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ペヤングついに改心!? 秋の味覚と向き合った「きのこMAXやきそば」が “想像以上に正統派” だった件

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年10月4日(月)セブンイレブン先行発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング きのこMAXやきそば」の実食レビューです。

ペヤングが誇る “やりすぎ系” MAXシリーズ最新作は「3種のキノコ」と「松茸風味」で秋の味覚をマシマシに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング きのこMAXやきそば

ペヤングとは、まるか食品を代表する即席カップめんのロングセラーで、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」が最初の商品。その後、1975年(昭和50年)3月13日に永遠のスタンダード「ペヤング ソースやきそば」が登場するのですが、ある日を境に “やりすぎた” 商品を精力的に開発するようになり、ときには非難を浴びながら、その失敗を恐れない姿勢が高く評価されています。

約1年ぶりのMAXシリーズ最新作は「秋の味覚」

今回の新商品「ペヤング きのこMAXやきそば」は、秋の味覚である「きのこ」に着目した新作で、松茸風味の優しいソースに、具材として3種のキノコを使用した変わり種。ペヤングの “やりすぎ系” として知られる「MAXシリーズ」にカテゴライズされているのですが、これまでに発売してきた奇抜すぎるフレーバーを振り返ってみると、かなり真面目な雰囲気です。ついに改心したか、ペヤングよ‥‥。

ペヤングのMAX(マックス)やきそばシリーズとは、2012年(平成24年)2月20日発売の「ペヤング 激辛やきそば」に端を発する “やりすぎ系” の変わり種で、まるか食品株式会社 事務本部 製品開発課係長の小島裕太氏が仕掛け人。この奇抜でインパクトの強いシリーズには、ペヤングの超ど定番商品「ソースやきそば」の存在が深く関わっています。

ペヤングの「ソースやきそば」といえば、昔ながらのロングセラーらしく、いい意味で垢抜けないところが魅力というか、ちょっと保守的な印象で、たとえば西の雄として知られる「日清焼そばU.F.O.」みたいにソースの濃さや食べ応えのあるストレート麺を売りにしているわけではないですし、特製マヨが楽しい「一平ちゃん夜店の焼そば」みたいな遊び心もありません。

出典:まるか食品株式会社 公式Webサイト

しかし、現在は日清食品などの大手企業も当たり前のように使っている四角い容器をはじめ、液体ソースの開発や具材のパック包装など、実はペヤングの「ソースやきそば」が先駆けて導入した業界初の仕様という、カップ焼きそばのディファクトスタンダードを築いてきたパイオニア。その揺るぎない定番商品があるからこそ、失敗できる環境が整っている、だから挑戦しないのは勿体ない——。

その “失敗してもいい” というスタンスを社内全体で共有しているため、攻めの商品を開発することができる‥‥と、以前に同社の関係者から聞いたことがあります。ただ、最近の泣けるほど辛い獄激辛(ごくげきから)シリーズに、レギュラーサイズの「ソースやきそば」対比およそ7.3倍(めん660g)の爆盛りサイズ「ペタマックス」など、明らかに一般受けしない攻め過ぎた商品を展開しているのも事実。

ギリギリとはいえ一般受けするかどうかの瀬戸際に立っているMAXシリーズですが、その第1弾を飾った「激辛やきそば」をはじめ、過去に「にんにくMAX」や「わかめMAX」「パクチーMAX」「背脂MAX」「酸辣MAX」「鉄分MAX」「すっぱからMAX」「からしMAX」「沖縄ゴーヤMAX」「魚介MAX」「チーズMAX」「牛脂MAX」「もち麦MAX」「豚脂MAX」「黒ゴマMAX」など‥‥

1周回って “まとも” か

あらためて振り返ってみると攻めた商品が多く、その度にネット上でも騒がれてきたのですが、2020年11月2日発売の「モノホントンコツMAXやきそば」以来、超大盛やきそばとGIGAMAX(ギガマックス)を除くMAXシリーズの新作はリリースされていないため、新しい味の発売は約1年ぶり。しかも「きのこMAXやきそば」ということで、かなり反省の色が見られます。

