「蔦 塩Soba」4年連続 “ミシュラン” 一つ星! トリュフ香る一杯をセブンのカップ麺で忠実に再現

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セブンプレミアム

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年5月28日(火)新発売のカップ麺、東洋水産「セブンプレミアム 蔦 塩Soba」の実食レビューです。

「ミシュランガイド東京2019」で4年連続一つ星を獲得した名店「Japanese Soba Noodles 蔦」の「塩Soba」をカップラーメンで忠実に再現!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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セブンプレミアム 蔦 塩Soba

「Japanese Soba Noodles 蔦(じゃぱにーず そば ぬーどる つた)」とは、店主・大西祐貴さんが2012年1月26日に独立開業した東京・巣鴨のラーメン店で、お店の名前「蔦」の由来は家紋から、「Japanese Soba Noodles」には “日本が誇る麺料理として育てたい” という店主の想いが込められています(※ちなみに「Noodles」の「s – ズ」は発音しません)。

また、「ミシュランガイド東京2016」において、日本国内のラーメン店としては初のミシュラン一つ星を獲得したことでも話題になり、それから2019年まで4年連続ミシュラン一つ星を獲得し続けているのですが、同店のメニューにおける3本柱の一つ、「塩Soba(しおそば)」が満を持してカップ麺になりました。



大西祐貴さんは「蔦」をオープンしてから “蔦の味で勝負したい——” と、あえて自らの出身を隠していましたが、大西良明さん(実父)が1993年に神奈川・藤沢で創業し、同じく藤沢の鵠沼海岸に店を構えていた佐野実さんの「支那そばや」と肩を並べていた伝説のラーメン店「七重の味の店 めじろ」が実家という超エリート。

もちろん親の七光りではなく、試行錯誤と努力の結果「ミシュラン」の一つ星を実力で獲得したのですが、1997年の高校卒業後に「めじろ」で修行を開始するも2001年に修行を辞め、新聞の営業に転身。その後、2003年にアパレル業界へ転職したそうですが、再び日本の食文化に対する情熱が再燃し、藤沢から代々木に移転した「めじろ」で修行を再開します。

そして2012年1月26日に独立して「蔦」を創業し、2013年9月から “日本人の誇りと日本人としての魂” をイメージした「日の丸」を店のロゴに追加。同年「ラーメンウォーカーグランプリ 2013 全国新店部門」で金賞を受賞し、2014年には全国総合部門にて金賞、2015年にも同部門にて金賞を受賞して連覇・殿堂入りを果たしました。

お店のメニューは常にマイナーチェンジを繰り返し、日々進化し続けているのですが、「塩Soba」にはサーモンの頭と中骨から取った鮮魚の出汁を軸に、アサリや昆布、節系の和風出汁をブレンド。さらに「蔦」の代名詞にもなっている “トリュフオイル” を使用しているのですが、「塩Soba」には黒トリュフではなく “白トリュフ” を使用しています。



その特徴について、カップ麺の容器側面にも「鮭と香味野菜のうま味にトリュフの香りを利かせた、コクある塩ラーメン」と簡潔に解説。セブンプレミアムなので販売店はセブン系列店限定になりますが、コンビニのセブンイレブンや系列スーパーのイトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート、またイトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)でも取り扱いが始まっていました。

店主のブログ「生涯ラーメン一本勝負」では “東洋水産さんの努力と技術再現性が本当に素晴らしい” と絶賛されていたんですけど、製造はマルちゃんこと東洋水産との定番タッグ。どんぶり型の「蔦 醤油Soba」はセブンプレミアムの定番商品として絶賛販売中ですが、今回の「蔦 塩Soba」は2018年10月に発売された「蔦 味噌Soba 味噌の陣」に続く期間限定の縦型カップ麺です。

開封

別添の小袋はフタの上に貼り付けてある「特製スープ」が1袋、容器側面下段に「トリュフ香る別添スープつき(※トリュフフレーバーを使用しています)」との説明書きがあるので、この特製スープにトリュフ香料が含まれている模様。で、ちょっと注目したいのが “マルちゃんマーク” 。「蔦」の世界観に合わせ、京都の景観に配慮した建物よろしく白黒に統一されているのですが、素敵な気遣いですよね。



