どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年02月18日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清焼そばU.F.O. 油そば」の実食レビューです。
レギュラーサイズで楽しめる王道のカップ油そばが新登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
日清焼そばU.F.O. 油そば
「日清焼そばU.F.O.」(にっしんやきそば ゆーふぉー)とは、1976年5月21日のデビュー当時、カップ焼そばジャンルとしては後発組ではあったものの、他社との差別化を目的とした業界初の丸い皿型容器形状に「U.F.O.」というネーミングが若者を中心に幅広い層を捉え、現在ではカップ焼そばカテゴリーの中でNo.1の売上を誇るロングセラーブランドです。
「ぶぶか」(明星食品)や「珍々亭」(東洋水産)など、有名店が監修した製品が定期的に発売されていることもあり、最近では当たり前のようになってきた「カップ油そば」というジャンルですが、その市場は2013年から5年間で約7倍にも拡大し、人気カテゴリーとして定着している一方で、食べ応えのある大盛サイズの商品が中心となっているのが現状です。そこで日清焼そばU.F.O.が目を付けたのが、食べやすい「レギュラーサイズ」の油そば。
過去にリリースされた同シリーズのカップ油そばといえば、2017年7月24日(月)に発売された「日清焼そばU.F.O. ビッグ極太 油そばマシ×2 キムチマヨ」を皮切りに、2018年7月9日(月)発売「日清焼そばU.F.O.大盛 炙りチャーシュー油そば」、その進化バージョンに該当する2019年1月14日(月)発売「日清焼そばU.F.O.大盛 追いトッピング油そば」などがあったんですけど、いずれも前述した例に漏れず大盛サイズでした。
日清食品のコーポレートサイト内にあるブランド特設ページでシリーズの沿革を調べてみましたが、レギュラーサイズの変わり種に「油そば」を冠した製品はなかったので、おそらく同シリーズから大盛ではないカップ油そばがリリースされるのは今回の「日清焼そばU.F.O. 油そば」が初の試みかもしれません。
「油そばマシ×2 キムチマヨ」は王道から完全に掛け離れた仕上がりでしたが、「炙りチャーシュー油そば」と進化版の「追いトッピング油そば」は実にシンプルかつオーソドックスなタレに仕上がっていて、葱油の香味で個性を演出しつつ、基本は王道を地で行くようなスタンスでした。
「日清焼そばU.F.O. 油そば」‥‥「日清油そばU.F.O.」じゃダメ? などと思ったりもするのですが、これまでの経緯や「お酢とラー油の味わいで引き立つ旨さ」というパッケージのアピールポイント、そしてレギュラーサイズという製品スタイルから察するに、シンプルかつオーソドックスな仕上がりが予想されます。
開封
別添の小袋は「液体ダレ」が1袋のみで、後入れのトッピング(ふりかけ)や個包装の具材(かやく)などは入っていません。 “液体ダレはフタの上で温めた後よくもみほぐしてください” と小袋の裏表に書いてあるのですが、けっこう中身の量が多く、持ってみた感じもタプッと重たいです。
麺は油揚げ麺で、形状は縮れのある平打ち中太麺。今でこそストレート麺が主流となっていますが、2009年3月23日(月)のリニューアル発売から「新開発 青春ストレート麺デビュー!」とパッケージでも大体的に宣伝され、従来の縮れ麺からストレート麺に変わった当時、青春の意味を間違えてないか? などと世間では厳しい意見もありました。
その後、2010年から新技術「太ストレート製法」の導入によって、さらに麺の厚みが20%アップ。2011年には東日本限定で「3層太ストレート麺製法」にリニューアルされたのですが、翌2012年に東西分けをやめて商品を全国で統一。それ以降は3層太ストレート麺製法が基本となっているのですが、前回・前々回の「大盛U.F.O.油そば」と同じく熱湯5分・中太ちぢれ麺の流れを汲んでいるようです。
