7PGを革新した “飯田商店” のカップ麺「しょうゆらぁ麺」新旧モデル比較!! 〜リニューアルで変わったこと

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セブンプレミアム ゴールド

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年9月4日〜順次リニューアル発売、セブンプレミアムゴールドのカップ麺「らぁ麺 飯田商店 しょうゆらぁ麺」の実食・比較レビューです。

日本で一二を争う湯河原の銘店「らぁ麺 飯田商店」監修、セブンプレミアムゴールドのカップラーメンが “二代目” に突入!! リニューアル前と何が違うのか、新旧モデルを食べ比べてみた結果——

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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飯田商店 しょうゆらぁ麺 2023ver.

らぁ麺 飯田商店(いいだしょうてん)とは、2010年(平成22年)3月16日の創業以来、神奈川県足柄下郡湯河原町で絶大な人気を博す「らぁ麺」と「つけ麺」の専門店で、日本有数の温泉地として知られる湯河原を “ラーメンの聖地” と言わしめた実力の持ち主。孤高の天才と謳われた店主の飯田将太(いいだ しょうた)氏は、権威ある数々の賞を総なめにし、今もなお進化を続けています。

二代目は黒×金を基調にしたパッケージに変更

今回の新商品「飯田商店 しょうゆらぁ麺」は、セブン&アイグループが展開している最上級のブランド「セブンプレミアム ゴールド(SEVEN&i PREMIUM GOLD、7PG)」のカップ入り即席麺で、製造者はマルちゃんの東洋水産。2022年5月23日発売の初代「しょうゆらぁ麺」に継ぐリニューアル版なので、そこに至るまでの経緯や従来品の特徴など、すこし歴史を振り返っておきましょう。

初めて「らぁ麺 飯田商店」監修による即席カップめんが発売されたのは、現在を遡ること9年以上、2014年(平成26年)5月26日の話。今でこそ飯田商店のカップ麺といえばセブン限定のイメージが定着していますが、コラボ第1号の「マルちゃん 縦型ビッグ 飯田商店 醤油ラーメン」は東洋水産のNB(ナショナルブランド)から幕を開けたので、当初はセブンプレミアムと無関係でした。

その後、2017年5月(縦型ビッグ)・2018年4月(大判どんぶり型)と2年連続で東洋水産が当時の “醤油らぁ麺” を再現した「醤油ラーメン」をリリースしていましたが、2018年(平成30年)12月10日発売の「らぁ麺屋 飯田商店 醤油拉麺」から正式にセブンプレミアムとの契約が始まり、販売者は東洋水産のまま、発売元がセブン&アイグループに変わります。そして、2022年5月23日——。

初代「しょうゆらぁ麺」のパッケージ

満を持して登場した初代「飯田商店 しょうゆらぁ麺」は、2021年1月より水面下で進行していたプロジェクトの集大成で、5分間で名店訪問『飯田商店に行ってきました。店主に聞く開発秘話』というプロモーション動画まで用意するなど、並々ならぬ気合が込められていたのですが、何よりも驚いたのがセブンゴールドことセブンプレミアムゴールド(以下「7PG」という。)としての御披露目だったこと。

それまでの7PGにおけるカップ麺といえば、2000年(平成12年)4月18日発売の “日清名店仕込み” にルーツを持つ「すみれ 札幌濃厚みそ」「一風堂 赤丸新味 博多とんこつ」「山頭火 旭川とんこつ塩」のみを絶対的な定番とし、超が付く有名店でも御三家に続くことは叶わず、日清食品以外のメーカーが参入する兆しも見えない状況だったので、まさに革命的な出来事でした。

さらに、即席カップめんカテゴリーでは通常の「セブンプレミアム」からリリースされていた、明星食品が担当する「中華蕎麦とみ田」監修シリーズも2022年6月20日発売の「純粋豚骨らぁめん」で念願の7PG入りを果たすなど、競合他社の追随を許す皮切りにもなった東洋水産×飯田商店の最強タッグ。

(左)リニューアル前 /(右)リニューアル後

そんな生ける伝説といっても過言ではない「飯田商店 しょうゆらぁ麺」が “二代目” に突入し、なおかつ各エリアの販売店ごとに順次リニューアルということで、新旧モデルの両方が手に入るタイミングに恵まれた今回。そろそろリニューアル後の商品も出揃い始めたと思いますので、はたして正当に進化しているのか、それともコスト調整が目的なのか、従来品との違いに注目しながらレビューします。