開封

まずは2つの小袋を取り出す

これまで自ら万人受けする路線を拒み、もはや失敗してネタにされることに快感を覚え、わざと狙っているようにも見えたのに、これでいいのだろうか‥‥と、それはさておき今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と後入れの「ソース」で合計2袋。このソースが松茸風味ということで、カップ焼きそばとしては珍しいフレーバー。

いつもの油揚げ麺を搭載

そのソースには目新しさを感じるのですが、麺は通常の「ソースやきそば」にも使われている汎用の油揚げ麺なので、これについては “いつも通り” の雰囲気。ちなみに外装フィルムの賞味期限横に「+H」とあったら本社工場で製造したことを、同じ位置に「+A」とあったら赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、工場の違いによる仕様の変更などはありません。

メーカー希望小売価格は205円(税別)なので、レギュラーサイズの「ペヤング ソースやきそば」193円(税別)よりも若干ながら高めの値段。しかし、MAXシリーズとしては前回の新作となる「モノホントンコツMAXやきそば」や「獄激辛シリーズ」も基本的に205円(税別)の設定なので、個性が明確なペヤングの変わり種としては標準の値段設定です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング きのこMAXやきそば
製造者:まるか食品株式会社
製造所:H・本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)
内容量:113g(めん90g)
商品コード:4902885007425(JAN)
発売日:2021年10月04日(月)
実食日:2021年10月09日(土)
発売地域:全国(セブン-イレブン先行)
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:200円(税込)
希望小売価格:205円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:480ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(ソース・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(糖類、たん白加水分解物、しょうゆ、食塩、かつおぶしエキス、混合ぶし、しいたけエキスパウダー)、かやく(しいたけ、まいたけ、ぶなしめじ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、増粘多糖類、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、ビタミンB2、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む)

実食開始

湯戻し前のキノコからは独特の香りが漂う

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中身は3種のキノコだけという潔い構成。ただ、念のため原材料名を確認してみたところ、かやくの項目には「しいたけ、まいたけ、ぶなしめじ」と表示。パッケージには「しめじ」と記載してありましたが、シメジ科シメジ属のホンシメジではありません。※一般に流通しているブナシメジは、比較的に栽培が容易なキシメジ科シロタモギタケ属のキノコです。

色は地味だけど具材は個性的

あとは熱湯を注ぎ、3分経ったら湯切りして、別添のソースを馴染ませたら出来上がり。前々回のページでレビューした「たっぷりメンマやきそば」ほど具材にインパクトはなく、MAXシリーズ的にも大人しい印象を受けますが、カップ焼きそばで定番のキャベツは不使用で、きちんとキノコに振り切った潔さは評価できるポイント。また思っていたよりも松茸の香りが強く、調理後の印象は悪くありません。

ちなみに最初の週はセブンイレブン先行商品としてのリリースだったので、それ以外のコンビニでは売ってない状況だったのですが、2021年10月11日より一般発売解禁とのこと。もちろんスーパーやドラッグストアなども販売店の対象なので、ご安心ください。それでは「めん」「ソース」「具材」の項目に分け、それぞれの特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(113g)あたり
カロリー:510kcal
たん白質:9.2g
脂  質:25.3g
炭水化物:61.3g
食塩相当量:3.0g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いつもの油揚げ麺だけど悪くない

5.0

ペヤングヌードルには専用の油揚げ麺を使用していますが、やきそば系のペヤングに使われる油揚げ麺は「ソースやきそば」と共通で、ソースの味が変わったとしても、それに合わせる麺は基本的に変わりません。春雨の「ピーヤング」や「なんちゃって蕎麦風」など、一部の商品には特殊な麺を使用することもありますが、それ以外の「やきそば」には同じ麺を使用しています。

