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ペヤング “謎のメンマ推し” 脇役のメンマを主役に押し上げた「たっぷりメンマやきそば」でイメージ回復!?

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年9月13日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング たっぷりメンマやきそば」の実食レビューです。

ペヤングやきそば史上最大のメンマ量!? 中華そばライクな変わり種でネガティブなイメージの払拭なるか——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング たっぷりメンマやきそば

ペヤングとは、まるか食品を代表する即席カップめんのロングセラーで、1973年(昭和48年)7月に発売されたカップラーメン「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。近年は変わり種のカップ焼きそばを積極的に展開しているため、すっかり変態扱いされているブランドですが、四角い容器の導入や液体ソースの開発に、具材の個包装など、実は業界のデファクトスタンダードを築いてきたパイオニアです。

なんと分かりやすい‥‥w

今回の新商品「ペヤング たっぷりメンマやきそば」は、中華そばをイメージした醤油ベースのソースに、たっぷりのメンマを組み合わせた新作で、脱やきそば系の奇抜なソースや激辛・爆盛り系の商品に注力している近年のペヤングからすると、すこしホッとする箸休め的なフレーバーとなっています。しかし、なぜ “このタイミングでメンマ” なのか——。

とりあえず「メンマ」について調べてみようと思い、最初に検索したのが「メンマの日」について。なにかと多い日本の記念日ですが、メンマの日なんてあるのだろうか‥‥と、あまり期待せずに調べてみた結果、すんなり “2月1日” が「メンマの日」であることが判明。これは東京都台東区東上野に本店を構え、中華材料の輸入販売及びメンマの製造などを生業とする株式会社富士商会が制定した記念日。

メンマのパイオニアとして知られるのは、東京都世田谷区に本社を置く丸松物産株式会社で、1895年(明治28年)に創立した老舗企業。実は「メンマ」の名付け親も丸松物産なのですが、富士商会もメンマの総合メーカーとしてのプライドが高く、メンマの存在価値を向上させること及び正しい情報の提供を目的に、同社の設立日である1950年(昭和25年)2月1日から「メンマの日」を制定したそうです。

メンマ

あらためまして「メンマ」とは、亜熱帯性気候でのみ生育する麻竹(まちく)を原料に、それを蒸してから乳酸発酵させた食べ物で、発祥の地とされる台湾の嘉義県や南投県では筍干(スンガン)の名称で流通。その筍干を現地で食べるときは、豚肉や野菜などと煮込む、もしくは炒め物にするのが一般的な調理方法とされているのですが、なぜか日本では “ラーメンに欠かせない具材” となっている現在。

もともと台湾の食文化として根付いていた筍干ですが、日本における明治の時代に上海や天津、マカオ、香港などにも輸出され始め、日本にも中国を経由して伝来したことを切っ掛けに、1945年(昭和20年)頃まで中国(支那)から伝わってきた麻筍(竹)を意味する「支那竹(しなちく)」との名称で流通していました。そう、現代でいうところのラーメンを「支那そば」と呼んでいた頃の時代ですね。

しかし、第二次世界大戦前後の日本において、丸松物産の前身にあたる台湾貿易商が台湾産の筍干(乾燥メンマ)を「SHINACHIKU」という輸出表記名で取り扱っていたところ、当時の台湾政府が産地と名称の違いを指摘。そこで丸松物産の創業者である故・松村秋水(しゅうすい)氏が「麺(メン)の上にのせる麻(マ)筍」だから「メンマ」にしようと名付け、広く一般的に使われる名称になりました。

このイメージ写真が後にギャップを生む原因に‥‥

そんなメンマという名前の由来について、メンマの日を制定した富士商会の公式ウェブサイトでは “北京語のメンマール(北京で麺の上にのせる野菜や肉類及び香辛料の事)” が由来と紹介しているのですが、丸松物産が名付け親である-・という説のほうが明らかに有力です。さて、そろそろ「ペヤング たっぷりメンマやきそば」のレビューに戻りましょう。

開封

まずは2種類の小袋を取り出す

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れの「ソース」で合計2袋。けっきょく “なぜメンマなのか” については話が逸れてしまったのですが、前後の週に「獄激辛麻婆やきそば」(9月6日発売)と「マヨ酸辣やきそば」(9月20日発売)をリリースしているため、2021年9月は中華系ペヤングの強化月間だったのかもしれません。

見慣れた油揚げ麺を搭載

麺は見慣れた油揚げ麺で、湯戻し時間も熱湯3分と標準的。ペヤングの油揚げ麺(やきそば用)は基本的に使い回しなので、おそらく今回もレギュラーサイズの「ソースやきそば」と同じ油揚げ麺だと思います。外装フィルムの賞味期限横に「H」とあったら本社工場で、同じ位置に「A」とあったら赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、どちらの工場でも油揚げ麺のレシピは変わりません。

メーカー希望小売価格は193円(税別)だったので、既存の「ソースやきそば」と同じ値段。筆者の住んでいる田舎では、ペヤングといえば獄激辛シリーズのネガティブな印象が強く、どのコンビニやスーパーを訪ねても売ってない状況に陥り、レビューが遅れてしまったんですけど、やっとこさ遠方のドンキホーテに流れてきたところを発見したので、すぐさま捕獲しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング たっぷりメンマやきそば
製造者:まるか食品株式会社
製造所:H・本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)
内容量:114g(めん90g)
商品コード:4902885007289(JAN)
発売日:2021年09月13日(月)
実食日:2021年10月07日(木)
発売地域:全国
取得店舗:MEGAドン・キホーテ
商品購入価格:172円(税込)
希望小売価格:193円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:480ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(ソース・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(しょうゆ、食塩、植物油脂、チキンエキス、動物油脂、糖類、たん白加水分解物、香味油、香辛料、玉ねぎ粉末、酵母エキス、メンマ粉末、にぼし粉末)、かやく(メンマ、ねぎ、唐辛子)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、香料、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆・鶏肉を含む)

実食開始

エラーかな?

