どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年10月16日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング キクラゲとたまごのやきそば」の実食レビューです。
ペヤング飯店(はんてん)新装開店!? ふんわりたまごとキクラゲの食感がクセになる「きくらげとたまごの中華炒め」をカップ焼きそばにアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング キクラゲとたまごのやきそば
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、1973年(昭和48年)7月16日発売の「ペヤングヌードル」が最初の商品。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に後の主力商品となる「ソースやきそば」が現れ、屋台のパックを模した四角い容器に、まろやかな味の液体ソース、かやくの個包装など、業界初の仕様を先駆けて導入し、カップ焼きそばの常識を覆しました。
今回の新商品「ペヤング キクラゲとたまごのやきそば」は、大衆的な中華料理店で提供されている、ふわふわタマゴとコリコリ食感のキクラゲが相性抜群の「キクラゲとタマゴの中華炒め」を再現したカップ焼きそばで、奇抜な路線の “脱やきそば系” とは一線を画す真面目な雰囲気。イメージ的にアレですかね、木須肉(ムーシーロー)の肉なし焼きそば的な。
木須肉(ムーシーロー、ムーシューロウ、ムースーロー)とは、キクラゲ・豚肉・たまごを炒めた中華料理の総称で、発祥の地は中国の山東省。たとえば「餃子の王将」を例に挙げると「肉と玉子のいりつけ」なんかが該当するメニューで、そのように呼び名が変わることもありますが、町中華の定食や一品料理など、前述のように大衆的な中華料理店の定番メニューとして多くの方に愛されています。
お店によって味付けが異なるので、一概にコレとはいえないのですが、まるか食品の公式ウェブサイトには「ペヤング キクラゲとたまごのやきそば」について “塩ベースに、チキンの旨味を効かせたソースが後を引く美味しさとなっております。” との記載があり、なおかつ原材料名には “オイスターソース” の表示があることから、その効き目にも期待したいところ。
そういえば、2023年9月4日に「ペヤング 麻婆やきそば」を発売していたり、同年10月2日には「ペヤング 中華あんかけ風やきそば」を発売していたり、中華料理を題材にしたペヤングの変わり種がチラホラと目立っている今日この頃。変わり種といっても物議を醸し続けた例の「ペタマックス」や「獄激辛シリーズ」よろしく人を選ぶ方向性ではないので、イメージ回復に力を入れている様子。
しかし、私が住んでいる兵庫県の田舎では、あいかわらず “ペヤングの新作が出ても売ってない問題” が深刻で、同じように販売店が確保できない地域が多いのか、ベルク限定の「ペヤング かつ重風やきそば」だったり、ベイシア限定の「ペヤング 通称ガリペ風やきそば」だったり、大黒天物産限定の「ペヤング 超大盛たこ焼き風やきそばどろソース付き」だったり、販路を絞った商品も目立っている近年。
このページでレビューする「ペヤング キクラゲとたまごのやきそば」は、販売ルートを限定しないNB(ナショナルブランド)の新作なので、全国のスーパーやコンビニ、ドラッグストアなども取扱店の対象となっているのですが、探せど探せど見つからず、公式の発売日から1週間遅れて入荷したウエルシアにて捕獲した次第。
それと同時に「ペヤング 麻婆やきそば」や「ペヤング アッラ・ナポレターナやきそば」も流れ込んできたので、在庫を押し付けられたのか? などと邪推しつつ、それはさておき木須肉とペヤングの相性は素直に良さげな雰囲気。残念ながら豚肉は入っていないようですが、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「ソース」の計2パックで、かやくの小袋にはフレーク状のタマゴや細切りのキクラゲが入っています。ソースは “塩ベース” とのことですが、前述のように原材料名を見ると “オイスターソース” の表示が確認できるため、中華風の臨場感に期待したいところ。
麺はラード配合の油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。詳しくは後述しますが、ペヤングやきそばシリーズのフライ麺は基本的に使い回しなので、いつもの「ソースやきそば」と同じ麺という認識で問題ありません。そのため新鮮味はないけれど、この麺があるからこそ数々の変わり種が生み出せる、ペヤングやきそばシリーズの屋台骨といっても過言ではない存在。
ちなみにメーカー希望小売価格は214円(税別)なので、いつもの「ソースやきそば」(193円+税)よりも高めに設定されているのですが、他社のカップ焼きそば(レギュラーサイズ)を例に挙げると、236円(税別)が事実上の標準となっている2023年10月現在。これについては企業努力の賜物なので、高く評価すべきポイントになります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング キクラゲとたまごのやきそば 製造者:まるか食品株式会社 製造所:赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1) 内容量:114g(めん90g) 商品コード:4902885010104(JAN) |
