サンポーが地獄の激辛カップ麺を開発!? トライアル限定「九州地獄豚骨ラーメン」を食べてみた結果——

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サンポー食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、TRIAL(トライアル)限定の激辛カップ麺、サンポー食品「九州地獄豚骨ラーメン」の実食レビューです。

名前に「地獄」が付くほどの激辛豚骨ラーメン!? 九州産激辛辛子高菜と九州産激辛唐辛子を使用した “TRIAL専用” のPBカップラーメンがヤバい!!

ちゃんと辛い?辛くない?実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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九州地獄豚骨ラーメン

サンポー食品株式会社(SANPO FOODS Co.,Ltd.)とは、佐賀県三養基郡基山町に本社工場を置き、即席めん(カップめん、棒状ラーメン)及び乾めんの製造・販売を生業としている九州のトップメーカーで、大石忠徳(おおいし ただのり)現社長の祖父・大石忠蔵(おおいし ちゅうぞう)氏が立ち上げた創業1921年(大正10年)1月の「米穀卸大石商店」が現業の前身。

イメージキャラクターの名前はヤカンちゃん

もとは米卸業として創業したサンポー食品ですが、1949年(昭和24年)6月に「株式会社旭製粉製麺所」を設立し、本格的な製麺事業に取り組み始め、1959年(昭和34年)4月 “棒ラーメンの元祖” とされる「三宝(みたから)ラーメン」を市場に投下。その味を受け継いだ1978年(昭和53年)8月発売の即席カップめん「焼豚ラーメン」は、同社を代表する絶対的エースとして、全国にコアなファンを抱えています。

今回のカップ麺「九州地獄豚骨ラーメン」は、福岡県福岡市東区に本社を置くIT企業・株式会社トライアルカンパニーとサンポー食品の共同開発商品で、販売店は北海道を除く全国のトライアルが対象店舗。サンポー食品曰く “九州産激辛辛子高菜と九州産激辛唐辛子を使用した、名前に「地獄」が付くほどの激辛豚骨ラーメン” ということで、どれほどの辛さなのか期待が高まるところ。

サンヨー食品及びトライアルの公式ウェブサイトに製品情報やニュースリリースはアップされておらず、いつから販売されていたのかネット上を検索しても正確な発売日は出てこなかったのですが、サンポー食品の公式Twitterアカウントが2020年8月20日に “好評発売中” とツイートしていたのを確認。つまり、今年の夏にはリリースしていたらしく、2020年12月13日現在もトライアルのカップ麺コーナーに並んでいました。

販売価格は税込199円

念のため実食前にツイッターで「九州地獄豚骨ラーメン」の感想を検索してみたところ「マジで辛かった」「辛子高菜だけでなくスープ自体も激辛で涙が止まらなかった」「かなり辛い」「口の中が痛いだけのスープで辛子高菜の味すら分からないレベル」など、なかには「激辛マニアには普通以下の辛さ」というコメントもありましたが、思っていたよりも被害報告が多くてビックリ。

トライアルのPB(プライベートブランド)商品として企画されたサンポー食品のカップ麺といえば、このブログで2020年11月29日にレビューした「超濃厚豚骨ラーメン」が記憶に新しく、それよりも以前に販売されていた「透辛麺(すけるからめん)」など、2020年だけでも何度かタイアップしている両社。どちらも九州に本社を置く企業なので、その流れから定期的なコラボを持ち掛けているのでしょう。

ちなみにサンポー食品のNB(ナショナルブランド)商品には、1985年(昭和60年)の発売より長年愛され続けている標準どんぶり型のカップ麺「高菜ラーメン(高菜とんこつラーメン)」があり、それにも九州産高菜を100%使用したレトルト調理パックの辛子高菜を別添しているのですが、胡麻油で炒めた風味が強く、激辛の辛子高菜ではありません。

九州産激辛辛子高菜・激辛唐辛子使用

対して今回のトライアル限定商品「九州地獄豚骨ラーメン」のパッケージには、はっきり “激辛辛子高菜” の文字があり、唐辛子の品種までは明らかにされていませんが、辛味の強い “激辛唐辛子” を使用とのこと。ちなみに筆者の行動圏内にある田舎のトライアルでは、いかにもインパクトのあるパッケージのせいで、行き交う一般客から危険物でも見るような目でスルーされており、案の定まだまだ売れ残っていました‥‥w

