セブンプレミアム【すみれ】監修「黒胡麻味噌」ラー博で提供されていた “幻のメニュー” をカップ麺で再現

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セブンプレミアム

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月8日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「すみれ 黒胡麻味噌」の実食レビューです。

新横浜ラーメン博物館で「すみれ」が提供していた平日限定メニュー「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」をセブン&アイグループ限定発売のカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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すみれ 黒胡麻味噌

すみれとは、北海道札幌市豊平区中の島に本店を構える札幌みそラーメン界の大立者で、1964年(昭和39年)8月2日に初代店主・村中明子(むらなか あけこ)さんが創業。姓名判断の観点から、当時の屋号は「純連」と書いて「すみれ」と読み、まだ札幌では淡麗系のラーメンが好まれていた頃、こってりとした濃厚路線の味噌ラーメンを提供し、当時のラーメン業界におけるトレンドを根本から覆しました。

現在は「純連」と「すみれ」に分断

やがて店の評判は口コミで話題になり、いつしかマスコミにも取り上げられ、純連(すみれ)の名が “札幌屈指の人気店” として知れ渡るようになった1982年(昭和57年)7月、まるで人気から逃れるように閉店した純連。それが後に「幻の店」や「繁盛を嫌って客から逃げるラーメン店」という都市伝説の発端になるのですが、創業者の村中明子さんが股関節亜脱臼になり、営業が困難になったから‥‥という内部事情が閉店の理由。

しかし、電撃閉店から約1年のブランクを経て、1983年(昭和58年)北海道札幌市中央区南11条に「純連」を移転オープン。開業当初の看板には純連(すみれ)とルビを振っていましたが、長年の雨風によって看板のルビが滲んでしまい、本当の読み方を知らない客が純連(じゅんれん)と呼び始め、それを理由に移転後の屋号は純連(すみれ)ではなく「純連(じゅんれん)」に改称。

その後、事業を引き継いだ村中家の長男・教愛(のりよし)氏が1987年(昭和62年)10月、北海道札幌市南区澄川にて「純連(じゅんれん)」をオープン。その年に母・明子さんは引退し、1988年(昭和63年)村中家の三男・伸宜(のぶよし)氏が創業の地(中の島)で「すみれ」を開業。後者の「すみれ」は、1994年(平成6年)母以外の親族から猛反対されながら「新横浜ラーメン博物館」に出店し、その名を全国に轟かせます。

撮影協力:セブン-イレブン

このページでレビューするカップ麺「セブンプレミアム すみれ 黒胡麻味噌」は、村中家の三男・伸宜氏が代表責任者を務める有限会社すみれとセブン&アイグループ及び日清食品株式会社の共同開発商品で、おそらく新横浜ラーメン博物館の「すみれ」で提供していた‥‥つまり、今では幻となってしまった当時の平日限定メニュー「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」がモデル。

新横浜ラーメン博物館(通称「ラー博」)とは、神奈川県横浜市港北区新横浜にある “世界初のフードアミューズメントパーク” で、全国各地の有名ラーメン店舗を中心に、ミュージアムショップや喫茶店なども併設。そこに「すみれ」が初めて出店したのは、1994年(平成6年)3月の話。2004年(平成16年)10月に一度卒業しているのですが、2012年(平成14年)8月に復活し、2018年(平成30年)12月2日まで営業していました。

カップ麺のモデルになったと思われる「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」は、新横浜ラーメン博物館に出店していた「すみれ」の平日限定メニューで、2015年(平成17年)12月21日より提供開始。スープは黒胡麻を効かせた味噌ベース、麺は通常の麺とは違う極太サイズの平打ち麺、具材にはチャーシュー、メンマ、煮玉子、ねぎ、ごま、チンゲン菜をトッピング。

焙煎胡麻のコク際立つ黒濁濃厚味噌スープとは‥‥

それを再現しました! と、カップ麺のパッケージやセブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに書いてあるわけではないのですが、容器の側面に「焙煎胡麻のコク際立つ黒濁濃厚味噌スープ」とあり、セブンプレミアム向上委員会(7Pの公式コミュニティサイト)でも “過去にお店で販売していた限定メニューの味わいをカップ麺で再現” と紹介されていたので、ラー博の平日限定メニューがモデルとみて間違いないでしょう。

