「雲林坊 (ゆんりんぼう) 汁なし担担麺」中毒性注意!! “芝麻醤×麻辣×黒酢” 旨さの妙技

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明星食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年9月3日(火)新発売のカップ麺、明星食品「明星 雲林坊(ゆんりんぼう)汁なし担担麺」ローソン限定商品の実食レビューです。

東京神田「雲林坊」のオーナー・成毛幸雄シェフが監修した初の汁なしカップ麺が登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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雲林坊 汁なし担担麺

今回の新作「明星 雲林坊 汁なし担担麺」は、ローソン専用商品として発売されたコンビニ限定の再現カップ麺で、製造は明星食品。ローソンや明星食品からはノーアナウンスだったので、いきなり店頭で見かけて今週の新商品と知ったのですが、帰宅後に調べてみると1週間前から「神田雲林」の公式ウェブサイトと「雲林坊」のツイッターアカウントが発売を告知していました。

「雲林坊」とは、東京・神田(かんだ)の中華料理店「神田雲林(ユンリン)」系列の姉妹店で、お店の読み方は “ゆんりんぼう” と発音します。その源流に当たる「神田雲林」は、中国料理の基本と伝統をベースにしつつ、オーナーシェフ・成毛幸雄(なるけ ゆきお)氏の自由な発想とオリジナティーに富んだ創作料理を提供している人気店で、創業は2006年5月17日。



日本の花鳥風月に相当する「風花雪月(ふうかせつげつ)」をコンセプトに掲げ、四季を通じて新鮮な野菜をふんだんに使い、質の高い魚介類や肉類などを使用。さらに無化調(うま味調味料不使用)にもこだわった「スープ」と「食材」に原価を注ぎ込んでいる「神田雲林」——その姉妹店「雲林坊」は、手軽に “担担麺” と “麻婆豆腐” が楽しめる特化型のカジュアルブランドとして発足しました。

2008年10月、室井謙吾氏が料理長を務める「中国家郷菜 九段 三希房(サンキボウ)」を雲林2号店としてオープン。2011年5月2日に雲林3号店として開店したのが「神田担々麺・陳麻婆豆腐 雲林坊 九段店」で、本店と同じ食材・同じレシピで作っているのにもかかわらず、券売機の導入やカウンター席のみというスタイルで人件費を抑えた結果、同品質かつ低価格を実現。

本店のオーナーシェフ・成毛幸雄氏は、1969年生まれの千葉県出身。高校を卒業後、横浜中華街で中国料理を志し、御成門の「プリンスホテル」、新宿の「ハイアットリージェンシー」、錦糸町の「東京マリオットホテル」など、都内にある数店舗の一流ホテルやレストランで修行を積み、「神田雲林」を独立開業。2019年9月現在、「雲林坊」は都内に3店舗(九段下店・秋葉原店・日本橋室町店)、郊外に1店舗(川口店)、合計4店舗出店しています。

その本店及び姉妹店で提供される「汁なし担担麺」は、甜醤油(テンジャンユ、テンジャンヨウ)と呼ばれる煮詰めた甘辛い醤油ダレをベースにし、スープは契約農家から仕入れている老鶏と北海道産のホタテ・干し貝柱などを煮込むこと8時間——さらに山西省(さんせいしょう)産の黒酢でアクセントをつけ、もちろんラー油も自家製。



その自家製ラー油には、大型唐辛子の四川朝天辣椒(チョウテンラージャオ)と鋭い唐辛子2種をブレンドし、花椒(かしょう、ホワジャオ)は中国・四川省産の特級花椒(中国山椒)。加えてピーナッツや松の実、ゴマで芳ばしさを出し、「汁あり担々麺」には全粒粉を独自の割合で配合した細麺を採用、「汁なし担々麺」には小麦の外皮を入れた太麺を使うなど、麺の使い分けにもこだわります。

そんな「神田雲林・雲林坊」の汁なし担担麺が再現された今回、特製ふりかけ付で花椒と唐辛子の刺激的な旨さをパッケージでもアピール。とはいえ「辛さレベル」は “5段階表示で2と低め” なので、そんなに辛くないのかもしれませんが、麺に強いこだわりを持つ明星食品の「全粒粉入りノンフライ麺」を使用している、というのも注目すべきポイントですね。

