注目を集め、昨今はコロナ禍によるテレワークや外出自粛などの新たな生活スタイルが追い風になり、ニンニクとアブラを全面に押し出した調味料やガッツリ系の商品が市場を席巻。その台頭といっても過言ではないのが即席カップめん類で、ひとつの社会現象を巻き起こしました。

このページでは、2022年(令和4年)1月〜12月に発売された商品の中で、実際にブログで評価した二郎インスパイア系(がっつり系)のカップ麺を厳選し、ランキング形式でTOP5を紹介します。年間1000食以上のカップ麺を実食した筆者(@honjitsunoippai)の独断と偏見に基づいたランキングなので、個人的な嗜好及び主観的な考えも含みますが、よろしければ最後までお付き合いください。

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カップ麺ランキング 二郎インスパイア篇 2022ver.

あらためまして二郎インスパイア系とは、東京都港区三田に本店を置く「ラーメン二郎(じろう)」に強い影響を受けた(インスパイアされた)店舗及びラーメンの総称で、現在は多岐にわたるスタイルが存在しているのですが、総帥こと山田拓美その人が創業した「ラーメン二郎」が源流であり、黄色い看板に黒字で「ラーメン二郎 ○○店」という屋号を掲げているのが正式に暖簾分けを許された直系店。

ラーメン業界で根強い人気を誇る悪魔の食べ物‥‥

しかし、諸事情によって「ラーメン二郎 ○○店」から屋号を変えた店は “二郎系” と呼ばれ、三田本店と直接的な関係はないけれど、こよなく「ラーメン二郎」の味を、あるいは同系統のラーメンを愛している方が開業したガッツリ系のラーメン店は “二郎インスパイア” と呼ばれるなど、きちんと棲み分けが図られています(※呼び分けについては諸説ありますけど、私は上記のように認識しております)。

すべての始まりとなる「ラーメン二郎」の創業は、現在を遡ること54年以上、1968年(昭和43年)の話。当初は東京都目黒区にある都立大学駅付近に店を構え、二郎ではなく “ラーメン次郎” の屋号を掲げていたそうですが、河川改修工事のために店舗の移転を余儀なくされた際、新店舗の看板を任されていた職人さんが間違えて「ラーメン二郎」と書いてしまった結果、次郎ではなく「二郎」の表記が定着。

ちなみに “ラーメン次郎” という名前は、1967年(昭和42年)1月にエースコックが発売した切り餅入りのインスタントラーメン「ラーメン太郎」に由来している、というのはマニアの間で有名な話。

そのエースコックは二郎インスパイア系に興味がないんだよな‥‥と、あらためて不思議に感じたのですが、昨年・一昨年に続き、2022年も特に力を入れているのは日清食品で、それに食らい付くのが東洋水産という構図になりました。

第5位「麺屋一燈監修 スパイシーサバ節カレー」

「ラーメン燈郎」が初のカップラーメンに

ランキング第5位のカップ麺は、2022年9月27日(火)発売のローソン限定商品「麺屋一燈監修 スパイシーサバ節カレー」(日清食品)で、このコラボでは初となる縦型カップを採用し、都内を代表する新小岩の行列店「麺屋一燈(めんや いっとう)」が誇る “二郎エボリューション” こと「ラーメン燈郎(とうろう)」の “サバカレーラーメン” を再現。

見た目は寂しいけど独創的な世界観を構築

麺は日清食品のオリジナリティが強く、例えるなら「カップヌードル カレー」の延長線上に位置するような仕上がりだったので、お世辞にも再現度が高いとは評価できなかったのですが、豚骨×サバ節×カレーを組み合わせたスープとの相性は問題なし。スープにおける食い気味のニンニクも然る事乍ら、土台を支える豚骨も力強く、これまでの二郎インスパイア系にはない個性を備えていました。

具材のボリューム感を筆頭に、どうしてもカップラーメンの限界を感じる部分はありましたが、麺を食べ終えた後、残ったカレースープに白ご飯を入れる「背徳の〆カレー」にはカップ麺ならではの背徳感があり、いい意味で日清食品らしいと思えた一杯です。まだ2、3個ほど棚に残っているローソンの店舗もあったので、もしかすると年内であればギリギリ間に合うかもしれません。

詳しくは → ラーメン燈郎の人気メニューをカップ麺に【麺屋一燈】監修「スパイシーサバ節カレー」ローソン限定発売!!