(撮影の舞台裏‥笑)今回はフライング入手でレビューしていますが、ネット通販サイト限定のカップ麺ではありません。新商品の入荷が早いスーパーマーケットなどであれば土曜日(2月16日)の夜、または日曜日(2月17日)から店頭に並んでいると思います。U.F.O.の新作なので火曜日からコンビニでも取り扱われていると思いますが、製品スタイル的に今回はスーパーマーケット向けの新商品という位置付けになるでしょう。
製品情報・購入価格
製品名:日清焼そばU.F.O. 油そば 製造者:日清食品 製造所:静岡工場(製造所固有記号 F) 内容量:121g(めん90g) 発売日:2019年02月18日(月) JANコード:4902105244715 希望小売価格:180円(税別) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:丸皿型レギュラーサイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体ダレ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、しょうゆ、植物性たん白、香辛料、大豆食物繊維)、たれ(しょうゆ、豚脂、糖類、醸造酢、食塩、香辛料、香味油、ポーク調味料、粉末しょうゆ)、かやく(味付豚肉、キャベツ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、香料、グリセリン、カラメル色素、増粘剤(キサンタンガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、乳化剤、香辛料抽出物、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・乳成分・豚肉・鶏肉・さば・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
具材(かやく)のキャベツ、チャーシューは最初から容器の中に入っているのですが、砕けた麺が気になる‥w と、それはさておきチャーシューはチップ状、見た感じキャベツのサイズも大切りではありません。レギュラーサイズの定番「日清焼そばU.F.O.(ソース味)」は大切りキャベツをアピールしていますが、いつも変わり種だと基本的に小さめのキャベツです。
また、原材料名を見ると液体ダレは動物油脂である「豚脂」の含有量が多く、けっこう中身も多いので、保存環境によっては豚脂が凝固しているかもしれません。余裕があれば底の深い容器に熱湯を入れ、ちゃぽんと液体ダレを小袋のまま2〜3分ほど浸し、それからフタの上に移動させると安心です(※がっつり沸騰した鍋の中に放り込んで湯煎すると小袋が変質するのでヤメましょう)。
ちなみに今回、調理前は屋内温度およそ5℃の廊下に置いていたので、もちろん液体ダレはガッチガチ。しかし、小袋を別途温めることなくフタの上に5分のせておくだけで調理してみたところ、開封時に豚脂の凝固は見られませんでした(途中、3分前後で小袋の裏表を返しましょう)。それでは、「めん」「タレ」「かやく」の順に解説し、最後の「総評」で総合力を評価します。
1食(121g)当たり
カロリー:534kcal |
めん
コシのある中太のちぢれ麺。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
前回・前々回の「大盛U.F.O.油そば」2品に使用されていた中太ちぢれ麺と比較して、どちらかというと麺の構造自体は三層太ストレート麺に近く、適度な縮れが施されてはいるものの、キメが整っている上品な質感です。そして何より印象的だったのは、コシのタイプがノンフライ麺のようだったこと。
もっちり系の粘り気を重視したタイプかと思いきや、逆にギュッと詰まったような硬めの食感と歯切れの良さを意識しているような仕上がりで、油揚げ麺特有の風味を控えめに感じたのはタレの油が強烈だったからかもしれませんが、思わず原材料名にある「油揚げめん」の文字を確認してしまったほど、ノンフライ麺さながらのコシと歯応えには驚きました。
今回のタレを思うと丸刃でカットした粘り気のある多加水麺を合わせてほしかったりもしたのですが、通常の「日清焼そばU.F.O.(ソース味)」に使用されている麺と比較しても縮れの有無以前に質感のベクトルが違ったので、また日清食品の製麺技術がネクストステージに突入したのかもしれません。とりあえず熱湯5分しっかり待っても硬めに仕上がったので、早めにフタを開けないほうが安全です。
