マルちゃん正麺、ブランド史上初の “背脂チャッチャ系” もやし&背脂を新開発!! 最大の見どころは‥‥

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年9月25日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ もやし&背脂 醤油豚骨」の実食レビューです。

環七ラーメン戦争を引き起こした “背脂チャッチャ系” に自慢のバリシャキもやしを搭載!? 正麺カップがエースコックを牽制!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺カップ もやし&背脂 醤油豚骨

マルちゃん正麺(せいめん)とは、東洋水産が “いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席麺” をコンセプトに展開しているブランドで、2011年(平成23年)11月7日発売の袋麺を皮切りに発足。専任のチームが5年の歳月を費やし完成させた特許技術「生麺うまいまま製法(特許 第5153964号)」は、多くの顧客や業界関係者にも衝撃を与え、瞬く間に市場を席巻。

新作の開発にも余念が無い正麺カップ

当時の袋麺市場といえば、カップ麺の飛躍的な伸長にシェアを奪われ、数年にわたるダウントレンドが続き、ほぼ無風状態だった頃。そこに「マルちゃん正麺」が颯爽と登場し、わずか1年で2億食もの出荷を記録。その偉業は後に “マルちゃんショック” と呼ばれ、業界の語り種になるのですが、その約4年後には「マルちゃん正麺 カップ」が大ヒットし “第2のマルちゃんショック” を巻き起こしました。

今回の新商品「マルちゃん正麺 カップ もやし&背脂 醤油豚骨」は、幅広な太麺の背脂チャッチャ系のラーメンに、東洋水産が誇るバリシャキもやし(低温殺菌調理品)を組み合わせたカップラーメンで、公式曰く “もやしと背脂醤油豚骨の組み合わせにより、あっさり感とこってり感の両方を味わえる一杯に仕上げました。” とのこと。

「もやし」「背脂」「醤油豚骨(豚骨醤油)」それぞれを切り離すと「マルちゃん正麺」及び「同 カップ」初の組み合わせではないのですが、パッケージにハッキリと “背脂チャッチャ系” を訴求してきたのはブランド初の‥‥っていうか、もしかすると東洋水産のインスタントめんカテゴリー史上初の試みなんじゃないですかね?

幅広な太麺の背脂チャッty系ラーメン!

あらためまして背脂チャッチャ系(せあぶらちゃっちゃけい)とは、ラーメン用語の中でも比較的にメジャーな単語で、名付け親はラーメン評論家の石神秀幸(いしがみ ひでゆき)その人。チャッチャ系という表現は、スープにコクを出すために使用する豚の背脂を “固形のままザルに乗せ、上下に「チャッチャッ‥‥」と振りかける動作” に由来し、それに該当するラーメンの総称として用いられています。

現在は「醤油」「味噌」「塩」など、多種多様なスープに背脂を “チャッチャッ” と後がけするスタイルを指す用語になっているため、味に関する区分はないのですが、1980年(昭和55年)代後半〜1990年(平成2年)代にかけて隆盛を極めた「環七(かんなな)ラーメン戦争」を語る上で欠かせない「土佐っ子」というラーメン店が代表的。

ちなみに即席カップめん業界における背脂チャッチャ系といえば、独自のレトルト背脂を保有するエースコックが最強格で、定期的に「なりたけ」監修のカップラーメンをファミリーマートと共同開発しているのですが、正麺カップの新作発売から2週間後となる2023年10月9日にNB(ナショナルブランド)の「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」を発売する予定となっている現在。

東洋水産vs.エースコック!?

エースコックの「背脂チャッチャ風 こってり豚骨醤油ラーメン 麺大盛り」は、見るからに背脂特化型のカップラーメンで、もやしは使用していないようですが、まるで示し合わせたかのようなタイミング。かくして先手を打つ形となった「マルちゃん正麺 カップ もやし&背脂 醤油豚骨」の仕上がりや如何に、お手並み拝見と参りましょう。

開封

まずは “4種” の小袋を取り出す

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」「液体スープ」「もやし調理品」の計4パックで、もやし調理品は「でかまる バリシャキ!もやし味噌ラーメン」に搭載されている例のバリシャキもやし。なお「でかまる」では “先入れ” ですが、今回は “後入れ” しなければいけないので、調理の際は留意してください。

湯戻し時間は5分

麺は油で揚げずに水分を飛ばした乾燥麺で、先にマルちゃん正麺の独自技術「生麺うまいまま製法(特許 第5153964号)」を紹介しましたが、正麺カップでは “生麺うまいまま〜” とは異なる「生麺ゆでてうまいまま製法(特許 第5719064号)」を駆使しています。厳密にいうとノンフライ麺ではないのですが、大別すると油揚げ麺(フライ麺)ではないので、ノンフライ麺という認識で問題ありません。

ちなみに既存の「マルちゃん正麺 カップ」シリーズにおけるメーカー希望小売価格は278円(税別)を基準としているのですが、今回の「もやし&背脂 醤油豚骨」は333円(税別)ということで、いうなればミドルレンジクラスの商品。バリシャキもやしの搭載と背脂加工品あたりがコストを圧迫しているのでしょうけれど、はたして値段相応の満足感は得られるのでしょうか。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 カップ もやし&背脂 醤油豚骨
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:155g(めん75g)
商品コード:4901990375924(JAN)
発売日:2023年09月25日(月)
実食日:2023年09月27日(水)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:スーパー
小売価格:333円(税別)
購入価格:278円(税込)
麺の種類:生麺ゆでてうまいまま製法
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・もやし調理品)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、かやく(もやし、背脂加工品、にんじん、メンマ)、添付調味料(しょうゆ、ポークエキス、香辛料、植物油、豚脂、粉末野菜、乳等を主要原料とする食品、砂糖、デキストリン、香味油脂、食塩、たん白加水分解物、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、増粘多糖類、カラメル色素、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ローズマリー抽出物、ビタミンE)、酸味料、pH調整剤、クチナシ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、甘味料(ソーマチン)、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

