「マルちゃん 大盛! 福島白河系ワンタン麺」東洋水産初!?白河ラーメンを再現

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年4月15日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 大盛! 福島白河系ワンタン麺」の実食レビューです。

東北・福島の人気ご当地ラーメン「白河ラーメン」を格安価格の大盛カップラーメンで再現!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん大盛! 福島白河系ワンタン麺

「白河ラーメン(しらかわラーメン)」とは、福島県白河市で親しまれている東北ご当地ラーメンの一つで、コシの強い手打ち縮れ麺が特徴。福島のラーメンといえば「札幌」「博多」に並んで日本三大ラーメンの一つに数えられている会津・喜多方の「喜多方ラーメン(きたかたラーメン)」が全国的にも有名ですが、その存在を脅かすラーメンともいわれています。

中でも「とら食堂」というお店が有名で、これまでにもサンヨー食品(サッポロ一番)や明星食品が何度かカップラーメンで再現しているのですが、東北エリアと親交の深い東洋水産(マルちゃん)が手掛ける白河系のカップ麺は記憶にありません。ちなみに今回の新商品は、セブン&アイ限定商品として発売されました。



私はイトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)で購入しているのですが、本体価格93円(税込100円)の格安特価。製品スタイルは大盛バケツ型なので、同じく東洋水産が製造している「ごつ盛り」というオープン価格の廉価版(れんかばん)ブランドと同じ安売り用の立ち位置になるのですが、「ごつ盛り」のセブン&アイ限定バージョンという認識で問題ありません。

「マルちゃん 大盛!」というタイトルでシリーズ化され、コンビニのセブンイレブンでは売ってないのですが、販売地域はイトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなどの系列スーパーマーケット全店が対象。ご当地ラーメンをテーマにした再現カップ麺が定期的にリリースされていて、今回のカップ麺と同じ日に「マルちゃん 大盛! 富山ブラックラーメン」という富山ブラック版も発売されているのですが(2019年で3回目)、「福島白河系」は今回が初めてだと思います。

東北地方の中でも “南の玄関口” として知られる福島県の代表ご当地ラーメン「喜多方ラーメン」発祥の喜多方市は福島県会津地方の北部に位置しているのに対し、「白河ラーメン」発祥の白河市は中通り南部に位置する “みちのくの玄関口” ともいわれ、今でこそ白河といえばラーメンを思い浮かべる方が増えてきましたが、信州・出雲・盛岡とともに「日本四大そば処」として数えられる名物 “白河そば(蕎麦)” も有名。

もともと麺類においては和蕎麦で名を馳せていた白河で最初に「中華そば」を提供した店は、1921年(大正10年)創業の「亀源」といわれていて、創業者である店主・故木伏源松氏が横浜で修行を積んで「支那そば」を会得したのが始まり。「亀源」は源松一代で終了しましたが、その味を受け継いだ白河に現存する最古のラーメン店「茶釜 本店」が白河らーめん(白河中華そば)の元祖を掲げています。



先ほど「とら食堂」の名前を挙げましたが、とら食堂は白河ラーメンの名を全国区に押し上げた立役者。創業者・武井寅次氏の味に惚れ込んだ人々が弟子入りして一門を築き、各地に広がって独自の進化を続ける暖簾分け店舗やインスパイア店は「とら系」と呼ばれ、親族以外の暖簾分け制度を導入しなかった昔ながらの「茶釜本店」はラーメン通の間で「茶釜系」と呼ばれているのですが、実は白河ラーメンに決まった定義はありません。

大きな特徴とされる手打ち麺も最近は減少傾向にあり、具材はチャーシューやメンマ、ナルト、ねぎ、ほうれん草が定番。今回は「福島白河系ワンタン麺」となっていますが、白河の雲呑麺(ワンタンめん)は竹井寅次氏の修行先でもある「まるい食堂」が発祥で、現在もワンタンをのせた白河ラーメンを出す店舗は多く、白河ラーメンといえばワンタン! という声も聞きますし、それをイメージしたものと思われます。

開封

容器の中には先入れの「粉末スープ」と後入れの「液体スープ」、合計2袋の小袋が入っていて、やや粉末スープの小袋は小さく、ワンタンは個包装にされていません。液体スープの小袋には “フタの上で温めてから召しあがる直前にお入れください” と記載されているので、待っている間にフタの上で温めましょう。