さて、開封すると大きな味付鶏肉団子が目を引くファーストインプレッション、しかも個数は7個とタテ型ビッグのカップ麺としては申し分のない量に出迎えられました。東洋水産の鶏だんご系は味も食感も基本的に間違いないクオリティの高さを約束してくれるので、早くも好印象なスタート。

ちなみに大阪のイトーヨーカドーでは198円(税込213円)で販売されていたようですが、セブンイレブンでの販売価格も同じく税込213円、セブン系列の公式ネット通販サイトでも税込213円で統一されていたので、一般的な縦型ビッグ製品と比較して7円ほど安い値段設定です(※2019年5月29日現在)。また、「西武・そごう」では “売ってない” そうなので、ご注意ください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:セブンプレミアム 蔦 塩Soba
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場・BQ14
内容量:90g(めん70g)
商品コード:4901990363495(JANコード)
規格サイズ:縦108mm×横108mm×高さ122mm

発売日:2019年05月28日(火)
実食日:2019年05月29日(水)
発売地域:全国(西武・そごう除くセブン&アイ限定)
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:198円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙+プラ
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白〕、添付調味料(魚介エキス、食塩、チキンエキス、植物油、こんぶエキス、鶏脂、粉末野菜、香辛料、酵母エキス、砂糖)、かやく(味付鶏肉だんご、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、かんすい、酒精、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】卵・小麦・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの)

実食開始

麺は光沢のある油揚げ麺で、数年前のマルちゃん縦型ビッグ製品からは考えられないほど上品な新世代系フライ麺の雰囲気が漂っているのですが、ちょっと気になる店主からのアドバイス——というのも、店主のブログには “お湯は沸騰手前がダシを感じやすいのでおススメ” と書いてあったんです。



カップラーメンを調理する際は、麺が適切に戻るように “ちゃんと沸騰した熱湯を使う” のが鉄則。硬麺が好きだからと沸騰前の中途半端な温度で調理すると麺のポテンシャルが最大限に引き出せないため、新世代系の麺を調理する際は特に注意が必要です。というわけでカップ麺のプロとしてはオススメしたくない調理方法なんですけど、相手は “ラーメンのプロ” で本商品の監修者‥‥

というわけで1食目はセオリー通りガチガチに沸騰した熱湯を使って調理したのですが、せっかくの大西さんからのアドバイスも試してみたいと思い、2食目は “沸騰手前” のお湯で調理して、両者の違いをチェックしてみることにしました。それでは、お湯の温度差による変化や鮭・トリュフに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(90g)当たり

熱  量:398kcal(カロリー)
たん白質:8.6g
脂  質:19.6g
炭水化物:47.9g
(糖  質:45.9g)
(食物繊維:2.0g)
食塩相当量:6.2g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:3.8g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:176mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:398kcal(めん・かやく:318kcal)(スープ:80kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

麺は沸騰直後の熱湯が理想
6.0

しっとりとした質感が心地よい平打ち麺で、まったくと言っていいほど口当たりに攻撃性はありません。また縮れも弱く、しなやかで上品な麺線には女性的な印象があり、油で揚げたフライ麺なのに特有の風味が穏やかなので、油揚げ麺でもスープのニュアンスやトリュフの個性を邪魔することなくリフトしてくれる、とても素晴らしい麺ですね。

がっつり沸騰した熱湯を使い、ちゃんと4分待ってジャスト食べごろ。麺の方向性はスープに寄り添う姿勢にあり、麺自体に厚みはないのですが、特に食べ始めはサイズに反する強いコシが楽しめます。また、後半にかけて柔らかくなってくるとスープとの一体感が飛躍的に向上するため、その移り変わる食感の変化も素直に “おいしい” と感じました(※ここまでが「★6」の感想)。



しかし、沸騰手前のお湯(ティファールと睨めっこしながら泡が大きくなってグラグラし始める前のお湯)で調理した場合、麺の印象は大幅に異なります。いきなり感じた大きな違いは、思いのほか「縮れ麺」になったこと。それも軽く縮れるとかではなく、写真のような手揉み風の縮れが目立ち、それは時間が経っても真っ直ぐに伸びることはありません。