発売日:2023年10月16日(月) 実食日:2023年10月26日(木) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア薬局 小売価格:214円(税別) 購入価格:203.04円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(チキンエキス、植物油脂、糖類、たん白加水分解物、食塩、しょうゆ、香辛料、オイスターソース)、かやく(卵、キクラゲ、ネギ)/ 調味料(アミノ酸等)、トレハロース、酒精、増粘多糖類、加工デンプン、ソルビトール、香料、カロチノイド色素、グリセリン、酸化防止剤(ビタミンE)、かんすい、リン酸Na、香辛料抽出物、ビタミンB2、(一部に小麦・卵・ごま・大豆・鶏肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、カップ焼きそばといえばのキャベツや木須肉に必須の豚肉も入っていませんが、たまごとキクラゲの量は多く、それについてのファーストインプレッションは悪くありません。欲を言いえば、キクラゲはホールのほうが雰囲気あったんじゃないかと思いつつ、細切りだと麺に絡みやすいメリットもあるので、あえて細切りをチョイスしたのかも。
あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「ソース」を温めながら待つこと3分。時間になったら湯切り口を作り、麺の戻し湯を捨て、温めておいた「ソース」を馴染ませたら完成です。それにしても具材たっぷりだなオイw というインパクトも然る事乍ら、ごま油の芳ばしさが強烈に食欲を刺激してくる調理直後。
そんなこんなで漠然と大衆的な中華料理店を彷彿とさせる、いかにも中華風の香りが印象的なファーストインプレッション。そのイメージに違わぬ味わいなのかどうか、引き続き味の方向性や調理感などに注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(114g)あたり |
カロリー:552kcal たん白質:9.2g 脂 質:31.0g 炭水化物:59.1g 食塩相当量:2.8g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺です
ペヤングやきそばシリーズの油揚げ麺は、前述のように基本は定番の「ソースやきそば」と共通で、レギュラーサイズ(めん90g)対比×2倍(めん180g)に増えると超大盛、約4倍(めん330g)だと超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)、約7倍(660g)だと超超超超超超大盛ペタマックス、逆に11%減(めん80g)だと廉価版のペヨングになる、きわめて単純な計算式。
それとは異なる汁ありの「らーめん」だったり、そば粉不使用の「蕎麦風めん」だったり、寿がきや食品の関東工場(旧・加ト吉水産フーズ部 群馬工場)に製造を委託している「ノンフライめん」だったり、なかには特殊な麺を搭載したペヤングもありますが、今回は既存の「ソースやきそば」と完全に一致する油揚げ麺で、後述するソースとの相性も問題ありません。
ちなみに外装フィルムの賞味期限横に「+H」と記載してあったら群馬県伊勢崎市戸谷塚町の本社工場で、同じ箇所に「+A」と記載してあったら同県同市下触町の赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、どちらもレシピは共通です。しかし、それなりにロット差は生じるため、その違いを意識してみるのも楽しいですよ。
ソース
想像以上に本格的
ソースを開封した途端に漂ってくる、ごま油の芳ばしいアタックも然る事乍ら、いざ口に含むと中華鍋で具材を煽ったような風味が口いっぱいに広がって、いやはや想像以上に本格的。旨みは鶏ガラを中心に、しょうゆで味を調えることで日本人好みのテイストに寄せているのですが、隠し味以上に主張してくるオイスターソースのコクが中華風を確立。
にんにくの香味も強過ぎず弱過ぎず適切で、絶妙な甘さが中毒性を高めるなど、しっかり硬派な作りで驚きました。なんて書いたら失礼かもしれませんけどw たとえば麺の代わりに細切りの筍と豚肉を追加し、この味付けで炒めたら立派な「木須肉」になりそうな、町中華の魅力を感じるソースです。
かやく
文句なし
熱風乾燥の青ネギはジャキジャキとした歯触りですが、ふんわり食感のタマゴは口当たり良好で、コリコリのキクラゲもアクセントに効果的。ちょっとネギが多すぎる気がしないでもないけれど、タマゴ・キクラゲともに存在感は申し分なく、商品名に嘘偽りのない内容でした。
総評
はたして今後「ペヤング飯店」がシリーズ化されるのかどうかは定かでないけれど、キクラゲとタマゴの中華炒めを再現した「キクラゲとたまごのやきそば」は目立った落ち度のない出来栄えで、かなり真面目に作り込んできたなと。あまりに真面目な仕上がりから、よくも悪くも優等生なイメージが並行しますけど、つまらない商品ではありません。
新商品を陳列する棚のスペースが限られているコンビニでは、いまだにペヤングの新作を毛嫌いしている店舗が少なくないため、スーパーやドラッグストアが主な販売ルートになるかと思いますが、こういう新作が増えてくると、おそらくイメージの回復も時間の問題。それはそれで寂しいところもありますけど、今回の「ペヤング飯店」は “大真面目に当たり” です【author・taka :a(大石敬之)】