まるか食品史上初の熱湯1分ペヤング「九州豚骨やきそば」が想像していたよりも本格的だった件

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年3月14日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング 九州豚骨やきそば」の実食レビューです。

九州名物の豚骨ラーメンを “ペヤングやきそば流” にアレンジ!? より本格的な豚骨ラーメンを再現すべく熱湯1分の細麺を新規に開発!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング 九州豚骨やきそば

ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞といっても過言ではないブランドで、現在はカップ焼きそばを主力商品としていますが、1973年(昭和48年)7月発売の「ペヤングヌードル」が最初の商品。まだカップ麺が高価な食べ物とされていた当時、若い(young)カップルに2人(pair)で1つのものを仲良く食べてほしい-・との願いを込めて「ペヤング」という名前になりました。

ペヤング(peyoung)の由来はpair+young

その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に「ペヤング ソースやきそば」の販売を開始し、カップ焼きそばのディファクトスタンダードを築くことになるのですが、それとは一線を画す “脱やきそば系” の変わり種だったり、泣けるほど辛い “獄激辛” だったり、爆盛りサイズの “ペタマックス” だったり、現在は奇抜な商品の開発に注力しているため、しばしば変態扱いされています。しかし‥‥

今回の新商品「ペヤング 九州豚骨やきそば」は、九州の豚骨ラーメンを再現した “脱やきそば系” の変わり種で、近年のペヤングとしては比較的まともなイメージ。たとえば1週間前に発売された獄激辛の辛さ2倍「獄激辛やきそばFinal」は非常識にも程がある鬼畜な商品だったので、同じ開発部が手掛けたとは思えないほどのギャップが生じているのですが、それはさておき興味深いのが麺の湯戻し時間。

九州の豚骨ラーメンにインスパイアされたペヤングの変わり種といえば、2020年11月2日に「ペヤング モノホントンコツMAXやきそば」を発売しているため、豚骨系のペヤングという試み自体は初めてのことではありません。しかし、ペヤングやきそば=熱湯3分の油揚げ麺が基本となっているところ、今回は “熱湯1分の細麺を使用” ということで、これについては衝撃的な展開。

熱湯1分はペヤングやきそば史上初

いつものペヤングやきそばシリーズに使われている麺は、ラードを配合した油で揚げた芳ばしい風味の油揚げ麺で、前述のように湯戻し時間は熱湯3分。緑豆春雨の「ピーヤング」に、そば粉不使用の “蕎麦風めん” を搭載した「なんちゃって蕎麦風」など、なかには特殊な麺を使った商品もありますが、それ以外の商品には同じ油揚げ麺を使い、奇抜なソースにコストを回すのがペヤングの常套手段。

レギュラーサイズの「ソースやきそば」を筆頭に、サイズ違いの「超大盛やきそば」や「超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)」「超超超超超超大盛やきそばペタマックス」ほか、泣けるほど辛い「獄激辛シリーズ」まで、基本的に「やきそば」といえば “あの油揚げ麺” を使っています。はたして過去に熱湯1分の変わり種があったのかは定かでないものの、ここ数年そういった記録は残っていません。

そんな熱湯1分の細麺も然る事乍ら、2020年11月発売の「モノホントンコツMAXやきそば」に使われていたソースが強烈だったこともあり、そちらの仕上がりも気になるところ。ぶっちゃけ “かなり臭かった” ので(もちろん褒め言葉ですが)同レベルのソースを使用していた場合、スメハラ認定される確率も‥‥

ペヤングの公式Twitterアカウントより

ちなみにパッケージのイメージ写真は、九州きっての繁華街・中洲の夜景だと思うので、豚骨臭を遠慮なく漂わせる久留米(くるめ)の豚骨ラーメンではなく、それよりも比較的に洗練された、博多の屋台で提供される取り切りのスープをイメージしているのかもしれません。でも、ニオイに関しての油断は禁物。