タレ
コクのある醤油ダレ。お酢のほどよい酸味とラー油の辛味でアクセントをきかせました。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
畜肉系の旨味は豚一本に絞り、魚粉など魚介系のアクセントは見られません。そして「油そば」らしく液体ダレの中身は半分以上がオイル成分で構築され、しっかり混ぜても軽く容器の底に油分が残るほどの量だったんですけど、さすが一口目から唇がテカッとするくらいのオイル感で、容赦無く油そば。それも植物性の油脂ではなく豚脂を中心とした動物性の油脂が主体だったので、かなりガツンと硬派なアブラです。
しかし、同時に醤油と食塩によるキレも強く、レギュラーサイズの汁なしカップ麺で食塩相当量5.3gという数値が表しているように、体感的な塩分濃度も高め。それも液体の醤油ダレだけでなく食塩、また液体よりも尖る傾向にある粉末しょうゆも重ねてあったので、わりと味蕾に対してストレートに向かってくる塩気でした。
その比較的にダイレクトな塩気と油脂の重さから万人ウケするタレとは言えませんが、強めの塩気も多めのアブラもクラシックな油そばとしては硬派と評価すべきポイントかもしれません。残念ながら個性的だった葱油の香味は鳴りを潜めていましたが、思っていたよりもピリッとした辣油のアクセントは効いていました(※それでもピリ辛の枠は出ません)。お酢は軽かったので、もうちょい酸味が強いと面白そうだったんですけど、それについては後述します。
かやく
チャーシュー、キャベツ。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
具材の構成としては前回の「日清焼そばU.F.O.大盛 追いトッピング油そば」と同じですが、追いトッピング用の魚粉や刻み海苔、フライドガーリック、いりごま、黒胡椒など、ふりかけが別添されているわけではないので、製品説明通りチップ状のチャーシューとキャベツのみというシンプルな構成。
チャーシューが1枚だけ異様にビッグサイズだったんですけど、たぶんカットミスによる個体差でしょう。リアリティや高級感のある肉具材ではありませんが、ほんのり甘辛い味付けはタレの雰囲気と合っていて、キャベツだけの汁なしカップ麺よりは賑やかでよかったです。
ただ、キャベツのサイズは小さくて量は少なく、食感も柔らかめ。けっこうタレの味が濃くて全体的に重たかったので、キャベツを大切りにするとか、そもそもの量を増やすとか、ちょっとインターバルになるポイントが欲しかったです。肉具材が多いのは嬉しいですし、メンマは無理かもしれないけれど、今回はキャベツをザクザク食べたい感じでした。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
正直そんなに個性的ではなかったので、あまり面白みのないカップ油そばかもしれません。しかし、もうちょっと辣油が強くてもいいかな、もうちょっと酢が強くてもいいかな‥という若干の物足りなさも計算のうちというか、つまり決定的な個性がない分こっちで勝手にカスタマイズしやすいので、アレンジ用の土台としては実に優秀なカップ麺です。
上記のレビューは最後までノーマルのまま実食したものになるのですが、実は2個まとめて購入していたので、試しに酢を足してみたところ超絶にフィット。めちゃくちゃ美味しいw もちろん辣油や一味唐辛子、定番の魚粉や刻み海苔をトッピングするのもアリでしょう。そういった意味では自分好みにアレンジしやすく、とても柔軟性に優れたカップ麺でした。
前回・前々回に当たる日清焼そばU.F.O.の油そば(文字にするとややこしいですが)は葱油のアクセントが印象的だったので、それをシリーズの個性として継承する、もしくは酢の酸味を強めると鮮明に記憶されそうな製品に仕上がったと思うのですが、「レギュラーサイズで気軽に楽しめる、王道な味わいの油そば」というコンセプトを思うと、飾り気のない “垢抜けなさ” を評価すべきカップ麺かもしれません(追伸:白ご飯との相性めちゃくちゃよかったです)。