第4位「表裏 旨辛豚ニンニクラーメン」

確実に進化している「表裏」のカップ麺

ランキング第4位のカップ麺は、2022年2月22日(火)発売のローソン限定商品「麺屋一燈監修 スパイシーサバ節カレー」(日清食品)で、蒙古系×二郎系×唐揚げの金字塔を打ち立てた「表裏」監修のカップラーメン第3弾。2021年2月23日に発売された「辛口にんにく豚骨醤油」の続編で、なかでも印象的だったのが豚骨の厚み。

こう見えて “けっこう辛い” 表裏のスープ

こちらも第5位に選出した「スパイシーサバ節カレー」と同様に、硬派な二郎インスパイア系ではないけれど、前回発売品よりも骨っぽさを全面に打ち出したスープは味わい深く、そこに合わせられた加水率低めの繊細な平打ちストレート麺も違和感なくフィット。骨っぽさを適度に底上げしてくれる小麦粉の使い方も絶妙で、少量のオイルが激辛に片足を突っ込む辛さだったことも印象に残りました。

具材は「カップヌードル」にも入っている謎肉(なぞにく)こと味付豚ミンチを筆頭に、常識的な量の乾燥もやしとキャベツが合わせられているだけだったので、ここだけ見るとガッツリ系とは思えないボリューム感ではあるものの、スープについては「表裏」ならではの構成といっても過言ではありません。また来年も発売されたら、優先して押さえておきたい一杯です。

詳しくは → 蒙古系×二郎系【表裏】監修「旨辛豚ニンニクラーメン」辛口×ガッツリが旨い “カップめん第3弾” は辛味UP!!

第3位「若武者外伝 ガッツリラーメン いち豚」

突如として現れた若武者グループのガッツリ系ブランド

ランキング第3位のカップ麺は、2022年12月27日(火)発売のローソン限定商品「若武者外伝 ガッツリラーメン いち豚」(東洋水産)で、滑り込みのランクイン。福島は二本松の名店「麺処 若武者(めんどころ わかむしゃ)」の3号店に位置する二郎インスパイア部門「ガッツリラーメン いち豚」の味わいを再現した、若武者コラボ史上初の試みで、めん・スープ・具材すべてに見どころがある一杯。

バリシャキもやしが圧巻すぎる

麺の製法は東洋水産を代表する「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」と同じ「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」だったので、その特色が強く反映されていたのですが、基礎クオリティが低いわけではなく、ちょっぴり乳化系のスープは想像以上に硬派な味わい。このジャンルとしては上品な路線にありながら、鼻に抜ける豚のニオイだったり、後味だったり、けっこうリアルで驚きました。

実店舗で “神豚” の異名を持つ厚切りチャーシューの再現こそ叶わなかったものの、東洋水産が誇る低温殺菌製法のバリシャキもやしは食べ応え抜群で、これについては他社が真似できない圧巻のクオリティを実現。販売価格は310円(税込335円)と高額ですが、値段相応の価値は充分にあると思います。

詳しくは → 若武者【外伝】福島発の二郎インスパイア店「GRいち豚」監修のカップ麺が “想像以上” だった件!!

