「ペヤング 辛口味噌ヌードル」こんなのあり!?今時を逆行 “アナクロニズム” な新商品

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まるか食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年9月23日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング 辛口味噌ヌードル」の実食レビューです。

「ペヤングヌードルシリーズ」の新作はピリッと辛味が効いた “濃いめレトロ系” みそヌードル!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング 辛口味噌ヌードル

「ペヤングヌードル」とは、変わり種のカップ焼そばで名を馳せている「まるか食品株式会社」初のカップ麺で、初めて発売されたのは1973年(昭和48年)7月。その後、1975年(昭和50年)3月に「ペヤングソースやきそば」を発売しているため、もともとペヤングの歴史は “カップラーメン” からスタートしました。

いつのまにか「やきそば」が主力商品となり、しれっと「ペヤングヌードル」は一時販売休止状態になっていたのですが、2016年10月10日にファン待望の復活。株式会社グレープカンパニー(GRAPE COMPANY)の人気タレント「サンドウィッチマン」をCMキャラクターに起用し、鳴り物入りの再販で話題になります。



ちょうど新商品ラッシュが続いていた2016年12月12日、今度はペヤングの廉価版ブランド「ペヨング」から、オープン価格の新商品「ペヨング ヌードル醤油味 / 味噌味」を同時に発売。続けて2017年1月23日に「ペヤングヌードルみそ」、同年5月15日に「ペヤングヌードル シーフード」、2018年2月26日に「ペヤングヌードル ジンジャー」をリリース。

しばらく「シーフード」は定番商品の位置付けでしたが、いつのまにか “岩手県を中心とする東北地方限定商品” に切り替わり、そのままシレッと廃盤——2018年2月の「ジンジャー」以降、まったく新作のリリースがないまま1年以上が過ぎ、2019年8月5日に発売された前回の新作「ペヤング 魚介MAXラー油ヌードル」が記憶に新しいところ。

というわけで復活後(2016年以降)初の「みそ味」ではないですし、実は2002年10月と2011年9月にも「ペヤングヌードルみそ」をリリースしているのですが、ヌードルみそ系統が「辛口味噌」になるのは今回が初めて。あいかわらずパッケージは最新商品とは思えないレトロなデザインなんですけど、間違いなく2019年9月発売の「最新作」です。

ちなみに定番商品の「ペヤングヌードル」は、「シーフード」の地域限定化に合わせ、もともと生産量が少ないことから販売エリアを “東北地方” に特定した地域限定商品になり、東北〜東北周辺以外の土地では入手困難なカップ麺になりました。で、今回の「辛口味噌ヌードル」も関西ではお目にかかれず、とうぜんのようにコンビニでは売ってない‥‥



結果的にイトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)を利用して解決したんですけど、販売店は「ドンキホーテ」や「地方のローカルスーパー」、「業務スーパー」などに売っていた、などのタレコミあり。それからイトーヨーカドーのネット通販サイトで取り扱われていたということは、IYグループで販売されている線も濃厚です。

メーカー希望小売価格は税別170円、オムニ7での値段は本体価格158円(税込170円)で地味に高めの値付け(※参考までに「カップヌードル」は同店で税込138円)。まるか食品に販売エリアを確認したところ、 “販売地域は全国です。ただし、取り扱いのある店舗は限られるかもしれません” との回答でした。取扱店のほうが少ないのではないだろうか‥‥

開封

さて、別添の小袋は「粉末スープ」と「かやく」の合計2袋、いたって小袋のデザインも簡素な内容で、まったく高級感はありません。ちなみにフタの上に表示されている製造者の名前は「まるか食品株式会社+A」となっており、この「+A」は群馬県伊勢崎市下触町にある「赤堀工場」(群馬県伊勢崎市下触町1101-1)で製造されたことを意味しています。



この工場では「本社工場」(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)と同じく「ペヤングやきそば」も製造しているので、もしかすると今回の「辛口味噌ヌードル」も「+A」じゃないタイプが存在するかもしれません(※ちなみに小袋では「発売元 まるか食品株式会社」になっていて、粉末スープの末尾にある「PA」、かやくの末尾にある「B」は、下請業者(OME)の製造所固有記号を意味するもの)。

粉末スープ・かやくの製造者は別の企業(事件性がない限り非公開)なんですけど、麺の製造所は間違いなく「まるか食品」の工場で、かなりレトロな雰囲気の細い油揚げ麺を採用しています。これがノンフライ麺(カトキチ製造)だと商品名が「ラーメン」になり、油揚げ麺だと「ヌードル」になる、というのが「ペヤング」の「ヌードル」と「ラーメン」の違いですね。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング 辛口味噌ヌードル
製造者:まるか食品株式会社+A(赤堀工場)
内容量:93g(めん76g)
商品コード:4902885005902(JANコード)
商品サイズ:縦137mm×横137mm×高さ77mm

発売日:2019年09月23日(月)
実食日:2019年09月27日(金)
発売地域:全国
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:170円(税込)
希望小売価格:170円(税別)

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準サイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、糖類、香辛料、たん白加水分解物、ポークエキスパウダー、魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、ビーフパウダー)、添付調味料(粉末みそ、食塩、香辛料、糖類、ポークエキスパウダー)、かやく(キャベツ、にんじん、味付け豚・鶏肉、もやし)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、微粒二酸化ケイ素、香料、カラメル色素、加工でん粉、セルロース、カロチノイド色素、甘味料(カンゾウ)、重曹、ビタミンB2、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・ゼラチン・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

