どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年3月21日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 超大盛もつキムやきそば」の実食レビューです。
じっくりと煮込まれた「もつ煮」の味付けに「キムチ」の旨味を足した変わり種!? これまでにない味わいの超大盛ペヤングやきそば爆誕!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 超大盛もつキムやきそば
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」が最初の商品。当初はカップラーメンからスタートしましたが、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」が現れ、四角い容器や液体ソース、かやくの個包装など、現在のカップ焼きそばにおけるディファクトスタンダードを築き上げました。
そんなペヤングに麺量2倍の「ペヤング ソースやきそば超大盛」が追加されたのは、2004年(平成16年)8月27日の話。実は1989年(平成元年)頃、内容量242g(めん180g)かつ2人分の “おはし” を別添した「ペヤング ソースやきそばパーティーサイズ」を発売していたので、それが現・超大盛やきそばシリーズの起源になるのですが、まるか食品のデータベースに該当する記録は残っていません。
今回の新商品「ペヤング 超大盛もつキムやきそば」は、じっくりと煮込まれた “もつ煮” をイメージした味付けに、アクセントとして “キムチ” の旨味を加えた今までにない味わいのカップ焼きそばで、なるほど数ある変わり種に挑戦してきた「ペヤングやきそば」の歴史を振り返ってみても前例のないフレーバー。
パッケージには “もつ煮込みの味付けにキムチ風味を足した旨さ” とあるように、原材料名を見ても具材としてのキムチは入っておらず、添付調味料に魚醤(魚介類)やコチュジャン、おきあみエキスなどを加えることで、キムチの風味を表現しているようです。
たとえば「ペヤング マヨネーズソース風キムチ焼そば」(2016年4月18日発売品)に、その派生品として現れた廉価版の「ペヨング やきそばキムチ味」(2016年9月12日発売品)ほか、直近だとセブンイレブン先行でリリースされた「ペヤング 超超超大盛GIGAMAX 納豆キムチ味」(2020年8月4日発売品)など、キムチ関連の焼きそばを展開していたペヤング。
ただ、その中で具材に本物のキムチを使っていたのは2016年4月発売の「マヨネーズソース風キムチ焼そば」だけで、ペヨングとGIGAMAX(ギガマックス)ではソースの味付けを工夫することでキムチの風味を表現していました。しかし、そこに「もつ煮」の要素をプラスした変わり種は、前述のように今回が初めての試み。
もつ煮の要素に関しては明確で、添付調味料に味噌を使用していることを筆頭に、本物の豚モツや牛蒡(ごぼう)を搭載している部分も見どころ。ちなみに “ファミリーマート先行販売” なので、それ以外のコンビニはもちろん、しばらくスーパーやドラッグストアでも取り扱いのない商品になりますが、3週間遅れの2022年4月11日から一般販売解禁の運び。
メーカー希望小売価格は300円(税別)に設定されているため、ファミリーマートで購入した場合の税込価格は324円と高めの値段。変わった原材料を使用してる分、いつもの「ペヤング ソースやきそば超大盛」230円(税別)よりも高く付いてしまうことについては納得できますが、値段相応の特別感を打ち出していなければ本末転倒なので、実売価格も踏まえた上で評価しなければいけません。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」1袋に、後入れの「ソース」1袋とシンプルな構成で、ソースの中に入っている動物油脂が白く凝固しているところが頼もしいポイント。というのも植物油脂をメインに使用していた場合、ここまで白く凝固することはないので、それだけ動物油脂の使用量が多いことを意味しています。
麺は油で揚げたフライ麺で、いつもの「ペヤング ソースやきそば」(めん90g)に使われている油揚げ麺が2つ入っている状態。きわめて単純な方法ではあるものの、これを通年販売品に採用しているのは “まるか食品だけ” なので、冷静に考えると驚異的。
前述のように、しばらくの間は販売店をファミリーマートに限定した商品になりますが、それだけに取り扱っている店舗は多かったので、例の “売ってない問題” に悩まされる地域は比較的に少ないハズ。逆にファミリーマートがなかった場合、4月11日まで待たなければいけませんが、それまでに今回のレビューが購入可否の判断材料になれば幸いです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 超大盛もつキムやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:+A 赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1) 内容量:238g(めん180g) 商品コード:4902885007968(JAN) |