第2位「豚ラ王まぜそば」

二代目「汁なし豚ラ王」が今年も堂々のランクイン

ランキング第2位のカップ麺は、2022年8月1日(月)発売の「豚ラ王まぜそば」(日清食品)で、2021年8月23日に発売された初代「汁なし豚ラ王」の続編。昨年のカップ麺ランキング【二郎インスパイア篇】に続き、今年も堂々の第2位に食い込んだのですが、まったく同じ仕様ではありません。

2022年は「ショットガンニンニク」を導入

麺は日清ラ王史上(当時)最も太い “踊る極太麺” で、それについて昨年と大きな違いを感じることはなく、豚ラ王といえばの「アブラ増し袋」も健在だったのですが、最大の進化は「ショットガンニンニク」という飛び道具。ずいぶんと物騒なネーミングですけどw 生のニンニクに近い刺激を感じる粒状ニンニクにフライドガーリックの組み合わせで、ネーミングに負けず劣らずのインパクトでした。

自慢の厚切焼豚は情緒のないチャーシューチップに代わり、二郎インスパイア系の代名詞といっても過言ではないヤサイはキャベツのみ(もやし不使用)と完璧な仕上がりではなかったものの、もやしについてはレンチンしてトッピングできますし、すくなくとも仕事中には避けたほうが安全なレベルの背徳感は楽しめるので、さらなる進化を遂げた三代目の登場にも期待しています。

詳しくは → 豚ラ王史上最大量のニンニク使用!? 日清の二郎系【豚ラ王】に “背徳感マシマシ” の「まぜそば」降臨!!

第1位「日清トリプルニンニク豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」

三代目「豚ラ王」は “トリプルニンニク” に

そして‥‥2022年のカップ麺ランキング【二郎インスパイア篇】第1位に輝いたのは、2022年1月10日発売の「日清トリプルニンニク豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」(日清食品)で、今年も「豚ラ王」のワンツーフィニッシュ。現在の即席カップめん業界における二郎インスパイア系の絶対王者なので、殿堂入りも考慮しているのですが、その牙城を守り抜いてくれたのは評価すべきポイント。

安心と信頼のビジュアル

変遷としては「日清豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」の三代目に該当する商品で、日清ラ王史上初となる “ニンニク練り込み極太ノンフライ麺” を搭載。それ以前の “踊る極太麺” と比較して粘りが強く、ごわわごわとした無骨さが控えめになったので、そこは残念に思えたのですが、あえて温めずにトッピングする「アブラ増し袋」の臨場感は「豚ラ王」ならではのステータスで、例の「厚切焼豚」も健在。

あいかわらずヤサイはキャベツのみという構成に加え、ちょっと今年はタレのキレが弱くなったというか、比較すると昨年のほうが美味しかったよね? と思った節もありますけど、このブログでは3年連続【二郎インスパイア篇】第1位をキープしています。ただ、これまでの流れ的に、テコ入れの方法と他社の動き次第では来年、その胡坐(あぐら)を解かなければいけないかもしれません。

詳しくは → 日清の二郎インスパイア【豚ラ王】三代目「ヤサイ、アブラ、ニンニク」は史上初のトリプルニンニクに!!

まとめ

というわけで、ほぼ日清食品の独擅場となってしまったのですが、ランキングを作成しながら1年を振り返ってみると、あらためて二郎インスパイア系の商品が減っている現状を実感。引き続き今年も “にんにく系” のフレーバーは多く、その中に★6クラスの名作もあったのですが、広義すぎて二郎インスパイアと呼べる商品ではないし‥‥と、なかなか頭を抱えました。

おそらく今後も「豚ラ王」は定期的に出ると思いますし、即席カップめん業界において、このジャンルが完全に消沈することはないと願いたいけれど、昨年に続いて飽和状態が否めないのも事実。

これまでに「千里眼」や「用心棒」とのコラボで猛威を振るった明星食品も “淡麗系” や女性目線の商品に力を入れていたので、残念ながら目立ったエントリーはありませんでした。しかし、2023年1月23日に “もやし追加アレンジ推奨” の即席カップめん「明星 おうち千里眼 にんにく豚骨醤油ラーメン」が発売されるため、来年はアイディアによる付加価値が重要になりそうです【author・taka :a(大石敬之)】

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