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「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」ローソン “二郎系レンジ麺” を見直して市場刺激

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ローソン

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年12月10日(火)新発売の二郎系レンジ麺、ローソン「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」の実食レビューです。

ローソンのジェネリック二郎「にんにくが決め手 豚醤油ラーメン」が “背脂にんにく” にバージョンアップ!

リニューアル前との違いに注目しながら実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、コンビニの二郎系ラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン

「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」とは、セブンイレブンの二郎系レンジ麺「中華蕎麦とみ田監修 豚ラーメン」に対抗すべく開発されたローソン専用商品で、およそ2ヶ月ほど前の2019年10月15日に新発売。レンジ麺とは、電子レンジ専用のカップ入りチルド麺(要冷蔵コンビニラーメン)のことを指し、今年は特に各コンビニ商品の基礎レベルがアップしています。

二郎系レンジ麺ブームの火付け役「とみ田監修豚ラーメン」が初めて発売されたのは、2019年1月22日。当初は千葉県にある一部のセブンイレブン店舗限定で販売され、徐々に販路を全国区に拡大し、この路線では敵なしの独擅場を築いていたのですが、満を持してローソンが真っ向から対抗。その「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」が今回、背脂にんにく版に進化して再販されました。



東京・三田に本店を構える「ラーメン二郎」に影響された店を「二郎系」又は「二郎インスパイア系」といい、転じて二郎系・二郎インスパイア系のラーメンに影響されたコンビニのレンジ麺は「ジェネリック二郎」と呼ばれ、ローソンの「豚醤油ラーメン」発売から1週間後にファミリーマートも再び参戦。

実はセブンイレブンの「豚ラーメン」が全国展開された際、ファミリーマートも「野菜マシにんにく醤油ラーメン」という二郎系っぽい新商品を発売していたのですが、中華蕎麦とみ田を前に太刀打ちできず密かに終売——そして2019年10月22日、その汚名を返上するかのように「大盛にんにく醤油ラーメン」を発売します。

ファミリーマートの二郎系レンジ麺「大盛にんにく醤油ラーメン

その瞬間、ジェネリック二郎市場は日本のコンビニ大手3社による三つ巴の戦いとなり、これまで以上に競争は激化。ファミリーマートの「大盛にんにく醤油ラーメン」は、文字通り攻撃的なニンニクマシマシ系のインパクトと “乳化系” のコク深いスープ、さらに卵黄ソースをトッピングしているのも他社と大きな差別化になっているポイント。

さらにローソンとセブンイレブンの麺量は “調理後250g” くらいなのに対し、ファミリーマートは “調理前300g” の麺重量を打ち出すことで食べ応え(重量感)では他社を牽制しているのですが、セブンイレブンの「中華蕎麦とみ田監修豚ラーメン」は3社の中で唯一の “非乳化系” スープを貫く硬派な作りとなっていて、常習性・中毒性の強い味と具材の分厚い豚(ぶた)が魅力。



ただ、そんなセブンの「豚ラーメン」にも調理後の極太麺が “うどんっぽい” という欠点があり、対するローソンの「にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」は3社の中で麺がイチバンおいしいなど、各社それぞれに得意不得意がありました。そして、下にある画像はセブンの「豚ラーメン」とローソンの「豚醤油ラーメン」を同時に食べ比べて比較レビューした記事に使った写真。

2019年12月現在、セブンイレブンのレンジ麺は中蓋付きの新容器に刷新中なので、遅かれ早かれ中華蕎麦とみ田の「豚ラーメン」もリニューアルするのは間違いありません。また前述した流れがあるため、もしかすると近日にファミリーマートが再び応戦してくるかもしれませんが、とりあえず進化したローソンの二郎系「背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン」を詳しく解説します。

開封 ※ほんとはダメ

冷蔵庫から出して直後(調理前)、中央に白く凝固しているのが追加された背脂。その中に刻んだニンニクが仕込まれており、これは明らかに前回と違うポイントです(※今回は念のために予備も購入していますが、コンビニのカップ入りレンジ麺は基本的に買ってから “そのまま加熱する” のが基本なので、ほんとは調理前に開封してはいけません)。