万能麺を使い回すことでコストカット

それは泣けるほど辛い「獄激辛シリーズ」も例外ではなく、今回の「きのこMAXやきそば」も然り、基本となる油揚げ麺を使い回すことでコストを浮かせ、ソースや具材の開発に力を入れるのがペヤングの常套手段。おかげで麺の新鮮味は皆無に等しいものの、ペヤングのアイデンティティを表現しつつ、だいたいのソースには違和感なく馴染んでくれるので、圧倒的な汎用性の高さが魅力。

後述するソースの味が和風しょうゆベースなので、いつものウスターソースとは大幅に路線が異なるものの、これといって喧嘩する嫌いもありません。そば粉を練り込んだ麺を合わせてみても面白そうだなぁ‥‥と思いつつ、現在の工場で蕎麦粉入り麺を製造する予定はないとのこと。それについてはさておき、松茸の風味が最後まで麺の芳ばしさに負けなかったので、油揚げ麺でも成立していました。

ソース

想像通りの味だけど「やきそば」的には斬新

5.0

原材料名は「糖類、たん白加水分解物、しょうゆ、食塩、かつおぶしエキス、混合ぶし、しいたけエキスパウダー」とシンプルで、端的に味を例えると、炊き込みご飯の素とか、炊き込みご飯がベースのコンビニおにぎりとか、そっち系の味わいです。ちょっと甘さを強めに、また塩気も強めに感じたのですが、どちらも極端に強いわけではありません。

やはり松茸は香料による演出だったので、本物とは香りのベクトルが異なるものの、それだけに分かりやすく、人工的な演出だからこそ油揚げ麺のジャンクさとも上手く噛み合っていたのが勝因。鰹節や混合節によるイノシン酸に、椎茸のグアニル酸を重ねることで生まれる “うま味の相乗効果” を意識しているのもポイントで、それを壊さないように醤油で味を調えた上品なテイスト。

インスタント食品における松茸といえば、永谷園の「お吸い物 松茸風味」をはじめ、実はエースコックを代表する「ワンタンメン」のスープにも開発段階から隠し味として使われていた身近な存在。ただ、カップ焼きそばのソースに起用されることは珍しく、そこに新鮮味を覚えました。

具材

キノコしか入ってないけど、それがいい

5.0

具材にキノコを使用したカップ麺(ラーメン、そば、うどん)といえば、秋にかけてエースコックやサンヨー食品が定期的にリリースしているのと、たとえば日清食品の「カップヌードル」に入っているマッシュルームもキノコ具材なので、今回が即席カップめん史上初の試みではないのですが、その中でも舞茸は珍しいトッピング。

椎茸は中華系のカップラーメンでも頻繁に見かけるので、どちらかといえば見慣れた部類に入りますけど、ほんのりと特有の旨味があり、食感はリアル。もうすこし風味が強いと嬉しかったのですが、張りぼての具材ではありません。

ちっさいけど旨味凝縮

それぞれ単体で味わってみたところ、もっとも食感に個性を感じたのは舞茸で、味に存在感があったのはシメジ。ことわざにもなっている「香り松茸味湿地(しめじ)」のシメジはホンシメジを指しているため、ブナシメジのことではないんですけど、それはさておき味の面ではシメジが印象に残りました。

総評

6.0

これまで万人受けしないようなインパクト重視の変化球に力を入れていたMAXシリーズなので、それだけにケロッと大人しい印象を受けた今回。先月の新商品としてリリースされた「獄激辛麻婆」とか「にんにく納豆」のほうが非常識でMAXシリーズらしいというか、もうちょっと強気でもよかったかな‥‥などと感じてしまった部分がないといえば嘘になりますが、結果的な印象としては悪くありません。

むしろ最近はブッ飛ばし過ぎだったので、ここにきて真面目な作りの商品は逆に信頼できるというか、秋の味覚に着目した味重視の「きのこMAXやきそば」を入れてきたのは正解だったと思います。前述のように、10月11日から一般販売開始となっておりますので、生粋のぺヤンガー各位はもちろん、近年のペヤングに疲れていた方にもオススメしたい良品です【author・taka :a(大石敬之)】

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