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中にはメンマのほかにネギと輪切り唐辛子が入っていたのですが、圧倒的にメンマが多く、ちょっとした山が盛れるくらい。たとえば2020年5月18日発売の「豚脂MAXやきそば」や同年11月2日発売の「モノホントンコツMAXやきそば」にもメンマは入っていましたが、それとは比べ物になりません。

エラーかな?w

で、お湯を注いでから3分後‥‥これですよ。意識して麺の上に集めたこともありますが、ほぼほぼメンマだけで麺を覆い隠せる量だったので、ほんとにエラーかとw そのメンマに由来する香りもさることながら、ソースの香りも素朴な中華そばのスープど真ん中だったので、もはや香りだけで判断すると完全にカップラーメンの域。

まるか食品の公式ウェブサイト内にある商品情報には記載されていなかったのですが、TwitterなどのSNSで事前に評判をチェックしてみたところ、まるか食品が言及していない “辛味” について触れている感想を見かけたので、念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(114g)あたり
カロリー:531kcal
たん白質:8.3g
脂  質:29.0g
炭水化物:59.3g
食塩相当量:4.1g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いつもの油揚げ麺

5.0

ペヤングの「やきそば」に使われている油揚げ麺は、前述のようにレギュラーサイズの「ソースやきそば(めん90g)」と共通で、それを超大盛り用の容器に2つ入れたら「超大盛やきそば(めん180g)」に、もっと増やせば「超超超大盛GIGAMAX(めん300〜330g)」になり、逆に量を減らすと「ペヨング(めん80g)」になるのですが、それぞれ量が違うだけ。

基本的にソースの味に合わせて使い分けることはない

「たっぷりメンマやきそば」の麺重量は、レギュラーサイズの「ソースやきそば」と共通で、体感的にも目立った差異はなく、今回も使い回しの油揚げ麺とみて間違いありません。たとえば西日本で高いシェア率を誇る「日清焼そばU.F.O.」と比較して、ソースを尊重するようなタイプになるのですが、それだけに添付調味料の味を選ばない柔軟性が魅力。

定番の「ペヤング ソースやきそば」は、さっぱりとしながらもコクのあるウスターソースをベースにした味付けを基本としているのに対し、後述するソースはラーメンのスープを彷彿とさせるテイストなのですが、なんのこれしき違和感なくフィット。むしろ素朴な油揚げ麺であることが功を奏し、普遍的なイメージを強めてくれていました。

スープ

素朴な鶏ガラしょうゆ味のラーメンスープそのもの

5.0

原材料名は「しょうゆ、食塩、植物油脂、チキンエキス、動物油脂、糖類、たん白加水分解物、香味油、香辛料、玉ねぎ粉末、酵母エキス、メンマ粉末、にぼし粉末」ということで、まさにカップラーメンのスープと同じようなフレームワーク。鶏ガラと玉ねぎを軸に、少量の煮干しを寸胴に入れ、灰汁(あく)を取り除きながら丁寧に炊き出し、キレのある濃口醤油で味を調えたようなテイスト。

ほんと昔ながらの中華そばっぽいというか、素朴で普遍的な鶏ガラしょうゆ味のラーメンスープそのもので、しかも想像以上に硬派な味わい。ただ、後述する具材の輪切り唐辛子も含め、地味に唐辛子の刺激が強く、ソースを単体で舐めてもピリッとキたので、なるほど辛味について触れていた評判にも納得。激辛クラスではないけれど、辛い食べ物が苦手な方は、念のため注意してお召し上がりください。

具材

メンマの非常識だけど常識的

5.0

とにかくメンマが大量に入っていることにインパクトを感じるのですが、思っていた以上に輪切り唐辛子の量も多く、それも飾り目的の辛くない赤唐辛子ではありません。ソースそのものにも辛味が施されていたと前述しましたが、具材の赤唐辛子による作用も強く、辛さレベルは中辛もしくは辛い食べ物が苦手な方にとっては辛口と認定されそうなくらい。

量は凄まじいけど品質はオーソドックス

大量に入っているメンマには、これといって濃いめの味付けが施されているわけではなく、しかしながら特有の発酵感はあり、それを押し上げてくれるのがソースのメンマ粉末で、ソースを絡めた後は “ピリ辛おつまみメンマ” みたいな雰囲気。突出して大量に入っていますけど、歯応えはエースコックのメンマほど強くなかったので、最後まで邪魔になることはありませんでした。

総評

5.0

一見すると大量のメンマを売りにしたインパクト重視の商品に思えますが、きわめて飾らない鶏ガラしょうゆ味のソースは味わい深く、想像していた以上に硬派なテイスト。地味に輪切り唐辛子の量が多かったので、そこが人を選ぶ要因になりそうですが、いわゆる激辛カップ麺ほど極端な辛さではなく、ビールやチューハイのアテに最適な加減。

近年のペヤングといえば、デジタルネイティブやYouTuber(ユーチューバー)に向けた商品を数多く展開しているため、とにかく奇抜な路線に走りがちな印象が強いところ、大量のメンマでインパクトを表現しつつ、話題性に感けた商品ではなかったことに好感が抱けました。獄激辛シリーズのようなインパクトはないけれど、こういう箸休めも大切ですよね【author・taka :a(大石敬之)】

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