どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月9日(火)新発売のカップ麺、日清食品「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン 激辛味噌」の実食レビューです。
蒙古タンメン中本の激辛カップラーメン「北極」2019年ついに再販!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
蒙古タンメン中本 北極ラーメン 2019
「北極ラーメン(ほっきょくラーメン)」とは、東京都板橋区に本店を構える「蒙古タンメン中本」の全店で食べられる激辛メニューで、さらに辛い裏メニューもあるのですが、それを除く温かいラーメンの中では最高点となる “辛さ9” を誇ります。今でこそ通常の表メニューとして販売されているものの、あまりに衝撃的な辛さから発売当初は裏メニュー扱いされていました。
考案者は「蒙古タンメン中本」の創業者であり、先代の中本正氏(2014年4月6日逝去)。それを2代目店主・白根誠氏が継承しているのですが、蒙古タンメン中本店主とセブン&アイグループ及び日清食品の共同開発商品として製造されたのが今回のカップ麺「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン」で、もはや “夏の風物詩” と言っても過言ではありません。
「蒙古タンメン中本」とは、先代・中本正氏が上板橋駅(東武東上線)付近に開店させた「ボルシチの店 中本」が前身で、創業は1968年9月12日(後に「中国料理 中本」へと改称)。当時から若者を中心に辛いラーメンが人気を博し、辛さだけではない絶妙な旨みで多くの根強いファンを作り続けていたのですが、先代の体調不良を理由に1998年12月28日「中国料理 中本」は惜しまれつつも閉店します。
最終日には7時間待ちの列を作るなど、かなりの大騒動になったそうですが、閉店後は案の定 “中本ロス” に陥るファンが続出。現在の2代目店主・白根誠氏も中本ロスに陥ったファンの一人で、それも重度の禁断症状から「中本」が途絶えることに我慢できず、ついに先代を訪ねて何度も何度も頼み込んだ結果なんとか認められ、ラーメンの修行を始めました。
そして2000年2月10日に新生「蒙古タンメン中本」が上板橋にオープンし、2019年7月現在は白根誠氏が代表取締役を務める「株式会社誠フードサービス」が運営しているのですが、初めて中本の再現カップラーメンが発売されたのは2008年11月16日。当初は関東・甲信越エリア先行発売で、すこしずつ販売地域を全国に展開し、現在では実店舗に負けず劣らずの人気商品となっています。
発売当初からセブンプレミアム(セブン&アイグループ限定商品)として販売されているのですが、「北極ラーメン」が初めてカップ麺になったのは2014年7月14日で、当時のサブタイトルは激辛味噌ではなく「極辛味噌」。初版は麺量60gのレギュラーサイズで登場し、2015年7月13日に標準サイズのまま再販、3回目となる2016年7月11日に初のタテ型ビッグが発売されました。
以来、大盛サイズのまま2017年7月10日・2018年7月10日と再販されているのですが、2019年も同じく大盛り。そして7月10日に制定された「納豆の日」に合わせ、「白根店主公認 最強トッピング 納豆×北極」という店内ポップもあったのですが、おそらく今年1月8日に放送された『マツコの知らない世界』の影響でしょう(※あの企画は私 “taka :a” が発案したもので、当ブログ内にある「辛さの中に粘りあり!!『蒙古タンメン中本』納豆アレンジ」の記事を元に制作されました)。
「蒙古タンメン中本×納豆」の件については後日、このブログで企画の経緯についても触れさせていただくつもりなので、まずはアレンジ前のレビューからご覧いただければと思います。2019年2月23日(土)に発売された関連商品の黒い激辛味噌「蒙古タンメン中本 北極ブラック」はレビュー済みなので、詳細が気になる方はご参考ください。
開封
別添の小袋は、フタの上に貼り付けてある「極辛オイル」が1袋。レギュラーサイズから大盛サイズに変わった際、パッケージに記載されているサブタイトルも “極辛味噌” から “激辛味噌” に変わったのですが、レギュラーサイズの頃から現在に至るまで、小袋の名前は「極辛オイル」のままデザインも初代(2014年)から変わっていません。
具材は豚肉、ねぎ、フライドガーリックとシンプルな内容で、あとは小さなネギや唐辛子、それと大量の粉末スープが入っているのもカップ北極ラーメンの特徴です。この構成についても前回から変わっていませんが、すりごまと粉末スープが熱湯の侵入を阻んでくるため、ゆっくりと熱湯を注いでください。
販売店はコンビニのセブンイレブン、もしくは系列スーパーのイトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマートなどでも取り扱われていて、販売地域は全国です。ただ、一部の店舗では売ってないこともあり、マニアの多さから即座に売り切れて買えなかった——という事例は毎年のように聞くので、事前に電話で在庫確認しておけばスムーズですし、中には快く取り置きしてくれる店舗もありますよ。