発売日:2022年03月21日(月) 実食日:2022年03月27日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:324円(税込) 希望小売価格:300円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:超大盛やきそば 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:820ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(動物油脂、味噌、ポークエキス、魚醤(魚介類)、糖類、コチュジャン、食塩、香辛料、ねりごま、おきあみエキス、野菜エキス)、かやく(豚モツ、白菜、ごぼう、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ベニコウジ色素、(一部に小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・魚醤(魚介類)を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、このクルッと縮まっている焦茶色の物体が豚モツ。2019年3月18日発売の「ペヤング ホルモン入りやきそば 甘辛味噌味」を皮切りに、今回で4度目の採用となる豚モツなので、初めての具材ではないけれど、かなり質感がリアルなんですよね。
外装フィルムやフタの上に表示されている調理方法では言及されていませんが、前述のように今回のソースは動物油脂の含有量が多いので、熱湯を内側の線まで注いだら、待っている間にフタの上でソースの小袋を温めるのが賢明。具材としてのキムチは入っていませんが、それっぽい香りが漂ってくるのと遠慮なくニンニクくさいw(おきあみエキスのクセにも注目)
まるか食品の公式ウェブサイトやパッケージにも辛味に関する警告は記載されていませんが、例によって例の如く辛さレベルの基準が絶賛ぶっ壊れているペヤングなので、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(238g)あたり |
カロリー:1252kcal たん白質:19.3g 脂 質:85.0g 炭水化物:102.5g 食塩相当量:6.6g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
例の油揚げ麺です
いつもペヤングをレビューするたびに書いていることなので、重複した内容になりますが、緑豆春雨の「ピーヤング」や「なんちゃって蕎麦風」など、一部の特殊な商品を除き、ペヤングやきそばシリーズに使用されている油揚げ麺は “基本的に共通” という認識で問題ありません。
揚げ油にラードを配合しているため、ノンフライ麺にはない独特の芳ばしさがあり、それがスイーツ系のソースだと衝突する項目になりますが、後述する今回の「もつキム」ソースには違和感なくフィット。超大盛サイズは多くの熱湯を必要とするため、レギュラーサイズで調理したときよりも柔らかめに仕上がるかと思いますけど、湯切りのタイミングを少し早めることで解決します。
ちなみに外装フィルムの賞味期限右側に「+H」と記載してあったら群馬県伊勢崎市戸谷塚町の本社工場で、同じ箇所に「+A」と記載してあったら群馬県伊勢崎市下触町の赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、基本のレシピは変わりません。ただ、縮れの強弱や厚みなど、ロット差で変化が生じることもあるので、その誤差を楽しむスタンスで食べてみてください。
ソース
キムチの打ち出し方は特殊だけど味はよい
味付けのベースは日本の味噌を軸に、けっこう魚醤の風味も強く、ねりごまのコクが味噌を引き立て、おきあみエキスと魚醤の組み合わせも高い相乗効果を感じるポイント。さらに多めの動物油脂(おそらくラード)を加えることで、もつ煮の “こってり感” を表現しているのですが、強めのニンニクと常識的な唐辛子のアクセントが功を奏し、超大盛かつ濃いめの味付けでも最後まで食べ飽きません。
濃いめといっても塩味で説得するようなタイプではなく、旨味が濃いソースという意味で、その絶妙な塩加減にも計算を感じました。ここだけ見ると「もつ煮」の味付けに使う調味料と「キムチ」の味付けに使う調味料に、たっぷりの動物油脂を合わせているような状態ですが、全体の雰囲気を大幅に高めてくれるのが具材たち。
具材
個性派の精鋭揃い
歪な形の豚モツは、ホルモン特有の臭みを感じる代物で、それが味噌仕立てのソースと組み合わさった瞬間、いっきに「もつ煮」の雰囲気がブースト。ちょっと画像では分かりにくいのですが、笹掻き状のゴボウも見逃せないバイプレイヤーで、根菜特有の風味が雰囲気を高めてくれます。
白菜はキムチになっていないため、ちょっと浅漬けみたいな感じになりますが、コストの低いキャベツを使い回さなかったのは好印象。ネギのシャキシャキとした歯触りも強すぎず弱すぎず適切で、全体の具材量は麺に対して少なめに思えるものの、量より質と個性で勝負した内容には素直に好感が抱けました。
総評
具材としてのキムチは入っていないので、そこに期待しているとアレ? ってなりますけど、ソースに含まれている魚醤やコチュジャン、おきあみエキスの個性が強かったのは好印象。また本物の豚モツによる特有の風味に、ごぼうの芳ばしさなど、もつ煮を想起させる要素も明確で、量的な満足感についてはもちろん、味の満足感も高かったです。
さすがに「獄激辛やきそばFinal」は酷い商品でしたけどw たとえば熱湯1分の「九州豚骨やきそば」に、今回の「もつキム」と同じ日に発売された「にんにく明太子味やきそば」も名作だったので、やっぱり今年のペヤングは一味違うな‥‥と、引き続き期待したくなりました。しかし、具材としての “キムチは入っていない” ので、そこだけ気を付けてください【author・taka :a(大石敬之)】