背脂加工品とメンマのみ先入れ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は背脂加工品とメンマのみ。前述のように「もやし調理品」は “後入れ” なので、こちらは熱湯を注いでからフタの上で温めるようにと調理方法に記載されています。東洋水産の背脂加工品は、2023年6月12日発売の「マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ ちょい辛」を境にリアリティを増しているので、これが多めに入っているのは嬉しい項目になりますが‥‥

あいかわらずバリシャキもやしの存在感スゴい

ひとまず「かやく」を入れてから熱湯を注ぎ、フタの上で「もやし調理品」と「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせ「もやし調理品」をトッピングしたら完成です。さて、あいかわらずバリシャキもやしの存在感は絶賛に値するのですが、背脂の量は “背脂チャッチャ系” のイメージ的に大人しいといわざるを得ない調理直後。

さらにメーカー希望小売価格は「マルちゃん正麺 カップ」が基準としているラインを越えるため、コストパフォーマンス的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(155g)あたり
カロリー:412kcal
たん白質:12.4g
脂  質:10.5g
炭水化物:67.0g
食塩相当量:7.0g
(めん・かやく:2.7g)
   (スープ:4.3g)
ビタミンB1:0.28mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:186mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:412kcal(めん・かやく:327kcal)(スープ:85kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

次のステージに突入!? それとも原点回帰‥‥?

5.0

東洋水産のニュースリリース(商品特徴:めんの項目)には “生麺のようななめらかな口当たりと、透明感や弾力のある食感が特長の幅広な太麺。” としか記載されておらず、どこにも新開発の文字は見当たらないのですが、これまでの「生麺ゆでてうまいまま製法」による乾燥麺と比較して、一二を争うレベルの芳醇な小麦感が印象的。

家系ラーメンにも使えそう

熱湯5分きちんと待って、フタを開けて、粉末スープと液体スープを馴染ませて、もやし調理品をトッピングして‥‥などと調理している間に追加で1分は経過していると思いますが、それでも部分的に絡まっている箇所が目立っていたところは玉に瑕。しかし、なめらかな口当たりも然る事乍ら、噛んだときの反発性は “初期の密度” に近く、かつての生麺らしさが満を持して復活したように感じました。

というのも、2021年9月6日に実施されたリニューアル以降、それ以前の仕様よりも加水率が下がり、しっとりとした質感や重量感も衰えてしまったことから “初期の密度” は褒め言葉。食べ始めの部分的な戻りムラさえ解消したら言う事なしではあるものの、333円(税別)というメーカー希望小売価格を加味しても上出来の「★5」が妥当だと判断した次第です。

スープ

いい意味で優等生な仕上がり

4.0

先に「粉末スープ」を単体で味見してみたところ、かなりジャンクなテイストで、いかにもカップラーメンらしい成分たんまり入ってます感。ディスってないですよw 粉末野菜を使っていたり、糖類じゃなくて砂糖を使っていたり、マルちゃんらしいフレームワークです。ただ、これ単体で味が決まるアイテムではありません。

粒状の背脂は入ってなかった

次に「液体スープ」を投入してみたところ、残念ながらレトルト背脂は充填されていなかったので、チャッチャ系の演出は「かやく」の背脂加工品が一身に引き受けているのですが、液体しょうゆ特有のキレと豚脂の芳ばしさで臨場感アップ。商品名は “醤油豚骨” となっていますけど、しょうゆと豚骨のポジションは対等で、ややニンニクが強く、乳化度は高めの仕上がり。

とろみの付け方が人工的というか、わざとらしく感じてしまったので、気になる方は気になるかもしれないけれど、おかげで口当たり滑らかな乾燥麺が独り歩きすることはありませんでした。——あ、ちょっと独特の酸味が口の中に残るので、そういうのが苦手な方は少し構えておいたほうが安全かもです。

かやく

背脂加工品の芳ばしさにも注目

6.0

先入れ「かやく」の背脂加工品は、前述の「マルちゃん正麺 カップ 濃ニボ ちょい辛」以降、豚脂ならではの芳ばしさが格段にアップしており、それは今回も例に漏れず。パッケージでも “背脂チャッチャ系” を謳うのであれば、この倍は入れてほしい‥‥などと、開発者の苦労も顧みずに抜かしておりますが、あいかわらず例のバリシャキもやしから得られる満足感は圧巻の一言。

ここが最大の見どころ

最近よく遭遇している気がするので、またおま感が否めない具材ではあるものの、有無を言わせないバリシャキ食感はマルちゃんならではのステータス。メンマは特有の発酵感が強かったので、実際の量以上に存在感を放っていたのと、その風味が前述の醤油豚骨スープにベストマッチでした。

総評

5.0

「マルちゃん正麺」及び「同 カップ」史上初となる “背脂チャッチャ系” だったので、もやしよりも背脂に力を入れんかい! などと感じた節もありますが、あくまでも今回は “もやし&背脂” の組み合わせがコンセプト。もやしについては文句の付け所がない存在感で、背脂加工品の質も高く、さらに正麺カップのブランドイメージも踏まえると悪くありません。

やや高めの部類に入るカップ麺なので、★ひとつマイナスしようか迷ったのですが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の販売店でも手に入るNB商品。また飽和状態にある「生麺ゆでてうまいまま製法」の乾燥麺で久々にハッとしたこともあり、上記の総評が妥当だと判断しました。個人的なアドバイスとして、調理の際は2、3分ほど長めに待つことをオススメします【author・taka :a(大石敬之)】

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