開封

別添の小袋は1種類

今回のカップ麺に別添されれいる小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製オイル(すみれ特製焙煎胡麻風味オイル)」が1袋。セブンプレミアムの最上級ブランド・セブンプレミアムゴールドに位置する通年販売のカップラーメン「すみれ 札幌濃厚味噌」は大判どんぶり型なのに対し、新作の「すみれ 黒胡麻味噌」は縦型ビッグということで、容器の形状やブランドのランクも異なります。

芳醇な香りが食欲を刺激してくる開封直後

原材料に植物炭末色素(竹などの植物に由来する、食品を黒くするための着色料)を使用しているため、すべてが黒胡麻の色ではないのですが、一見して明白に通常の味噌ラーメンとは異なる色合いの粉末スープに、濃いめの黄色が目を引く麺、さらに具材としてチンゲン菜を採用しているところは「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」にルーツを感じるポイント。

2021年3月現在、縦型ビッグのカップラーメンをコンビニで購入すると、税込232円が相場となっているのですが、今回のセブンイレブン店頭表示価格は208円(税込224円)と手に取りやすい値段。オムニ7(イトーヨーカドーのネット通販サイト)には取り扱いがなかったので、販売店はセブン&アイグループの中でもセブンイレブンにしか売ってない、コンビニ限定の商品になるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:すみれ 黒胡麻味噌
製造者:日清食品株式会社
製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2)
内容量:101g(めん70g)
商品コード:4902105264010(JAN)
発売日:2021年03月08日(月)
実食日:2021年03月13日(土)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:224円(税込)
店頭表示価格:208円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(特製オイル)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(粉末みそ、豚脂、食塩、香辛料、でん粉、糖類、小麦粉、香味油、しいたけ調味料、植物油脂、オニオン調味油、ポークエキスパウダー、みそ調味油、酵母エキス、黒ごま)、かやく(チンゲン菜、味付豚肉、ごま、赤ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、増粘多糖類、カラメル色素、炭酸Ca、植物炭末色素、マリーゴールド色素、酸味料、クチナシ色素、フラボノイド色素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

黄色味の強いノンフライ麺を使用

容器は縦型ビッグを採用していますが、麺は近年の日清食品が力を入れているノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。基本的に縦型ビッグの麺は容器の上半分あたりに配置されているのに対し、今回のノンフライ麺は容器の下半分に配置されているのが特徴で、おそらく麺が適切に戻るように(お湯を入れてから浮いてこないように)というのが理由。

思いのほか黒かった件

別添の小袋は後入れなので、お湯を注いでから5分間、待っている間にフタの上で温めた後、仕上げに加えて容器の底から “よく混ぜて” できあがり。調理後のスープはイカスミよろしく真っ黒で、赤ピーマンはカップ麺のオリジナルになりますが、その赤が黒いスープに映えている、一見して明白に通常の「すみれ 札幌濃厚味噌」とは別物。

ちなみにセブンプレミアム向上委員会曰く “すり胡麻、胡麻香油、胡麻エッセンスの3つを使用し、濃厚な味噌と香味野菜の風味もプラスしたインパクトのあるスープに仕上げました” とのことなので、ノンフライ麺の仕上がりと黒濁濃厚味噌のコクに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(101g)あたり
カロリー:388kcal
たん白質:10.4g
脂  質:11.3g
炭水化物:64.0g
(糖  質:58.4g)
(食物繊維:5.6g)
食塩相当量:7.0g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.37mg
ビタミンB2:0.47mg
カルシウム:187mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:388kcal(めん・かやく:283kcal)(スープ:105kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