開封

従来品には4種の小袋を別添

リニューアル前の初代「飯田商店 しょうゆらぁ麺」は、発売された週にレビューしているため、詳しい感想と評価は関連ページ「セブンプレミアムゴールド初【らぁ麺 飯田商店】監修 “業界最高峰” の逸品『しょうゆらぁ麺』をカップ麺で再現!!」に綴っているのですが、このページだけでも新旧モデルの違いが把握できるように、順を追って解説します。というわけで、上記がリニューアル前の小袋構成。

リニューアル後も小袋の構成は変わっていない

対してリニューアル後の “二代目” に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「特製油」「焼のり」の計4パックなので、小袋の構成は従来品と変わりません。また「かやく」と「焼のり」の小袋については完全に共通するデザインとなっているのですが、味の決め手となる「液体スープ」と「特製油」の小袋は従来品と異なります。

ちなみに “初代” の販売価格は278円(税込300.24円)でしたが、今回のリニューアルで298円(税込321.84円)に変わっているため、税別の値上げ率は約8%。ただ、2022年6月1日出荷分及び2023年6月1日出荷分からの価格改定により、東洋水産は自社製品のメーカー希望小売価格を1年目に9〜12%、2年目に10~13%、余儀なく値上げしているので、それを思うと企業努力を感じるところ。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:らぁ麺 飯田商店 しょうゆらぁ麺
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:143g(めん85g)
商品コード:4901990375535(JAN)
発売日:2023年09月04日(月)
実食日:2023年09月24日(日)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:298円(税別)
購入価格:321.84円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:450ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・特製油・かやく・焼のり)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物油脂、植物性たん白、こんにゃく、乳糖、大豆食物繊維)、添付調味料(しょうゆ、植物油、チキンエキス、ポークエキス、鶏脂、魚介エキス、酵母エキス、りんご酢、こんぶエキス、香味油脂)、かやく(焼豚、メンマ、のり、ねぎ)/ 加工でん粉、酒精、かんすい、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、レシチン、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、増粘多糖類、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む)※本商品で使用している海苔(のり)は、えび・かにが混在する方法で採取しています。

実食開始

栄養成分表示[1食(129g)あたり]カロリー 437kcal(めん・かやく 332kcal / スープ 105kcal)、たんぱく質 15.4g、脂質 13.8g、炭水化物 64.5g(糖質 61.3g / 食物繊維 3.2g)、食塩相当量 6.6g(めん・かやく 2.5g / スープ 4.1g)、ビタミンB1 0.31mg、ビタミンB2 0.45mg、カルシウム 128mg[製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)]
リニューアル前(初代:2022年5月発売品)

さて、まずは “初代” の調理直後。いかにもカップラーメンらしい具材を採用しているため、そこは致し方ないといわざるを得ない項目になりますけど、特製油から漂う動物系の臨場感は必見。さらに、しょうゆの醸造感を彷彿とさせる香りも見どころ。それはリニューアル後の「しょうゆらぁ麺」にも受け継がれていたのですが‥‥

栄養成分表示[1食(143g)あたり]カロリー 478kcal(めん・かやく 366kcal / スープ 112kcal)、たんぱく質 15.7g、脂質 14.6g、炭水化物 72.7g(糖質 69.1g / 食物繊維 3.6g)、食塩相当量 7.3g(めん・かやく 2.9g / スープ 4.4g)、ビタミンB1 0.32mg、ビタミンB2 0.41mg、カルシウム 179mg[製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)]
リニューアル後(二代目:2023年9月発売品)

後継機となる “二代目” は、1食あたりの内容量が143g(従来比+14g)に増えていたので、実食前に栄養成分表示を比較してみたところ、カロリーや炭水化物などの数値が軒並み上昇しており、その理由は “めんの重量が10g増えている” ことに起因している様子。また調理方法は変わっていませんが、必要なお湯の目安量は450ml(従来比+40ml)にアップしていたので、これも地味に大きな変更点。

つまり、めん増量が今回の主なリニューアルポイントになっているようですが、それに伴いスープも調整しなければいけないことは明白。はたして食べ応えアップと引き換えに、味の面においてトレードオフが生じていないかなど、引き続きリニューアル前後の違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」それぞれの特徴を交互に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、各項目の評価と総評は二代目「らぁ麺 飯田商店 しょうゆらぁ麺」(2023年9月発売品)の感想に基づきます。

めん

原材料名:めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)
リニューアル前(初代:2022年5月発売品)

すこし厚みが増したのと、ほぐれやすくなった

5.0

リニューアル前の「しょうゆらぁ麺」に搭載されている麺は、東洋水産を代表するブランドとなった「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」と同じ「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」による乾燥麺で、厳密にいうと “ノンフライめん” ではないのですが、それはさておきリニューアル前後の比較で感じたのは厚みの違い。

