ついに公式がアレンジ「チキンラーメンどんぶり わかめ」いつものチキンラーメンに “わかめ” ドォーン!!

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日清食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年3月8日(月)新発売、日清食品のカップ麺「チキンラーメンどんぶり わかめ」の実食レビューです。

発売から60年以上の歴史を誇る「チキンラーメン」ブランド史上初の with わかめ!? ありそうでなかった “わかめ入りのチキンラーメンどんぶり” 登場!!

通常の「チキンラーメンどんぶり」と何が違うのか、実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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チキンラーメンどんぶり わかめ

チキンラーメンとは、日清食品を代表するインスタントラーメンのロングセラーブランドで、1958年(昭和33年)8月25日に新発売。後に日清食品を創業することになる考案者・安藤百福(あんどう ももふく)氏の “いつでも、どこでも、手軽に食べられて、家庭に常備できるラーメンをつくりたい——” という想いにちなみ、即席めん業界の礎を築くことになる「チキンラーメン」が誕生しました。

2010年(平成22年)ひよこちゃんのデザインを刷新

1958年(昭和33年)の日本といえば、国鉄の初乗りが10円、都内の銭湯入浴料金(大人)が16円だった頃。しかし、同年8月25日に売り出された即席袋めん「チキンラーメン」の値段は、85g入り35円と高額で、国鉄の初乗りと比較して3倍以上、銭湯で2回は入浴できる金額。そのため販売前は受け入れられなかったそうですが、大阪府大阪市福島区の問屋が納入を決め、後に即席めんブームを巻き起こす火種になります。

そんな「チキンラーメン」より、シリーズ史上初の即席カップめんタイプが発売されたのは、日清食品が “ブランドマネージャー制” を導入した1990年(平成2年)8月の話。それは「チキンラーメン」や「カップヌードル」「日清のどん兵衛」など、ブランド別にマーケティングを担当させることで熾烈な社内競争を生み、それぞれが担当するブランドの価値向上とライバル意識による新製品の打ち出し合いを狙った制度。

各ブランドにはブランドマネージャーが配属され、さらに営業や技術、企画部門など、数名のスタッフが新製品の開発やブランドの育成について話し合い、最初の商品として現れたのが「チキンラーメンどんぶり」で、文字通りチキンラーメンをカップ麺に落とし込んだもの。当初は「カップヌードル」との競合が懸念されたそうですが、袋麺よりも簡単に調理できる簡便性が支持されて、初年度の売り上げは約80億円の大ヒットを記録。

2021年3月現在の「チキンラーメンどんぶり」

その後も「チキンラーメンどんぶり」のスポット商品として「チキンナゲット」や「プラスカレー」「プラスワンタン」「ガラしお」「鶏だんご」「焼きとり」「プラスキムチ」「野菜チャンプルー風」「プラス杵つきもち」「関東風とき玉麺」「プラスとろ〜りチーズ」「鶏つくね鍋風」「バター香るクリームスープ仕立て」「トマトスープにバターの香りを添えて」「チキンのアヒージョ風」など‥‥

奇抜な変わり種から王道の組み合わせまで、様々なフレーバーを展開してきたのですが、意外なことに「わかめ」をテーマにした商品はなく、それは袋麺が発売された1958年(昭和33年)8月25日から数えても初の試み。カップラーメン×わかめといえば、エースコックの「わかめラーメン」が有名で、もちろん他のカップ麺でも珍しい具材ではなく、しかしながら「チキンラーメンどんぶり」としては前例のない組み合わせ。

パッケージには「香ばしいごま入りチキンスープ」の文字があり、わかめに挟まれたひよこちゃんが描かれ、ひよこちゃんの公式Twitterアカウントも “チキンスープ×わかめは相性最高!” と新商品の魅力をアピール。誰でも思い付きそうな組み合わせなので、いまさら感が否めない面もありますが、逆に新鮮な印象を受ける展開に「満を持す」という言葉も当てはまる今回の新商品。

可愛いんだけどシュールw

ちなみに通常の「チキンラーメンどんぶり」は、2018年6月4日のリニューアルで “とろふわ” 食感のFDかきたまを導入し、具材のブラッシュアップを図ったところ。おそらく麺に関しては通常商品と比較して大差ないと思いますが、わかめの参入でスープの印象は確実に変わっているはずなので、通常版との違いや共通点に注目しながらレビューします。