開封

激辛の辛子高菜はレトルト調理品を採用

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」に、後入れの「辛子高菜」と「調味油」で合計4袋。やはり辛子高菜は同社の高菜ラーメンよろしくレトルト調理品を使用しているのですが、それと比較して明らかに攻撃的な色合いで、粉末スープの量は多く “スープ自体も激辛で涙が止まらなかった” との口コミもあったことから、スープ単体での辛さレベルも気になるところ。

ラード配合の芳ばしい揚げ油がポイント

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。原材料名には同社の「焼豚ラーメン」と同じくラードを使っている、つまりラードを配合した油で揚げているため、調理前から独特の芳ばしい香りが漂います。一見すると同じ汎用麺に思えるのですが、サンポー食品は容器のサイズに合わせて小麦の配合を変えているため、そこもこだわりのポイント。

販売店舗は北海道を除くトライアル全店で、筆者の購入店舗ではセール価格の税込199円で販売されていたのですが、トライアル専用のカップ麺で税込199円は高めの値段。しかしながらレトルト辛子高菜に別添4袋という構成から、頭ごなしにコストパフォーマンスが悪いとはいえません。

※なお在庫状況は店舗により異なりますので、お近くの販売店にお問い合わせください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:九州地獄豚骨ラーメン
製造者:サンポー食品株式会社
製造所:本社工場(佐賀県三養基郡基山町長野230)
内容量:129g(めん85g)
商品コード:4901773100583(JAN)
発売日:2020年08月上旬〜中旬
実食日:2020年12月13日(日)
発売地域:全国(北海道を除く)
取得店舗:トライアル
商品購入価格:199円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大盛バケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:500ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:4袋(かやく・辛子高菜・粉末スープ・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)、スープ(ポークエキス、豚脂、香辛料、粉末油脂、食塩、チキンエキス、しょうゆ、ホエイパウダー(乳製品)、フライドガーリック、植物油脂、魚介エキス)、かやく(高菜(九州産高菜)、焼豚、きくらげ、ごま、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、pH調整剤、増粘多糖類、かんすい、微粒二酸化ケイ素、酸味料、ウコン色素、乳化剤、カラメル色素、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む)※本品は、えびを使用した設備で製造しています。

実食開始

小袋は「かやく」と「粉末スープ」のみ先入れ

小袋は「かやく」と「粉末スープ」のみ先入れで、かやくの小袋に入っているのは、丸型のチャーシュー、キクラゲ、ねぎ、ごま(すりごま・いりごま)の4種類。サンポー食品のカップ麺らしく、かなり粉末スープの量が多いので、より効率よく粉末スープを溶かすために “かやくを麺の上にあけてから粉末スープの順に入れる” のもポイント。

ぜんぜん見た目は辛くなさそうだけど‥‥

あとは粉末スープの上を狙い、ゆっくりと熱湯を注いでから3分間、待っている間に「調味油」と「辛子高菜」をフタの上にのせて温めて、時間になったら粉末スープを完全に溶かし、調味油と辛子高菜をトッピング。一見すると「九州地獄豚骨ラーメン」なんて、おどろおどろしい商品には見えないのですが、それだけにファーストインプレッションとのギャップが牙を剥いてきそうな調理直後。

なお個人的に「透辛麺(現在製造終了)」は大辛程度だと感じたのですが、日清食品(セブンプレミアム)のカップ麺「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」及び寿がきや食品のカップ麺「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」を激辛のボーダーラインに設定しているので、評価基準の参考にしてください。それでは、気になる辛味の強さや豚骨の厚みに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(129g)あたり
カロリー:556kcal
たん白質:13.9g
脂  質:25.9g
炭水化物:66.7g
食塩相当量:7.6g
(めん・かやく:3.0g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.43mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:222mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

サンポー食品らしい油揚げ麺

5.0

丸刃で切り出された丸断面の中細ちぢれ麺は、ラード配合の揚げ油に由来する独特の芳ばしい風味が心地よく、明らかにサンポー食品の絶対的エース「焼豚ラーメン」の流れを汲んだ油揚げ麺を採用しているのですが、それと比較して伸びにくい印象を受けるため、まったく同じ原材料名(小麦粉、植物油脂、ラード、食塩、植物たん白)でも同じ麺ではない様子。

