日清の “ジェネリック天一” ドロラ王「ドロ、コッテリ、鶏白湯」を食べてみた結果 → 再現度高すぎwww

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年4月25日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯」の実食レビューです。

天下一品インスパイア!? ハマると抜け出せない、底なしの旨さ——。日清ラ王史上最高レベルに “ドロドロ” した極濃(ごくのう)ドロ、コッテリ、鶏白湯スープついに完成!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯

日清ラ王(にっしんラおう)とは、1992年(平成4年)9月21日の発売以来、変化の大きいラーメン業界において “その時代の王道” に進化し続けるブランドで、当初は湯切りを必要とする生タイプ麺を売りにしていましたが、2010年(平成22年)9月6日発売の新生「ラ王」より本格ノンフライめんブランドにブラッシュアップ。さらに八角型の個性的な容器を採用し、店頭での縦置きも可能にしました。

あらためて見るとインパクトが凄まじいw

今回の新商品「日清ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯」は、ラーメン業界で年々人気が高まっている、鶏の旨みと甘みを凝縮させた “ドロ、コッテリ” な鶏白湯を意識したカップラーメンで、とことんスープのドロ感を追求した一杯。もちろん麺はノンフライで、具材には鶏チャーシューを使うなど、三拍子揃って隙を見せません。

すでに一般の方にも幅広く認知されているため、いまさら詳しく解説する必要はないかと思いますが、念のため——。鶏白湯(とりぱいたん)とは、砕いた鶏ガラや丸鶏、もみじ(鶏の足)など、鶏を中心とする動物系の素材を強火で長時間じっくり煮込み、白濁させたスープの総称で、その濃厚でクリーミーなテイストから、醤油・味噌・豚骨・塩に続く「第5のスープ」として確固たる市民権を獲得。

スープが白く濁る理由は、大きく分けて二つあり、一つは鶏に由来する成分が凝固するから。前述の素材を水に入れて加熱すると、温度の上昇に合わせて鶏の蛋白(たんぱく)質が水分中に溶け出し、液中で油脂などと結合して、徐々に浮遊してきます。これが灰汁(あく)に該当する成分で、温度を上げ過ぎないように調節しつつ、何度も取り除けば透明度の高い清湯(ちんたん)になるのですが‥‥

写真は「天下一品」の “こってり”

あえて強火で炊き続け、本来なら混ざり合わないはずの水と油脂を一体化(乳化)させる、というのが白く濁る主な原因。なかには生臭さや雑味などのネガティブな要素が出ないように、何度も灰汁を取り除きながら乳化させる技法もあれば、雑味が出る灰汁ごと旨味に変えるワイルドなタイプもあり、たとえば「天下一品」の “こってり” も通称「ベジポタ」と呼ばれる鶏白湯の一種。

即席カップめんタイプの「日清ラ王」における “鶏白湯” といえば、2012年12月10日発売の冬季期限定商品「冬味ラ王 鶏炊き白湯 季節限定 WINTER(柚子胡椒付)」を皮切りに、さらなる本格ラーメンを追求した「日清ラ王Selection(セレクション)鶏炊き白湯」(2014年11月4日発売品)や「同 炊き出し鶏とろ白湯」(2016年6月27日発売品)など、まったく前例がないわけではありません。

しかし、1992年(平成4年)9月21日の発売から現在にかけて、今回の「ドロラ王」を除き “商品名に鶏白湯を冠した「ラ王」は存在しない” というのは、まさかと思える意外な事実。従来の「鶏炊き白湯」や「炊き出し鶏とろ白湯」も “じっくりと炊き出した鶏の旨み・甘みが感じられる、とろっと濃厚な” スープを意識していましたが、ここまで粘度の高さを訴求してきたのは初めて。

「ハマると抜け出せない底なしの旨さ」をアピール

いわゆる増粘多糖類(キサンタンガム、グァーガム)や加工でん粉といった増粘剤、あるいは小麦粉などを使ってスープの粘性を高めるのは造作もないこと。その粘度に対して鶏の旨味が伴っているのかどうか‥‥というのが最も重要なポイントになるので、鶏の旨味を意識しながらレビューします。

