広島のソウルフード【ちから】監修 “絶賛の声が絶えない” 中華そば「伝や味」ローソンのカップ麺で全国進出!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年1月17日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「ちから監修 広島中華そば 伝や味」の実食レビューです。

広島市内を中心に店舗を展開している人気チェーン「ちから」がコンビニと初コラボ「中華そば 伝や味(でんやあじ)」をカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ちから監修 広島中華そば 伝や味

ちから(CHIKARA)とは、現在を遡ること87年以上、1935年(昭和10年)6月10日に広島県は広島市中区本通1丁目にて創立以来、めん類・和菓子の製造販売を生業とする株式会社ちから(本社:広島市中区鉄砲町)の飲食チェーンで、一等地への集中出店という独自の市場戦略で事業を拡大し、2023年(令和5年)1月現在は計28店舗(広島市内と近郊に27店舗、呉市内に1店舗)を展開しています。

撮影協力:ローソン店舗

今回の新商品「ちから監修 広島中華そば 伝や味」は、ちからの看板メニューである「中華そば 伝や味(でんやあじ)」を参考に開発されたカップラーメンで、メーカーは “サッポロ一番” のブランドで知られるサンヨー食品。コンビニの中でもローソンにしか売ってないPB(プライベートブランド)商品ですが、ちからを知っているユーザーを中心に、TwitterなどのSNSでも話題になっていました。

モデルになった「中華そば 伝や味」について、詳しい文献は残っていませんが、少なくとも1955年(昭和30年)から存在し、現在は店舗で年間販売数30万食を誇る人気商品。広島のラーメンといえば尾道の中華そば、あるいは尾道ラーメンの印象が強いところ、それとは一線を画する豚骨と鶏ガラを丁寧に炊き出したスープに、魚介の旨みを効かせた豚骨醤油味が特徴の「広島中華そば」とのこと。

伝や味(でんやあじ)という名前は “伝統の優しい味わい” に由来し、10年以上以前は広島県民の間でも知る人ぞ知るメニューだったようですが、2012年(平成24年)4月26日に泣く子も黙る博多とんこつラーメンの名門「一風堂(いっぷうどう)」とコラボした中華そば専門店「中華そば ちから」をオープン(旧「ちから府中店」を新業態にリニューアル)したことを機に「中華そば」の注目度が急上昇。

カップ麺では「広島のソウルフード」と訴求

一風堂とのコラボで作り上げた新しい味「新元味(しんもとあじ)」と、それに背脂を加えた「こく味」は広島県内にある4店舗(本通四丁目、八丁堀、サンリブ府中、サンリブ五日市)のみで提供されているようですが、昔ながらの「伝や味」は全店共通のメニューで、10年以上前は “うどんと和菓子のちから” で有名だった人気チェーンが「中華そば」も主力商品として扱うようになりました。

それも広島の “うどん屋” が片手間に作ってる程度の「中華そば」ではなく、広島県民をして「○○(老舗)の中華そばと遜色ない」「クオリティが高すぎる」「これを頼んどけば間違いない」と言わしめたほど。Twitterを見るとカップ麺の表記に対し “いつからソウルフード扱いに?” とのツッコミも見られましたが、店舗の「伝や味」における評判は上々で、口コミを検索しても悪い噂は目立ちません。

ちなみにカップ麺の発売に合わせ、同時にリリースされた「ちから」監修のレンジ調理麺「中華そば」及び弁当「カレー丼(牛肉入り)」の販売店は、中四国地方のローソン店舗(約1,500店:2022年11月末時点、山口県下関市の一部地域を除く)限定となっているのに対し、カップ麺の販売店は “ローソンストア100を除く” 全国のローソン店舗(13,964店:2022年11月末時点)が対象とのこと。

○○のソウルフードは定番化している

ローソン名店シリーズにおける「○○のソウルフード」といえば、昨年だけでも「中みそ(弘前)」「テンホウ(信州)」「ちゃんぽん亭(滋賀)」「味の時計台(札幌)」「8番らーめん(北陸)」監修のカップ麺が発売されており、いずれもサンヨー食品が担当していたので、今回の「ちから(広島)」も同じプロセスを踏んでいるのでしょう。ええ、それだけに “気掛かりな” ことも‥‥。

開封

別添は「仕上げの小袋」1つ

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けられた「仕上げの小袋」1袋のみで、容器はPS(ポリスチレン)よりも硬い、昨年の「中みそ」監修商品と同じPP(ポリプロピレン)製の縦型BIGカップを使用しています。公式から詳しい理由までは開示されていませんが、麺の戻り具合などが深く関係しているのかもしれません。

かやくの構成は遠くない

かやくは四角くカットされた「味付豚肉」を筆頭に「もやし」「ねぎ」とシンプルな構成で、いかにもカップラーメンらしいというか、情緒のなさを感じるラインナップではあるものの、店舗で提供されている「中華そば 伝や味」のトッピングもチャーシュー、緑豆もやし、青葱と素朴な取り合わせから、あながち的外れともいえないところ。

ローソン標準価格は230円(税込248円)に設定されているため、サンヨー食品が価格改定を実行した2022年6月1日(水)以降の「○○のソウルフード」で基準となっている値段。サンヨー食品が展開している縦型ビッグのNB(ナショナルブランド)商品をローソンで購入した場合、2023年1月現在の税込価格は264円に固定されているので、販売価格についてはPB商品ならではの強みを感じます。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ちから監修 広島中華そば 伝や味
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 本社工場
内容量:94g(めん70g)
商品コード:4901734049098(JAN)
発売日:2023年01月17日(火)
実食日:2023年01月22日(日)
発売地域:全国
取得店舗:ローソン
小売価格:248円(税別)
購入価格:230円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、食塩、豚脂、しょうゆ、ポークエキス、植物油脂、香辛料、チキン調味料、ポーク調味料、かつお調味料、粉末醸造酢、魚粉、発酵調味料、酵母エキス、たん白加水分解物分、調味油脂)、かやく(味付豚肉、もやし、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、増粘剤(キサンタン)、トレハロース、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、かんすい、レシチン、酸味料、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・魚醤(魚介類)を含む)