独特の歯応えと芳ばしい風味が魅力

食べ始めはコリッとした独特の歯応えと適度なコシが楽しめる、加水率の低い硬めの低加水麺で、徐々に歯切れのよさが目立つ軽めの食感にシフトしていきますが、ネガティブに湯伸びするのではなく、ちょっと軽めの食感もいいなー、なんて思えるノスタルジックなフライ麺。おそらく新開発の麺ではないけれど、悪い意味で安っぽい麺とは違う、これぞ古き良き趣のあるインスタントラーメンど真ん中。

麺の量は85gなので、エースコックの「スーパーカップ1.5倍」や東洋水産の「でかまる」「ごつ盛り」など、大手メーカーが保有する大盛バケツ型ブランドの標準麺量(90g)と比較して若干ながら少ないのですが、体感的にボリュームとしては大差ありません。カップラーメンらしいカップラーメンが食べたい気分のときに、ピッタリと欲求を埋めてくれるような、ある意味とても尊い麺だと思います。

スープ

見た目は白いのにガッツリ辛いw

5.5

豚骨の風味はスナック的で、しかしながら旨みの純度は高く、これまでにサンポー食品が培ってきた豚骨のノウハウが伝わってくる濃厚な豚骨スープに仕上がっているのですが、ぜんぜん辛くなさそうな見た目に反して “しっかり辛い” サプライズ。辛味の強さは九州産激辛辛子高菜をトッピングする前から大辛もとい激辛に片足を突っ込んだ辛さといっても過言ではないレベルだったので、辛い食べ物が苦手な方は要注意。

口に含んだ瞬間、最初は炊き出し感の強い豚骨の旨みを感じるのですが、間髪入れずに唐辛子の鋭い辛味が舌を刺してくる、想像以上に瞬発力のある辛さ。それでいて遅効性かつ蓄積型の辛味を特徴とするハバネロのように、じりじりと舌に居座ることはなく、実に引き際のいい爽やかな辛さだったのと、ほぼほぼ赤みを帯びていないことから、唐辛子の品種は「黄金蕃椒」あたりを使用しているのかもしれません。

オイルは辛くないけど膨よかで芳ばしい

もちろん辛さに特化しただけのスープではなく、濃厚な白湯系の豚骨を軸に、強めのガーリックと適度にペッパー系のアクセントも効かせ、別添の調味油が粉末スープでは出せないコクを表現。調味油の中身は豚脂(ラード)を軸に、そっとポークエキスを寄り添わせているような味わいで、これといってクセのあるタイプではないけれど、上質な動物油脂がスープをワンランク上のレベルに押し上げてくれていました。

具材

辛子高菜は値段以上

6.0

今回は「焼豚ラーメン」の変わり種ではないので、残念ながらチャーシューはアイデンティティのハート型ではないけれど、激辛豚骨スープに埋没しない、濃いめの味付けと噛み応えのある食感は好印象。ネギとキクラゲの量は少なめですが、ときおり感じるシャキシャキとしたネギに、キクラゲのコリコリとした食感、加えて胡麻の芳ばしさも濃厚な豚骨スープにベストマッチ。

白ご飯とイケるヤツ

そして、今回の主役といっても過言ではない九州産激辛辛子高菜(レトルト調理品)は、乾燥具材の辛子高菜とは一線を画す、なんだったらラーメン店のトッピングとして出てきても違和感を覚えないであろうクオリティの高さ。これ単体での辛さレベルは大辛くらいだと感じたのですが、激辛豚骨スープの熱と辛味が重なって硬派に辛く、スープの価値も高くなるリアルな風味と食感から、値段以上の満足感が得られると思います。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

麺・スープ・具材と全体的にインスタント感の強い仕上がりでありながら、反してレトルト調理品の九州産激辛辛子高菜のみ突出して本格的なリアリティを放ち、それでいて粉末ベースの豚骨スープや油揚げ麺と合わせても違和感はなく、むしろ結果的な満足感を大幅に底上げ。トライアル専用のPBカップ麺にしては税込199円と高めの値段設定ですが、まったくコストパフォーマンスは悪くありません。

前述の「北極」や「辛辛魚」よりも控えめですが、このレベルであれば充分に “激辛” を名乗っても差し支えなく、加えて辛子高菜は白ご飯にのせて食べたいくらい濃いめの味付けだったので、白ご飯と一緒に or 麺を食べ終えて残ったスープの〆に白ご飯どぼんで “2度おいしい” 一杯でした。というわけで、気になっている方は早めに最寄りのトライアルを要チェックです(author・taka :a)

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