2022年の夏は蒲焼そば!? ローソン限定「麺屋武蔵」監修 “土用の丑に食べたいカップ麺” を共同開発!!

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年7月5日(火)新発売、エースコックのカップ麺「麺屋武蔵監修 蒲焼そば」の実食レビューです。

ローソン名店シリーズ「麺屋武蔵」最新作は「土用の丑」に食べたいカップ焼きそばを展開!! ちゃんと鰻(うなぎ)を使っているのか、それとも “蒲焼きのタレ味” なのか——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺屋武蔵監修 蒲焼そば

麺屋武蔵(めんや むさし)とは、東京都新宿区に総本山「創始 麺屋武蔵」を構える人気チェーンで、1996年(平成8年)5月14日に開業した1号店「麺屋武蔵 青山(せいざん)」が歴史の始まり。それは後のラーメン業界を変えるほど、多大な影響を与えることになる「中華そば青葉」や「くじら軒」と並ぶ “96年組” の代表格で、現在は都内を中心に15店舗を展開し、革新的なラーメンを提供しています。

撮影協力:ローソン(それにしても目立つw)

今回の新商品「麺屋武蔵監修 蒲焼(かばやき)そば」は、コンビニの中でもローソン店舗にしか売ってない、販路限定のPB(プライベートブランド)商品で、大阪府吹田市に本社を置くエースコックと共同開発。2018年(平成30年)5月発売品からコラボを続けている3社なのですが、2022年の夏は “土用の丑の日に食べたいカップ麺” をコンセプトに、コラボ史上初となる鰻の蒲焼き風を提唱してきました。

なぜ土用の丑に鰻を食べるのか、その理由と起源を詳しくは知らない方のために、軽く解説しておきます。そもそも「土用」とは、五行説で定められた暦(木行・火行・土行・金行・水行)において、年に4回訪れる “木=立春、火=立夏、金=立秋、水=立冬、それぞれの直前から数えて約18日間” を指す雑節「土旺用事」(土が最も旺盛に働くとされる期間)の略語。

丑(うし)は十二支(子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)の丑にあたる日(例:1日目は子日、2日目は丑日、3日目は寅日‥‥1周して13日目は子日に戻る数え方から「丑」は2日目と14日目)を指し、紐(ひも)の流れを汲む「丑」の字は「結ぶ」「掴む」「始める」などの意味を持つことから、土用における丑の日は “土の中で芽が育ちつつも外には出ていない日” を表しています。

※ちなみに今回のカップ麺に具材としての鰻は入っておりません

前述のように「土用」は年に4回あるのですが、その中でも “夏の土用” は暑さが厳しく、夏バテしやすい期間に当たるため、昔から土用の中でも重要視されており、栄養価の高い食べ物を摂取する習慣がありました。その代表格に鰻を定着させた仕掛け人は江戸時代の蘭学者であり、発明家ともして名を馳せた奇才・平賀源内(ひらが げんない)その人である‥‥というのは、有名な話。

もともと鰻の旬は “産卵のために脂を蓄えた初秋〜冬の時期” なので、夏の天然鰻は人気が低迷していた上に、こってりとした味付けの蒲焼きは暑い日に食べたくないから‥‥と、夏の鰻屋は客足が遠のく商売でした。そこで鰻屋を営んでいた知人を救うべく、平賀源内が「本日、土用丑の日」と書いた張り紙を店頭に掲げ “栄養価が高い鰻は夏を乗り切るのに打って付け” と売り出したところ、これが大当たり。

それが全国に広がり、いつしか “土用の丑の日は鰻を食べる” という習慣が日本に根付いたわけなんですけれども、すみません軽く解説と書いておきながら長かったですねw そろそろ本題に戻りましょう。即席カップめん業界における鰻の蒲焼きといえば、2015年(平成27年)7月6日に明星食品が「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 蒲焼のたれ味」を発売しているため、実は業界初の試みではありません。