開封

通常版「チキンラーメンどんぶり」開封

さて、まずは通常の「チキンラーメンどんぶり」開封直後。小袋は別添されていませんが、とろふわかきたまにリニューアルしたフリーズドライ加工の具材が袋麺にはない魅力であり、どんぶりなどを用意する必要がない(熱湯を注ぐだけで食べられる)簡便性の高さもヒットの要因。ちなみに2004年8月30日のリニューアル発売以降、カップ麺にも “たまごポケット” が採用されたので、追い卵で月見アレンジが可能なのもポイント。

「チキンラーメンどんぶり わかめ」には小袋を別添

対して新作の「チキンラーメンどんぶり わかめ」にフリーズドライ加工の具材は搭載されておらず、しかしながら2種類の小袋(かやく・あとがけスパイス)を別添し、通常の「チキンラーメンどんぶり」と差別化。こちらの麺にも “たまごポケット” を採用しているため、お湯を入れる前に生卵を落とす月見アレンジも可能となっているのですが、わかめの戻り具合を考慮すると生卵は入れないほうが安全かもしれません。

日清食品が設定しているメーカー希望小売価格は、通常の「チキンラーメンどんぶり」及び「同 わかめ」どちらも193円(税別)なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は198円(2021年3月現在)が相場。スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗であれば、税込100円〜130円前後が平均的な値段になるのではないかと思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:チキンラーメンどんぶり わかめ
製造者:日清食品株式会社
製造所:A・関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:85g(めん80g)
商品コード:4902105266564(JAN)
発売日:2021年03月08日(月)
実食日:2021年03月12日(金)
発売地域:全国
取得店舗:ローカルスーパー
商品購入価格:127円(税込)
希望小売価格:193円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(かやく・あとがけスパイス)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、糖類、香辛料、たん白加水分解物、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー)、かやく(ごま、わかめ、味付卵)、スパイス(香辛料(胡椒、にんにく、しょうが)、植物油脂)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、増粘多糖類、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチノイド色素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

栄養成分表示:カロリー 386kcal(めん・かやく 363kcal / スープ 23kcal)、たんぱく質 9.6g、脂質 14.9g、炭水化物 53.3g、食塩相当量 5.3g(めん・かやく 2.3g / スープ 3.0g)、ビタミンB1 0.26mg、ビタミンB2 0.40mg、カルシウム 132mg【チキンラーメンどんぶり】

お湯を入れるだけで食べられる通常の「チキンラーメンどんぶり」は、熱湯3分後に広がる黄色い掻き玉が嬉しいビジュアルで、もちろん土台のチキンラーメンとタマゴの相性に疑う余地はありません。ちなみに通常版の内容量は85g(めん80g)となっており、それについては新作の「チキンラーメンどんぶり わかめ」と共通のポイントになりますが‥‥

栄養成分表示:カロリー 393kcal(めん・かやく 369kcal / スープ 24kcal)、たんぱく質 9.3g、脂質 17.2g、炭水化物 50.2g、食塩相当量 5.7g(めん・かやく 2.6g / スープ 3.1g)、ビタミンB1 0.25mg、ビタミンB2 0.49mg、カルシウム 209mg【チキンラーメンどんぶり わかめ】

麺が見えないほどの the WA・KA・ME! 先入れの「かやく」に入っていた、麺が見えないほどの「わかめ」を筆頭に、こちらのタマゴは「スクランブルエッグ」を採用。加えて煎り胡麻(いりごま)の量も多く、さらに後入れの「あとがけスパイス」も重要で、とにもかくにもミネラルたっぷりのビジュアルがチキンラーメンらしからぬ調理直後。

カロリーは「チキンラーメンどんぶり わかめ」のほうが微妙に高く、脂質や食塩相当量、カルシウムの値も高くなっているのですが、カルシウム以外の数値は再計測による誤差の範囲内。引き続き通常版との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、総評は「チキンラーメンどんぶり わかめ」の感想に基づきます。

