どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年8月22日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マジ盛 黒マー油旨豚みそ」の実食レビューです。
マルちゃんが今届けたい、本気の一杯。本気盛あらため「マジ盛」シリーズ第2弾は “黒マー油” と “ニンニク” のパンチを効かせた「濃厚旨豚みそラーメン」を市場に投下!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
マジ盛 黒マー油旨豚みそ
本気盛(マジモリ)とは、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産のカップラーメンで、現在を遡ること15年以上、2007年(平成19年)3月26日に発売された「本気盛 醤油豚骨」及び「同 辛味噌」に端を発する縦型BIGカップのブランド。大盛り(80g)の油揚げ麺に、濃いめのスープ、がっつり具材など、発売当初から食べ応えに力を入れていました。
対してカタカナ+漢字表記の「マジ盛」は、ラーメンと本気(ほんき)で向き合ってきたマルちゃんが考える、お客様に『今届けたい、本気(マジ)の一杯』をコンセプトにしたブランドで、2022年3月26日に発売15周年を迎えた「本気盛」の後身。2022年6月27日発売の「マジ盛 ど豚骨醤油※1」から名称を改め、ロゴとデザインも刷新し、さらなるブランドの強化を図っています。
今回の新商品「マジ盛 黒マー油旨豚みそ」は、食べ応えのある “がっつり太麺” に、黒マー油(焦がしニンニク油)とニンニクのパンチを効かせた旨豚みそスープを特徴とするカップラーメンで、前回の「ど豚骨醤油」に続く「マジ盛」シリーズの第2弾。
とんこつラーメンにマー油は認知度の高い組み合わせになりますが、みそラーメンにマー油は即席カップめん業界でも比較的に珍しいフレーバーです。しかし、まだ「マジ盛」が「本気盛」だった頃、2019年9月16日に「本気盛 黒マー油濃厚みそ※2」を発売しているため、実は初めての試みではありません。
「本気盛」時代の「黒マー油濃厚みそ」は、ニンニクを強めに効かせた濃厚みそスープに、黒マー油の風味を特徴とする特製油を別添した一杯で、具材にはキャベツ、味付挽肉、ネギをトッピング。さらに麺は配合から製法まで大幅に改良し、当時としては最新となるナチュラルウェーブ製法を導入した “新・がっつり太麺” を搭載するなど、東洋水産の本気を感じる一杯でした。
対して今回の「マジ盛 黒マー油旨豚みそ」におけるスープの特徴も「本気盛 黒マー油濃厚みそ」と共通するのですが、3年前の商品と比較して注目すべきは麺の仕様。というのも「マジ盛 ど豚骨醤油」に使われていた麺の仕上がりが素晴らしかったので、それについては飛躍的な進化に期待できそうな展開。
また具材の味付挽肉も味付豚肉に変わっているため、3年前の「黒マー油旨豚みそ」とは別物。サブタイトルも濃厚から旨豚に変わっていますし、東洋水産が “今届けたい、本気の一杯” ということで、黒マー油とニンニクのパンチについてはもちろん、味噌のコクや麺の仕様にも注目しながらレビューします。
なお引き合いに出した「ど豚骨醤油」と “本気盛” の「黒マー油濃厚みそ」はレビュー済みなので、評価や感想などの詳細が気になる方は、以下の関連ページをご覧ください。
※1 今届けたい、本気(マジ)の一杯。本気盛の進化系「マジ盛」第1弾は “がっつりうまい” ど豚骨醤油!!
※2「本気盛 黒マー油濃厚みそ」麺改革!!ナチュラルウェーブ製法 “新がっつり太麺” に注目
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製油」1袋のみ。おそらく中身は黒マー油で、触ると中身が凝固していることが分かります。つまり、それだけ “動物油脂の配合が多い” ということ。
かやくはキャベツ、味付豚肉、ネギの計3種で、前述のように本気盛時代とは構成が異なります。しかし、あいかわらずガッツリ具材というのは「マジ盛」になってからも変わっていません。東洋水産の味付豚肉は基本的にハズさないですし、キャベツについては文句なしのボリュームです。ただ、それだけにスープの濃度が問われるところ。
ちなみに3年前の「本気盛」におけるメーカー希望小売価格は220円(税別)だったのに対し、現在は245円(税別)に値上がりしているのですが、2022年6月1日に実施された価格改定以降の縦型ビッグにおける標準的な値段。販売ルートは “CVS 他” となっているため、販売店はコンビニがメインになります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マジ盛 黒マー油旨豚みそ 販売者:東洋水産株式会社 製造所:株式会社酒悦 房総工場 内容量:111g(めん80g) 商品コード:4901990372251(JAN) |
発売日:2022年08月22日(月) 実食日:2022年08月24日(水) 発売地域:全国(CVS 他) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:264円(税込) 希望小売価格:245円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ+紙 湯量目安:450ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(特製油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(みそ、豚脂、食塩、香味油脂、香辛料、砂糖、ポークエキス、植物油、粉末野菜、発酵調味料、たん白加水分解物)、かやく(キャベツ、味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、レシチン、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、カラメル色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。見た感じ「ど豚骨醤油」に似ているため、同じ麺かもしれません。光沢とハリのある質感なので、一見すると「謹製(きんせい)」シリーズの麺に近い雰囲気ではあるものの、それだけに過去の「本気盛」とは一線を画す洗練さが印象的。