開封

別添の小袋は、「液体ソース」「かやく」「ふりかけ」とシンプルな構成で、けっこう液体ソースの量は多く、かやくの袋も大きめです。ローソン標準価格は税別230円、実売価格は税込248円と値段は安くありませんが、特定のコンビニ限定商品で、なおかつノンフライ麺を使用した有名店監修の汁なしカップ麺としては、特別に高い値付けというわけでもありません。

さらにノンフライ麺は全粒粉入りで、あまり厚みのない平打ち麺ですが、一見して明白に全粒粉の茶色い粒が視認できる状態。お店の太麺ほど厚みのある麺ではありませんし、小麦全粒粉の配合割合も明らかにされていませんが、もちろん油揚げ麺のような香りの癖は皆無に等しく、かなりタレの絡みがよさそうな形状です。



小麦全粒粉(ぜんりゅうふん)とは、胚乳だけを用いる白い小麦粉とは違い、表皮や胚芽など、小麦を丸ごと挽いて粉にしたものを刺します。米に例えると、 “白い小麦粉は白米、全粒粉は玄米” のイメージ。全粒粉入り麺は実店舗でもカップ麺でも珍しくない存在になってきましたが、明星食品の汁なしカップ麺に全粒粉入りノンフライ麺が採用されたのは今回が初めてかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 雲林坊 汁なし担担麺
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星 埼玉工場(R)埼玉県比企郡嵐山町川島2360
内容量:117g(めん80g)
商品コード:4902881471367(JANコード)

発売日:2019年9月3日(火)
実食日:2019年9月3日(火)
発売地域:全国(一部店舗を除くローソン限定)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:248円(税込)
ローソン標準価格:230円(税別)

麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:丸型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:600ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体ソース・かやく・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、小麦全粒粉、食塩、植物油脂、卵粉)、ソース(植物油脂、糖類、ねりごま、しょうゆ、香味油、食塩、黒酢、ポークエキス、しょうゆもろみ、香味調味料、甜麺醤、たん白加水分解物、麻辣醤、ビーフエキス、香辛料(ジンジャー、ガーリック)、卵粉)、かやく(豚・鶏味付肉、チンゲン菜、香辛料(花椒、赤唐辛子))/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、酸味料、酒精、カラメル色素、香料、増粘多糖類、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造設備では、えび・かにを含む製品を生産しています。

実食開始

先入れの小袋「かやく」の中身は、ひき肉系の豚・鶏味付肉、チンゲン菜とシンプルな内容で、ピーナッツや松の実、白胡麻などは入っていません。けれどもランダムなサイズの挽肉は量が多く、平均的にサイズも大きめですし、ちんげん菜も同じく湯戻し前の状態から大きめ・多めで値段に見合ったもの。

あとは熱湯を注いで5分待機、湯切り後に液体ソースを混ぜ合わせ、ふりかけをトッピングしたら完成です。やや麺の量は80gと少なめですが、ご覧のとおり具材は申し分のない量ですし、少ないと思っていた特製ふりかけの中身は意外と万遍なく広げられるくらいの量で、花椒の爽やかな香りが心地よい実食前の現在。



液体ソースの小袋について “温めてください・温めないでください” などの指示はありませんが、けっこう量が多かったので、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温めました。それでは、都内で行列を作る人気オーナーシェフ監修の個性と値段的な釣り合いにも注目しつつ、「めん」「ソース」「具材・特製ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)当たり

カロリー:451kcal
たん白質:9.3g
脂  質:14.4g
炭水化物:71.1g
食塩相当量:4.5g
ビタミンB1:0.49mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:154mg

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

意志が強く、食感に層を感じる麺
5.0

食べ始めはコシが強く、やや中心部に芯を残すタイプのノンフライ麺で、サイズは中太。そんなに太い麺ではありませんが、何度も噛んで小麦の味を引き出してやりたくなるような噛み応え。タレを絡める前に味見してみたところ、残念ながら全粒粉特有の粒感(歯触り)は目立っていませんでしたが、ほんのり芳ばしい風味を感じます。

担担だれを混ぜ終えた後、さすがに全粒粉のニュアンスは鳴りを潜めてしまいますが、しっかりとしたコシの強さは食べ終わるまで続き、濃厚なタレに埋没することもありません。表面は加水率の高い多加水麺寄りのモチモチとした弾力が楽しめる——と思ったら、中心部は加水率の低い低加水麺寄りの硬質が特徴的。