「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 蒲焼のたれ味」

明星食品は味の特徴について「蒲焼のたれ味」と謳いながらもソースに “うなぎエキス” を使い、同年7月13日に「大盛」を、翌2016年7月4日にもレギュラーサイズで再販。直近だと2021年4月12日に「明星 一平ちゃん夜店の焼そば×劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』ひつまぶし味」を発売していましたが、はたして麺屋武蔵×エースコックが送る「蒲焼そば」の仕上がりや如何に——。

開封

2種の小袋を別添(個包装の「かやく」は無し)

今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「調味たれ」と「ふりかけ」の計2種で、途中でも触れたように、外装のシュリンクフィルムには “写真・イラストはイメージです。具材に鰻は使用しておりません” と、もれなく免責事項を記載しています。念のため原材料名を確認してみたところ、どこにも鰻の記述はありません。

原材料名に鰻・うなぎ・ウナギの文字はない

ローソンの公式ウェブサイトでも言及していなかったので、念には念をとエースコックの開発部に裏を取ってみたところ、担当者曰く “調味たれに「うなぎエキス」を使用しています” との回答でした。もっとアピールすればいいのにw ひとまず原材料名で「たれ」の最後尾に位置している、魚介エキスの一部に鰻由来の成分が含まれているようなので、その効果も注目すべきポイント。

内容量は171g(めん130g)の大盛りサイズですが、ローソン標準価格は230円(税込248円)と良心的。というのも2022年6月1日の出荷分から、NB(ナショナルブランド)における大盛りカップ麺のメーカー希望小売価格は245円(税別)が基本となっているため、特定のコンビニ限定でも‥‥いや、特定のコンビニだからこそ、税込248円という販売価格には企業努力を感じました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:麺屋武蔵監修 蒲焼そば
製造者:エースコック株式会社
製造所:兵庫工場(兵庫県たつの市神岡町東觜崎308)
内容量:171g(めん130g)
商品コード:4901071241322(JAN)
発売日:2022年07月05日(火)
実食日:2022年07月08日(金)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:248円(税込)
希望小売価格:230円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型ビッグ(大盛り)
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:650ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(調味たれ・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、たれ(糖類、しょうゆ、みりん、発酵調味料、植物油脂、豚脂、ポークエキス、食塩、しょうゆ加工品、香辛料、魚介エキス)、ふりかけ(ごま、紅しょうが入り揚げ玉、砂糖、ねぎ、粉末みそ、香辛料)/ 加工でん粉、炭酸Ca、酒精、調味料(アミノ酸等)、香料、カラメル色素、増粘多糖類、甘味料(カンゾウ)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、くん液、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

エースコックの油揚げ麺の中では珍しい形状

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。具材としての鰻は入っていなくても、せめてキャベツくらいはと予想していたのですが、小袋を取り出した後の容器には麺しか入っていません。それだけ「調味たれ」と「ふりかけ」に力が入っている証なのか、それとも税込245円という販売価格に縛られての妥協なのか、そこが大きく総評に影響しそうな展開。

見た目に蒲焼き感はないけれど‥‥

作り方はカップ焼きそばの基本に忠実で、お湯を注いでから5分後に湯切り、調味たれを馴染ませた後、ふりかけをトッピングしたら完成です。見た目の蒲焼き感には期待できないビジュアルですが、まるで鰻を炙ったような「調味たれ」の芳ばしい薫香に、けっこう強めに山椒を感じる「ふりかけ」など、香りの臨場感は想像以上で期待度アップ。

その香りとパッケージの “ご飯と一緒に食べても旨い!!” という訴求から察するに、けっこう濃いめの味わいが予想される蒲焼そば。引き続き「うなぎエキス」の存在感にも注目しつつ「めん」「たれ」「ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(171g)あたり
カロリー:689kcal
たん白質:13.7g
脂  質:22.6g
炭水化物:107.7g
食塩相当量:6.3g
ビタミンB1:0.70mg
ビタミンB2:0.70mg
カルシウム:359mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

