どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年12月20日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清×食べログ 百名店 麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン」の実食レビューです。
「日清×食べログ 百名店」第5弾は新宿曙橋の路地裏から小田原に移転した名店「麺庵ちとせ」とコラボしたカップラーメンを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清×食べログ 百名店 麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン
食べログ 百名店(ひゃくめいてん)とは、株式会社カカクコムが運営する国内最大級のレストラン検索・予約サイト「食べログ」のグルメアワードで、いま行くべき店が一目で分かる “うまいもの、いま食べるなら、このお店” がコンセプト。2017年(平成29年)6月26日のスタート以来、各ジャンルごとにユーザーから高い評価を集めた上位100店が年に1回選出され、多くの方が来店の指標にしています。
今回の新商品「日清×食べログ 百名店 麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン」は、神奈川県小田原市風祭の郊外に店舗を構える「麺庵(めんあん)ちとせ」監修のもと、同店の「らぁ麺」を再現した即席カップ麺で、日清食品と共同開発。鶏油(ちーゆ)のコクとアサリの旨みが広がる淡麗醤油スープに、合わせるノンフライ麺は “店主と試行錯誤を重ね、お店で食べる麺のような食感を再現した” という自信作。
「麺庵ちとせ」とは “特長のないシンプルなラーメンを、こだわりを持って作る” という信念のもと、2015年(平成27年)5月15日にオープンしたラーメン店で、当時まだ23歳だった若き天才・岡野元気(おかの げんき)氏が “ほぼ独学” で開業。もともとは「醤油」をメインにしていたそうですが、2016年(平成28年)11月末より提供を始めた「塩」がヒットして、瞬く間に有名店の仲間入り。
その年に講談社が刊行した1週間MOOK『第16回 業界最高権威 TRY(東京 ラーメン・オブ・ザ・イヤー)ラーメン大賞 2015-2016』の “TRY新人部門” で新人賞を獲得するや否や、2017年から2020年までの間「食べログ ラーメン 百名店 TOKYO」に4年連続で選出され、2020年12月時点の食べログ点数は “4.06” という脅威の高評価を得た実力の持ち主。
以前は創業の地である東京都新宿区市谷台町(曙橋)に店舗を構え、2021年には「The Tabelog Award 2021 Bronze 受賞店」にも選出されたのですが、同年1月31日を最後に都内での営業を終了。およそ3ヶ月半の準備期間を挟み、メニューを醤油ベースの「らぁ麺」と曙橋時代は限定だった「担担麺」の二本柱に改め、同年5月15日から神奈川県小田原市の郊外で再スタートを切りました。
そんな「麺庵ちとせ」監修のカップ麺といえば、2020年11月30日に「日清×食べログ 百名店 麺庵ちとせ 塩ラーメン」を発売しているため、日清食品とは2度目のコラボレーション。ただ、前回の「塩ラーメン」では大判どんぶり型の容器を採用していたのに対し、今度の「淡麗醤油ラーメン」では縦型ビッグの容器に切り替わっているため、製品スタイルは大幅に異なります。
「日清×食べログ 百名店」としては、尼崎のレジェンドが監修した「ロックンビリーS1 しょう油らぁめん」(2020年3月9日発売)を皮切りに、第2弾「MENSHO 和牛担々麺」(2020年6月15日発売)、第3弾「麺庵ちとせ 塩ラーメン」(2020年11月30日発売)、第4弾「櫻井中華そば店 淡麗醤油中華そば」(2021年2月15日発売)と続いているため、今回の「麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン」で第5弾。
第1弾〜第4弾までは大判どんぶり型の容器を採用していたので、このシリーズから縦型ビッグの製品がリリースされるのは初の試み。縦型ビッグは大判どんぶり型よりも簡便性に優れている分、それと引き換えに本格さが劣るなど、トレードオフが生じることも珍しくないため、新開発のノンフライ麺も然る事乍ら、カップ麺らしさと本格さの共存にも注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「麺庵ちとせ 特製鶏油」が1袋。ちなみに天面の上半分にも “3.64(2021年10月時点の食べログ点数。ユーザーからの評価をもとに算出)” と印刷されていますが、2021年12月21日現在の点数も “3.65” なので、引き続き変わらずの高評価。
かやくの内容は「味付豚肉、卵、ねぎ」とシンプルで、なかでもフレーク状に乾燥させた卵はカップめんオリジナルの具材になりますが、味付豚肉はリニューアル前の「カップヌードル」に入っていた “コロ・チャー” を炙ったクオリティの高いトッピング。ジャンクな見た目とは裏腹に、表面を炙ることで本格さが段違いに上がっているため、今回もプラスに働いてくれそうな予感。
しかし、メーカー希望小売価格(税別)は248円なので、295円だった前回の大判どんぶり型よりも低めに設定されているのですが、2021年12月現在の縦型BIGカテゴリーにおけるメーカー希望小売価格は220円が標準的。スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗であれば比較的に安く手に入ると思いますが、それでも1食あたりの税込価格は230円〜250円弱が相場になるかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清×食べログ 百名店 麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:95g(めん70g) 商品コード:4902105271056(JAN) |