開封

いつもよりソースの小袋がデカい

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、後入れの「ソース」で合計2袋。ちなみに博多の屋台には、煮詰めた豚骨スープとウスターソースで味付けを施す「小金ちゃん」発祥の “焼きラーメン” があるので、ハイブリッド式のテイストをイメージしているのか、豚骨ラーメンを実直に汁なしアレンジしているのか、その方向性も気になるところ。

細さは「俺の塩」と同等のレベル

麺は引き続きラードを配合した油で揚げているようですが、いつもの麺と比較して明らかにサイズが細く、それこそ東洋水産(マルちゃん)が展開している「俺の塩」レベルの細さ。たとえばペヤングにノンフライ麺を合わせる場合、麺だけ寿がきや食品の関東工場(旧・加ト吉水産 フーズ部 群馬工場)に製造を委託するパターンが恒例となっているのですが、今回の細麺は自社工場で製造しています。

メーカー希望小売価格は205円(税別)ということで、いつもの「ソースやきそば」193円(税別)よりも若干ながら高めの値段に設定されているのですが、ペヤングの変わり種としては平均的。どうも今回はコンビニでの取り扱いが渋く、売ってない地域も多いようですが、定期的に九州フェアを開催しているスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなどが主な販売店になるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング 九州豚骨やきそば
製造者:まるか食品株式会社
製造所:+A 赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1)
内容量:121g(めん90g)
商品コード:4902885007906(JAN)
発売日:2022年03月14日(月)
実食日:2022年03月17日(木)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:181円(税込)
希望小売価格:205円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型レギュラー
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:480ml
調理時間:熱湯1分
小袋構成:2袋(ソース・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(調製ラード、食用ごま油、香味油、ポークエキス、ポークパウダー、しょうゆ、食塩、糖類、香辛料)、かやく(豚肉、味付け高菜、紅生姜、輪ネギ)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、酒精、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、加工デンプン、香料、リン酸塩(Na)、カラメル色素、酸味料、ビタミンB2、赤ダイコン色素、(一部に小麦・ごま・大豆・豚肉を含む)

実食開始

かやくも豚骨ラーメンらしいラインナップ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、前述の「モノホントンコツMAXやきそば」にはメンマ、ナルト、ネギを使用していましたが、今回は豚肉、味付け高菜、紅生姜、輪ネギと本場の豚骨ラーメンに使われているトッピングを彷彿とさせるラインナップ。あとは熱湯を注ぎ、1分後に湯切りするのですが‥‥

ニオイは「モノホントンコツMAXやきそば」ほど強烈じゃない

後入れの「ソース」は量が多いことに加え、ペヤングとしては珍しく “ソースはフタの上で温めて下さい” との注意事項があり、しかしながら熱湯1分では完全に温めることができません。また動物油脂の量が多かったので、油脂の凝固などが気になる方は、あらかじめ別の容器(どんぶり等)に熱湯を入れて小袋を温め、それからフタの上に移動させたほうがいいかもしれません。

ちなみに通常の「ソースやきそば」1食分のカロリーは544kcal、脂質は27.6gなのに対し、今回の「九州豚骨やきそば」1食分のカロリーは668kcalと高く、脂質に関しては50.2gと強烈な数値を叩き出しているため、なかなかの強敵。あとは味の面において “ちゃんと骨っぽさ” も感じられるのかどうか「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(121g)あたり
カロリー:668kcal
たん白質:9.1g
脂  質:47.9g
炭水化物:50.2g
食塩相当量:3.3g
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

お、想像していたよりもイイ感じ

5.0

原材料名は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料” となっているため、構成は「ソースやきそば」などに使われている熱湯3分の油揚げ麺と完全に一致するのですが、サイズが違うだけで雰囲気は別物。さすがに明星食品のバリカタ麺(ノンフライ)ほど本格的ではないけれど、中心部に残るコリッとした歯応えがクセになる食感で、それが今回の豚骨ソースにフィット。

