ジョブチューンの審査員、またカップ麺を‥‥麻布和敬監修「サッポロ一番 塩らーめん」の実力とは

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年6月19日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 塩らーめん 麻布和敬監修 鱧・梅・山椒 三種仕上げ タテビッグ」の実食レビューです。

ミシュランの星付き日本料理店がカップラーメンを監修!? あの有名一流料理人が「サッポロ一番 塩らーめん」を “季節感と贅沢感のある和食らしい味わいに” アレンジ!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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サッポロ一番 塩らーめん 麻布和敬監修

サッポロ一番(さっぽろいちばん)とは、1953年(昭和28年)11月設立の富士製麺を前身とし、現在は東京都港区赤坂に登記上の本社を、群馬県前橋市朝倉町に事務本部及び本社工場を置くサンヨー食品の代名詞となったロングセラーのブランドで、1966年(昭和41年)1月5日に発売された即席袋めん第1号「サッポロ一番 しょうゆ味」を皮切りに発足。

不動の人気を誇る「サッポロ一番 塩らーめん」

その後は1968年(昭和43年)9月1日に「みそラーメン」を、1971年(昭和46年)9月1日には「塩らーめん」を発売し、どちらも即席袋めんランキングNo.1の座を争い続けているのですが、後者については発売当初より “家庭でアレンジしてもらうことを前提に組み立てられた味である” というのは知る人ぞ知る話。そんな「サッポロ一番 塩らーめん」に、新たな公式アレンジが登場しました。

今回の新商品「サッポロ一番 塩らーめん 麻布和敬監修 鱧・梅・山椒 三種仕上げ タテビッグ」は、グルメガイドブックとして世界的な権威を保有する『ミシュランガイド』の “一つ星”(近くに訪れたら行く価値のある優れた料理)に選出された「麻布 和敬(あざぶ わけい)」監修によるカップラーメンで、あの「サッポロ一番 塩らーめん」を “季節感と贅沢感のある和食らしい味わいに” アレンジ。

野崎洋光(のざき ひろみつ)その人が総料理長を務める東京都港区南麻布の日本料理店「分とく山(わけとくやま)」出身の経歴を持ち、現在は自身も一流料理人としての地位を確立した「麻布 和敬」代表・竹村竜二(たけむら りゅうじ)シェフ監修のもと、鱧(はも)や梅、山椒(さんしょう)をスープに使用した、いつもとは違う特別な「サッポロ一番 塩らーめん」とのこと。

「麻布 和敬」の店内写真と商品の概要

「麻布 和敬」という名前は、わび茶の完成者として知られる千利休の精神と境地を表した『和敬清寂』を由来とし、時代を超えても色褪せない “現代の日本料理” を提供。その創業者である竹村シェフは、松尾芭蕉が提唱した俳諧の理念『不易流行』と “人がつくり、人がたべる。それが料理” という持論を信念に、本質を忘れない中にも進化を重ね、世界に認められるポジションを確立しました。

また「麻布 和敬」の竹村シェフといえば、TBS系列の番組『ジョブチューン 〜アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』で審査員を務める人物。TwitterなどのSNSを中心に、しばしば炎上商法と話題になる番組の遣り口については賛否両論ありますが、竹村シェフは「麻布 和敬」のオープン(移転)前に『ミシュランガイド広島・愛媛 2018 特別版』で “二つ星” を獲得するなど、確かな実力の持ち主です。

ちなみに今回のカップ麺に関する商談用の資料には “プチ贅沢×有名一流料理人コラボ第二弾” と記載されていたので、前回のコラボなんだったっけか‥‥などと、しばらく結び付かなかったのですが、2022年11月14日に “サッポロ一番と有名シェフのコラボ第一弾” として登場した「サッポロ一番 みそラーメン 菰田欣也監修 四川火鍋風 タテビッグ」の続編とみて間違いありません。