実食開始

ここが最大の不安要素

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分と標準的なのですが、これが前述の “気掛かりな” ところ。というのもサンヨー食品の縦型ビッグ製品に使われる油揚げ麺は、よくも悪くもスナック的なタイプが多く、ご当店系のカップラーメンでは特に目立ってマイナスに働くことも珍しくないため、ここが総評の命運を分けるポイントといっても過言ではありません。

かなり独特な香り

別添の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「仕上げの小袋」を温めながら待つこと3分。時間になったら「仕上げの小袋」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。とろみ成分が粉末スープに使われていたので、調理の際は溶け残りがないよう丁寧に混ぜ合わせてください。

ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっているのですが、1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部が太平食品工業なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「中華そば 伝や味」の再現度に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(94g)あたり
カロリー:448kcal
たん白質:7.8g
脂  質:22.3g
炭水化物:53.9g
食塩相当量:6.3g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.45mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:153mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:448kcal(めん・かやく:352kcal)(スープ:96kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

だいぶデフォルメされてるけど悪くない

5.0

店舗の「中華そば 伝や味」に使われている麺は、ちからの独自レシピに基づいて作られた特注麺で、形状はストレート。しかし、それを参考に開発されたカップラーメンの油揚げ麺は縮れが強く、お世辞にも高級感があるとはいえません。それはまぁ、しょせんカップラーメンだし‥‥と、割り切れる方も多いかと思いますが、タイプとしてはスナック的です。

ひとまずフライングは厳禁で

さらに来週・2023年1月24日(火)は、過去まれに見る最強寒波の襲来が予想されている、寒さが厳しいタイミングでの発売ということもあり、気温や室温が低いと熱湯3分では硬い部分が残るかと思いますが、おおむね致命的ではありません。屋内調理であれば1、2分ほどの放置で馴染みますし、ちょっと硬めに茹で上げられたような、こりこりとした食感がクセになる歯応え。

まるでノンフライ麺と見紛うレベルの油揚げ麺で一世を風靡し、いつしか静かに廃盤となった「和ラー」ほどのクオリティではないけれど、サンヨー食品の縦型ビッグに使われるパターンの中では比較的にポジティブで、後述するスープにも合っていました。

スープ

おっと想像以上に個性的

5.0

ラーメン業界における魚介とんこつ醤油味といえば “またおま系” の濃厚つけ麺を指す際にも使われる表現ですが、まったくの別物。土台を支える豚骨と鶏ガラは、ほんのすこし乳化させているようなイメージで、一般的にネガティブとされる部分を押さえながら、とろっとマイルドで優しい味わい。粘度の上げ方は人工的ですが、味との兼ね合いから意外と不自然ではありません。

魚介の旨みについても粗削りの魚粉そのまま添加しました的なタイプではなく、粒子が細かいパウダー状の魚粉を使い、あくまでも出汁(だし)のベクトルを歩む繊細なテイスト。麺がノンフライではないので、それなりに油揚げ麺の風味も干渉してくるのですが、その抑制に「仕上げの小袋」が効果的。

動物系の芳ばしさが格段に向上

タレに該当する成分は含まれていないため、液体しょうゆ特有のフレッシュな風味は楽しめません。しかし、ほんのちょっと豚脂を焦がしたような、独特の芳ばしい香りが強く、結果的に油揚げ麺の風味は気になりません。これまでにカップ麺で様々な「中華そば」を食べましたけど、この骨組みは過去に経験した記憶がなく、どこか懐かしいのに新しい、その感覚に「伝や味」の魅力を覚えました。

かやく

クオリティは即席だけど構成は忠実

4.0

実際の「中華そば 伝や味」にトッピングされているチャーシューは豚のバラ肉で、広島の老舗しょうゆメーカー(川中醤油)と共同開発したタレを使い、じっくりと低温で調理すること3日間。緑豆もやしも広島市内の生産者に協力を仰ぎ、甘みのある品種を選定かつエチレンガスを使わない育成方法を指定して、青葱も広島県倉橋島産に限定するなど、かなり徹底している様子。

対してカップ麺の味付豚肉は、情緒のなさを助長するチップ状で、食感はスカスカと柔らかく、ネギもフリーズドライ(FD:凍結乾燥)と比較してランニングコストが低いエアドライ(AD:熱風乾燥)のネギを使うなど、こだわりは感じませんでした。しかし、もやしが入っているのは素直に嬉しいポイントで、何度も訪れるシャキシャキとした食感は心地よかったです。

総評

5.0

麺のクオリティは油揚げ麺ど真ん中で、贔屓目に見ても再現度が高いとは思えない品質。かやくも手放しに値段相応とはいえない内容ですが、個性的なスープのフレームワークと絶妙な美味しさが印象に残ったので、高く評価せざるを得ませんでした。

ローソン限定のカップラーメンですが、それだけに取り扱っている店舗は多いと思うので、本物の「中華そば 伝や味」を知っている方はもちろん、このカップラーメンで「ちから」の存在を初めて知った方も思い立ったが吉日、最寄りのローソンをチェックしてみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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