油で揚げた細麺にありがちなモサッと感も控えめ

おそらく使用している原材料と揚げ油に変更はなく、いつもより細く切り出しただけだと思うのですが、熱湯3分の麺より細身なのに、それよりも歯応えのある食感。しかも、そのコリッとした歯応えが最後まで持続するため、よほどダラダラしない限り、伸びちゃったなーとか、ダマが目立つなーとか、そういった嫌いを感じることがなかったのも印象に残ったポイント。

ちなみに外装フィルムの賞味期限右側に「+H」と記載してあったら群馬県伊勢崎市戸谷塚町の本社工場で、同じ箇所に「+A」と記載してあったら群馬県伊勢崎市下触町の赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、基本のレシピは同じです。ただ、ロット差で縮れの強弱などが発生することもあるので、それに伴う感じ方の変化は出てくるかもしれません。

ソース

湯切りしなかったら豚骨ラーメンになりそうな味

5.5

「モノホントンコツMAXやきそば」のソースは特有のニオイが強く、のっけからツンとする異臭(?)を放っていたのですが、それほど強烈な個性の持ち主ではありません。タレに対して油脂の量が多く、調製ラードをメインに使っているのですが、それと同時に胡麻油の風味とガーリックオイルも強めに香るため、こってりさせながらも単調ではない、なかなかに深みのあるテイスト。

ポークエキスはカップラーメンらしいタイプだったので、お店で食べるラーメンの豚骨感とは異なるベクトルにありますが、いわゆるインスタントの中では本格的。豚骨臭や骨っぽさに特化したエキスではないけれど、長時間じっくりと強火で豚骨を炊き出したような乳化感とコクがあり、それなりに獣臭も強く、いやはや思っていたよりも満足感の高いソースに仕上げてきましたね。

ちなみにウスターソースなどのアクセントは意識されていなかったので、とんこつ味のカップラーメンを真っ直ぐ汁なし用にチューンナップしたような、パッケージを見て想像した味を大きく裏切らないソースだと思います。ちょっと「うまかっちゃん」っぽいというか、うまかっちゃんは基本的に粉末スープ+調味油ですけど、それに通じる雰囲気を感じました。

具材

高菜と紅生姜がバイプレイヤー

5.0

四角い豚肉はエースコックのカップ麺にも入っているベーコンみたいな食感の肉具材(同じ下請けかも?)なので、本物のチャーシューなどには及ばないものの、いつもの「ソースやきそば」に入っている謎めいた味付鶏ひき肉よりも圧倒的に好印象。ネギは熱風乾燥なので、歯触りは強めですが、多過ぎない適量なのがいいですね。

さらに、少量ながらも効果的だったのが高菜と紅生姜で、どちらも今回のソースにベストマッチ。どこを食べても常に紅生姜と高菜の存在が感じられ、なおかつ豚骨の風味を掻き消すほど大量に入っているわけではない、そのバランスにも緻密な計算を感じました(実情としてはコストの問題で少なかっただけ‥‥だったとしても、結果オーライですw)。

総評

5.0

おそらくペヤング史上初となる熱湯1分の細麺ですが、コリッとした歯応えが心地よく、ソースのポークエキスも想像以上に本格的。けっこうアブラの量が多いので、そこが人を選ぶポイントになりますが、後味を引き締めてくれる紅生姜の清涼感や高菜のアクセントなど、思っていたよりも総合力の高い変わり種でした。

しかし、ネット上では “麺が柔らかい” との感想も見られたので、コリッとした歯応えを楽しみたい方は、湯切り後に “何度か麺を箸で持ち上げながら余分な水分を飛ばす” 方法を試してみてください。個人的に今回の1分ペヤングは印象がよかったので、続編の登場にも期待しています(ただし、くれぐれも「ペタマックス」や「獄激辛シリーズ」から出さないように)【author・taka :a(大石敬之)】

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