別添の「粉末スープ」と「かやく」は両方とも先入れで、具材はキャベツ、にんじん、シート状の豚・鶏肉、もやしと意外にバリエーションは豊か。加えて粉末スープの量は多く、なかなか辛そうなオレンジ色。ちょっと香りは「サッポロ一番 みそラーメン」に近い輪郭のある香りで、みそは赤味噌が濃そうな予感。



さらにガーリックの香りも強く、ちょっとキムチっぽい雰囲気もあったりして、なかなか‥‥いや、かなり香りは好感触な実食前の現在。とりあえず粉末スープの量が多いため、ゆっくりと粉末スープに熱湯を直接かけるよう意識しながら注ぎ、3分経ったらフタを捨てて、よくかき混ぜたら完成です。

けっこう具材の量が多く、何気に麺も76gと縦型なら大盛りサイズのカップ麺に匹敵する量なのもポイント。現状あまり唐辛子の香りは目立っていませんが、激辛ペヤングで有名なメーカーなので、油断はできません。それでは、辛さレベルにも注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(93g)当たり

カロリー:427kcal
たん白質:8.7g
脂  質:17.9g
炭水化物:57.8g
食塩相当量:4.6g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:3.0g)

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

た、頼りねぇw(けど‥‥)
4.0

「ペヤングヌードル」の味付け麺と比較して、麺に使用している原料の名称自体は同じなんですけど、微妙に順番(成分の含有量)が違います。ただ、今回の味付け麺は前回のシリーズ新作「ペヤング 魚介MAXラー油ヌードル」に使用されていた油揚げ麺と同じ油揚げ麺で、通常のペヤングヌードルよりも芳ばしさは圧倒的に弱く、かなりラードのコクが手前に主張してくるレトロな味わい。

なので、撮影なんぞしようものなら完全に伸びた状態からスタートすることになりますし、もちろん1食目を食べ終えてから再び調理し直して、熱湯3分きちんと待ってからフタを開けてみた結果、案の定 “開封直後すでに伸びている” 状態。まさに日本では軽食のイメージが強い「ヌードル」という響きが似合うような、時代錯誤も甚だしいアナクロニズムな油揚げ麺です。



だが、それがいい——むしろ、その時代錯誤な姿勢こそペヤングヌードルの強み。前回の「魚介MAXラー油ヌードル」はスープが塩っぱ過ぎたので、かなり麺とスープの釣り合いが取れていないと思ったのですが、今回はスープに押され過ぎることもなく、ラードのコクが程よくスープに溶け出して、思いのほか印象は悪くありませんでした。

スープ

けっこう硬派に辛口だった
5.0

まず辛味の強さは文字どおり「辛口」だったので、辛い食べ物が苦手な人は注意が必要です。さすがに同社の「ペヤング 激辛やきそば」ほど辛くないですし、あくまでも一般的に見て「辛口」の枠は出ませんが、辛さレベルを「ピリ辛・中辛・辛口・大辛・激辛」の5段階に分けると中辛以上〜大辛未満の辛口です。

味のレベルは‥‥まぁ “ふつうにおいしい” くらいですけどw なんだか一言では終われません。スープの原材料は “粉末みそ、食塩、香辛料、糖類、ポークエキスパウダー” と実にシンプルで、味噌は麺と同じように粉末ならではのレトロな仕様。ポークエキスも下支えに過ぎませんが、ちょっとキムチっぽい発酵感と酸味のアクセントが特徴的なポイント。

それから「めん」の項目でも触れたラードのコクだけでなく、魚介エキスやビーフエキスといった、麺から滲み出る旨味がシンプルなスープに映えていて、これを “新商品” として出しちゃうことに価値があるというか、うん。ぜんぜん大した味ではないですし、現代のレベルからすると廉価版もいいところなんですけど、なんか憎めなかったです。ペヤングマジックですなコレは‥‥

かやく

この肉らしからぬ肉の作り方を知りたい
5.0

現在、税込130円前後で販売されているカップラーメンのメーカー希望小売価格は、一部の中小企業を除いて税別193円に統一されているに対し、今回の「ペヤング 辛口味噌ヌードル」は税別170円。麺とスープの評価については意見が分かれるかもしれませんが、おそらく具材については多くの方が納得できる内容だと思います。

ペヤングの実売価格は関西だと他のカップ麺と比較して2、30円ほど高い傾向にあり、上記の写真でクローズアップしているシート状の味付け豚・鶏肉は特別な味付けが施されているわけでもなく、食感は肉というよりもタラの擂り身をシート状に伸ばしたような状態で、これ要る? みたいな。でも、やきそばに入っている筒状の “あいつ” よりはマシ。

そして野菜に強いのはペヤング(が、製造を委託している下請業者)の強みで、多めのキャベツは辛口味噌スープと相性がよく、もやしは意外と太めでシャキシャキ、人参は大きめでコリッコリ。この下請業者はメンマにも強いので、ぜひ今後とも取引を続けていただきたいですね。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

味だけでいえば及第点(★3)なので、もし「家の近くに売ってないからネット通販(税込170円)で取り寄せようか迷ってるんだけど、それ相応の価値はある?」と聞かれたら、まぁペヤングが好きならアリですかね‥‥という回答になってしまうのですが、現代の最新作として、ある意味かなり価値のある商品と言えるかもしれません。

それだけに舌の肥えた一般ユーザーからは「ふつう」「まぁ別に不味くないけど‥‥」みたいな声が聞こえてきそうな反面、ペヤングを知らなくても昔ながらのクラシカルな雰囲気に懐旧の念を覚える方は少なくないと思いますし、けっこう個人的には気に入りました。コアな商品だからこそ、「復刻版」系に価値が見出せるコアな方にオススメしたいカップ麺です。

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