めん

実は通常版と原材料の構成が違う

通常の「チキンラーメンどんぶり」に使われている麺は、ローストしょうゆベースのチキンスープで味付けした芳ばしい油揚げ麺で、原材料名は「小麦粉、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、糖類、香辛料、たん白加水分解物、卵粉、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー」と複雑なフレームワーク。食べ始めは適度なコシが楽しめるのですが、じきに柔らかくなってくる頼りなさも魅力。

対する「チキンラーメンどんぶり わかめ」の油揚げ麺もローストしょうゆベースのチキンスープで味付けされているのですが、原材料名は「小麦粉、植物油脂、しょうゆ、食塩、チキンエキス、糖類、香辛料、たん白加水分解物、デキストリン、香味調味料、オニオンパウダー」ということで、よく見ると “卵粉を使用していない” というのが通常商品との大きな違い。

「チキンラーメンどんぶり わかめ」に使われている麺は、卵粉を練り込んでいる通常のチキンラーメンと比較して伸びるのが早く、プリッとした歯切れのよさやコシも弱め。実際のところ、わかめと一緒に食べる状況になるので、正直そこまで気にならないといえば気にならないものの、まったく同じ麺を使っているわけではないことが分かりました。

スープ

ここだけ見たら別物

通常の「チキンラーメンどんぶり」に粉末スープやスパイスなどは別添されていないので、いつもの麺から滲み出るエキスでスープの味を構成しているのですが、具材のFDブロック(たまご、ねぎ)も忘れてはいけません。どちらも優しい風味かつインスタント的ではありますが、まったく具材が入っていない袋麺のスープとは違う、カップ麺ならではのステータスを感じるテイスト。

同じく「チキンラーメンどんぶり わかめ」のスープも味付麺から滲み出る旨みを利用しているのですが、わかめに由来する磯の風味が強く、多めの煎り胡麻と粗挽きホワイトペッパーの主張も強め。いつもはオリジナルの魅力を踏襲しつつ、軽めに味や具材を捻ってくるパターンを定石としていた「チキンラーメンどんぶり」ですが、今回のスープは別物といっても過言ではありません。

なかでも主張が強いのは、わかめの風味よりも別添のスパイスで、香り高い粗挽きホワイトペッパーのアクセントもさることながら、にんにく(ガーリックパウダー)と生姜の香味も素朴なスープの中において凄まじい存在感。もしも麺が「チキンラーメン」じゃなかったら、完全に違うブランドのスープといってもバレないかも。

具材

エースコックの「わかめラーメン」をリスペクト

通常の「チキンラーメンどんぶり」に入っている “とろふわかきたま” は、文字通りトロッ、フワッな口当たり。さらにフリーズドライのネギで彩りもよく、どちらもチキンラーメンのスープや麺と相性抜群。ここに鶏肉も入っていたら完璧なのに‥‥というのは、ちょいちょい発売される縦型ビッグの担当です。

一方の「チキンラーメンどんぶり わかめ」には、わかめの緑、芳ばしい風味と食感が嬉しい煎り胡麻、黄色はコーンではなくスクランブルエッグを取り揃え、某わかめラーメンには入っているメンマは不在。わかめの厚みはエースコックほどではなく、しかしながら廉価版の商品に使われている具材ほど薄くもなく、量は麺が見えないほど大量で、変わり種らしくインパクトはバッチリでした。

総評

5.0

いつもの「チキンラーメンどんぶり」に、慎ましく「わかめ」を添えてみました‥‥などという大人しい商品ではありません。むしろ W A K A M E ドォーン! スパイスバシィーッ! みたいな。そのため “いつもの” 安心感や芳ばしい鶏ガラしょうゆ味に期待していた場合、あまりの変貌ぶりに驚いてしまうかもしれないけれど、その思い切りのよさが清々しい一杯。

かなりエースコックの「わかめラーメン」(なお2021年3月8日リニューアル)にインスパイアされているような印象を受けたので、チキンラーメンのプライドとは‥‥みたいな思いもありますが、逆にエースコックの反撃に期待したい展開。はたして日清食品の挑戦状はエースコックに届くのか、今後の動向に注目です(author・taka :a)

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