別添の「特製油」は後入れで、小袋や容器側面の調理方法に “温めてください・温めないでください” の表示はないのですが、前述のように主成分は動物油脂。お湯を注いでから4分間、フタの上で小袋を温めると香り立ちがよくなるため、調味油が凝固している際(温めないでください等の注意書きがない場合)は意識してみてください。
ちなみに製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていますが、酒悦は東洋水産が1983年(昭和58年)7月から資本参加している連結子会社で、房総工場については “マルちゃんの工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き3年前からの進化に期待しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)あたり |
カロリー:499kcal たん白質:11.4g 脂 質:22.5g 炭水化物:62.8g 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:2.3g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.35mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:189mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:499kcal(めん・かやく:394kcal)(スープ:105kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
だいぶ進化しましたよ
2019年9月発売の「黒マー油濃厚みそ」に使われていた “新・がっつり太麺” も洗練された雰囲気で、それこそ当時の有名店が監修したカップラーメンにも使えるくらい、たしかなクオリティを実現していたのですが、より繊細な部分に磨きが掛かったイメージ。それなりに揚げ油の芳ばしい風味を伴うものの、下品な主張ではありません。
きめ細やかでハリのある表面の質感から、するすると滑り込んでくるような口当たりで、しかしながら内部は小麦の密度が高く、がっしりと力強い噛み応え。それでいて内側からブチッと弾けるような、独特の歯切れ感も印象的。その特徴や原材料名の構成から察するに、おそらく「ど豚骨醤油」と共通の油揚げ麺だと思います。
有名店が監修した縦型ビッグの場合、麺の量は70gが一般的になっているところ、マジ盛(本気盛)では80gきっちり搭載してくれるのも “こだわり” の一つ。題材は前回の豚骨醤油から味噌にガラッと変わっていますが、なんのこれしきスープとの相性に問題を感じることはなかったです。ただ、スープにおけるpHバランスの影響か体感的に「ど豚骨醤油」と完全に同じ質感ではないですね。
スープ
まろやかな味噌に溶け込む黒マー油の主張が絶妙
まずは別添の「特製油」を入れる前に味を確認してみたところ、タレは白みそ寄りの優しいテイストで、赤みそ由来のキレよりも膨よかな旨味とコクを大切にしているようなフレームワーク。しかし、味噌の存在感は明白。さらにニンニクはヤンチャに効かせるなど、メリハリのない味ではありません。
それについては3年前の「黒マー油濃厚みそ」にも共通する特徴になるのですが、当時は “太麺を相手にするには頼りない土台” だと感じたのに対し、今年は粉末&顆粒スープだけの状態でも力強い麺に負けないテイストで、豚骨の旨味も強くなっているように感じます。
後入れの「特製油」は黒マー油で、オイルの中には焦がしニンニクの粒が視認できるくらい、ちゃんとした黒マー油。そのホロ苦い芳ばしさとパンチの効いた風味も然る事乍ら、オイルの主成分は動物油脂の豚脂(ラード)としているため、スープにおける豚の旨味が強くなるのも見どころ。見た目は真っ黒ではないのですが、しっかりマー油の魅力が楽しめるので、存在感は申し分ありません。
ただ、小袋の中に焦がしニンニクの粒が残りやすいのが玉に瑕。指で根気よく押し出すことも可能ですが、ある程度を指で押し出してから小袋を横一文字に大きく切り、最終的には箸で中身を掻き出すのが確実です。
具材
たっぷりキャベツで食べ応えUP
東洋水産の縦型ビッグにおける具材は “基本的に重量判定” なので、ちょっと豚肉が少ない個体を引いてしまったようですが、キャベツに関しては単体で表面を埋め尽くせるくらいのボリューム感。砂糖と醤油で甘辛く炊いた味付豚肉とスープの相性も良好で、これといった物足りなさを感じることはありませんでした。
強いていうならフライドガーリックも入っていたら‥‥と、そう感じた部分もありますが、すでに粉末&顆粒スープと黒マー油で全体のニンニク感は充分なレベルに到達していたので、ニンニクのインパクトで一辺倒にならないように、あえて入れなかったのかもしれません。
総評
コンビニ向けに開発されたスポット商品なので、もうすこし尖った部分を持たせてもよかったのではと感じた反面、味噌も豚骨も丁寧なコク深いスープに、じんわり溶け込む黒マー油の共演は他にない組み合わせ。本気盛から「マジ盛」になって進化した麺のクオリティも高く、たっぷりのキャベツで満足度も高い良品でした。
なかでも麺は数年前の「本気盛」時代とは比べ物にならないほどレベルが高くなっているので、ここ5年くらいマジモリは食ってねぇな‥‥という方は、そろそろ試してみるのもアリかと思います。ただ、粉末スープが容器の底に溶け残りやすかったので、お召し上がりの際は念入りに混ぜ合わせることを念頭に置いておいてください【author・taka :a(大石敬之)】