ちなみに通常商品「辛旨味噌」の値段は189円(税込204円)、「北極」は198円(213円)となっているのですが、2019年6月1日に施行された価格改定(値上げ)に影響されることなく、今年も2018年7月と同じ販売価格でした。
製品詳細情報・購入価格等
私はコンビニで購入しましたが、イトーヨーカドーのネット通販サイト(オムニ7)でも販売中で、2019年07月10日23:59までは10%OFFになるキャンペーン中です(1食あたり税込213円から192円、ケース購入だと税込2,556円が2,300円)。おひとり様24点(2ケース)まで、かつ代引き不可の条件付きではあるものの、近所に売ってない場合や見つからなかった時は、公式ネット通販サイトの利用も検討してみてください。
※ただし、Amazonでの販売は “日清食品もセブン&アイグループも認めていません” 。すでに6個セット2,000~3,600円、1ケース(12個セット)4,980~6,000円で出品されていて、そちらで購入しても本物のカップ麺が届きますが、どう考えても法外です。
製品名:セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン 激辛味噌 製造者:日清食品株式会社 製造所:関西工場(製造所固有記号 S) 内容量:111g(めん80g) 商品コード:4902105243350(JANコード) 商品サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm 発売日:2019年07月09日(火) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用) スタイル:縦型ビッグ・大盛サイズ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(極辛オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、香辛料、糖類、小麦粉、植物油脂、ポーク調味料、でん粉、食塩、野菜調味油、酵母エキス、乳化油脂、香味油)、かやく(ごま、味付豚肉、モヤシ、フライドガーリック、赤唐辛子、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香辛料抽出物、増粘多糖類、炭酸Ca、カロチノイド色素、香料、かんすい、トレハロース、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、乳酸Ca、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
麺は縮れのない熱湯5分の油揚げ麺で、今のところ前回から何も変化は見られません。ちなみに北極ラーメン(ほっきょくラーメン)という名前の由来は、「寒い土地では身体の温まる辛いものを食べるんじゃないか」という先代の思い付きで決まったらしく、寒い土地の代名詞である「北極」が採用されました。
実は北極(最低気温マイナス71度)よりも南極(最低気温マイナス89.2度)のほうが寒いんですけど、それはさておき今回も “辛みによる刺激が大変強いので、十分に注意してお召し上がりください” と注意事項を記載して警告。調理方法には極辛オイルをフタの上で温めるようにと書いてあるので、待っている間に別添の小袋をフタの上で温めておきましょう。
5分経ったら極辛オイルを投入し、よくかき混ぜたら完成です。実店舗の定番メニューで一番辛いのは “辛さ10” の「冷し味噌ラーメン」で、他にも「北極ヒーハー」や「北極の夏」「北極の炎」「北極の火山」など、店舗限定・期間限定メニューもありましたが、いずれにせよ「北極」は最強の辛さを誇るメニューの代名詞——2019年もドスの効いたビジュアルに仕上がりました。
さらにガツンと効いたフライドガーリックのパンチに唐辛子の芳ばしい香りが相俟って、かなり食欲をそそられている現在。その湯気を嗅いだだけで本能的に毛穴が開くレベルなんですけどw 辛さレベルや前回との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)当たり
熱 量:517kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:517kcal(めん・かやく:394kcal)(スープ:123kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
実店舗の「北極ラーメン」は具材がシンプルなので、最初から麺の量は「並」でも1.5玉(通常の並240gと比較して大盛360gと同じ量)、北極で「麺大盛」にすると通常の “麺特大” と同じ量(麺2玉=480g)、さらに量を増やすと「北極ジャンボ」(2.5玉=600g)になるのですが、カップ麺の麺量は調理前で80gとなっています。