偶然とは思えない『ジョブチューン』被り

コラボ第1弾の「みそラーメン」を監修した菰田欣也(こもだ きんや)シェフは、自身の集大成でもある高級四川料理レストラン「4000 Chinese Restaurant」の総料理長で、竹村シェフと共に『ジョブチューン』の審査員も務めている、かなり著名な中華料理界の重鎮。まだ一流料理人の基準=ジョブチューンの審査員と確定したわけではないけれど、まったくの無関係ともいえないでしょう。

開封

遅れ馳せながらパッケージの御仁が竹村シェフ

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、食べる直前に加える「仕上げの小袋」1パックのみ。サンヨー食品の公式ウェブサイトには “竹村竜二氏監修により、袋めん「サッポロ一番 塩らーめん」の味わいをベースに、季節感を重視した和の素材の風味を加え、アレンジしました。” との記載があるため、和の趣と季節感、それと「サッポロ一番 塩らーめん」の共鳴が注目すべきポイント。

大きめの鶏だんごが好印象

かやくは、メインとなる「鶏だんご」を筆頭に、彩りを添える「花形かまぼこ」と「ねぎ」の組み合わせで、それぞれ新開発ではないと思いますけど、あの「麻布 和敬」監修といわれたら、和の趣を感じなくもないラインナップ(わりと単純な筆者)。鶏だんごのサイズが大きめなので、1個あたりの食べ応えに期待できそうな雰囲気です。

2023年6月1日出荷分から実施されている各社の価格改定(メーカー希望小売価格の底上げ)により、その直後から変則的な値段の製品が市場に出回っているのですが、今回のメーカー希望小売価格は271円(税別)ということで、これが現在の縦型ビッグ製品におけるディファクトスタンダード。245円(税別)からの値上げなので、しばらくは割高に感じてしまうと思いますが、少しずつ慣れてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:サッポロ一番 塩らーめん 麻布和敬監修 鱧・梅・山椒 三種仕上げ タテビッグ
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 関西工場
内容量:92g(めん72g)
商品コード:4901734050186(JAN)
発売日:2023年06月19日(月)
実食日:2023年06月25日(日)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
小売価格:271円(税別)
購入価格:292円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、やまいも粉)、スープ(はもエキス、食塩、香辛料、糖類、粉末梅酢、チキン調味料、ごま、こんぶエキス、ポークエキス、野菜粉末、たん白自己消化物、味付豚肉、かつお節調味料、鶏肉野菜椎茸調理品)、かやく(鶏だんご、かまぼこ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、炭酸カルシウム、酒精、香料、かんすい、増粘剤(加工でん粉、キサンタン)、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・やまいもを含む)

実食開始

「サッポロ一番 塩らーめん」の流れを汲む麺

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。いわゆる中華麺と比較して白っぽい見た目だったり、生地に “やまいも粉” を練り込んでいたり、なるほど袋麺の「サッポロ一番 塩らーめん」を彷彿とさせる特徴を備えています。ただ、鍋で煮込む工程を挟まないため、お湯を注ぐだけで食べられる簡便性の高さと引き換えに、いくつか妥協すべきポイントがあるのも事実。

たしかに例の香りなんだけど、あきらかに違う

別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「仕上げの小袋」を温めながら待つこと3分。ときにサンヨー食品の縦型ビッグに別添されている小袋といえば、いつも名称が「仕上げの小袋」なので、液体スープなの? オイルだけなの? そもそも何なの?w などと、入れるまでのドキドキ感が楽しめます。上記の画像では分かりませんけど、今回は “ペースト” が充填されていました。

ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き鱧・梅・山椒とサッポロ一番の共鳴に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(92g)あたり
カロリー:389kcal
たん白質:9.4g
脂  質:13.3g
炭水化物:57.9g
食塩相当量:6.0g
(めん・かやく:1.9g)
   (スープ:4.1g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.30mg
カルシウム:180mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:389kcal(めん・かやく:328kcal)(スープ:61kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

オリジナルの魅力を可能な限り再現

5.0

サッポロ一番の御三家(袋麺)を例に挙げると、断面は「しょうゆ味=四角」「みそラーメン=楕円」「塩らーめん=丸」と形状を変えており、しょうゆ味の麺には醤油を、みそラーメンの麺には味噌を、塩らーめんお麺には山芋の粉を練り込むなど、それぞれのフレーバーに合わせて配合を変えているのも特徴的。