開封

4種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「鶏チャーシュー」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計4種。白い見た目の鶏チャーシューは、2021年12月7日発売のファミリーマート限定商品「らぁ麺はやし田 芳醇鶏醤油(二代目)」に入っていたメイン具材と酷似しているため、共通の鶏チャーシューを使用している様子。

黄色みが強い熱湯5分のノンフライ麺

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、べらぼうに太いわけではないのですが、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。日清ラ王のノンフライ麺といえば、2020年3月30日のリニューアル以降、さらなる麺の旨さを追求した “新・まるで、生めん。” に変わっているため、その技術を応用したノンフライ麺とみて間違いありません。ただ、ちょっと気になるのがメーカー希望小売価格の設定で‥‥

既存の「日清ラ王 背脂醤油」「同 濃厚味噌」「同 麻辣担々」「汁なし担々麺」では230円(税別)なのに対し、今回の「日清ドロラ王」は368円(税別)と高額で、これは「日清トリプルニンニク豚ラ王 ヤサイ、アブラ、ニンニク」と同じ値段。コンビニで購入した場合、税込価格は397円が相場になるため、この商品を評価するに当たり、費用対効果についても言及しなければいけません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯
製造者:日清食品株式会社
製造所:A・関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:125g(めん80g)
商品コード:4902105271568(JAN)
発売日:2022年04月25日(月)
実食日:2022年04月26日(火)
発売地域:全国
取得店舗:日清食品グループ オンラインストア
商品購入価格:397円(税込)
希望小売価格:368円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:八角どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(粉末スープ・液体スープ・鶏チャーシュー・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、卵粉、大豆食物繊維、チキン調味料)、スープ(鶏脂、チキンエキス、チキン調味料、ポークエキス、しょうゆ、糖類、ポーク調味料、ポテトパウダー、たん白加水分解物、乳化油脂、香辛料、小麦粉、食塩、酵母エキス、豚脂)、かやく(鶏チャーシュー、味付メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(増粘多糖類、加工でん粉)、かんすい、リン酸Ca、酒精、香料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、乳化剤、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

添付調味料は先に入れちゃダメ

別添の小袋は「鶏チャーシュー」と「かやく」のみ先入れで、ラインナップはシンプルですが、おそらくNB(ナショナルブランド)商品に白い鶏チャーシューを使うのは初めての試み。スープ類は2袋とも食べる直前に加える仕様となっているため、かならず熱湯を注いでから5分後に投入してください(※粉末スープ・液体スープを先に入れてしまった場合、麺が適切に戻らなくなるため)。

写真では伝わらないかもだけどマジでドロドロ

熱湯を内側の線まで注いだら、フタの上で液体スープを温めて‥‥というのは、よくあるアドバイス。しかしながら今回は添付調味料(スープ)を入れる順番にも注意が必要で、まずは「粉末スープ」を投入したら “すぐによく混ぜる” こと。もうひとつの「液体スープ」については “必ず粉末スープを溶かした後に” とのことなので、すこし面倒な気持ちもあるかと思いますが、調理の際は留意してください。

さて、前述のように “鶏白湯” といってもタイプは様々。ひたすら骨が砕けるまで煮込んだ骨系なのか、それとも丸鶏をペースト状にしたような肉濁系なのか、あるいはジャガイモなどの野菜と炊き込んだベジポタ系なのか、鶏白湯の系統にも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(125g)あたり
カロリー:453kcal
たん白質:13.9g
脂  質:12.1g
炭水化物:72.1g
食塩相当量:6.2g
(めん・かやく:2.7g)
   (スープ:3.5g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:320mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:453kcal(めん・かやく:344kcal)(スープ:109kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

新・まるで、生めん。の延長線上にあるノンフライ麺

5.0

とろみ成分が入っている「粉末スープ」を完全に溶かしてから「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせて-・などと調理している間に1分は経つと思いますが、それでも強めのコシが楽しめるノンフライ麺で、後述する濃厚なスープに負けない存在感。コシの強さ故、ちょっと食べ始めはゴムっぽい質感が気になる側面もありますけど、しばらくすれば馴染みます。