さらに、ちゃんと沸騰した熱湯で調理した時には麺の内部だけでなく、表面のキメも上品に整っていたのですが、沸騰手前のお湯で調理すると麺の表面はザラつきのある肌荒れ状態で、食感も「ふかふか」とした油揚げ麺らしいインスタントな弾力が目立ちます。それが実は個人的に好みな食感だったりもしたんですけどw その安っぽい食感は「蔦」の世界観に合いませんでした。もったいない。

スープ

トリュフだけでなく鮭とアサリにも注目
6.8

ファーストインプレッションはトリュフの香りが強めに主張してくるのですが、定番どんぶり型の「蔦 醤油Soba」ほど強烈な効かせ方ではありません。確かに特徴的な香りを放ってはいるものの、どんぶり型よりも香りが凝縮される口径の狭い縦型であることに配慮して、トリュフが一辺倒にならないよう絶妙に計算しているような印象(※ちなみに香料のベクトルは白ではなく「黒」)。

そしてカップラーメンでも実店舗のラーメンでも珍しい「鮭」の個性ですが、これは面白いですよ。最初はトリュフの香りが優勢なんですけど、香りの源泉は表面に浮かぶオイル。食べ進めていく過程で優先的に減っていくオイルの量に伴って、だんだんとトリュフの香りがフェードアウトし、イニシアチブのバトンは魚介へと託されます。

魚介には鮭の他に煮干やカツオ、サバなどが含まれていたので、最初は慣れ親しんだ煮干や節系の旨味が先行するかもしれません。けれども鮭の旨味に気付いた時、それは穏やかでありながら急に主張を始め、その時点から鮭が魚介をリード。さらに舌の脇を擽ってくるアサリがバイプレイヤーで、さすが「蔦」の手掛ける淡麗系だなと唸ってしまうスープでした。

具材

鶏団子が秀逸
5.5

具材は味付鶏肉だんご、メンマ、ネギとシンプルな構成で、お店の「塩Soba」にトッピングされている低温調理のロースチャーシュー(スペイン産のガリシア栗豚)やバラチャーシュー(スペイン産イベリコ豚のベジョータ)を思わせる肉具材は皆無。またネギも九条ネギではなく主張の弱い小葱ですが、なんのこれしきカップ麺としては上出来ですね。

それぞれインスタントのクオリティを逸脱することはなく、また新開発の具材でもありませんが、味付鶏肉だんごのサイズは大きめで、生姜の効いた味付けから臭みはありません。その味付けもインスタントらしかったりするんですけど、安っぽいというよりも単純に食べ応えが楽しめる味付けでネガティブではありません。

メンマも大きめにカットされていてコリコリとした食感が箸休めに嬉しく、主張し過ぎない歯触りと風味が穏やかで、複雑なスープに対して適切。あまりネギに存在感はありませんでしたが、その繊細な主張が今回のスープにとってちょうどよかったです(2食目に調理したカップ麺にも鶏団子は7個入っていました)。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

トリュフの香りは白トリュフではなく黒トリュフでしたが、じわじわ上がってくる鮭の個性が面白く、またトリュフの効かせ方も強過ぎず弱過ぎない絶妙な濃度。さらに新世代系の平打ちストレート麺もハイクオリティという、さすが海産物に強い「東洋水産(マルちゃん)」と「蔦(大西祐貴さん)」のタッグですね。

しかし、お湯は沸騰手前と沸騰直後の2パターンで調理してみた結果、麺の仕上がりに大幅な違いがあり、またスープの変化については温度が低いと繊細な味が見えてくる――といった原理だったので、きちんと沸騰した熱湯を使い、麺もスープも温度の変化で移り行く表情の変化を楽しむのがいいかなと感じました。

とはいえ気になったのはそこくらい、縦型カップでも「塩Soba」の繊細さが見えた、とても素晴らしいカップラーメンです。サイズは縦型ビッグですが、麺量は70gかつ質感が上品なので、女性の方にもオススメ。※追記:記事を公開してから店主の大西祐貴さんに教えていただいたのですが、調理の際は沸騰した熱湯を「1分ほど置いてから注ぐ」とちょうどいいそうです!

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