ちょっと形状は違うけど

有名シェフ(一流料理人)コラボ第1弾「サッポロ一番 みそラーメン 菰田欣也監修 四川火鍋風 タテビッグ」の油揚げ麺に味噌は練り込まれていなかったので、すこし残念に思っていたのですが、前述のように今回の油揚げ麺には山芋の粉を配合。袋麺と完全に同じ食感とはいえないけれど、ふんわり上がってくる甘さだったり、優しい余韻だったり、きちんとオリジナルに通じる魅力が楽しめます。

そのためミシュランの星付き日本料理店とは無縁といっても過言ではない、大量生産用の揚げ油に由来する特有のコクも伴いますが、後述するスープとの相性に問題はなく、それも込みで「サッポロ一番 塩らーめん」らしいと素直に楽しめました。ちょっと早めに伸びてきますけど、麺の自己主張が穏やかになってくる後半が美味しさのピークかもしれません。

スープ

いやー、これはいいですよ

6.0

まずは「仕上げの小袋」を入れる前に味わってみたところ、商品名にも入っている「鱧」の存在感は希薄です。しかしながら「山椒」のアクセントは繊細かつ鮮明で、後味をキュッと引き締めてくれる「梅」の程よい酸味も印象的。それらを支える土台は “セロリの隠し味” が個性的な「サッポロ一番 塩らーめん」らしい味わいを実直に受け継いでいるのですが——

「仕上げの小袋」の中身がヤバい

続けて「仕上げの小袋」を加えてみると、ありきたりな魚介エキスとは異なるベクトルを歩む、淡白でありながらも濃厚な「鱧」の旨みが全体に浸透し、ワンランク‥‥いや、それ以上に深みのあるスープにグレードアップ。さらに「梅」の酸味も輪郭を増すことで、なるほど “季節感と贅沢感のある和食らしい味わい” という訴求にも納得の仕上がりに。

通常、こういったスープをレビューするとき、やれ麺から滲み出る揚げ油の風味が気になるだの、やれノンフライ麺がよかっただの、そういった不満を書き綴ることが多い筆者なのですが、しっかり手を加えながらも「サッポロ一番 塩らーめん」の延長線上に位置するため、油揚げ麺であることが目立ってネガティブに作用することもなく、いやはや素晴らしいアレンジでした。

かやく

シンプルさが好印象

5.0

鶏だんごの数は個体差で変動するため、もしかしたら5個以上入っていた(ラッキー)とか、逆に2個しか入っていなかったとか、そういった不運に見舞われることもあるかと思います。ただ、クオリティの高さについては共通の項目で、ふわふわとした食感や鶏の旨みも然る事乍ら、ほんのり生姜を効かせた味付けも「麻布 和敬」監修のスープにフィット。

ねぎは熱風乾燥(AD / エアードライ)だったので、これが凍結乾燥(FD:フリーズドライ)なら言う事なしだったんですけど、花型のカマボコは見た目に嬉しく、スープの完成度や「麻布 和敬」で振る舞われている料理のイメージも踏まえると、このシンプルさに価値が見出せました。ちなみに「サッポロ一番 塩らーめん」といえばの “切り胡麻” は別添されていませんが、ほどよくスープに入っています。

総評

5.5

即席めんマニアでなくともイッパツで「サッポロ一番 塩らーめん」と分かるくらい、きわめて明白に “あの味わい” が土台を支えているのですが、夏に旬を迎える「鱧」の旨みに、これまた夏に嬉しい「梅」の酸っぱさ、そして和の趣を演出する上で効果的な「山椒」のアクセントなど、それらをサッポロ一番のDNAに違和感なく組み込んでいる、とても素晴らしいアレンジでした。

というわけで、第2弾も大成功だと感じたサッポロ一番×有名シェフ(一流料理人)コラボ。引き続き『ジョブチューン』と関わり合いの深い人物と手を組むのか、次のアレンジ元に選ばれるフレーバーは何なのか、第3弾も見逃せません【author・taka :a(大石敬之)】

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