そしてパッケージのイメージ写真にはワンタンが3個しか写っていなかったので、まぁ税込100円だしセブンの「マルちゃん 大盛!」シリーズは具材が貧弱になりがちだし、3個でも充分かな——と思いきやワンタン5個入りのサプライズ。タテ型カップで展開されている食べるスープ「マルちゃん ホットワンタン」よりも小さめですが、安売り用のカップ麺としては上等上等。

ワンタンは「ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン」と同じくらいのサイズなので、おそらく共通と思われますが、麺も「ごつ盛り」の系譜にある中細ちぢれ麺。お店によって中には例外もありますが、白河ラーメンの手打ち麺は太めの平打ち麺が基本なので、麺については再現性が皆無に等しいかもしれません。

パッケージの側面にある製品情報欄には「製造所 東洋水産株式会社 関西工場 兵庫県神戸市西区見津が丘6-8」と製造所が明記されているのですが、賞味期限欄下段右端に記載されている製造所固有記号は「M8」となっていて、同時発売品の「富山ブラックラーメン」や「ごつ盛り」シリーズと同じ製造工場で生産されています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 大盛! 福島白河系ワンタン麺
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関西工場(製造所固有記号 M8)
内容量:110g(めん85g)
商品コード:4901990363204(JANコード)
規格サイズ:縦141mm×横141mm×高さ105mm

発売日:2019年04月15日(月)
実食日:2019年04月20日(土)
発売地域:全国(セブンイレブンを除くセブン&アイ限定)
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:100円(税込)
希望小売価格:93円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用・中華麺)
スタイル:大盛バケツ型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:530ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(液体スープ・粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(しょうゆ、食塩、ラード、植物油、砂糖、粉末野菜、たん白加水分解物、魚介エキス、チキンエキス、ポークエキス、香辛料、ねぎ、発酵調味料)、かやく(ワンタン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酒精、かんすい、レシチン、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの)

実食開始

粉末スープはオーソドックスな香りで、いかにも化学調味料っぽいのですがw そこに肉入りワンタンと油揚げ麺の香りが重なって、なんとも言えないカップ麺ならではのクラシカルな雰囲気を漂わせています。そして調理方法には「熱湯をワンタンの上から内側の線まで注ぐ」と書いてあるのですが、その直前には「粉末スープを “麺の上に” あけ」とあるので、えっと——



こうか? などと思いつつ撮影の後、粉末スープの上にワンタンを設置してみたのですが、これだと粉末スープを溶かしにくいため “ワンタンの上に” あけたほうがいいですね(※その上から熱湯を注げば瞬時に溶けます)。熱湯を入れて3分待ったらフタの上で温めておいた液体スープを投入し、よくかき混ぜて完成です。

先入れ粉末スープの中には小さなネギが入っていましたが、メンマやナルト、チャーシューや挽肉、ほうれん草などの具材は入っていません。しかし、さすがワンタン5個はボリューム感がありますね。それでは、麺を除く白河ラーメンの再現度やコストパフォーマンスに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(110g)当たり

熱  量:485kcal(カロリー)
たん白質:10.2g
脂  質:23.1g
炭水化物:59.1g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:1.5g)
   (スープ:5.1g)
ビタミンB1:0.42mg
ビタミンB2:0.38mg
カルシウム:176mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:485kcal(めん・かやく:442kcal)(スープ:43kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

福島白河系ではなく「ごつ盛り」系

粘り気のある弾力よりも歯切れの良さが目立つ加水率の低い食感で、ずいぶんと油揚げ麺臭を強く感じます。麺単体で見ると「ごつ盛り」の油揚げ麺と大差ないのですが、スープとの兼ね合いか特に食べ始めはチープな風味が先行するため、やや人を選ぶかもしれません。麺が柔らかくなってくる後半は風味も穏やかになってくるのですが、とにもかくにもインスタント感の強い油揚げ麺です。

もちろん今回は “ご当地” がテーマであって有名 “ご当店” 監修ではないので、そのチープな風味もカップ麺ならではの魅力となっているのですが、白河ラーメンの麺は多加水麺を使用している喜多方ラーメンよりも加水率が高く、こじつけると縮れ麺という共通点が無きにしも非ずではあるものの、タイプとしては完全に真逆(※多加水麺はモチモチとした食感)。