近年、明星食品も親会社の日清食品に続き、「三層麺」をアピールするようになったので、その技術が使用されているのでしょう。タレを絡める前は透明感のある上品な見た目、実際に食べてみると雑味なく上品さを醸しながら芯のある食感。もし液体ソースを温めなかった場合、麺が冷えて芯が残り過ぎるかもしれないので、やはりフタの上で温めておくのがよさそうです。

ソース(担担だれ)

芝麻醤の甘味と黒酢の酸味が絶妙
5.0

麺は油で揚げていないノンフライ麺かつ量も大盛ではないのに、カロリーは451kcalと地味に高く、ノンフライめん製品では一桁台になることも珍しくない脂質も14.4gと一丁前。なので辣油系の成分が多めに含まれているのかと思いきや、事前に揉み解したわけでもないのに油脂は分離しておらず、意外にも丁寧に乳化済みでした。

もっともソースの原材料で含有量が多いのは植物油脂、次いで糖類、ねりごま(芝麻醤)となっているように糖類の甘さが強く、けれども同時に芝麻醤(チーマージャン)のコクがガツンと効いているため、うまい具合にゴマの甘味とリンク。そこに醤油のキレも加わりますが、基本は芝麻醤推しの丸みを帯びた濃厚胡麻担担ベースで、もうひとつの個性は絶妙な黒酢の酸味。

動物系はポークを軸に、ふと感じるビーフのアクセントが明星食品らしく、さらに醤油醪(しょうゆもろみ)で味を複雑にしているのも「中華三昧」をはじめとする明星食品の個性。醤は甘味のある甜麺醤と刺激的な麻辣醤を重ね、唐辛子の辛さは弱いですが、この時点で花椒の清涼感が主張してきます。ただ、主軸は芝麻醤・甘味・黒酢の3本で、特に甘さと酸味の兼ね合いが印象的でした。

具材・特製ふりかけ

具材の量は多く、花椒の痺れは地味に強め
5.0

固形具材は挽肉と青梗菜(ちんげんさい)、どちらも調理後に膨れ上がりますが、特に青梗菜は想像以上の膨張率を見せてきます。しかも特に大きくて厚みのある軸の部分が3個、やや小さめでも同じくらい厚みを持った軸の部分も多めに入っていて、軸の部分はザクザク、葉の部分も適度にシャキシャキで食べ応えがあり、特有の甘味が今回の担担ダレと相性抜群。

挽肉は豚と鶏のミックスですが、比率は豚寄りのワイルドなタイプで、味付けもスパイシーかつ大きめの個体が多く、しっかり混ぜた後も存在感が希薄になることはありません。お店の汁なし担担麺に使用されている芽菜(ヤーツァイ:からし菜の芽を古漬けにした四川四大漬物の一つ)は入っていませんが、具材については文句なし。

そして辣味(唐辛子の辛さ)こそレベル2と控えめでしたが、特製ふりかけの中身は花椒の占める割合が多く、麻味(花椒の痺れ)についてはレベル3‥‥いや、レベル4と言っていいかもしれません。まだ激辛もとい激痺(ゲキシビ)クラスではないものの、タレの甘味と対比を描く花椒の痺れに寄った麻辣(マーラー)味には特有の中毒性を覚えました。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

お店で特徴的な松の実やピーナッツなどのナッツ類は入っていませんし、白ごま(粒)も不在、貝出汁スープや甜醤油の癖も意識されていませんでしたが、しっかりとしたコシの強いノンフライ麺のクオリティは素直にレベルが高く、味は芝麻醤の甘味と花椒の麻味、黒酢の酸味が絶妙で、きちんと値段に見合った良品です。中でも黒酢がいいですね、黒酢。

2019年4月23日に発売されたファミリーマート限定のカップ汁なし担担麺「175°DENO汁なし担担麺」を担当していたのも明星食品でしたが、比較して「雲林坊」とは大幅に路線が異なりますし、濃厚な胡麻系担担が好きなら素直にオススメ。ここに松の実と砕いたピーナッツ、さらに煎り胡麻をドサッと入れてアレンジすると店の雰囲気に近づくので、よかったら試してみてください。

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