原材料名:めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物油脂、植物性たん白、こんにゃく、乳糖、大豆食物繊維)
リニューアル後(二代目:2023年9月発売品)

リニューアル後は視覚的にも、啜り心地や噛み応え的にも、従来品より厚みが増し、なおかつ原材料の配合も変えているため、まったく同じ麺でないことは確か。とはいえ質感が激変しているわけではなく、久々に食べたら「そうそう、こんな感じだったよね」くらいに思える程度の範囲内です。ぶっちゃけ他の商品にも多用しているため、そろそろ食傷気味ではあるものの、そこは好みの問題でしょうか。

せっかくセブン&アイグループの最上級ブランドに位置しているのですから、飯田商店専用の麺を開発していただきたいと感じているのは事実。しかし、わずか8%の値上げにもかかわらず、従来品比10gの増量を実現していることを考慮すると、低く評価することはできません。ちなみに麺重量だけ見ると「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」と同じボリューム感(現時点)なので、食べ応えはバッチリです。

スープ

原材料名:添付調味料(しょうゆ、チキンエキス、植物油、ラード、ポークエキス、鶏脂、醸造酢、食塩、ほたてエキス、こんぶエキス、香味油脂)
リニューアル前(初代:2022年5月発売品)

しょうゆ感がアップして油脂の系統も変わった

6.0

リニューアル前のスープは、別添の「特製油」に由来する鶏油の芳ばしさと豚脂の甘みをフロントに立て、リッチなテイストを演出しているのですが、その奥から漂ってくる濃口しょうゆ特有の香りと醸造感が面白く、それが他の商品にはない個性を表現。さらにホタテと昆布で旨みを補強し、濃密でありながらも下品ではない、奥行きのある味わいに仕上がっていました。

原材料名:添付調味料(しょうゆ、植物油、チキンエキス、ポークエキス、鶏脂、魚介エキス、酵母エキス、りんご酢、こんぶエキス、香味油脂)
リニューアル後(二代目:2023年9月発売品)

片やリニューアル後のスープは、チキンエキスよりも植物油の使用量が増していたり、ラードは不使用だったり、ほたてエキスが魚介エキスに変わっていたり、醸造酢がリンゴ酢に変わっていたり、酵母エキスを追加していたり、原材料名を一見すると大きく変わったように思えるのですが、実際の味わいに劇的な変化は生じていません。ただ、従来品よりも鶏油の表情が洗練され、より上品なイメージに。

そして、しょうゆの厚みとキレも増して感じるなど、より大人っぽい表情にシフト。アブラ感は比較的に弱くなったので、そこが賛否両論わかれるポイントになるかもしれませが、結論としてファンの期待を裏切るような変更ではないと思います。

かやく

原材料名:かやく(焼豚、メンマ、のり、ねぎ)
リニューアル前(初代:2022年5月発売品)

まったく同じ

4.5

画像で焼豚のサイズを比較すると、あきらかにリニューアル後のほうが小さく見えますが、すみません角度の問題w 念のため湯戻し前に比較してみたところ、限りなく同じサイズでした。さらにネギの量が少なかったり、メンマの形状が細長くなっていたり、そういった変化が生じているのですが、よくある個体差に過ぎません。

原材料名:かやく(焼豚、メンマ、のり、ねぎ)
リニューアル後(二代目:2023年9月発売品)

ただ、リニューアル前よりも鶏油の存在感がクリアになったので、焼き海苔とスープの相性が底上げされた感じ。新鮮味こそないけれど、めん10g増量かつスープの魅力を損なっていなかったことも加味すれば、充分な内容といえるでしょう。

総評

5.5

というわけで、リニューアル前から約8%の値上げを実行してはいるものの、スープから得られる満足感に、めん増量の恩恵も加味すると、素直に納得できる値上げ率。正直、そろそろ “生麺ゆでてうまいまま製法の使い回しはヤメてほしい” 気持ちもありますけど、それはさておき初代「しょうゆらぁ麺」が好きだった方の期待を裏切るような改悪は目立ちません。

スープの味わいに劇的な変化は生じていないと前述しましたが、ラードのカットについては地味に大きな変更点なので、こってり感や動物油脂ならではの甘さが減っていることに対しての不満は出てくると思います。ただ、それをマイナスに感じさせないように調整されていたのと、値上がりラッシュが騒がれている現在、この仕上がりで税込321円なら上等ですよ【author・taka :a(大石敬之)】

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