値段以上に高品質な仕上がりを実現

6.0

丸刃で切り出された縮れの強い中太麺なので、形状は平打ちでもなければサイズも極太ではないけれど、強めの縮れと黄色味が札幌の味噌ラーメンで定番の “たまご麺” を彷彿とさせるビジュアル。とはいえノンフライ麺の原材料に卵粉などは使用していないため、厳密にいうと卵麺ではないのですが、そこから醸し出される雰囲気は悪くありません。

きっちり熱湯5分は守りましょう

食べ始めはコシの強い食感で、かための歯応えが楽しめるのも魅力になりますが、後半にかけて “ぷりっ” と弾むような歯切れのよさが楽しめるのもポイント。ラー博の「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」よりも本店の「味噌ラーメン」に使われている麺をイメージしているような仕上がりで、しかしながらスープとの相性は問題なく、これ単体としても高く評価できるクオリティは一見の価値あり。

むしろ簡便性に優れる反面、大判どんぶり型よりもクオリティが落ちてしまう、縦型ビッグというジャンルの中では上出来も上出来。熱湯5分で致命的な戻りムラもなく、小麦の風味も芳醇で、下手な大判どんぶり型のノンフライ麺よりも美味しかったです。量は70gと多くはないものの、コンビニで208円(税込224円)の商品なので、コストパフォーマンス的にも悪くありませんでした。

スープ

じわじわクセになる感じ

5.0

たとえばセブンゴールドの「すみれ 札幌濃厚味噌」に使われている液体スープは、たっぷりのラードと重心の低い味噌のコクが特徴となっているのに対し、それと比較して「黒胡麻味噌」の粉末スープは軽く、そこまで味噌の風味も強くありません。また黒胡麻についても担担麺のスープほど全面に主張してくることはなかったので、色のわりに大人しい味なんだなぁ‥‥というのがファーストインプレッション。

しかし、いつもの重厚なスープとは違う、その穏やかなテイストの中には確かな旨味があり、しいたけ調味量などの隠し味もさることながら、後引く味わいを演出する絶妙な甘みも注目すべきポイント。

ちょっと分かりにくいけど焙煎胡麻油っぽい色

さらに別添の特製オイルは豚脂(ラード)を軸に、焙煎した胡麻油の芳ばしい風味を効かせ、大判どんぶり型のスープよりも軽めに仕上げながら、ついつい次の一口を誘ってくる、その加減が絶妙な塩梅。最初は見た目のわりに‥‥という拍子抜けのイメージが強かったところ、気が付けばスープの量が減っていた、そんな魅力の持ち主です。

具材

麺のクオリティを思えば納得

4.0

構成はチンゲン菜、味付豚肉、赤ピーマンとシンプルで、どれも使い回しの具材になりますが、絶妙な甘みが印象的なスープにチンゲン菜の風味がベストマッチ。食感もシャキシャキと歯触りがよく、前述の平日限定メニュー「焙煎黒胡麻味噌ラーメン」と紐付ける要素としても重要なポイント。

カップヌードルでいうところの “謎肉じゃない方”

味付豚肉はセブンイレブンでも人気を博す「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」にも入っている挽肉で、大きな個体は旨もが強く、小さな個体もスープの旨みを底上げしてくれる要員。もうちょっと具材に力を入れてほしかった思いもありますが、麺のクオリティが高かったこと、加えて値段もNB(ナショナルブランド)商品の縦型ビッグよりも安かったので、うまくコスト配分ができていると感じました。

総評

5.0

大判どんぶり型の「すみれ 札幌濃厚味噌」に匹敵する味の濃さに期待していた場合、十中八九の確率で肩透かしを食らうことになりますが、ノンフライ麺のクオリティについては値段以上。真っ黒な見た目のわりに、黒ごま一辺倒のスープではなかったので、ちょっと物足りなさを感じたところもありますが、いつもの「すみれ」とは一線を画す、ボディーブローな旨みが魅力的な一杯。

コンビニのセブンイレブンで購入しても208円(税込224円)と高い商品ではないですし、いつもの「すみれ」は重たいんだよな‥‥という方にとっては朗報になりますので、売り切れる前に最寄りのセブンイレブンをチェックしてみてください(author・taka :a)

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