スープとの相性が計算された形状

形状はストレートに近いのですが、やや細めに切り出されていることに加え、角刃の形状が功を奏し、後述する極濃鶏白湯を容赦なく絡めてリフトアップ。その鶏白湯が強いので、小麦の風味は飲まれてしまいますが、輪郭のある口当たりとコシの強さでスープと対等に渡り合い、麺の存在感が埋没することはありません。

ちなみに容器側面の調理方法には記載されていませんが、熱湯5分きっちり守っても部分的に解れにくかったので、まずは “粉末スープを入れる前に麺を解す” のがポイント。ちょっと手間になりますが、粉末スープの溶け残りが発生しづらくなります。また熱湯を注いでから7、8分ほど待つとスープのインパクトが引き立つため、時間に余裕がある方は試してみてください。

スープ

天一のカップ麺より天一(ややベジポタ寄りの食べるスープ系)

8.0

まずは「粉末スープ」の味を確認してみたところ、あくまで土台を支えることに徹していたので、これ単体で味が決まるわけではないのですが、ちゃんと骨っぽい風味が印象的。ざらついた舌触りは小麦粉とポテトパウダーによる影響で、ポテトの風味に “ベジポタ” っぽいイメージを受けますが、そこまで野菜が全面的に主張してくるわけではありません。

この時点でトロミは強く、でも「ドロ」ってほど強烈ではないよな‥‥と、次に「液体スープ」を加えた途端、まるで化学反応でも起きたかの如く “どろどろ” な高粘度スープに早変わり。

かなり完成度が高い

生臭さなどのネガティブな要素は取り除かれているのですが、丸鶏を炊き出して骨や肉ごとペースト状にしたような “肉濁感” を備えているため、強烈な粘度の高さも不自然ではありません。あらゆる鶏の部位を強火で炊き出し、ギュッと旨味を凝縮させたような、ちゃんと濃厚で炊き出し感のある鶏白湯で、鶏油(ちーゆ)の風味も芳ばしく、全体の輪郭を整える醤油ダレの効かせ方も絶妙な加減。

おそらくイメージしているのは「天下一品」の “こってり” だと思うのですが、その本家が監修したサンヨー食品(サッポロ一番)のカップラーメン「名店の味 天下一品 京都濃厚鶏白湯」よりもテンイチらしい味わいで、おもわず唸ってしまいました。

具材

鶏チャーシューで鶏白湯との統一感はあるけれど‥‥

2.5

メインの鶏チャーシューは、やはり前述の「らぁ麺はやし田 芳醇鶏醤油」と共通の肉具材で、要約すると “丸く成型されたサラダチキン” みたいな。たとえば同じ価格帯の「豚ラ王」に入っている厚切りチャーシューのような肉々しさだったり、炭火焼きの芳ばしさだったり、脂身の甘さだったり、そういった魅力は楽しめません。

こりこりとした歯応えの強いメンマの食感は箸休めに効果的ではあるものの、かなりサイズは小さくて、コストの低い熱風乾燥の青ネギを使っているのもコスト調整を感じるところ。スープの満足度が高い分、目を瞑れなくはないけれど、いつもの厚切りチャーシューを合わせてほしかった‥‥というのが正直な感想です。ただ、前述のスープを思えば結果オーライ。

総評

7.0

コンビニで購入した場合の税込価格は400円弱なので、お世辞にも安いとは言えない商品になりますが、日清ラ王史上最高レベルの “ドロ、コッテリ” 極濃鶏白湯の満足度は凄まじく、実食前の期待を裏切らない仕上がり。もはや食べるスープといっても過言ではない濃度の高さから、ドロラ王という表現も誇張ではありません。

月曜日にTwitterを見ると「コンビニでは売ってない」「どこで売ってる?」「値札はあったけど売り切れてた‥‥」などの投稿が相次いでいましたが、コンビニでの取り扱いは基本的に火曜日からなので、月曜日に値札があった店舗はチャンス。なかでもスープは「天下一品」のカップ麺よりも “それっぽかった” ので、この系統が好きな方は要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】

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