それからコンビニのチルド麺は、通称・ニッパイ(日配)と呼ばれる消費期限が短いデイリー食品なので、各地域により製造を担当している企業が異なります(だいたい製造から2日ほど)。ちなみに前回のレビューで使用した「にんにくが決め手」は、北近畿(京都府の端っこ)のローソンで購入し、今回その付近にあるローソン(兵庫県の端っこ)で購入したところ——

先ほど比較記事のリンクを貼った前回レビュー時の製造者は、「株式会社今里食品 宝塚工場」となっていたのに対し、兵庫県北部で購入した商品は「株式会社オイシス 加古川工場」となっています。工場(企業)が違うということは、導入している製麺機や培ってきた製麺技術も違いますし、各材料の仕入れ先(下請業者)も異なるので、地域差が生じるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:背脂にんにくが決め手! 豚醤油ラーメン
製造者:株式会社オイシス
製造所:加古川工場(兵庫県加古郡稲美町六分一 1362番-62)
内容量:-(記載なし)
商品コード:2310980831814

発売日:2019年12月10日(火)
実食日:2019年12月11日(水)
発売地域:全国(ローソン限定)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:550円(税込)
ローソン標準価格:509円(税別)

麺の種類:茹で中華麺
スタイル:レンジ麺
容器材質:プラ(PS)
調理時間:5分30秒(電子レンジ 500W)
小袋構成:-(別添なし)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】にんにく入り醤油豚骨スープゼラチン、茹中華麺、もやしキャベツ炒め、背脂入りにんにく炒め、焼豚、寒天加工品 / かんすい、加工澱粉、調味料(アミノ酸等)、酸味料、pH調整剤、グリシン、酢酸塩(Ca、Na)、酸化防止剤(V.E)、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)、クチナシ色素、酵素、(原材料の一部に小麦・卵・乳・鶏肉を含む)(本品製造工場では、そば・卵を含む製品を生産しています)

実食開始

「背脂にんにくが決め手(新)」のレンジ加熱目安は、「にんにくが決め手(旧)」よりも微妙に長く、ローソンの電子レンジ(1500W)で加熱した場合の目安時間は1分40秒から1分50秒に、家庭用の電子レンジ(500W)で加熱した場合の目安時間は5分00秒から5分30秒に延長されています。果たして背脂の追加による調整か、それとも麺が改良もしくは増量されているのか——



値段はローソン標準価格509円(税込550円)から変わっておらず、2019年12月11日現在の税込価格はローソン・ファミマ・セブンいずれのジェネリック二郎も550円に統一。やはり背脂が追加されたことでカロリーなどの栄養成分表示にも変化があり、なんとカロリーは前回の616kcalから716kcalと “+100kcal” も増えていました。

セブンの「とみ田監修豚ラーメン」は717kcal、ファミマの「にんにく醤油ラーメン」は773kcalなので、まるっとセブンの豚ラーメンに匹敵する勢い。調理後の見た目に目立った変化はないけれど、引き続きリニューアル前との違いに注意しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食当たり

 カロリー:716kcal
 たん白質:29.5g
   脂質:30.6g
 炭水化物:80.3g
ナトリウム:3.1g(Na)

塩相当量:7.87g(当ブログ調べ)
※計算式:ナトリウム(mg)×2.54÷1000
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ほとんど同じ
4.5

リニューアル前(今里食品)の茹で中華麺は、ほぼ縮れのない鋭角な角刃でカットされた平打ちストレート麺を採用していたのに対し、今回(オイシス)の麺もサイズ自体に大幅な違いはないけれど、緩やかに不規則な縮れが見られます。ところどころ完全にストレートの部分もありますが、ギュッと強く縮れている箇所もあり、しかしながらハリはあってアシが控えめなのは共通点。

電子レンジ(500W)で加熱している間、特にチャーシューの脂身は高温になるため、今回その脂身と密着していた部分のみカピッと焦げてしまったのですが、このくらいであれば許容範囲内。オーション(2等粉)で打った小麦の香りがムンムンする縦切りの二郎麺ほどではないものの、加水率やや低めの強付いた太麺というイメージは、企業が違ってもリニューアル前と同じです。



