「日清麺職人 鴨だし」値段以上の全粒粉入り麺と上品な鴨の旨味-2018-

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2018年12月10日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清麺職人 鴨だし」の実食レビューです。

“笑うカモ(門)にはフグ(福)来たる!? ” 麺が主役のブランド「麺職人」より、年末年始にあわせた新作がリリースされました。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清麺職人 鴨だし

「日清麺職人」は、2000年の発売以来、 “まるで、生めん。” なノンフライ麺を手頃な価格で楽しめるブランドとして、主婦層を中心に人気の高いシリーズです。今回は “高級食材” をテーマにした年末年始に相応しいカップ麺として、「日清麺職人 鴨だし」と「日清麺職人 ふぐだし」の2品が期間限定で同時に発売されました。

「鴨が葱を背負って来る(鴨葱)」皆様ご存知の通り “好都合な人” を表す(えてしてネガティヴな意味の)単語ですが、鴨鍋にはネギが付き物、その鴨が自分でネギを背負って来てくれたら好都合だよね、というのが語源です。ありゃ “カモ” だぜケッケッケッ、にも利用される鴨。ちょっと可哀想‥

と、それはさておき今回のテーマは「鴨だし」ということで、ぱっと思い浮かぶ麺類は「鴨だしそば」(和蕎麦)が定番ですよね。実は2015年8月3日にも今回と同じタイトルの鴨だし麺職人が発売されていて、2013年10月15日にも「鴨だし和風しょうゆ」というカップ麺がありました。

2013年に発売された麺職人の鴨だしは、なんと期間限定バリエーション商品として最高ヒットを記録したこともある変わり種で、それをブラッシュアップしたのが2015年発売品。ちょうどシリーズの発売15周年を記念して、「ありがとう15周年」という文字と紅白の花結びがあしらわれていました。パッケージのテーマカラーは、今年も同じ紫です。

2017年8月から現行の麺職人は「全粒粉入りノンフライ麺」に進化しているので、当時とは大きく様子が‥というか、そもそも具材の種類がまるで違うみたいなので、あまり過去の印象を引っ張らずにレビューしたほうがよさそうですね。

はい、「あまり過去の印象を引っ張らずに——」などと書いておきながら、 “鴨は正義”(なにが)と思っている私taka :aなので、かなり期待している実食前の現在です。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。

開封

別添の小袋は「液体スープ」と「かやく」の2袋構成で、かやくのみ先入れ仕様、液体スープは後入れになります。もし液体スープを先に入れると麺がほぐれなくなる恐れがあるので、調理の際は注意してください。

麺は黄色味の強いノンフライ中細ストレート麺なので、既存の現行品「日清麺職人 しょうゆ」と同じノンフライ麺かもしれません。この時点から全粒粉(小麦の表皮・胚芽ごとすり潰した小麦粉)の粒が視認できます。頼もしい。かやくは花かまぼこの中心が見事に隠れてますけど、わざとじゃないですよw

うーん、比べちゃいけないとは思いつつ、2015年発売品の具材は鴨つくね、揚げ玉、ネギ、焼き海苔だったので、ずいぶんとスケールダウンしていますね。いや、比べてはいけない、もう時代は変わったんだ‥あの頃とは違うんだ‥(※大袈裟)

製品情報・購入価格

製品名:日清麺職人 鴨だし
製造者:日清食品
製造所:関東工場(製造所固有記号「A」)
内容量:93g(めん65g)
発売日:2018年12月10日(月)
JANコード:4902105246405
希望小売価格:180円(税別)

発売地域:全国(全チャネル販売)
購入価格:116円(税込)
取得店舗:スーパー(ミニフレッシュ)

麺の種類:ノンフライ麺
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】
めん(小麦粉、小麦全粒粉、食塩、植物油脂、卵粉、しょうゆ、チキンエキス、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、たん白加水分解物、食塩、合鴨エキス、動物油脂(合鴨、鶏)、魚介エキス、植物油脂、チキン調味油、チキンエキス、小麦粉、野菜調味油、かつお節粉末、昆布エキス、大豆食物繊維)、かやく(大豆たん白加工品、ねぎ、魚肉練り製品)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、香料、カラメル色素、増粘多糖類、マリーゴールド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
【アレルギー表示】
小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆

実食開始

お湯を注いでから待っている間、液体スープの小袋はフタの上で温めておくのですが、もっと油脂成分が多めなのかと思いきや意外と少ない。もちろん投入した瞬間、ふわっ‥と鴨脂の芳ばしい香りと少し葱油っぽいアクセントを感じたのですが、たとえば「日清のどん兵衛 鴨だしそば」と比較した場合、そこまで鴨は押しの強い香りではありません。

さて、完成です。花かまぼこ開花(笑)その花かまぼこで見た目は華やかなんですけど、 “よっ! 年末年始特別版! ” みたいな豪華さはなく、春夏秋冬いつ出されてもおかしくないビジュアルです。麺職人の変わり種は具材が貧弱な傾向にありますし、パッケージでも誇張しているわけではなかったので、仕上がりのイメージとしては見た目のギャップゼロですけどね。

それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

1食(93g)当たり

カロリー:280kcal
たん白質:8.6g
脂  質:3.2g
炭水化物:54.3g
食塩相当量:6.7g
(めん・かやく:1.8g)
(スープ:4.9g)
ビタミンB1:0.27mg
ビタミンB2:0.45mg
カルシウム:146mg

※参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:280kcal(めん・かやく:258kcal)(スープ:22kcal)

めん

“全粒粉” を練り込むことで小麦本来の風味が感じられる、しなやかなノンフライ中細ストレート麺。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