しかし、タテ型カップ麺の場合は標準サイズで平均50〜60g、今回のような大盛サイズだと70〜80g、特に有名店監修商品では麺量70gが多かったりするのですが、期間限定でも「中本」は大盛80gなのが嬉しいポイント。その原材料名は通年商品の「辛旨味噌」や期間限定「北極ブラック」と同じなのですが、実際に麺は3品すべて共通で、まったく違いはありません。
つるみのある喉越しのいい滑らかな油揚げ麺で、形状は直太麺仕上げの平打ちストレート。縮れ麺ほどスープを持ち上げるタイプではないものの、原材料名に書かれている「香辛料」はニンニク、つまりガーリック練り込み麺で、滑らかなストレート麺でもスープとの一体感は問題なし。お店の麺ほど厚みはありませんが、極辛スープに負けない自己主張の持ち主です。
コシの強さと歯切れの良さを両立した基礎クオリティの高い太麺ですが、フライングすると逆に軽い食感や油揚げ麺特有の風味が目立ってしまうので、お腹が空いている時でも熱湯5分ちゃんと守る、というのも基礎的ながら美味しく食べるためのポイントですね。
スープ
近年、「ペヤング 激辛やきそばEND」(まるか食品)や「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」(寿がきや食品)、「トナリ 辛激タンメン 巨辛」(明星食品)など、味も辛さもレベルの高い激辛カップ麺が年々しのぎを削っているのですが、極辛オイル投入後の “辛うまラーメン日本一” が極めた「辛さの極地」も伊達じゃありません。
ただ、まずは極辛オイル投入前のスープを味見してみてください。柔らかくてコクのある合わせ味噌にガツンと効いたガーリックのパンチ、そして舌や歯触りにザラつきを覚えるほど大量の擂り胡麻(すりごま)も特徴で、丁寧な基礎があるからこそ「北極」が成り立っていることが分かります。ちなみに極辛オイル投入前の辛さレベルは熱の追い風を入れてもピリ辛〜中辛といったところなので、かなりマイルドな辛旨です。
しかし、凶暴な色の「極辛オイル」は文字通り激辛もとい極辛で、かなり瞬発力のある辛さ。それによって辛さレベルは極端に跳ね上がるものの、豚脂によってスープ全体の重心がグッと下がり、野菜調味油が臨場感を演出してくれる特別なオイルとなっています。もちろん辛い食べ物が苦手だと火傷じゃ済みませんし、守備範囲が普通に辛口~大辛だと苦戦するかもしれません。
ただ、それを超えてしまったら最後、じわじわと辛さの奥から湧き上がってくる旨みと “甘み” のコントラストに異様な中毒性を覚えることになり、激辛の魅力に引きずり込まれます。しかも前半は強烈な辛さで切り込んでくるのに対し、オイルが薄れてくる後半は甘い声で優しく囁いてくる “ツンデレ仕様” という‥‥これも北極の手口もといテクニックですね。
具材
考案者の中本正氏曰く「北極ラーメン」は “辛さだけを純粋に味わうもの” と定め、その辛さに特化したスープに合わせる具材は豚バラ肉・もやしとシンプルな内容となっているのですが、それをカップ麺でも再現しています。大量ではないものの、何気に具材の量は多く、乾燥もやしが太めのサイズなのも嬉しいポイント。
太めとはいえレトルト調理品の太もやしには敵いませんが、シャキシャキとした食感がアクセントに心地よく、もやしの風味と辛いスープの相性も抜群。さらに大きめのフライドガーリックも量が多く、もちろん口に飛び込んできた時のダイレクトなパンチもさることながら、スープのガーリック感を強めることにも大きく寄与しています。
味付豚肉は正方形にカットされたチャーシューチップでネギは飾りに過ぎませんが、麺とスープの完成度が高く、北極の “辛さだけを純粋に味わうもの” というコンセプトを知れば素直に納得できる構図ですね。ちなみに原材料名では「ごま」も具材扱いされているのですが、なるほど納得できるだけの量ですし、まったく劣化は見られませんでした。
総評
★★★★★★★★☆☆(★8+)
結論から言うと、2018年7月発売の「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン」と “まったく同じ内容” です。原材料名のポークエキスがポーク調味料に変わっていたりするのですが、カロリー等の栄養成分表示は2018年7月発売品と同じ内容ですし、まったく体感的な違いもなかったので、前回からテコ入れなしの完全な再販と見て間違いありません。
それどころか自分の過去記事を初版から確認してみたところ、2016年7月11日発売品(大盛に変更時点)から4年間 “いっさい変わっていない” ことが分かりました。原材料の高騰が相次ぐ中、2014年7月から2019年7月にかけて通算6回目となる今回、販売価格も据え置きということで評価を見直し加点したのですが、数ある激辛カップ麺の中でも「最高峰」に位置する素晴らしい一杯です。
【2019年7月10日追記】本文の途中で触れた「白根店主公認 最強トッピング 納豆×北極」も試して記事にしました(「蒙古タンメン中本 北極×納豆」白根店主公認!!最強トッピング “激辛納豆” アレンジ)。納豆を入れると全体がマイルドになるため、どうしても辛さは和らいでしまいますが、誰でも簡単に作れる最強にウマいアレンジレシピです(※中毒性注意)。あわせて「納豆×辛旨飯」バージョンを食べてみた感想や作り方のコツも紹介しているので、よかったらご参考ください。