発売日:2021年12月20日(月) 実食日:2021年12月21日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:248円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製鶏油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、食塩、鶏脂、チキン調味料、でん粉、粉末しょうゆ、糖類、ポーク調味料、酵母エキス、魚介調味料、香味調味料、しいたけ調味料、カラメルパウダー、香辛料)、かやく(味付豚肉、卵、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、香料、カラメル色素、炭酸Ca、増粘多糖類、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、乳化剤、フラボノイド色素、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、角刃で切り出された平打ちの形状に、チキンエキスや大豆食物繊維を練り込んでいるところなど、これまでに日清食品が製造してきたノンフライ麺の延長線上にあるイメージですが、前述のように “店主と試行錯誤を重ね、お店で食べる麺のような食感を再現した” というのがポイント。
別添の特製鶏油は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと5分。時間になったらノンフライ麺を解し、特製鶏油を加え、再度よく混ぜ合わせたら出来上がり。ちょっとノンフライ麺が解しにくかったのと、容器の底に粉末スープの溶け残りがあったので、念入りに混ぜ合わせてください。
ちなみに日清食品グループのオンライストアで購入した場合の税込価格は1食あたり267円、おそらくコンビニでも同じ値段になると思うので、それも踏まえながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(95g)あたり |
カロリー:372kcal たん白質:9.1g 脂 質:10.2g 炭水化物:60.9g 食塩相当量:8.2g (めん・かやく:2.9g) (スープ:5.3g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:181mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:372kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:81kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
コシの強さと芳醇な小麦の風味が印象的
ちょっと撮影に手間取ったので、しなやかなストレート麺に見えますが、調理直後は緩やかに縮れている状態。食感もノンフライめん特有のゴムっぽさが残り、そこがインスタントらしくもあるけれど、油揚げ麺のような雑味は皆無。鼻に抜ける小麦の香りも実に芳醇で、時間が経っても伸びないんじゃないかってくらい強靭なコシにも魅力を感じます。
先に解れにくいと前述しましたが、よほど極寒の部屋で調理しない限り、熱湯5分きちんと守れば致命的な戻りムラが起きることもありません。ただ、あえて放置するのもオススメで、もちろん食べ始めよりも柔らかめの質感に移り変わっていきますが、すこし表面が柔らかくなってくると “鍋を使って茹で上げたような質感に近付く” のがポイント。
時間が経てば経つほどスープとの親和性も高くなりますし、小麦の風味もナチュラルになってくるので、最初にコシの強さを楽しんだ後、あえて2〜3分(場合によっては5分弱)ほど休ませるのもオススメの食べ方。やはり従来の縦型ビッグに使われてきたノンフライ麺の延長線上にありましたが、より “しなやかさ” を意識しているような質感で、そこに従来品との違いを感じました。
スープ
淡麗という商品名とは裏腹に芳醇なテイスト
まずは特製鶏油を加える前に味を確認してみたところ、醤油は粉末ながらに輪郭のあるテイストで、魚介系は特有のエグみを抑えながらも確かに伝わってくる二枚貝を軸に、この段階でも充分に美味しいと思える丁寧な組み方。
動物系は鶏と豚のミックスで、こちらも癖を抑えながらコクだけを抽出しているようなイメージなのですが、旨味のバランスは動物系よりも貝の出汁が強めに立ち、そこに干し椎茸を重ねることで “うま味の相乗効果” を図っているようなフレームワーク。ただ、別添の「特製鶏油」を忘れてはいけません。
カップラーメンでの鶏油といえば、インパクトが伝わりやすい香料に頼ってしまったが故に雑味が目立つオイルもあり、それに当たると残念な気持ちになるのですが、今回の「特製鶏油」は不自然に香らないナチュラルなタイプ。
それでいて存在感は明確で、たしかに動物系のコクを深めつつ、貝の旨みが薄れることはない、なんとも緻密な計算を感じる合わせ技。ほんのりと漂う生姜のアクセントも効果的で、いつもはスープを残すように注意しているところ、今回は残せませんでした。
具材
メンマも欲しかったけど悪くない取り合わせ
黄色い卵は掻き玉タイプだったので、混ぜるとバラバラになりますが、ふとした瞬間に感じる卵の優しい風味と口当たりが心地よく、斜め切りのネギもフリーズドライで好印象。どちらも新開発の具材ではないけれど、スープの邪魔をしてくることはありません。
メインの炙りコロチャーシューは、おしゃれ淡麗系の先駆け「AFURI」監修のカップラーメンにも入っている具材なので、こちらも目新しいトッピングではないのですが、炙りの芳ばしさは伊達じゃありません。リニューアル前の「カップヌードル」に入っていたコロ・チャーとは別次元の仕上がりで、おそらくベースは同じだと思うのですが、全体の本格さを底上げしてくれる重要な存在です。
総評
メーカー希望小売価格は高めの設定と前述しましたが、なんのなんの。たとえば購入した店舗がコンビニで、なおかつ値段が税込270円弱だったとしても、充分に元が取れるクオリティの高さ。店主と試行錯誤したというノンフライ麺に、濃密な旨味と鶏油の芳ばしい風味が絶妙なスープ、さらにメイン具材は炙りコロチャーシューと隙のない構成で、カップラーメンらしい要素もネガティブに思わせません。
カップ麺やインスタントラーメンは安くてナンボの方にはオススメできない商品になりますが、高くても値段相応の美味しさに価値が見出せるのであれば必食で、個人的には値段以上の価値があると感じました。今回も数量限定での販売なので、気になっている方は早めに最寄りの販売店をチェックしておいてください【author・taka :a(大石敬之)】