小麦の甘味と全粒粉の芳ばしさ‥

うん、あいかわらず定価180円のカップ麺とは思えない、とても素晴らしいノンフライ麺です。食べ始めはコシが強く、その食感にも魅力があるのですが、2分ほど馴染ませてやると自然な質感になって粘り気も増すので、強いポリシーがなければ液体スープを投入後、しっかり混ぜてから1〜2分ほど休ませるのがオススメ。

丸刃でカットされたノンフライ中細ストレート麺で、滑らからな表面によって口当たり、喉越しともに申し分ありません。そして何と言っても印象的なのは、芳醇な小麦の風味。以前の麺職人(2017年8月リニューアル前)はスープに強く影響するほどの小麦感でしたが、全粒粉入りにリニューアルされてからは比較的やや穏やかになりました。

しかし、200円オーバーのノンフライ麺と比較しても見劣りすることなく、完全に値段以上の質感なので、 “まるで、生めん。” の謳い文句は伊達じゃありません。じっくり噛んでいると全粒粉特有の芳ばしさと甘味、そして粒感まで得られるので、ゆっくりと呼吸を整えてから味わってみてください。蕎麦が脳裏を掠めるテーマですが、中華麺でも違和感なかったです。このシリーズからノンフライ蕎麦とか出してみても面白そうですけどね。

スープ

鴨だしの上品な深みが感じられるやや甘めのしょうゆスープ。アクセントにきかせたネギの香りが食欲をそそります。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

やや甘めの? だいぶ甘いぞw

液体スープを投入した瞬間、鴨だし系にしては思ったよりも油脂成分が少ないなぁ‥と思ったんですけど、鴨脂でガンガンに攻めてくるタイプではありません。鴨エキスの旨味を重視しているタイプで、たしかに鴨脂の芳ばしさも漂っているのですが、味覚的には醤油と糖類が優勢、それから合鴨エキスがやってきて、じんわりと広がります。

食べ始めは嗅覚に訴えかけてくる鴨の芳ばしさが並行するので、麺を食べている時は特に鴨脂特有の芳ばしさを楽しめるのですが、表面のオイルが減ってくると強く糖類が主張してくるため、甘いスープや蕎麦つゆが苦手な方は気になるかもしれません。そう、味の方向性としては特に “ラーメン” というわけではなく、ふつうに “蕎麦つゆ” です。

鰹出汁と昆布だしを重ねた濃口醤油ベースの蕎麦つゆで、鶏が鴨を補強し、そこへ中華麺をシンプルに合わせているような状態です。ネギ油っぽい香りは最初ちょっと個性的に思えたのですが、そこまで主張していませんでした。鴨のクセも弱く、糖類の強い甘味さえ大丈夫なら取っ付き易い仕上がりで、間違いのない鉄板の美味しさではあるものの、年末年始に向けた高級食材がテーマの新作としては没個性かもしれませんね。

かやく

大豆鴨ミンチ*、花形カマボコ、ネギ。
*「大豆鴨ミンチ」は、日清食品独自製法による大豆たん白を主原料にした具材です。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

ね、ねぎが異様に美味しかった‥

「日清のどん兵衛 鴨だしそば」の “鴨つくね” が “大豆鴨つくね” に変わったことは皆様ご存知かと思いますが、今回も鴨つくね復活ならず‥。大豆鴨ミンチは柔らかく、ふわふわとした食感なんですけど、鴨? どこが? とキョロキョロ。かろうじてスープの鴨だしが‥いや、無理ですね逆立ちしても鴨ではない(苦笑)

花かまぼこは見た目に可愛らしく、年末年始を飾るのに嬉しい彩りではあるものの、枚数は5枚と多くありません。ただ、異様に目立っていたのがネギ。どん兵衛の下仁田系ほどの存在感ではないものの、特に白い部分は風味がリアルで驚きました。まさに鴨葱、相性はバッチリです。

比べてはいけない、比べてはいけないと思いつつ過去の写真を引き合いに出してしまったのですが‥w 2015年のラインナップには本物の鴨つくねに焼き海苔も2枚だったので、フェイクミートの大豆加工品ではなく、せめて焼き海苔をトッピングしてほしかったですね。あ、でも正月の御節その他諸々のラッシュで疲れた胃には嬉しい軽さかもしれない。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)
(甘くて柔らかい鴨だしが好きならストライク!)

鴨脂の芳ばしさを楽しみたいのであれば「日清のどん兵衛 鴨だしそば」をオススメしますが、鴨だし醤油で麺職人の全粒粉入りノンフライ麺が楽しめる、という部分に大きな価値が見出せるカップ麺です。しかし、せっかく年末年始の特別版だったので、もうちょっと具材がんばってほしかったですね。

ノンフライ麺は目新しさがないとはいえ値段以上の仕上がりですし、そこだけ評価すれば上出来も上出来それ以上。さらに私は甘い蕎麦つゆが大好物なので、今回のスープも好みドンピシャ。主観的な味の好みでいえば★5クラスの満足感だったんですけど、もうちょい特別感がほしかったです。でも、おいしいですよ。

なんの驚きもなかったけれど、鴨脂の芳ばしさに過度な期待さえ抱いていなければ逆に食べやすい鴨だしとも言えるので、麺職人の麺と甘いスープさえ大丈夫なら試してみてください。もしかすると女性消費者の目線に立ち、鴨特有のクセを “あえて” 抑えたのかもしれませんね。さて、カップ麺1食では少し物足りない女性ユーザーの皆さま及びライスダイブ派の男性各位、今回のスープは〆の白ご飯けっこう合いますので、よかったら(笑)※一味唐辛子もあるとモアベター

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