まったく再現度は高くありませんし、麺の量は「ごつ盛り」(めん90g)と比較して5g少ない85gとなっているのですが、麺量については「マルちゃん 大盛!」の標準値。あくまで税込100円ジャストの大盛カップ麺と思えば許容できなくはないものの、カップ麺の場合「白河ラーメン」を再現するにあたって麺の出来栄えがウェイトを占めているので、かなりマイナスファクターかもしれません。

一箇所だけ変な形の麺もありましたが、別に手打ちや手切りを再現したものではないと思いますw

スープ

オーソドックスでレトロな醤油味

白河ラーメンには前述した「とら系」と「茶釜系」の他に「朝日屋系」があり、いずれも基本は清湯系の豚骨と鶏ガラがベースになっているのですが、「とら系」のスープは動物系で鶏が主体、「茶釜系」は生姜のキレ、「朝日屋系」は前者と比較して油脂が控えめで白河ラーメンの中でもタイプが異なるとされています。で、今回どれに属するのかというと——どれも違うようなw とはいえ白河市にあるラーメン店は100軒を超えるといわれていますし、お店によってスープの取り方も様々。

「マルちゃん 大盛! 福島白河系ワンタン麺」のスープは個性がないのが個性というか、実にベーシックなテイストで、たとえば同じ醤油味の定番品「ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン」と比較すると鶏の主張がだいぶ弱く、代わりに魚介エキスや発酵調味料を追加。鶏ガラと清湯系の豚骨、そして魚介だしがバランスよくブレンドされている均衡型のスープに仕上がっています。

香味野菜に加えて化調特有のピリピリとした刺激と酸味が並行する、まさに昔ながらの味わいで、突出型のインパクトや繊細さに期待していると肩透かしを食うことになりますが、とりあえず既存の「ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン」との差別化は図られていました。それに実際の白河ラーメンも素朴なテイストが多いため、今回の懐かしさを覚えるタイプの味わいは正解といえば正解かもしれません。

具材

ワンタンは追加ケア必須

ネギは粉末スープと同梱型の小さなオマケ程度の小葱なので、特筆すべき存在ではありません。反面、これまで基本的に具材が貧弱になりがちだった同シリーズとしてはボリューム感のあるワンタン5個入りは嬉しく、それについては素直に好印象。ただし、東洋水産のワンタンは熱湯3分では戻りません。

中には中華風の調味料でスナック的に味付けされた餡が入っていて、おそらく味付豚肉と粉末野菜が主な原料と思われるのですが、いきなり食べ始めると中の餡がシャリッとしています。およそ5分ほどで軽減されるものの、まだシャリシャリ。熱湯9分ほどで完全に戻りますが、その頃には皮が箸で掴めないほど柔らかくなっていて、中の餡がスープに流出するかもしれません。

ただ、ワンタンは漢字で「雲呑」と書くように、ある意味その段階に差し掛かると文字通り “雲を呑むような” 滑らかさが楽しめるのですが(笑)、シャリシャリした食感やザラついた舌触りがジャンクで好きという感想を頂いたこともありますし、各位お好みで調節してください。

総評

★★☆☆☆☆☆☆☆☆(★2)

税込100円でワンタン5個入りには魅力を感じたのですが、チャーシューはともかくナルトやメンマ、ほうれん草などの特徴的な具材は入っておらず、やはりスープだけで白河ラーメンの個性を打ち出すことは困難で、麺については白河系どころか完全に “ごつ盛り系” という——味は何も考えなければ普通に美味しかったんですけど、低評価の決定打は定番「ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン」の存在。

そちらはワンタンに加えてコーンや鶏挽肉などの具材が入り、スープは鶏の旨味が効いていて、麺も90gと大盛バケツ型の標準量をキープ。さらに今回の購入店舗であるオムニ7で「ごつ盛り」シリーズは税込95円で販売されているため結果的に「ごつ盛り」でいいよね、と思ってしまいました。たしかにワンタンは白河らしい特徴ですが、もし購入を迷っているのであれば同じマルちゃん印でコスパも高い「ごつ盛り ワンタン醤油ラーメン」をオススメします。

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