質感が独特

4.0

近年のエースコックが製造する油揚げ麺といえば、同社の「スーパーカップ」で培ってきた技術を活かし、麺の表面から中心部までギュッ、と詰まっているようなタイプが主流となっているところ、今回は比較的にソフトな口当たり。丸刃で切り出された縮れの弱い形状だったので、それも影響しての質感ですが、けっこう独特です。

箸で持ち上げた感じも比較的に軽い

あのガッシリとした力強さに期待していた場合、やや物足りなさを感じてしまうかもしれないけれど、優しい口当たりと適度な歯切れの両立により、いい意味で食べやすく、調味たれとの相性も悪くありません。なんかこう、食べている途中はタレに意識が集中しちゃうのに、食べ終わると麺の食感が個性的だったなー、って。

もちもちでもないし、ガッシリでもないし、ふかふかでもないし、プリッでもないし、バツンでもパツッでもないし‥‥もしや新開発? めちゃくちゃハイクオリティな新進気鋭の油揚げ麺というわけでもなかったんですけどw 適度にタレを弾きつつ、しかしながら醤油で下味を調えているため、調味たれに埋没することもない、なかなかバランスの取れた取り合わせだと感じました。

たれ

単なる蒲焼きのタレ味じゃなかった

5.0

市販の蒲焼き鰻で一般的な「蒲焼のタレ」よろしく高粘度なテクスチャーを予想していたのですが、そのイメージに反してサラサラで、しっかり混ぜても容器の底に余るくらい。また比較的どぎつい甘さを覚悟していたところ、糖類と味醂(みりん)に加え、甘味料の甘草も添加しているのですが、人工甘味料のように纏わり付いてくるような甘さではなく、なんといっても印象的だったのは芳ばしい風味。

それも鰻の皮を炙ったような、独特の香りが鼻を抜け、味覚には炭火で炙ったかの如く適度なホロ苦さがあり、後味に残る若干の癖も鰻らしさを想起させるポイント。その指揮を執る醤油はキリッと濃口で、なるほど白ご飯が欲しくなる濃いめの味付けなのですが、食塩に由来する尖りは強くありません。市販の蒲焼きよりも老舗の味わいを目指したのか、思いのほか味わい深く、玄人な味付けでした。

ふりかけ

けっこう山椒の主張が強め

4.0

ふりかけの内容は “ごま、紅しょうが入り揚げ玉、砂糖、ねぎ、粉末みそ、香辛料” と複雑で、芳ばしい「調味たれ」にフィットする胡麻のアクセントに、味噌の隠し味が面白く、砂糖も自然な効かせ方。香辛料は和山椒(さんしょう)で、かなり清涼感が強く、それも印象に残りました。

総評

4.0

具材としての鰻は入っていませんが、実は「調味たれ」に含まれていた “うなぎエキス” が効果的で、ただ蒲焼きのタレをイメージした商品ではない、鰻を焼いたときの芳ばしさと老舗のタレを彷彿とさせる方向性に「麺屋武蔵」監修のプライドを感じる一杯でした。麺屋武蔵はラーメン屋さんですけどw

実は2021年7月26日に「神田 麺屋武蔵 神山(かんざん)」が “山田水産の完全無投薬うなぎ(山田の鰻)から出汁を取った「鰻ら〜麺」を提供していた” ので、もしかすると2023年の土用には鰻ラーメンを再現したカップ麺をリリースしてくるかも?

ほかにも個性的なメニューが多い「麺屋武蔵」なので、引き続き「唯一無二」の斬新なカップ麺の登場に期待しています。※ちなみに余談ですが、2022年の夏は「丑の日」が2回あり、7月23日(土)が一の丑(いちのうし)、8月4日(木)が二の丑(にのうし)です【author・taka :a(大石敬之)】

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