念のため今回も調理直後に麺を分別してみた結果、調理後の重量は257gだったので、ほぼ麺の量は前回と同じ規格。カロリーは大幅にアップしていましたけど、たんぱく質の値は30.8gから29.5gに減少、炭水化物の値は78.1gから80.3gに上昇と再計測による誤差の範囲に過ぎなかったので、麺の量は大きく変わっていないですし、形状の違いは各企業間における製麺機や切刃の基本仕様に依存しているのかもしれません。

スープ

明らかに豚脂の量が増えた反面‥‥
4.0

前回のスープと同じような色合いですが、スープの表面に浮かぶ油脂と油脂の間にあった隙間がなくなっていて、明らかに豚脂の量が増していることが見た目からも分かります。それに先ほど蛋白質や炭水化物の量は誤差の範囲内と書きましたが、脂質の量は20.0gから30.6gまで増えているので、今回のカロリー増量分は単純に脂質の量に比例していると見て間違いないでしょう。

たとえば増えた分の脂質すべて背脂10.6gと仮定した場合、豚脂のカロリーは10gあたり94kcalなので、94kcal×1.06=99.64kcalと前回から増量した分の100kcalとも一致します。おかげでスープの豚臭さが強化され、より乳化系二郎の鼻を抜ける下品な風味(※褒め言葉)に近付いたように感じました。

しかし、まったくマイナスがないわけではありません。

商品名は堂々の「にんにくが決め手!」となっていますが、もともとニューアル前からセブン(とみ田監修豚ラーメン)やファミマ(大盛にんにく醤油ラーメン)と比較してニンニクが大人しく、それなりに入ってはいたものの、にんにくが決め手! という感嘆符つきの商品名とは裏腹に常識的な主張でした。

そして今回は一見して明白に豚脂の量が増え、リニューアル前は気にならなかった背脂の粒も視認できるようになったものの、まったくニンニクの勢いが追い付いてきません。スープが冷めると不自然で人工的なボッテボテのゼラチン状に戻る——というのは冷える前に完食すれば問題ないけれど、ニンニクについてはユーザー各位、商品名から事前に腹を括っているはずなので、もっと不躾に強くてもいいと思います。

具材

もやしのシャキシャキ感はダントツかも
4.0

野菜は多めの「もやし」と少なめ「キャベツ」の2種類で、「にんにく」の量は前述のとおりですが、野菜の量は調理後108gと前回から大幅に変わっていません。リアル二郎系ラーメンと比較したら頼りないことこの上なく、もやしのサイズも比較的に細もやしですが、レンジアップ後も食感はシャッキシャキで、風味も強く存在感は明白。

焼豚はスーパーのデリカテッセンなんかにある中華系惣菜の “ちょっといいやつ” みたいな――伝わりますかねw たとえばハムやソーセージとかの冷蔵コーナーにある長期保存可能なチャーシューじゃなくて、ちゃんと大量生産でも表面をガス火で炙ってから切っているような、一手間加えた感じの焼豚が1枚入っています。

今回は運悪く麺の一部分が焦げてしまいましたが、おかげで焼豚を直火で炙ったような芳ばしい風味が楽しめるのが計算ならナイス。さすがにセブンの「豚ラーメン」に入っている豚には敵わないけれど、甘さ強めのジャンクな味わいと豚バラ肉らしい脂身の旨味が美味しい焼豚でした。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

あいかわらず「にんにくが決め手!」というわりにニンニクは常識的だったので、そこは商品名か内容を改めるべきポイントになりますが、「背脂にんにくが決め手!」(ニューアル後)の100kcalアップは伊達ではなく、前回との違いといえば背脂の増量とニンニクの減量(体感的に2〜3割減)が気になったくらい。

もうちょっとニンニクにも頑張ってもらいたいところではあるものの、最終それなら自分でマシマシできますし、逆に背脂は追加アレンジしにくいので、悪くないテコ入れだと思いました。次は再びファミリーマートが動くのか、セブンイレブンの液体スープ化が先か(※2019年12月21日追記:ファミリーマート「大盛にんにく醤油ラーメン」2019年12月17日にリニューアル)——今後さらにミニストップの参戦もあり得るので、引き続き目が離せない市場です。

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